社会貢献に繋がる仕事がしたい。苦労もやりがいも大きかった前職時代の経験

小学生のころから父親の影響で野球を始めた髙岸は、大学時代に至るまでずっと野球に親しんできました。

髙岸 「父が野球好きで、家でも毎日野球中継が流れている環境でした。自然に私も好きになり、少年野球チームに入団すると夢中になりました。ポジションはサードやセカンドなど、内野がメインでした。性格的には幼いころから引っ込み思案でシャイだったので、家にかかってくる電話にも、恥ずかしくて出たがらないような子でした(笑)」

大学では商学部に入り、会社法を学ぶゼミに所属。当時は会社法というものに特段興味があったわけではなく、野球サークルの先輩に誘われたことがきっかけでした。

髙岸 「実は大学で学んだ会社法の知識は、今の総務の仕事と結構つながっていて役に立っています。特に株主総会や取締役会の開催にあたっては、学んでいてよかったなと思いますね。でも、学生のころはすごく興味を覚えたということもなく、淡々と課題をこなして単位を取ったという感じでした。たまたま選んだゼミでしたが、今も会社法に関連した業務が出てくると、懐かしく思い出しますね」

大学卒業後、新卒入社先として選んだのは電力会社でした。漠然とではあるものの、「自分の仕事が社会貢献に繋がるものであればいいな」と考えたからだと振り返ります。

髙岸 「この会社が世の中から明日急になくなったら困る、と思われるような、社会から必要とされている会社で働きたい。そうすれば、たとえ自分は組織の歯車のひとつであっても、社会の役に立っていることになるのではないか、と考えたんです。それで、電力はじめエネルギー関係の会社を中心に就職活動をして、電力会社に入社することになりました」

入社後、髙岸が担当したのは債権回収や電気供給のための電柱や電線工事に関する工程管理業務。

髙岸 「社会インフラとして欠かせない電気に関わる仕事には、苦労するシーンも多かったですが、大きなやりがいを感じていました。7年ほど勤めたころ、さらなる経験や成長を求めて転職する決意をしました」

入社の決め手は働く人たちの誠実さ。東洋製罐で総務のキャリアをスタート

▲出向時代の職場旅行

転職を決意した髙岸は、新卒の時と同様に「社会に必要とされる会社」「社会貢献できる会社」をキーワードに企業研究を進めました。

髙岸 「東洋製罐については、実は転職活動をするまでどんな会社なのか理解していませんでした。調べてみると、私たちの生活に必要不可欠である様々な容器を製造している会社ということがわかり、この会社も社会から必要とされる会社じゃないかと思ったんです。

しかも、中途採用では即戦力が求められるのが一般的ですが、東洋製罐の総務の募集は未経験でも OKというものだったので、エントリーしてみようと決意しました」

面接では、通常なら質問を受ける側の髙岸の方から、総務という仕事の中身や仕事の魅力などについて、面接官を質問攻めにしたといいます。その答えを聞き、仕事内容に興味を感じることができたのはもちろん、真摯に回答してくれる面接官の誠実さに信頼感を覚えました。

髙岸 「その時の面接官の一人が現在の上司なのですが、非常に誠実な人がたくさんいる会社なんだという印象を受けました。それが最終的に入社を決めた最大の要因です。入社後はすぐに親会社のホールディングスに出向になり、最初の1年半は庶務関係、その後は部内で異動となり、株式やIR、広報などの業務に5年半ほど携わりました」

未経験で総務職に就いた髙岸でしたが、会社に馴染むにはそれほど時間がかからなかったと語ります。その理由は、東洋製罐グループの企業文化や社員たちの雰囲気にありました。

髙岸 「前職の会社と雰囲気が非常に近かったこともあり、カルチャーギャップを感じずに済みました。社員は穏やかな人が多いですが、災害などで工場が被害に遭うような出来事があったときは、みんなが一丸となって頑張ることができる会社です。そういうところに魅力を感じますし、親近感が持ててすんなり馴染めたように思います」

なぜやるのか?業務の根拠を知ることで、総務の仕事の本質が見えてくる

髙岸にとって印象に残る仕事のひとつが、ホールディングス出向中に担当した会社ホームページのリニューアル。ホームページは会社の顔であるにもかかわらず、当時は何の会社なのかが伝わりづらく、仕様やデザインも古いものだったため、作り変えることになったのです。

