オーダーの先にいる患者さんのために。さらなる活躍を志し、医療機器業界へ

これまで複数のグローバル企業で、多岐にわたるアイテムの流通・在庫管理を担ってきた徳永は、サプライチェーンマネジメントのプロフェッショナル。医療機関へ機器を貸し出す“預託”や、未使用のインプラントなどが術後に返却される“返戻”など、販売だけではない複雑な流通経路を持つ医療機器業界にさらなる活躍の場を求めました。

徳永 「これまで携わってきた日用雑貨や医薬品のオペレーションは、すでにグローバル化・標準化が進んでいます。しかし医療機器、特に整形外科の分野は1回の手術に使われる機器の数が多く、とても複雑なビジネスモデルです。

安全の担保や徹底した品質管理はもちろんですが、効率化に向けてまだまだ改善の余地が大きいと感じました。これまで培った経験をもとに新たな仕組みを構築できることにやりがいと面白さを感じ、日本ストライカーへの入社を決めました」

カスタマーサービスの業務内容は、営業社員や特約店からの受注処理、製品手配と出荷指示、さらに請求処理に至るまで“Order to Cash”(もの・お金・情報の流れ)全般をつかさどる仕事です。

また、出荷率のモニタリングや在庫管理などの多岐にわたるデータ分析を行うとともに、社内外の様々な問い合わせに対応するコールセンター機能も有し、幅広い業務をきめ細かくカバーしています。社内外の各方面に精通し、営業部門や物流センターと連携することも多く、まさに会社の土台を支える部門です。

徳永 「サプライチェーンにおいて、ロジスティクス部門は男性が多く、カスタマーサービスは女性が多い職場というイメージが一般的に根強くあります。しかし、その両方でキャリアを積んできた実感として、“論理的思考”や“業務改善への意欲”に長けた人であれば、性別は関係ありません。

問題点をきちんと数字で可視化し、それらを分析・解析することでサービスレベルは必ず向上します。ひとつひとつのオーダーの向こうにいる患者さんのために、私たちの医療機器を確実にお届けしたい。そのために何ができるか、ということを日々考えながら仕事をしています」

業務改革を成功に導き、全社表彰

東京と大阪合わせて100人近くが所属する、カスタマーサービスチームをディレクターとして率いる徳永。2019年9月に入社してすぐ、「業務の標準化・簡素化・可視化」をスローガンに、複数の業務効率化プロジェクトに着手しました。

徳永 「入社して驚いたのは、受注処理業務の煩雑さ。1日約2,500件の受注と、約800件の請求処理に対応するので、これらを効率化・最適化することはチーム全体のパフォーマンスに直結します。

手始めに各営業部門のマネージャー会議に出席して情報収集し、そこから一気に業務効率のための提案をまとめたのですが、そこで感じたのは日本ストライカーの社員の誠実さ。入社間もない私の提案に対して、素直に『まず、やってみよう』と受け入れてくれたのです」

海外チームと連携して受注処理の自動化(タッチレス)を一気に加速。同時に、これまで全く手が付けられていなかった出荷実績データを分析・可視化し、市場の不稼働在庫を再配置することで品切れを抑制しました。

また、これらのデータを随時営業部門に報告することで、課題感やその優先順位を共有。徳永は社内を巻き込みながら合意形成し、マルチタスクを力強く推進していったのです。

プロジェクトが走り出した直後に、新型コロナウイルス感染症が急拡大。「一日たりとも受注や出荷は止められない──」チームメンバーが安心して日々の業務にあたることができるよう気の休まる暇のない日々でしたが、徳永は業務プロセスの改善に挑み続け、日本ストライカーのサプライチェーンにおける変革を成し遂げました。

こうした努力が認められ、徳永は2020年度の表彰者に選ばれたのです。

徳永 「通常業務を遂行しながらのプロジェクトでしたが、チームメンバーも奮起し、期待以上のスピード感で成果につなげてくれました。チームとしての功績が評価され、その代表として受賞できたことが嬉しいです。

私がこだわっているのは、“顔の見えるオペレーター集団”でありたいということ。日頃は電話やメールでのやり取りが主流ですが、圧倒的な情報力と分析力を武器に、最前線で活躍する営業部門の社員に頼りにしてもらえるチームでありたいです」

良い職場に笑顔あり

「仕事=プロジェクト」と語る徳永。多くのプロジェクトを同時進行するために、それぞれに目標を立てプロセスを考え、ギャップを埋めていく日々ですが、ディレクターとしてメンバー一人ひとりの成長にも絶えず目を配ります。

徳永 「受注処理の自動化はいまだ継続中ですし、他にも返戻プロセスの改善など、サプライチェーンを変革する多くのプロジェクトが進行しています。マルチタスクをスケジュールどおり進めていくためには、プロジェクトごとにリーダーを決め、その人に任せることが重要です。

プロジェクトリーダー自身が自発的にアクションを起こせるようにする一方で、定例会議には私も必ず一緒に出席し、プロジェクトにおいて重要な方向性や進捗の確認を随時行うようにしています」

役割分担を明確にすることで、マルチタスクをこなす本人もオーバーフローせずに業務管理ができていると徳永。ディレクターとしてチームを率いつつ、ピープルマネジメント業務との両立を可能にしています。

快活な人柄が印象的な徳永。そんな彼女が大切にしているのが笑顔です。

徳永 「お客様からお叱りを受けて落ち込むこともありますし、振り返るのもつらくなるような反省会もあります。それでも“医療に貢献する”という初心を思い出し、改善に向けて次に進んでいく。そして、最後には仕事で笑える。そんな職場環境を実現させたいですね。

職場の雰囲気が良ければ、おのずと結果もついてきます。どんなことがあっても最後には笑って終えられるような雰囲気づくりが大事だと思っています」

ひとたび不測の事態が発生すれば、かなりのタフさが要求されるカスタマーサービスチーム。それでも新しいプロジェクトに次々とチャレンジし、メンバーを信頼して任せ、チームとして成長し、最後には笑顔になる。これが徳永の仕事術です。

情報力で勝負する“サプライチェーンマネジメント新時代”

物の流れと情報の流れを一致させることをいつも念頭においているという徳永にとって、直近の目標は現在進めている自動化・業務効率化プロジェクトを完遂させること。しかし、その先にある未来も見据えています。

徳永 「業務の効率化が進めば、その分違う作業にリソースを割くことができます。自動化によって業務の精度と対応速度を高めることで、さらに良質の情報がカスタマーサービスに集約され、社内外のステークホルダーに対するサービスの改善に結び付きます。

私たちのチームに蓄積された情報、そして私たち自身のスキルと知識によって、医療の現場に近い場所で活躍する営業社員を情報面でバックアップする“コントロールタワー”を目指したいです」

医療の進化とともに、ハードとしての製品だけでなく、ソフトとしてのサービスクオリティも求められる時代。“Order to Cash”のプロセスをさらに高いレベルへと引き上げるべく日々邁進する徳永は、内側から会社の課題に切り込み、“サプライチェーンマネジメントの新時代”を築こうとしています。

徳永 「日本ストライカーのオペレーション部門は、従来の医療機器のサプライチェーンや固定観念にとらわれずに、色々チャレンジできる環境です。問題点を数字で可視化・分析し、信念をもって業務改善にあたる次世代のリーダーも育成していきたいですね」

徳永が見据える未来から、今後も目が離せません。