大きな変革期を迎える今、“ITエンジニア組織の強化”が事業成長の要に
(こちらの記事の内容は、2023年3月時点のものです)
──Jストリームでは、現在ITエンジニア組織の強化に向けて動き始めていますが、まずはその背景について教えてください。
北野:動画市場の急拡大を受けて、今、Jストリームは大きな変革期を迎えています。動画は、一般ユーザーだけでなく、企業のコミュニケーションツールとしても急速に活用の幅が広がっています。それに伴い、Jストリームがサービス提供する範囲も大きくなり、2021年度にはグループ全体で売上120億円を超えました。動画CMや商品説明など一般企業での活用比率が非常に高くなったことで、裾野が急速に広がり始めたことが一つの背景としてあります。
──そうした背景のもとITエンジニア組織を強化するにあたり、人事部はどんな役割を担っているのでしょうか。
梶原:ITエンジニア組織の強化は、会社としても事業成長を大きく左右する要と考えています。Jストリームの主要サービスには、オンプレミスにより自社構築したCDNサービスや、「J-Stream Equipmedia(イクイップメディア)」と呼ばれる動画配信プラットフォームサービス(OVP/Online Video Platform)、そしてライブ配信サービスがあります。
これらは単に動画やコンテンツを配信するのではなく、各用途に合わせた機能開発なども行い、技術的にも非常に高度なものになっています。そのため、自社サービスのさらなる開発力向上に向けて、人事部ではITエンジニアの採用、制度面の強化を急ピッチで進めています。
──求めているITエンジニア職種について、教えてください。
近藤:Jストリームでは動画配信以外にも、ネットワーク、ストレージ、ミドルウェア、Web、DB、アプリケーション開発、統計や機械学習を用いた膨大なログ解析、SREなど幅広い職種の方が在籍しています。状況により多少変動しますが、自社サービスの開発を行うITエンジニアを上流から下流まで募集しています。また、全社共通開発基盤である「J-Cloud(ジェイ-クラウド)」の開発強化に伴うITエンジニアも募集しています。
立派な制度も使わなければ意味がない。人事制度を定着させることが働きやすさをつくる
──Jストリームの人事制度について教えてください。
北野:ITエンジニアを対象とした具体例を挙げると、「Tech人事制度」があります。今後のキャリアアップを考える上で、ITエンジニアにはラインマネージャーの他にも、特定の技術領域のプロフェッショナルをめざすといった選択肢もあります。そこで、各自の技術力を人事評価の主な対象とするために、2021年に新たに策定しました。
梶原:2022年からは、会社拠点のない地域に居住する人をフルテレワーク前提で雇用する「ロケーションフリーワーク制度」の運用も開始しました。ITエンジニアでの活用実績もあり、テレワーク利用率は、職種により異なりますが、インフラITエンジニアですと約70%、開発系ITエンジニアですと約90%ですね。
開発業務もビデオ会議やコミュニケーションツール、オンラインワークスペースなどを使い、積極的にコミュニケーションが取れるようになっています。また、テレワークが週2回以上の方には、月5,000円のワークシフト手当もあり、全社的にテレワークが浸透してきています。
他にも、Jストリームではフレックスタイム制を導入しており、コアタイムは11:00~15:00(ライブディレクターのコアタイムは12:00~16:00)です。定められたコアタイムは出勤し、業務状況に合わせて出社・退社時間を個人で決めることもできます。労働時間は、特定の個人に集中しすぎないように会社全体で配慮し、月単位で確認して細かく調整しています。
近藤:社員の有給休暇取得率は65%、特別有給休暇ですとほぼ100%と、当社では有給の取得率も高いです。1歳未満のお子さんを養育する場合には、男女問わず育児休業可能ですし、男性の取得実績もあります。
また、男性社員に向けては、育児休業と併用可能かつ、お子さんの出生後8週以内の期間内で2回まで分割取得可能な「産後パパ育休」もあります。さらに育休を取得した方は、復帰後にテレワーク、フレックス、看護休暇制度なども活用でき、家庭との両立をサポートしています。
──働きやすい環境づくりにも積極的に取り組んでいるんですね。
北野:はい、働き方に関する制度や福利厚生の充実は、会社としても重視しています。社員にも積極的な利用を推奨しており、入社1年目でも「休みが取りやすい」と言っていただくこともあります。どんなに立派な制度でも利用されなければ意味がないので、制度がしっかりと定着している点もJストリームの魅力だと思います。
双方にとって良い出会いの場にしたい。採用担当者として大切にしている価値観
──採用担当者として、大切にしている価値観についてお聞かせください。
北野:私が大切にしているのは「多様性」ですね。ライフプランは人それぞれですし、スキルや専門性、考え方にも個性があります。その上で採用担当者は、その方の人生を預かる立場だと考えています。ですから、採用活動においては、入社時のマッチ度だけでなく、入社後も視野に入れた上で満足度、幸福度の実現を意識しています。
