がむしゃらに働き続けた先で、日本ストライカーと出会った
2022年12月現在リージョナルマネジャーとして活躍する木下のキャリアは、医療業界とは全く異なる自動車リース会社から始まりました。「とにかく早く成長したい」という想いから、新卒時の就職活動では、「思い切り働ける企業」を探していたと言います。
木下 「学生のころから“早く社会で活躍し、経験を積みたい”という想いを強く持っていたので、社会人としての成長スピードを重視しました」
営業担当として昼夜問わずがむしゃらに働き、入社3年目にして管理職に昇格。その後は本社で予算策定から新人教育まで幅広い業務を経験。社会人としての基礎を叩き込んでくれた、と木下は感謝とともに振り返ります。しかし激務がたたり、身体も精神もすり減る日々。ワークライフバランスを見つめ直し転職を決意したのは、2009年ごろのことでした。
木下 「前職ではわずか3年で管理職になってしまったので、もう一度イチから営業を学び直したいという想いで転職活動をスタート。
当時はリーマンショックの渦中であり、前職の金融業界を筆頭に転職活動は難航することが予想されましたが、ヘルスケア業界では求人がいくつかあり、偶然紹介を受けた日本ストライカーに興味を持ちました。
幼少期にサッカーをやっていたので、社名に親近感を覚えたというのもありますが(笑)。外資系医療機器メーカーであればバリバリ営業活動に邁進できるのでは、というイメージがありました」
当時20代後半。未経験でのチャレンジに「失うものは何もない」と意気込み選考に挑んだところ、想定していたよりもあっさりと採用が決まったと言います。
木下 「後々話を聞くと、自分の社会経験や考え方の部分を評価していただき、即戦力と思ってもらえたそうです。この意思決定の早さ、スピード感も魅力でした」
持ち前の学習意欲で、入社早々“Best Player”に
2010年、日本ストライカーに入社し、スパイン事業部の関西リージョンに着任。当時、脊椎はおろか医療に関する知識もほとんどなかった木下。医師とのコミュニケーションにも最初は不安がありました。ただ、ここでも木下の「学びたい、成長したい」という強い想いを味方につけ、医師と積極的なコミュニケーションを重ね、知識をインプットしていったと言います。
木下 「入社してすぐは先輩の会話から学ぶ日々でした。分からないことはその場で聞いて解消し、メモを振り返る癖もつけました。休日は専門書を読んだりもしましたし、とにかくインプットの連続でしたね。
入社翌年からは自分自身の営業目標を設定したこともあり、大学病院の先生方ともコミュニケーションを重ね、自分の知識として積み上げていきました」
自らの強みを診断するテストでは“学習欲”が一番にあがると言う木下。まさに学びに貪欲な木下らしいエピソードですが、“学び”の根本にあるのは“好奇心”だと言います。
木下 「“仕事を通して自己成長したい”という想いが強ければ強いほど仕事への興味は高まり、自然と探究心を持って学ぶようになると思います。脊椎領域は数年ごとに手術のトレンドが変わり、新しい治療方法もどんどん開発されるので、必然的に学ぶことが多いというのもありますね。入社して10年以上経ちますが、まったく飽きません」
学びの成果は早くも入社3年目に花開きます。個人営業目標に対する業績が評価され、スパイン部門で最も優秀な社員である“Best Player”に選出。異例のスピード受賞ですが、当の本人は「半分は運です」と謙遜気味に語ります。
木下 「大きな大学病院を任されることになり、仕事上の巡り合わせも後押ししてくれました。前任者からスムーズに引き継げるかなど、不安やプレッシャーもありましたが、幸い、顧客との信頼関係をうまく築くことができました。
極論ですが、営業は、取扱製品だけでなく自分という人間を売り込む仕事だと思っています。人間関係のうえに信頼が醸成され、結果につながります。
だからときには先生の出退勤時を見計らって訪問し、話のきっかけを探すこともありました。“どれだけ自分の印象を残せるか”という考え方は、今も昔も変わらず意識していることですね」
管理職として、より一層の成長を志す
Best Playerの受賞を機に、より上位の職責を担うことになった木下。関西リージョンを牽引する営業社員として、いずれはさらに上位を目指したい、と漠然と考えていたところ、2015年にリージョナルマネジャーへの打診を受けることに。営業の最前線でのキャリアアップを思い描いていた木下は、いきなりの管理職への打診に戸惑いはあったものの、真っ先に浮かんだのは“お世話になった先輩方への恩返し”でした。