髙岸 「部署内にはWEBサイトに関する専門的な知識を持つ人がいなくて、そもそもホームページのリニューアルとはどう進めればいいのか、誰もわからない状態。そこで、自ら情報を集めなくてはと思い、セミナーに参加したり、ホームページの制作会社から情報を得ることから始めました。社内の意見をヒアリングするなどして、ホームページの方向性を定めて、制作会社はコンペで決めました。

リニューアルが決まってから実際にでき上がるまで、すごく長い道のりでしたが、達成感を感じましたね」

社内の意見のヒアリングでは、各部門から人を集めて意見を募った結果、自分たちだけでは思いつかなかったような案がたくさん出てきたといいます。

髙岸 「なにかを作り上げる時は、様々な視点や違う立場の人の声に耳を傾けることが大切なんだと感じました。WEBの知識も用語もさっぱりわからない、というところからのスタートでしたが、ホームページ完成後には『わかりやすくなったね』という声をいただいて嬉しかったですね。細かい反省点もあるのですが、総務はもちろん他部署のメンバーの協力もあって、やり遂げることができました」

その後、2020年に出向から戻り、本社総務部勤務となった髙岸。各工場やグループ会社の総務担当から、相談を受ける立場にもなりました。

髙岸 「初めて株主総会を担当するグループ会社の総務担当者から、株主総会の業務について様々な質問を受けました。私は前任者から引き継いだ業務内容を、そのまま説明していたのですが、だんだんと業務の一つ一つについて『なぜこんなことをする必要があるのか』という疑問が湧いてきたんです。

それで、遅まきながら会社法の条文を改めて読み直してみると、それぞれの業務の根拠がすべて書いてありました。普段何気なく対応している業務は、法的な根拠に基づいており、不備なく実施することが非常に重要である──わかっていたつもりでしたが、改めて理解することで、総務の仕事の本質を見直すことができました。

なぜこの仕事が必要なのか、その意味を伝えることで相手も理解が深まります。自分自身も、なぜやるのか、を理解したうえで仕事をしなければと気づきました」

責任ある重要業務も当たり前にこなす。総務のプロフェッショナルが目指す姿

東洋製罐で初めて総務職を経験した髙岸が思うことは、総務という仕事は会社が事業活動を行う上でのベースとなる部分であり、当たり前のことを当たり前にやることが大事だということです。

髙岸 「私自身の仕事に対する考え方は、学生時代からあまり変わらず、自分の仕事は会社への貢献であり、会社の先には社会への貢献があるということ。そういう意識で仕事をするとやりがいも感じられ、気持ちも引き締まります。総務は会社が事業活動を行う上で欠かせない部署で難しい業務もありますが、大きな責任がともなう仕事を“普通”に、確実にこなせるようになりたいです」

そんな髙岸のモチベーションに繋がるのは、日々の仕事の中で周囲から感謝されたり、喜んでもらえること。

髙岸 「当社は各地に工場があり、その廃棄物に関する業務も総務が担当しています。工場ごとに担当者がおり、各工場で同じような悩みがありながらも、それぞれ独立して動いているので、課題解決の糸口が見つからないという声がありました。

そこで、全工場の担当者が集まる『情報交換会』なるものを開催したところ、『他の工場の取り組みを知ることができて勉強になった』といった声をいただきました。中にはわざわざお礼の電話をくださった人もいて、企画してよかったなと感じました。

総務の仕事は多岐に渡りますが、今後最も力を入れていきたいのは、昨今増加している災害への対策をはじめとしたリスクマネジメントに関する業務です。総務だけでなく部門横断的な対応が不可欠であり、難易度も高く、もがきながら取り組んでいますが、非常にやりがいを感じています。

また、会社が事業を行う上で必要不可欠であり、ミスが許されない取締役会や株主総会関連の業務にも、引き続き力を入れて取り組んでいきたいと思っています」

総務という仕事に就いて約9年。さまざまな業務を経験してきた髙岸が考える「総務職に向く人」とは「まじめで、どんなことでもモチベーション高く取り組める人」だといいます。

髙岸 「総務の仕事の中には、すごく細々した煩雑なものもあるんです。でも必要な仕事なので、それを『なぜ自分がこんなことやらなきゃいけないんだ』と思っていたら続きません。小さなことにでもやりがいを見出し、モチベーション高くできるような人と一緒に働きたいですね」

当たり前の仕事を当たり前にやる──簡単なことのように見えて実は難しい目標を定め、真っ直ぐに丁寧に取り組む髙岸。その一つひとつの仕事が社員を支え、会社を支え、より良い社会の発展に繋がっていくはずです。