フラットに意見を言いやすい関係に。風通しのよさがチームワークにつながる

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東洋製罐の東京本社には8つの販売部があり、その中で岩本と永瀬は飲料容器を担当する販売第六部に所属しています。2022年6月現在、7人のメンバーが在籍し、そこで岩本は課長を務めています。

岩本 「私の部署では、大手飲料メーカーグループに向けて、缶やPETボトルといった飲料容器の販売・営業を行っています。部長が上位方針や大きな目標をたて、それをもとに日々のメンバーの業務状態や進捗を管理するのが私の役割です。

私たちは営業担当なので、中期計画などの売上目標を達成することが最大のミッション。目標の達成に向けて計画を組んだり、場合によっては修正をかけたりすることもあります」

岩本と同じ販売第六部に所属する永瀬は、そこで清涼飲料水メーカーの営業担当をしています。

永瀬 「私は清涼飲料水メーカーをメインで担当しています。業務内容は需給や品質関連の管理のほか、新規の開発案件にも携わっています。こちらから『こういった容器はどうでしょうか』と提案することもあれば、お客様の方から新規発注のお話をいただくこともあります。お客様のご要望にしっかりお応えしつつ、売上を意識した交渉や提案を行っています」

普段からメンバーとのコミュニケーションを大切にしている岩本。職場の雰囲気を良くするために心掛けていることがあるといいます。

岩本 「メンバー同士が話しやすい環境が一番だと思っているので、そういった雰囲気づくりを心掛けています。一人で考えることも大事ですが、周りに相談することで問題解決にもつながりますし、日頃からメンバーに声がけをしてコミュニケーションを取るようにしています。コロナ禍以前は、お客様とお酒を飲みながら交流を深める機会もありましたね」

岩本と永瀬の付き合いは、2019年に永瀬が販売第六部に異動してきたときから始まります。今ではお互いに全幅の信頼を置いている2人が、それぞれの印象について次のように話します。

岩本 「永瀬は、とてもまじめだと思いますね。一つひとつ慎重に物事を進めていくタイプで、かつ正確さもあるので安心して仕事を任せています」

永瀬 「普段から話しやすい雰囲気を作ってくれるので、岩本にはよく仕事の相談をしています。相談した内容にはしっかり応えてくれた上で、やり方は任せてくれるので裁量を持って働けるのが嬉しいです」

フラットに話し合い、互いに信頼を寄せ合う。チームワークの良さを存分に発揮し、2人はミッションに向かって日々まい進しています。

「長く勤められる会社」が入社の決め手。現場で経験したことが今も活きている

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▲入社当初の岩本(左)と永瀬(右)

岩本は2002年、永瀬は2013年に東洋製罐に入社。入社時の年齢も当時の社会情勢も異なる2人ですが、入社を決めた理由には、奇しくも共通点がありました。

岩本 「学生時代に海外に行く機会があり、発展途上国の貧しい地域で、果物を収穫しても街に届くまでに半分ぐらいが腐ってしまう、ということを目の当たりにしました。そこで容器の重要性を強く感じたんです。

今後も容器は、いろいろなものに使われ、形態としては変わっても、容器自体が世の中からなくなることはありません。そんな容器をつくる会社なら、長く勤められるのではないかと考えました」

製造業を中心に就職活動をした岩本。成果主義をうたう会社が多い中、東洋製罐の面接官から言われた言葉が印象に残っているといいます。

岩本 「私が就職活動をしていた当時は、成果主義をうたう会社が多くて。そうした中で、東洋製罐の面接を受けた際、『うちの会社に入ったら、ぜひ定年までいてほしい』と言われたんです。みんなが一緒になって頑張れる会社というところに大きな魅力を感じました」

一方の永瀬も、長く勤めることができる会社であること。そして、「容器づくり」を仕事にすることへの関心が入社の決め手になったといいます。

永瀬 「私の就職活動の軸となっていたのも、岩本と同じで『長く勤められる会社』であることでした。入社したからには最後までやり遂げたいという想いが強かったんです。実際に東洋製罐では転職する方が少ないというのを聞いていて、人を大事にしてくれる会社というところにも惹かれました。

また、身近にある容器をつくるということは、自分のモチベーションになるとも思ったんです。そんな身近なものに関われる仕事だからこそ、働くイメージがしやすかったのも入社理由の一つですね」

入社後は岩本も永瀬も埼玉工場に配属され、約半年間の研修を受けました。ものづくりの現場で製造ラインを実際に見て体感したことは、その後の2人のキャリアに大いに役立っています。

岩本 「工場のときは寮に入っていたので、現場の方や先輩たちと密にコミュニケーションがとれていました。そうした中で、営業の無理なお願いに対して、不満の声を聞くこともあったんです。営業も話を聞かないとわからない部分もあるので、こうした現場と営業の間で必要なコミュニケーションを、工場にいたからこそ理解できるようになったのは大きいですね。

また工場にはどんな機械があって、どんな人がどんな風に働いているのか。そこをイメージできるようになったのも貴重な経験でした。本社に転勤した後もわからないことがあれば、電話やメールで教えてもらうこともありますし、そこで人間関係を構築できたことは今でも役立っています」