木下 「未経験で入社してからわずか5年半で、首都圏に引けを取らない市場規模の関西エリアをマネジャーとして率いる立場になるとは全く想像していませんでした。
しかし “入社以来お世話になった先輩方に働きやすい環境を提供することが、ここまで育ててもらった自分にできる恩返しなんじゃないか”と思い直し、新たな職責としてリージョナルマネジャーに就くことを決めました」
こうして2015年から現在に至るまで、リージョナルマネジャーとして活躍を続けてきた木下。12人ものメンバーを率い、関西リージョンの躍進を支えてきました。忙しくも充実した日々。そんな木下ですが、2022年を迎え、新たなチャレンジを決意します。
2022年に新設されたリージョナルマネジャー向け社内研修プログラム「L-MAX」。10カ月をかけて戦略立案、経営管理、グローバル、DE&I、エンゲージメントなど、これからのリーダーに求められる“チームの旗振り役”としてのスキルを網羅的に学ぶ、立候補制の研修制度です。
木下 「日本ストライカーでは職責に応じてさまざまな研修プログラムが用意されていて、これまでも多くのリージョンメンバーが研修に参加し、都度私にフィードバックしてくれました。メンバーの成長を心強く感じるとともに、自分は何もできてないな、とふと思いまして。
今回新設された『L-MAX』に、マネジャーの私がチャレンジし、努力する姿を見せることで、メンバーに新たな刺激を与えられたらと思ったのが、参加の動機です」
リージョナルマネジャーに就任したときも、「L-MAX」に立候補するときも、常に「メンバーに与える影響」を考え、意思決定してきた木下。マネジャーとしての意気込みが評価され、「L-MAX」の第一期生・17人のひとりとして、プログラムに参加することに。
新たな環境で、学びの実践を
「L-MAX」が開講して間もない2022年7月。長年率いてきた関西リージョンから、西日本リージョンのリージョナルマネジャーへの異動が決定。西日本リージョンを、これまで以上に強いチームにするという使命を背負っての異動ということもあり、より「L-MAX」への意欲が高まった、と木下は話します。
木下 「家族と暮らす大阪に居住したまま、平日は出張ベースで西日本各地をカバーしています。訪問先では、メンバーとともに営業車で行動することが多いので、車中では長い時間をともに過ごすことも多く、ざっくばらんにいろいろなことを話すようにしています。
メンバー一人ひとりの個性を知ることで、それぞれに合ったコミュニケーションスタイルが取れるようにもなりますし、人間関係を構築することで、必要な時にお互い言いたいことが言えるようにしておきたいと思っています。何事もやはり人間関係が基本、と思います」
またチームメンバーとのコミュニケーションスキルだけでなく、「L-MAX」を通じて学んだ「戦略立案」などのマネジメントスキルも、木下は早速活用しています。
木下 「西日本リージョンは、これまで率いてきた関西リージョンとは市場特性が大きく異なります。『L-MAX』を通じて得た市場分析のスキルを活用し、スピーディーに結果を出していきたい。売上規模が成長すれば、西日本リージョンの組織をさらに大きくすることができます。メンバーとともに、もっと強いチームをつくるのが、今の目標です」
学びをすぐに実践する場が与えられ、今はマネジメントのおもしろさ、さらにチームビルディングの楽しさを実感していると言う木下。そんな彼は日本ストライカーの魅力をこう語ります。
木下 「マネジャーの私が言うのもおかしいかもしれませんが、いい会社だなあと常々思っています。事業部間の交流も盛んで、“One Stryker”の合言葉のもと、互いに支え合う文化がありますし、社員の能力開発機会も充実している。
そして何より手を挙げればチャレンジできる環境が整っています。西日本リージョンのメンバーにも、“常にチャレンジしていこう!”と積極的に伝えていきたいですね」
2022年11月、「L-MAX」のプログラムの最終回にリーダーシップチームへの成果発表が行われ、そこには晴れやかな表情の木下の姿がありました。
木下 「途中に異動を挟み、大変なこともありましたが、今はすべてのプログラムを完走できた安堵感でいっぱいです。
でも、すでに来年・再来年に目を向けた活動も始めています。西日本リージョンのメンバー全員とともに、成績優秀リージョンとして全社表彰される姿をイメージしながら、これからも仕事を通じて自己成長につなげ、常に楽しみながらチャレンジを続けていきたいと思います」