ずっと「ホテル業」を目指していました
幼い頃から音楽が好きで、ピアノ・ドラム・合唱などを習っていました。高校ではダンスに興味を持ち、チアリーディング部に。楽しいことが大好きで、何でもやってみたくなる性格でしたね。そんな私が将来の仕事として「これだ!」と決めたのがホテル業です。ホテルで働く女性のドラマを見て格好いいと思ったことがきっかけですが、一度決めたら一途なほうで、高校卒業後はホテル関係の専門学校に進みました。
そして進学と同時に、ホテルでのアルバイトを開始。落ち着いた和テイストの雰囲気で、中高年のお客様が多く、社員さんのサービスの質もすごく高かったですね。お客様に感謝されている様子を見るたび、私も早く社員として働きたいという気持ちが強くなりました。
しかし就職活動を始めるタイミングで東日本大震災が発生。第一志望のホテルが新卒採用を停止するなど、観光業界に大きな影響がありました。悲しい気持ちでいっぱいでしたが、卒業時期は待ってくれません。気持ちを切り替え、飲食業界を目指して就職活動を再開。きっと飲食業でも私が憧れた「質の高いサービスの提供」を実現できると考えたんです。
楽しかった飲食業とも8年でお別れ
そうして卒業後は、飲食業へ。ホテルでの仕事をイメージしていた私にとってギャップもありましたが、お客様との距離が近く、毎日楽しく、接客の楽しさを深く知る良い機会でした。ただホテルで働くことに心残りがあり、1年が経つ頃、再チャレンジしたいと思うようになりました。そして上司に「退職を考えている」と相談しました。すると、「実は新しいポジションで任せたい仕事がある」といわれ、別の店舗に異動することになりました。
そこは最初の店舗より落ち着いた雰囲気で、お客様の年齢層も高め。これならホテルではなくともやりたかったサービスができると思わせてくれる環境でした。さらに人件費、原価率、利益率などの管理を任されるようになり、別のやりがいを感じることができました。メニュー構成やメニューデザインなどを考えながら、売上や利益に貢献していく。経営側のおもしろさを知ることができたんです。
ある日、新店舗を1年で軌道に乗せるというミッションを与えてもらいました。今度は新宿駅近く、朝7時〜翌朝5時の22時間営業の大規模店、アルバイトの数も今までの店舗と比べ倍以上でした。やりがいもこれまで以上にありましたが、昼夜を問わずシフトに入るなど、忙しい日々でした。そんな中、努力が実りこの店舗は利益率No.1までに成長。それをきっかけに表参道の新店舗責任者、店長の声がかかりました。初店長、新店舗ということもあり、私にとってさらに怒涛の1年を過ごしました。
学びも多く、楽しく働いていたのですが、結婚を機に、家庭での時間も大切にしたいという想いから、8年勤務した会社を辞めることにしました。
エンジニアサポーターという仕事との出会い
退職後は保育士をしていた兄の勧めで1年ほど保育補助に携わりました。その後、これまでの経験を活かして「人と関わる仕事」を軸に転職活動を始め、人材会社や人事系の職種で5社ほどの面接を受けました。その中でいちばん気になったのがスタッフサービス・エンジニアリングの「エンジニアサポーター」という仕事です。
スタッフサービス・エンジニアリングはエンジニアに特化した人材総合サービスを展開し、未経験者の採用・育成にも力を入れている。しかし入社から1年ほどは分からないことも多く、不安や悩みも少なくない。そんなエンジニアが長く働けるように支えていく存在として、新たに「エンジニアサポーター」という制度をスタートさせる、というのです。これならホテルや飲食業界で培ったホスピタリティも活かせるし、誰かの役にも立てる。さらに飲食業での新店舗立ち上げのように、新しい挑戦ができることにも魅力を感じて、入社を決意。エンジニアサポーターの第一期社員となりました。
もちろん期待とともに大きな不安もありました。実際に入社してみると、私自身が社内用語も技術的な専門用語も分からないことだらけ。最初はエンジニアのみなさんとの会話もかみ合いませんでした。話を聞く立場なのにうまく聞けない。フォローするポジションなのに支えになれない。そんな自分にジレンマを感じていました。「退職をしないこと=エンジニアの幸せ」と思い過ぎていたのかもしれません。
そこに気づかせてくれたのが、30代の女性エンジニアでした。彼女が最初の面談で「就業先でうまくいってない」と打ち明けてくださったんです。最初は冷静でしたが、だんだん涙声になり、最後は本当に涙を流しながら……。その姿を見て、これまで「どうすれば離職を防げるかばかりを考えていた」こと、「きちんと向き合って話を聞く姿勢が足りなかった」ことにハッとしたんです。
エンジニアの支援は、キャリアカウンセラー、就業先企業を担当する営業、そしてエンジニアサポーターが連携して行います。その中で、私が一番エンジニアの話を受け止めて寄り添わないといけないはずなのに、ついつい結果ばかりを気にしてしまい、この方にとって今どんな助けが必要か、どう行動を起こすか、を考えきれていませんでした。エンジニアの不安や悩みを解決するためには、自分ごととして考え、時には営業やキャリアカウンセラーとも本音でぶつかり、解決策を探していく、そんな覚悟が必要だと思うようになりました。この30代の女性も、営業と相談の上で別の就業先で働いてもらうことになり、いまは笑顔で活躍しています。
全国にサポート体制を広げていくのも私の仕事
ホテルでも、お客様が不満を口にしてくださったから問題が解決することがありました。いまの仕事もエンジニアのみなさんが心を許して本音を話してくれないと、本当のサポートはできません。だから限られた時間の面談の中で、どれだけ「この人なら話しても大丈夫」と思ってもらえるかを意識するようになりました。
すると次第に「話せてよかった」「聞いてくれてありがとう」「打ち明けて楽になった」という声をいただけるようになってきたんです。必要としてくれる人がいるという嬉しさ、その人たちの役に立てているという喜びの中で、自分の存在価値を実感することができました。そしていま、エンジニアサポーターという仕事がますます好きになっています。
とはいっても、私もまだ一人前ではありません。未経験入社のエンジニアも多い会社だからこそ、一人ひとりの不安にもっと寄り添わないといけない。だから「仕事をしながら勉強するのは大変」「就業先で分からないことが多くて悩んでいる」といった声に、私自身の入社時の不安やジレンマを重ねながらしっかり耳を傾ける。「住吉さん、ありがとう」という言葉をいただいたときの経験を活かしてアドバイスをする。そんなことを心がけています。
この制度が始まってまだ1年半ほどです。メンバーも10名を超えましたが、全国すべてのエンジニアに対応できる体制はこれからです。「エンジニアサポーター第一期」として、まずは自分がしっかりと結果を残すこと。そして早い段階でリーダーとなり、これから増えていく新人サポーターの育成にも携わっていけたらと思っています。
エンジニアとしてスタッフサービス・エンジニアリングへの入社をお考えの方には、「うちは本当にエンジニアファーストで、皆さんに長く安心して働いてほしいと思っている会社です」と、自信を持っていえます。私たちだけでなく、キャリアカウンセラーも営業も、みんなエンジニアの味方。一丸となって、長く活躍いただけるよう支えていきます!