永瀬 「私もイメージできるようになったのはすごく大きくて、現場の大変さがわかっていないと、営業として円滑に進めることができない仕事も多いんです。そのため実際に現場を見た経験というのは、今でも非常に役立っていると思います。

また、私も工場の寮に入っていたので、いろいろな先輩にかわいがってもらいました。そのときの先輩が、今本社で同じような仕事をしていて、そこで培った信頼関係やコミュニケーションは今でも活きています」

営業は「会社の顔」。仕事を生みだすことへの責任感と大きな達成感

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工場での研修後、岩本は地方での営業担当を経験し、2005年に現在の販売第六部に異動。その後課長へと昇任しました。

永瀬にとって販売第六部は、営業担当としては3カ所目の配属先であり、ここで初めて大きな案件に携わることになりました。

永瀬 「現在は今までとは異なる缶の形状提案を行っています。より缶を薄くして、環境に良いものをつくるという、当社からの提案でスタートしたプロジェクトです。自分にとっても今までになかったチャレンジとなり、大きなやりがいを感じています」

新容器の提案は部署でも注目されているプロジェクトであり、さまざまな社内部署と連携しながら進めているといいます。

岩本 「プロジェクトを進めるにあたり、開発メンバーに加え、プレゼンの資料作りでは社内にいるデザイナーの協力を得ることもあります。お客様からの要望を受けて、さらに展開することもあるため、いろんな部署と連携しながら進めている状況です。新容器は販売第六部としても重要視していて、今一番の目標であり課題だと思っています」

新規案件の獲得を含め、営業部門の2人が目指すのは、「会社の仕事を生みだすこと」。強い責任感を持って、営業活動に臨んでいます。

岩本 「缶だったりPETボトルだったり、いろいろな容器がありますが、とにかく仕事がなければ製造ラインは稼働できません。働いている人たちが、最大限のアウトプットを出せるような仕事をとってくるのが、われわれ営業の責務だと思っています」

永瀬 「発注をもらう前にもやることはたくさんありますが、発注をいただくことで、ようやく仕事のスタートラインに立てます。いろいろな人の想いを背負っている部分もあるので、ちゃんと社内に仕事を持って帰らなければ、という営業としての責任は日々感じています。

また企業の担当者の方からすれば、東洋製罐イコール私の顔を思い浮かべることもあるかもしれません。『会社の顔である』という自覚と責任感を持ち、気を引き締めていかなければと思っています」

会社に仕事をもたらすという意味で、岩本にとって最大のタスクは、毎年行われる顧客との価格交渉です。

岩本 「お客様とは毎年、秋ぐらいから翌年の値段を決める作業を行っています。われわれだけではなく、競合会社も含めて値段を提示しながら、来年どのくらいの発注をもらえるかという交渉です。

これは営業だけでなく、品質など東洋製罐全体への評価に直結します。そこで価格の出し方を少し間違えれば、翌年の仕事を失うかもしれないという恐怖もある、非常に重要な仕事です。発注いただく数量が今までの仕事への評価でもあるので、そこで数量が増えたときには大きな達成感がありますね」

20年後、30年後を見据えて。次世代の容器を目指してスクラムを組む

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岩本と永瀬は、部署としての今後の展望や自身の目標について、次のように語ります。

岩本 「今は、大手飲料メーカーグループの中核2社との取引が多いんですが、グループには他にも多くの会社があるので、いろいろな会社と取引をして、さらに拡大していきたいと考えています。

そして、同じ目標に向かって全員で力を合わせていくには、やはりメンバーとフラットに意見を言い合うことも必要だと思います。私が言ったことに対して、永瀬から『こうした方がいいんじゃないか』というような話は日常的にありますが、今後も風通しの良い職場づくりを目指していきたいですね」

永瀬 「担当になったからには、プライドを持って働きたいですし、他のブランドには負けたくないという気持ちが強いですね。今1番の目標は、仕事を増やして1人では回らないような出荷量にすることです。それには新しい案件をもっと増やすことに注力し、部署間や技術部門とも密に連携をとりながら進めていきたいと思っています」

さらに岩本は、これからより強化すべきこと、そしてメンバーへの想いをこう話します。

岩本 「この先20年、30年後に、缶やPETボトルがメインであり続けるかどうかはわかりません。そのため今後、どのような容器が世の中で求められていくのか、お客様と相談しながら模索していく必要があると思っています。

メンバーには、新しいものの可能性には常にアンテナを張っておいてほしいなって思います。たとえば既存事業、既存の容器であれば、積極的に興味もわくでしょうし、情報の収集は可能です。しかし、それ以外にも、われわれがタッチしていない容器はまだいっぱいあるんです。『これってどうやってできているのかな』と技術陣と話してみるとか、少しでも深堀りできるようになることが大切ですし、一緒にやっていきたいですね」

岩本と永瀬は次世代容器の実現に向けて、これからも固いチームワークでスクラムを組み、さらなる前進、飛躍を目指していきます。