論理とチームワークに魅了された学生時代

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▲大学院時代、韓国のシンポジウムで研究内容を説明する畑岡真梨

新入社員でエンジニアとして入社したのは、大学生時代の専攻が数学だったことが関係しています。中学生のときに、数学は「論理立てて考えれば必ず正しい答えに行き着くんだ」ということに気づいて虜になり、大学生になるときも自然と数学の道を選んでいました。

大学卒業後ももっと専門性を高めたいと思い、大学院に進学して位相幾何学という分野を専攻し、たくさんの研究集会を通していろんな人と多く議論を交わしていました。

そうやって論理的な数学の世界にずっと惹かれてきたので、職種としてエンジニアに興味をもったのも、仕事として論理的に物事を組み立てていけると考えたことが理由でした。

もうひとつ、仕事選びの軸になった経験があります。それは大学時代の合唱サークルで、パートリーダーを担当したことです。

リーダーの役割は、パート全体をまとめあげて、技術を向上させること。リーダーになって、全体を把握するように心がけていたのですが……、あるとき合唱サークルなのに、歌を楽しんでいる人が少ないことに気付きました。

そこで好きなことを楽しくやってほしいという願いから、リーダーとしてモチベーションや技術力を改善するため、地道にメンバーに声をかけはじめました。

声をかけてみると、「実は練習がつらい」といった反応が返ってきました。なぜ練習がつらいのか、個別に相談にのっているうちに、今度はメンバー側から「どうやってやったらうまくできるかな」と声をかけてくれるようになりました。ずっと地道な活動を続けていたのですが、主体的にみんなが動いてくれている実感が結果としてでたときは、とても嬉しかったです。

パートリーダーを2年間続け、最後の演奏会のあと、「畑岡さんのおかげで初めて歌うことを心から楽しいと思えた」「いいチームを一緒につくれて頼もしかった」という言葉をかけてもらいました。チームが纏まるとメンバーの士気もあがって、チームで活動することがより楽しいと感じました。

こうした経験から、私は数学で培ってきた思考力を使いながらチームでやれる仕事を探そうと、就職活動の軸を定めました。

入社の決め手は「個性は強み」への共感

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就職活動のときは、自分のなかで軸ははっきりしていたので、IT業界を見ていました。

学生時代は名前すら知らなかったテックファームにも、このとき偶然出会いました。

自分が就職活動をしていた2016年当時、テックファームでは「個性は強み」という文言を打ち出していました。私はおもしろいチームや組織は、さまざまな考え方や価値観の人がいるからこそできるのではないかと考えていたので、この「個性は強み」という言葉に強く惹かれました。

実際に会社見学やインターンを経験するなかで、個性的な人が多かったことに驚きました。それも、ただ個性的なだけではありません。個人の意思をしっかり持って仕事に取り組んでいる人たちが多くて、魅力に感じて入社を決めました。

私と同期で入社したのは7名です。私含めエンジニア職が6名、デザイナー職が1名でした。テックファームの新卒研修では、配属前の約4ヶ月の研修の間、ずっと同期と一緒です。技術研修だけでなく、会社のイベント運営も新卒メンバーが行う機会があり、そこでは意見がぶつかることも多々ありました。しかし、やはりチームで何かを成し遂げることが楽しかったと、今振り返っても思います。

研修も終わり、本配属では開発本部でもコンシューマ向けメインに開発をしている部署に所属となりました。初めてアサインされたプロジェクトは、高校生に向けた大学紹介の大手ポータルサイトの、運用保守と開発案件でした。

プロジェクトメンバーは15名程で、毎年1回のリプレースに向けて設計から開発までを行いました。またすでにリリースされているサービスの運用保守を同時に担うプロジェクトにも所属していました。

他にも、大規模な採用管理システムの運用保守を担当するなど、配属してからの1年間だけで、見積もり、詳細設計、実装、テスト、リリース作業、設計レビュー、テスト項目レビュー、障害対応まで、本当に幅広く業務に携わることができました。

