『やりたくないことはやらなくていいよ』という方針で育まれた

▲幼少期の小松

2020年8月現在、小松 祥子は人事企画室のホスピタリティ担当として店舗メンバーのホスピタリティを高める業務を担当しています。

店舗勤務時代から明るく元気なコミュニケーションが得意で、お客様とメンバーから絶大なる信頼と人気を博していた小松ですが、幼少期はまったく違うキャラクターでした。 

小学生のころは、家の中では活発でよく話していましたが、一歩外に出たり、大人数のところにいたりするとまったく話さなくなるような内気な性格。当時、ピアノに熱心に取り組んでいた小松ですが、ピアノ教室が転居したことによって電車で通う必要が出てしまいました。その際には、人に関わる電車に乗るの嫌で辞めてしまうほど。

小松 「今の私を知っている人は、「電車に乗れなかった」というエピソードは信じられないと思いますが……(笑)」

中学生時代はバレーボール部に所属していた小松は、部活動を通して上下関係があるコミュニティの中での人間関係のつくり方を覚えたと言います。

小松 「体育会系ノリの『先輩・後輩』という関係性は自分にフィットしていた感覚がありました。

私は、自分よりも知識や技術を知っている人と話すことが好きだったので、先輩が好きなタイプでしたね。それでも当時も変わらず内気だったので、普段は静かにしながらも、内心では周りに興味を持ちながら接していたと思います。

基本的にうちの両親は、私の好きなようにのびのびと育ててくれていたんです。『やりたくないことはやらなくていいよ』という方針でした」

そんな小松が現在の様に「関わる人を気持ちよくさせ、周囲を明るくする」活発なキャラクターへと進化するきっかけになったのは高校生のときに始めたダンスでした。

ダンスとの出会いが、人生の転機

▲ダンサーとして活動をしていたときの1枚

商業高校のデザイン科に進学した小松。ダンスとの出会いをこのように語ります。

小松 「ダンスを始めたきっかけは偶然でした。当初、本当は陸上部に入りたかったのですが、入学した高校に陸上部自体がなかったんです(笑)。

ただ、仲の良い友達がみんなダンス部に入っていました。そこで、「仲の良い友達と一緒に部活したい」と軽い気持ちでダンス部に入ったところ、ダンスにはまっていきました」

そんなダンスに出会い、練習を積み重ねる小松にステップアップのチャンスが訪れます。

小松 「ひとつ上の先輩で子役事務所に入って本格的にダンスを学んでいる人がいて、その人と一緒に練習しているときに、その子の先生から『一緒にやらない?』と声をかけてもらいました。

それから本格的にダンスチームに所属して、ダンスのインストラクターや、舞台への出演、子役にダンスを教えるなどしていました。ジャンルは幅広く、ジャズ・ヒップホップ・ロック……と多岐にわたります。高校から10年間ぐらいは、ダンスに没頭していましたね」

好きで始めたダンスですが、趣味ではなく職業になったことによって、アーティストである舞台監督とのコミュニケーションの難しさや生徒へのレッスン、自身の練習を平行して行う体力的な負担などの苦労も経験した小松。好きで始めたダンスを楽しむことができていない自分に気付いて、悩むことも多かったと言います。

小松 「それでも、ダンスをきっかけに自身が変わり、そこで経験をしたことが今の私を形成してくれていることは間違いありません。小学校中学校のころの自分からすれば、人前でダンスをすること自体あり得なかったと思います。

さらに、舞台上でダンスをするというのは本当に驚きです。それまでは、自分が表現したいことは持っていたものの、自分の中の壁を取っ払えていなかったんだと思います。それが、ダンスを通して自分を表現できると実感して自分自身も変わっていったんです」

入社のきっかけは、楽しかった記憶

▲バリスタ時代の1枚

実は入社からさかのぼること約10年、小松はDEAN & DELCA羽田空港店で短期間だけ勤務をしていました。自身の健康面の問題が発覚したことをきっかけに、当時は3カ月という短期間で辞めてしまうことになりましたが、特別に楽しい職場だった記憶が残っていたと言います。