近藤:私の価値観は「リスペクトを大切にすること」。そして、「頼られる存在でありたい」ということですね。私は新卒入社でSEを経験後、人事部へ異動し、「ITエンジニア×採用」をテーマに人事としてのキャリアを極める選択をしました。
ITエンジニアは私自身のキャリアの出発点ですから、ITエンジニアならではの視点や思考も自分の肌感として持っています。そういった想いを人事領域へ持ち込むことで、会社としてのITエンジニアへの理解を深め、ITエンジニア文化を発展することに貢献できればと考えています。
梶原:私が大切にしているのは、自社サービスや事業への愛着を“素直に候補者の方へお伝えすること”です。これは自分自身の転職活動においても最も大切にした視点です。率直な想いを伝えることで、それに共感してくれる方に出会えると信じ、日々の採用活動に取り組んでいます。
──中途採用のプロセスを教えてください。
近藤:ITエンジニアの中途採用は、キャリアプラン別に大きく2つにわかれています。1つは、各自の技術力を人事評価の主な対象とする「Tech人事制度」を選ぶプロフェッショナルライン。もう1つは、ラインマネージャーなども視野に入れて「全社人事制度」を選択するスペシャリストライン。
どちらの人事制度を選択しても基本的な流れは共通で、書類選考 → ITエンジニアとのカジュアル面談 → 一次面接 → SPI → 最終面接となります。一次面接では、候補者の方と近い職種のITエンジニアがお話を伺います。人事は採用プロセス全体を担当し、すべての面談・面接に立ち会います。
梶原:面接では採用担当がファシリテーターを担います。候補者の方の目線に立つことを意識し、自社の押し付けにならないように気を配っています。その一方で、一緒に面接を担当するITエンジニアの想いも大切にしています。
北野:採用面接の役割は、「求職者の方が将来どうなりたいか」「お互いのためになる採用ができているか」を求職者の方とJストリーム双方で確認し合う場だと思います。そのため、自社の良い面だけでなく、現状の課題を含めてお伝えし、入社後にギャップが生じないよう意識していますね。
難しいから挑みがいがある。一歩ずつ突き進んで得られた組織変革への確かな手応え
──ここ数年、急ピッチで進めてきたITエンジニア組織の強化に向けた改革ですが、手応えはいかがでしょうか。
北野:確実に前に進み、変革の手応えを感じています。Jストリームでは、ITエンジニア組織と人事組織が常に連携し合い、絆を強めてきました。組織や文化を変えることは、とても難易度の高いことで、だからこそ挑みがいがあります。
梶原:ITエンジニア組織では、人事制度定例と採用定例の2つを毎週実施し、各現場での状況共有の他、求人内容や訴求点、技術試験の評点基準を見直しています。ITエンジニア視点での会社説明、広報記事の作成などを意識し、組織強化に向けてトライアンドエラーを重ねて進めています。
──あらためてにはなりますが、ITエンジニアの方たちにとって、Jストリームで働く魅力はなんでしょうか?
近藤:Jストリームは、IT業界の中では歴史が長い方ですが、風土的には縦割り感が少なく、ベンチャーのような自由度がある会社。社風としてチャレンジ精神やアイデアが求められ、積極的に権限委譲も行っています。さらに新しい技術の導入にも積極的ですし、ITエンジニアとして技術選定から関われることも当社の魅力だと思います。
北野:大きな変革期を迎えている中で、今だからこそ得られる経験や肌感覚は、ITエンジニアにとって貴重なノウハウになるのではないかと思います。私は人事ですが、それに魅力を感じた一人です。人事部長から、「ITエンジニア組織の強化のためには、新しい採用手法にもチャレンジし、人事制度も改訂していく」と聞き、おもしろそうだと感じて入社を決意しています。
近藤:私も北野さんと同じです。変革期のJストリームで働くことで、“ITエンジニア×人事”の引き出しも増えるのではないかと感じ、入社を決意したんですよ。
──最後に、入社を検討しているITエンジニアのみなさんへメッセージをお願いします。
近藤:Jストリームに少しでも興味をお持ちいただけたなら、ぜひお気軽に私たち採用担当者を頼っていただきたいです。面接やカジュアル面談の前に、職務経歴書の書き方や重視されやすいスキル紹介などのアドバイスも行っていますので、不安な方でも安心して応募いただけたらと思っています。
梶原:Jストリームは、「とにかく技術が好き」という方に向いていると思います。社内メンバーも助け合い精神が強い人ばかり。お互いの技術を高め合える風土があります。
北野:私たちは「お互いの意志を擦り合わせる」というスタンスで面接を行っています。ときに、候補者の方とお話する中で、ご希望と現在の募集職種に当てはまらない場合もあります。その場合は、現場とも議論した上で、その方がより活躍できるポジションをご提案することもあります。その点でも、ぜひご自身のやりたいことや夢を忌憚なくお話しいただきたいと思います。みなさんの挑戦をぜひお待ちしています!