そんななかでも一番難しかったのは、仕様が複雑な開発案件のテストでした。その開発案件にはテスト実施工程から携わったため、まずはイチから仕様を把握しなければならなかったんです。その上、複雑怪奇なパズルのように仕様が組み立てられていました。

参画前から仕様が複雑で難しいということは聞いていたので、参画してすぐのときはサービスの目的をとにかく頭に叩き込み、一つひとつのテストを実施していきました。

目的を常に意識していたことで、仕様がチグハグになっている点や、あるパターンにおいては期待通りの結果にならないのではないかという点を数多く見つけることができ、無事にリリースを迎えることができました。

もっと"人"に関わりたくて、人事部にキャリアチェンジ

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▲教育分野のみならず、採用業務にも開発メンバーと参加 【2019年技術書典より】

開発エンジニアとして仕事を続けていくなかで、技術を学んでいくことは、とても身になり専門性が付くなと感じていました。

ですが、やがて業務のなかでも、人と関わることで改善できることが際立って楽しいと感じてきて、もっと直接的に人に関する仕事をしてみたいと思うようになりました。

そこでタイミングよく人事職の社内公募があったのが、キャリアチェンジのきっかけです。

公募でもやはり面接はあり、なぜ人事職なのかと聞かれることもありました。ですが自分の決断に迷いはなかったので、そういった場でも、エンジニアをサポートできる仕事の方が自分の力が発揮できると、はっきり答えてきました。

そして2019年2月に、正式に人事部 採用教育チームに配属になり、教育担当を任されることになりました。採用教育チームは3名で、私以外は採用担当の先輩が2名いました。

正直、未経験のうえ知識もないまま、自分がメイン担当で大丈夫なのかと不安ではありました。ですが、自分自身が2017年に新卒研修を受けたときのことを思い出して改善したほうがいいと思った点や、開発現場で感じていた不満点を率直に研修内容の改善に生かせばいいんだと気付き、先輩がその背中を押してくださったことで不安はなくなりました。

最初の研修設計は、2019年4月の入社新卒メンバーの研修からでした。異動当初は仕事の進め方が開発と大きく違い、戸惑いました。開発現場ではプロジェクトマネージャーが細かく仕事を割り振って、進捗管理をしてくださったうえで業務を進めていましたが、人事部ではまず仕事を任されて、自分で内容も進捗も舵を切っていくという進め方です。

そんななかで先輩から、「畑岡さんはどうしたいの?」と意思を聞かれることも多く、自分の新卒時代を振り返ってみて思い出したり、入社してくれた社員が現場に入ってから少しでも活躍するというゴールを定めたりして、思い切って自分の想いを研修設計のなかにのせていきました。

異動してあっという間にエンジニア職の新入社員が入社してくれました。4月に6名、続いて5月6月にも1名ずつの、計8名です。

実際に研修を実施していくなかで、自分の意思を乗せつつも、「それが本当に一番いいことなのだろうか?」ということは常に心配ではあります。ですが、新卒のみんなが率直に意見を言ってくれて、研修担当と議論して修正しながら、みんなでいい研修をつくっていくことができていると感じます。

自分の意思で行動する人と働きたい

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テックファームでは4月と10月に入社式を迎えます。新入社員は年間で10~15名ほど。近年では外国籍のメンバーも増えてきています。

4月入社の新入社員も、8月から本配属になります。また、今年の10月と来年2020年4月に入社する社員も控えています。

そういった機会に、テックファームに魅力を感じて入社してくれたみんなを中長期的な目線で成長させていくことが、教育担当としての役割であると感じています。

新入社員が活躍している声を聞いたり、イキイキと仕事していることを目にしたりすると、教育担当は楽しいことがたくさん待っている領域なのではないかと感じています。

学生時代に大好きだった数学から少し離れるのかもしれませんが、数学や開発エンジニアの経験を通して身に付けてきた論理的な思考力などは、必ず生きると思っています。

また研修担当だけでなく、今は採用現場にも協力させてもらうことが多くなってきています。多くの学生さんにお会いすることはとても楽しく、いつかテックファームに入社する未来のメンバーがいることにとてもワクワクします。

「個性は強み」

自分の意思を持って行動する、そんなあなたと働けたらとても嬉しいです!