新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策としてテレワークが推進されたこともあり、コロナ禍を経て、働き方が大きく変化した人は少なくありません。

しかし、スムーズにテレワークへ移行できたケースがある一方で、業務の都合やセキュリティの都合で出社せざるを得ないケースが多いなど、うまく切り替えができないという話もよく耳にします。

実際にテレワークを経験した方々をはじめとする働く人々はテレワークに対してどのように考えているのでしょうか?

【この記事でわかること】
 テレワーク経験者の数と満足度
 テレワークに対して抱いている不安
 企業におけるテレワークに関する取り組み

テレワーク経験者はコロナ禍を経て10倍に

エン・ジャパン株式会社(本社:東京都新宿区)は『エン転職』のユーザーを対象に、「コロナ禍のテレワーク」についてのアンケートを実施。その結果、テレワークの経験者はコロナ禍以前(2019年)は3%、2022年は31%と約10倍の数値となっています。

また、テレワーク経験者のうち、半数弱の人々が現在もテレワークを続けていることがわかりました。

テレワーク経験者の満足度は高い

実際にテレワークを経験した回答者は、テレワークに対してどういった印象を抱いているのでしょうか。

「とても満足」「やや満足」と回答した人は合算するといずれの世代でも70%を超えています。その理由としては、通勤ストレスがないこと、コロナウイルス感染などのリスクを減らせること、職場における人間関係のストレスがあげられています。

通勤時間の有無はプライベートの時間確保にも大きく影響しますから、自由な時間が確保できることや満員電車でのストレスがなくなることが大きなメリットと感じられているようです。

また、コロナ禍において、コミュニケーションの希薄化などが課題となっている企業が多数見受けられた一方で、テレワークにより人間関係のストレスが減ったという意見もありました。

こうした、テレワークの満足度の高さは今後の働き方についても影響を与えています。テレワークの経験を問わず、「今後テレワークで働きたいか」という設問に対しては、多くの世代で7割前後が「思う」と回答しています。

その理由としては、テレワークに満足している理由と同様に通勤ストレスやコロナウイルス感染などのリスク軽減、人間関係などがあげられています。

その一方で、「今後、テレワークで働きたくない」「わからない」と回答した人の理由としては「仕事とプライベートをハッキリ分けられるか不安なため」や「会社にいる時と同じ成果をテレワークで出せるか不安なため」といった、職場とは異なる環境で仕事をすることへの不安があげられています。

テレワークにおける懸念は、個々人に留まらず企業としての懸念と言っても過言ではありません。

どのようにしたら業務が滞らず価値を発揮してもらえるのか、社員の健康を守れるのか──また、現場でマネジメントを行う管理職の方々にとっても、コロナ禍はマネジメントの方法を見直す機会になったのではないでしょうか。

テレワークでも働きやすい環境をつくるために

未知の状況に向き合いながらも、テレワークのしくみを整えた方々や現場でチームメンバーと向き合い、新たな時代のマネジメントに取り組んだ方々。また、変化する環境下の中でも仕事に向き合い続けた方々。このコロナ禍においては、それぞれが悩みながらも新たな一歩を踏み出し、前に進むべく奮闘してきたのではないでしょうか。

コロナ禍での取り組みの記録と、そこに込められた想いやマインドの変化が描かれたストーリーをご紹介します。

◎働く環境づくり

▶︎本社移転先はシェアオフィス。どこでもだれでも働きやすい環境を作る

家庭環境の変化、たとえば育児や介護などによって働き続けることが難しくなることもあります。そのような状況を踏まえた上で、長く働き続けることができる環境を社員にも提供したいです。実家や地方、海外も含めて、どこに行っても働ける環境を作りたい。どこにいてもGPの社員になれるようにしたい。それが目標です

株式会社ゼネラルパートナーズ 東海林 恵一さん

▶︎より良い会社をめざす──自らオンライン交流会を仕掛け、社員の働きやすさをサポート

時代や環境のせいにして諦めるのは簡単かもしれません。でも今回は、自分が1歩踏み出せば何かが変わるのではないかと思って、行動に移しました。この交流会をきっかけに、特に営業本部内の交流の輪が広がったらいいなと思うんです。あくまで私は種をまいたに過ぎません

田辺三菱製薬株式会社 中西良太さん

▶︎社員一人ひとりが最大限のパフォーマンスを。一歩先を想像して行動するIT豊田の挑戦

これまでは、無意識ながらも『オフィス』を軸に業務がつくられてきたと思います。たとえば、みんなで集まってレビュー会をしようとか、申請書は印刷が必要だったとか。業務そのものを、環境にとらわれない業務に変えていかなければ、どんなにITでサポートしても、補いきれないと思います。

その問題解決のためには、私自身社内のあらゆる部門が、今どんな業務をしているのかきちんと理解することが必要ですし、さらにはその部門の業務そのものの見直しまでが範囲になってくる可能性もあると思います

株式会社オークローンマーケティング 豊田 智博さん

◎プロジェクトマネージャー/プロジェクトリーダー

▶︎コロナ禍での在宅アジャイル開発完遂──相手にとって一番必要なものは何か!

私の業務はお客様ありき。ですから、まずは仕事を通してお客様の役に立つことを第一に考えています。お客様が抱える業務上の悩みや問題が解決して、『助かった!』と言われたときは、大きなやりがいを感じます

富士ソフト株式会社 北川 彩織さん

▶︎入社直後、プロジェクト責任者に──リモートワーク環境下での困難と成功の軌跡

チームメンバーは、PMである私の判断のもとで動きます。そのため、メンバーがスムーズに作業できるように働きがけているんです。たとえば、オンラインだとつい仕事の話だけになりがちですが、ゲームの話をしたり音楽の話をしたりと、趣味などの雑談も交えながらコミュニケーションを取っています。

ちょっとした相談でも、SlackやTeamsでこまめにできるような関係性が大切だと考えています

株式会社フレクト 酒井 聡さん

◎新入社員研修

▶︎コロナ禍で激変した新入社員研修。オンラインで600名を育てた研修担当の原動力とは

たとえば外部の方を呼んでコンテンツをかき集めるだけなら、容易に対応できたと思います。けれど、新入社員に一貫したメッセージを伝え続けることに重きを置いて、その上で何が効果的な学びとなるのかを考えて提供したかった。あえていばらの道を行くようでしたが、そこは何がなんでもこだわりたかったんです

本田技研工業株式会社 笠井 英明さん/市原 佑季子さん


コロナ禍3年目を迎えた現在でも、まだまだテレワークにおける課題は無くなることはないようですが、これまでの取り組みの中では、「対話」がキーになり、前進した様子が見受けられます。

talentbookではコロナ禍を問わず、テレワークにおける取り組みなどもご紹介しています。テレワークにおける円滑な組織運営や、テレワーク下におけるモチベーションの保ち方など、ヒントとなるストーリーに出会えるかもしれません。

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