オープンキャンパスに1度も参加せずに入学を決めた戸板女子短期大学
高校3年生の私は、将来やりたいことが決まらず、どんな進路に進むべきなのか悩む毎日でした。漠然と英語やITスキルを身に着けたいと思い、4年制大学を受験したものの、入試に落ちてしまいました。
そんな中、土壇場の2月に様々な大学・短大の資料を急きょ請求し、その中で目についたのが「戸板女子短期大学のパンフレット」でした。
高校卒業前の3月というギリギリのタイミングで戸板女子短期大学への受験を決めたので、実はオープンキャンパスに1回も行ったことがありませんでした。
同級生は、オープンキャンパスの先輩たちに憧れて入学したり、戸板で学びたいことが明確にあったりする子たちばかりでした。それに自分自身、進路が決まらず焦っている状態で決めた進学先だったので、本当に戸板女子短期大学で良かったのかと正直なところ不安でいっぱいでした。
オープンキャンパスに参加したことがなかった私が、実際に戸板の先輩と話をしたのは、入学前の事前学習、ファースト・イヤー・ディ・キャンプ導入教育プログラム(FYDC)でした。
ファースト・イヤー・ディ・キャンプ導入教育プログラムは、新入生が6名程度でグループになり、連想ゲームやボール投げなど頭や体を使った様々なアクティビティをグループで体験することで、スムーズに大学生活に入っていけるようにするプログラムです。
運営や企画をひとつ上の先輩が行なっていて、あっという間に友達もつくることができ、戸板に馴染むことができました。
そこで私が感じたことは、パンフレットで抱いていた“戸板=かわいい”というイメージが少し違うということでした……。かわいいだけじゃなく、ひたすら“かっこいい先輩”が多かったんです。
見た目ではなく、放っているオーラや、話している内容、行動、すべてが輝いている、そんなひとつ上の年齢の先輩方を見ているうちに、自然と入学前の不安は消え、強いあこがれを抱きました。
その一方で、私も来年には本当にこんな風になれるのかなという不安も感じました。
今度は私が伝える側へ。数え切れないほど人前で話す経験をした2年間
私は、戸板女子短期大学で、人に伝えるやりがい、そして日々成長を感じながら学生生活を送っています。そして、この2年間で人前で話す経験を数え切れないほどしました。
なかでも一番自分自身が成長できたと感じたのは、2018年4月の入学式のあとに行なわれた「Welcomeガイダンス」。
新1年生に向け、戸板女子短期大学に入学してからの「自分の成長」について、大画面でプレゼンテーションをしました。
満員の戸板ホール、その中で自分ひとりだけに注がれる700人もの観客の視線。
正直、今までにないくらい緊張しましたし、プレッシャーもありました。
そして、1年前に不安でいっぱいの中入学式に参加していた自分を思い出し、そんな自分が1年経って、今度は新入生全員を相手に伝える側になっていることがとても不思議でした。
しかし、終わったあとに私の話を聞いた新入生が、「短大での2年間が楽しみになりました」「先輩のようになれるように頑張ります」という声をたくさんかけてくれ、人に伝えるやりがいを強く感じました。
2年生になってからは後輩のプレゼンテーションの指導も任されるようになりました。自分の成長だけでなく、後輩が成長している姿をみることで嬉しさや、やりがいを感じています。
戸板女子短期大学でプレゼンテーション力を身につけたことで、学園祭でのMCやプレゼンテーションコンテストへの挑戦など、私は今様々なことに挑戦できています。
また、もうひとつ2年間ずっと力を入れているのが広報スタッフグループ「チームといたん」での活動です。
チームといたんは「日本一のオープンキャンパスを作る」を目標に、学生が主体となってオープンキャンパスの運営を行なっています。高校生の一生を決めるかもしれない大事な進路選択に寄り添い、サポートするこの仕事は責任重大です。
どうすれば来校してくれた高校生が満足して帰ってくれるのか、また、戸板に来たいと思ってくれるのか、戸板の魅力を伝えるにはどうしたらよいのか、を50名近くいるチーム全員で考えます。時には誘導のやり方だけで何度も会議をすることもあります。
私が1年生の時には、オープンキャンパスを運営するひとつ上の先輩に付いて、学びました。
高校生に戸板での学びや生活のことを話す先輩方のコミュニケーション力の高さや、人数増加などにその現場で臨機応変に対応する姿、何十人と言う高校生を大きな声を出して誘導する先輩の姿にひたすら圧倒されたことを覚えています。
自分自身が2年生になり、副リーダーを任されてからは、自分のことだけでなく、全体を見るようになりました。副リーダーの役割の正解が分からず、チーム全体を見ることと、高校生への対応の両立で悩むことも多くありました。
