研修ははじめの1歩──そこから歩き出し、学ぶ姿勢を持つことが大切
私は、石勝エクステリアに入社して14年目を迎え、2020年現在は経営管理本部 総務・人事部に所属しています。メイン担当業務は新卒採用および新人研修で、計画の立案や説明会などの広報活動、選考、内定者フォロー、研修の運営まで一貫して担当しています。
その他にも総務・人事担当として、官公庁への届出、他部署のサポートなどの業務に関わっていますよ。
当社の新人研修では、ビジネスマナーから造園技術まで幅広く学んでいただきます。ただ、そこで学ぶことはあくまで基礎であり、新人研修だけで仕事に必要なことがすべて身につくわけではありません。
はじめの1歩は私たちが用意しますが、その後は社員が自分自身で課題を見つけて学ぶことが必要です。もちろん会社としてもいろいろなサポートを用意していますが、まずは自分自身が学ぼうとする気持ちを持っていること非常に大切なんです。
私が考える、石勝エクステリアに向いている人の特徴はふたつあります。
ひとつ目は、気持ちよいコミュニケーションが取れること。私たちの仕事は、発注主である建設会社さん、それぞれの工事を担当する専門工事会社さん、当社の仕事を請け負っていただく協力会社さんなど、たくさんの人と関わる仕事です。
そのため、コミュニケーションを通して、一緒に働く人から信頼してもらう、一緒に働きたいと思ってもらうことが不可欠です。
ふたつ目は、仕事に対してポジティブに取り組めること。当社で関わる案件は大型案件が多く、レベルの高い設計や難易度の高い工事を求められることも珍しくありません。当然、トラブルや変更なども発生します。
そんなときに、逃げ腰になるのではなく、問題解決にむけて前向きな思考ができる人の方が、楽しんで仕事に取り組めると思います。
自然に関わりたい。ありのままの自分を出せたのは石勝エクステリアだった
私は、小さいときから山や生き物など自然が好きでした。家族がアウトドア好きということもあり、登山やキャンプにもよく行っていました。また家の近くに公園や川があり、自然の中で遊ぶことが多かったですね。
そういった経験から、将来は自然に関わる仕事がしたいと考え、大学の農学部に進学しました。
進学先は都市計画や景観保全を扱う学科。もともと、自然豊かな環境で当たり前に暮らすことができたらいいなという漠然とした想いがあったんです。就職活動をする際にも、そのような分野に関わることを仕事にできるかどうかを軸にして活動していましたね。
自然に関わる仕事は数多くありますが、その中でも「直接、人の暮らしに働きかけるような仕事をしたい」「ハードに働ける職場を選びたい」と考えました。
また、計画を策定する仕事よりは、現場に近い仕事の方に携わりたいと考えていたんです。建設業、とくに現場に関わる仕事はきついイメージもありましたが、だからこそ新卒の今が挑戦するチャンスだと思い、造園施工をしている会社を中心に就職活動をしました。
数十社に応募しましたが、その中でも石勝エクステリアは、会社の雰囲気が自分に合っていると感じました。面接でもあまり緊張せず、ありのままの自分を出せたように記憶しています。
また、造園という歴史の長い業種の会社でありながら、ところどころにチャレンジ精神を感じたのもとても魅力的でした。
入社してから2年間は、緑地管理事業部に所属し、マンションやビルなどの植栽管理業務を担当。お客様と打ち合せをして作業計画を立てたり、作業会社の担当者と日程や作業内容の調整をしたりする仕事に携わっていました。
あるとき、管理作業中に近隣の方からクレームを受け、強く叱責されたことがありました。当時まだ入社1年目だった私はどう対応して良いかわからず、その方にひたすら謝ることしかできませんでした。
すると、クレームをいってらっしゃった方が、最後にふと「あなた偉いわね。」とひとこといってくださったんです。そのときに、たとえ仕事のスキルが未熟でも、できることを一生懸命やることの大切さを学びました。
現場から離れ人事部へ──新たな立場から自分ができることとは
入社3年目からは、総務・人事部に配属となりました。もともと現場で働きたいという気持ちが強かったため、しばらくは仕事に対して前向きになることができませんでした。