そんな経緯もあり、ダンスから離れることを決めたタイミングであらためてDEAN & DELUCAの求人を探し、縁あって再度アルバイト勤務が始まります。

小松 「再度勤務をスタートして働くとすぐに『あー、ここはやっぱり楽しい』とあらためて感じました。すると自然にもっとちゃんとこの仕事に向き合いたいって思うようになって、1年後の社員昇格試験を目指して働くようになりました。

この人みたいになりたいと思える先輩がいたのも大きかったと思います。その人は入社研修を担当してくれた方だったのですが、その人のようになりたくて育成担当の仕事に興味を持ったんです。昇格試験の際にも、将来はその先輩のような育成担当者になりたいですとハッキリ伝えました」

目標としていた社員昇格試験に見事合格した小松。その後、社員として約5年間の店舗勤務を経て、晴れて自身の希望だった育成担当としてのキャリアをスタートします。

小松 「私だけでなく、メンバーの希望を尊重してくれる会社のスタンスがとても好きですし、個人的にも感謝しているんです。5年間の店舗での経験を生かし、これからは育成担当者として会社に貢献していきたいと思っています」

接客業は楽しみややりがいも大きいですが、同時に大変なこともあります。そんなとき、小松はダンスでの経験を生かし、仕事ではなくパフォーマンスとして捉えるようにしていると言います。そしてそれをメンバーに伝えていきたいと思っています。

接客でうまく自分を表現できずに困っているメンバーに対し、自身の経験やスキルを研修を通して教え、伝える──「笑顔になりなさい」ではなく、楽しみながら自然と笑顔になれるようにマインドを整えていく。

そんな自分らしい育成を通して、今度は小松自身が新人メンバーの憧れの対象になることが本人のありたい姿でもあり、会社の望んでいることでもあります。

自分自身のため。それが小松の原動力

▲現在の小松

小松は自身の仕事に対するモチベーションリソースをこう話します。

小松 「仕事を通してさまざまな人の役に立ちたいと思いますし、そのことに大きなやりがいを感じています。ただ最終的には『自分のため』なのではないかと思っています。両親は私のことを心配しながらも好きなように、良い意味でほったらかしにして育ててくれました。

なので、「両親のために何かしないといけない」という考えは両親も望んでいないと思うし、個人的にも違和感を覚えます。両親に喜んでもらうためには、まず私自分自身が楽しんで笑っていないといけないと思うんです。

また、ホスピタリティの育成のポジションの人が心のそこから楽しんで笑っていることはとても大切だとも思います。仕事だから笑顔なのではなく、ホスピタリティを発揮しお客様に喜んでもらうことで、自分自身が自然と笑顔になっている。そういう自分を見て、周りも育ってほしいと感じています」

自分自身楽しむことがモチベーションの小松。チャレンジしてみたいこととして、ホスピタリティ以外の部分に目を向けています。

小松 「仕事は最終的には自分自身のためと話しましたが、成長も自分自身のためにし続けたいと思っています。今私が担当していることは端的に言うと『店舗でのお客様の満足度を上げるために、ホスピタリティを向上させること』です。

お客様に満足してもらうためにホスピタリティは欠かせませんが、お客様の満足度を上げる方法はホスピタリティだけではありません。

DEAN  & DELUCAに来てくれるお客様にさらに満足をしてもらうためには、『どういう人財になる必要があり、そのためにはどんなプログラムが必要なのか』。ホスピタリティ以外の育成にもチャレンジできるよう知見を広め、スキルを身につけていきたいと思っています」

今時代は変革を求められるタイミングです。そんな中で私たちウェルカムは全社員が集まるWELCOME CAMPにて「変わるべきことと変わらなくていいこと」について考えました。

私たちの考える「変わらなくていいこと」のひとつは「店舗での顧客体験を大切にする」ということ。

小松自身が望む自己成長を通し、DEAN & DELUCAの店舗での顧客体験がさらに良いものになることを楽しみにしています。