しかし、全体を見ているうちに、学生には、誘導が1番上手な子、臨機応変な対応が得意な子、話すことが人一倍上手な子など一人ひとり誰にも負けない力を持っていることを強く感じました。
それに気づいた時に、私の仕事はチームをまとめることではなく、一人ひとりの力を最大限に生かし、輝けるオープンキャンパスをつくることだと感じました。
それからは、来校した高校生の進路に合わせた学生の選択をしたり、その学生にあった仕事をお願いしたりと、一人ひとりが輝くことでオープンキャンパス全体の満足度を上げられるよう日々努力しています。
そして、といたんの活動の中で担当した高校生が戸板への受験を決めてくれた時、私のことを覚えてくれていた時、そして合格の連絡が来た時が何よりやりがいを感じ、といたんでよかったなと感じます。
チームといたんは、私を成長させてくれ、戸板でしかできない、私の居場所でもありました。この活動で培ったものは、今後の人生で必ず自分の糧になると思っています。
私が大切にしていること
私は昔からすぐに周りの空気を察してしまったり、相手の気持ちばかりを気にしてしまったりするネガティブな性格でした。
しかし、プラスに捉えれば、相手の気持ちを理解でき、その場にあった対応ができる自分の強みでもあるんだなと考え、それ以降は「察する力」を強みに変えて人への気遣いを大切にしています。
私が幼い頃から大切にしていること、それは『いつでも笑顔でいること』です。
私の母は家を出る際によく「今日も笑顔だよ!」と言います。そして祖母は、「どんな嫌なことがあっても笑ってればどうにかなるんだから!」と口癖のように言っています。
そんなふたりの近くで暮らしてきたせいか、自然とどんな時でも笑顔でいられるようになりました。笑顔でいることで、周りの雰囲気も変わりますし、なによりどんなことにも前向きになれます!
もうひとつ、私には大切なものがあります。
私は、高校時代3年間ダンス部に入り、活動していました。今とは違い、いろんなことに挑戦する、というよりは、部活だけに力を注いでいました。
負けず嫌いな性格なので初心者ながらもっとうまくなりたいという気持ちが人一倍大きく、ひとりで朝練をしたり、友達と切磋琢磨し合ったりする毎日でした。今にしてみれば、キラキラした青春を送れていたんだなと思います。
そんな3年間をともに過ごした友人は、本当に大切な宝物です。私にとって友人は「明日も頑張ろう」と思うパワーの源です。特に中学時代の友達は今でも落ち込んだり、悲しいことがあったりした時に、いつも笑顔で迎えてくれ、私の活動をいつも応援してくれます。
高校のダンス発表には必ず足を運んでくれましたし、戸板女子短期大学の学園祭TOITA Fesで2日間メインMCを務めた際は、遠くから足を運んでくれて、暖かく見守ってくれました。そんな友人が近くに日々いてくれることで、もっともっと頑張ろうという気持ちになれますし、気持ちも前向きになります。
人と企業をつなぐ仕事で、社会でどんどん輝きたい
私は人の人生の岐路に関わる仕事に就きたいという考えのもと、就職活動を行ない、広告代理店の営業職の内定をいただきました。
入学当初の私の進路希望はグランドスタッフでした。
しかし、チームといたんの活動を通して、ひとりのお客様と深く長く寄り添っていけるような仕事に就きたいと思うようになりました。
初めて行った広告代理店の説明会で、社員の方が仕事に対する思いを語る姿や、仕事内容を聞いて、この仕事に就きたい!この会社に入りたい!と初めて自分のやりたいことが明確になったとても貴重な時間でした。
戸板女子短期大学には、多くの仲間と一緒に色々なことに挑戦し、入学前には想像もできないような経験ができる環境があります。今の私にとって、本当に宝物のような場所です。
ほかにもABCクッキングスタジオのCM撮影、高校教員へのプレゼン、TOITA Fes学園祭MC、プレゼンテーションコンテスト、東京ストリーコレクションでの舞台出演、菊池桃子先生のテレビ番組の共演、パンフレット撮影……。など、いろんなことに挑戦しました。
そして、きっとこれらの経験は、戸板女子短期大学に入らなければ絶対できなかったことだと思っています。「短大の2年間は2年制大学に比べて短い」と言う人はたくさんいますが、戸板女子短期大学で過ごしたこの時間は自分の人生を大きく変える本当に濃い時間になりました。
高校生と戸板女子短期大学をつなぐチームといたんの活動で培った力を、今度は人と企業をつなぐ仕事で生かし、戸板女子短期大学の卒業生として社会でどんどん輝き、活躍していきたいと思っています。