なんとか乗り越えられたのは、緑地管理で学んだ「できることを一生懸命やる」というポリシーのお陰だと思っています。
その後人事部に異動して3年目から、新卒採用・新人研修の仕事を任せられるようになりました。自分自身も業務に慣れていない中、右も左もわからない新入社員のサポートをするのは本当に大変でしたね。
そんな中、新人研修期間中にインフルエンザにかかって数日間出勤できなくなってしまったんです。そのときに、同僚から「あなたがいないから新人が不安そうにしている」と伝えられて、そこで初めて「私がいないと困る人がいるんだ」という自覚が生まれました。
それまでの「仕事だからやる」という受け身のスタンスから脱却できたきっかけだったと思っています。
新卒採用の業務目標は、数値面では入社人数です。しかし、採用活動を通したくさんの人と出会える機会があるので、「造園の仕事やその魅力、そこで働く人の想いを知ってもらいたい」と考えながら日々業務に取り組んでいます。
私の仕事は、「社員を採用する仕事」というよりも「会社の魅力を売る営業」のような仕事だと思っているんです。
実は、大学での卒業論文を書いているときに、自分が書いた文章に対して、担当教授から厳しい指摘を受けたことがありました。それは「何を伝えたいのかまったくわからない。自分が理解するだけでなく、相手に伝わるように書かなきゃだめ」という指摘でした。
それまでは、自分が知っている知識をそのまま書けば相手に伝わるはずだと思っていたので、この指摘は自分にとって大きな衝撃でした。この経験以来、自分と違う背景を持っている人にどのようにわかりやすく伝えるかを強く意識するようになりました。
この視点は、今の人事の仕事で、学生の方に会社や仕事のことを伝える際に役立っていると感じています。
そうしたこともあり、学生さんが集まる場所で話をする際、それまで造園の仕事をほとんど知らなかった方から「そんなすごい仕事があるんですね!」といってもらえると本当に嬉しいです。
その方が当社に入社することはなくても、将来的に仕事で関わることがあるかもしれないし、その方が普段行っている施設や公園に当社が関わっているかもしれない。そのときに、造園という分野で誇りを持って働いている人がいることを思い出してほしい。
そんなことを考えながら業務に携わっていますね。
10年以上取り組んできた仕事。まだまだチャレンジしていきたい
入社当初は造園の現場で働きたいという気持ちが強かったですが、現在は今のポジションから、どのように造園の仕事に貢献できるかを考えています。
それは、世の中の多くの人に造園の仕事の魅力を知ってもらうことや、新しく入社した社員が仕事に慣れるまでの道筋をつくること、社員が現場で活躍するために陰からサポートすることなどだと考えています。
今自分が担当している業務、持っている権限の範囲内で、会社や社員に貢献できることをやっていきたいですね。
自分がやりたかった造園の現場の仕事に最前線で関わっている社員が、正直羨ましく感じることもあります。しかし、社員が生き生きと働いている様子や、当社で関わった案件が注目されているのを見て勇気づけられることが多々あるので、社員にはとても感謝しています。
部署の括りに関係なく、お互い協力的なメンバーが多いことは当社の良いところだと思いますよ。
私自身もう10年以上この仕事に関わっていますが、自分の仕事ぶりに満足してしまったらおしまいだと思っています。できる仕事が増えて周りから認められるようになったとしても、今よりもっといい仕事を目指す、1%でも改善する余地を見つける、という気持ちを持ち続けていきたいと思っています。
人事の仕事は比較的ルーティーンで進む部分も多いのですが、世の中の変化に合わせて新しいチャレンジをしていきたいです。
造園業界は、多くの人にとってはなじみの薄い業界。また、「仕事がきつい」など、良くないイメージを持たれることもあります。もちろん大変な仕事ではあるけれど、やりがいもあること、誇りを持って働いている人がいることをもっとたくさんの人に知ってもらいたいですね。
これからも他のメンバーと協力し、人事という立場から会社や社員に貢献していけるように、そして造園の魅力をたくさんの人に広めていきたいです。