エスプールグループでは、妊娠出産後に職場復帰し活躍されている方が多くいる。

妊娠・産育休・職場復帰をシリーズでお伝えする、「出産・育児と仕事の両立について」。今回はその第1弾となる「妊娠」について取り上げる。

つわりや通院など妊娠中の悩みや心配事、仕事との両立について、SPL本社勤務の妊娠中の4人による座談会を実施した。

本音を語る実録が、これから妊娠される方、現在されている方、その周りの方の参考になればと思う。

【今回の登場人物】2022年~2023年に出産予定の4名
中野 頼子 …所属:SPL 社長室 広報IRグループ 
植竹 奈々美…所属:SPL 人事本部 人事労務部 労務課 
小倉 美沙紀…所属:SPL 人事本部 人事労務部 労務課 
長田 蓉  …所属:SPL 人事本部 人材開発部  ※今回レポート・執筆を担当します!

※SPL:株式会社エスプールの略

「いつ会社に伝えたらいいの?」「つわりのときはどうしたらいいの?」「手続きってどんなことが必要なんだろう?」「産休っていつから?」など4人が妊娠後に抱いた率直な疑問を中心に話を伺った。

(左から植竹 奈々美/長田 蓉/小倉 美沙紀 /中野 頼子  )

Q.会社への妊娠報告はいつごろ伝えましたか?

小倉 「私はすぐに伝えました!心拍が確認できたすぐの時期だったので、2カ月くらいの時かな。まずは上長に伝えて『これからどうしていく?』という話をしました」

中野 「私もわりとすぐに、安定期に入る前に伝えました。つわりがあるからその前に言わないとと思って」

植竹 「私も早い段階で、メールでさらっと伝えました」

中野 「妊娠がわかっても、何があるかわからないから、周りにすぐ伝えるのも抵抗があって少しだけ遅らせましたが、それでも安定期に入る前、つわりが始まる前には伝えました」

長田 「私はちょうど異動面談のタイミングで妊娠がわかったので、すぐに伝えないとと思って、本当に早い段階で伝えることになりました」

小倉 「タイミングは難しいですよね。でも、体調が悪くなったときにすぐに相談できるようにしておくために、早い方がいいなと思いました。つわりが始まる前がいいと思いつつ、いつ頃からつわりが始まるのかわからずに、ソワソワして過ごしていた期間もあったので、一日でも早く言わなきゃという気持ちでした」

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妊娠中は何が起こるかわかりません。

周りの理解やサポートを受けられるように、早めに相談をされることをオススメします!

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Q.ついにつわり到来!仕事は普段と変わらずにできましたか?

中野 「私のつわりは軽い方でした。ちょうど一番辛い時期がGWと重なったので、それは助かりました。それでも5月の間は体調が悪く、仕事内容を見て出社の必要がないときには在宅勤務で対応しました。食事がとれない時期が続いて、気持ち悪くなったときに会社のトイレにこもるというのも気が引けてしまって。

6月は半期決算期でもあり、社長室は仕事も忙しくなってくるので、出社した方が仕事もしやすく、担当業務の内容上出社する必要もあったので、そこから徐々に出社に戻していきました」

小倉 「私はつわりが重かったのと、スタートが遅かったです。出産予定日は中野さんとそんなに変わらないのに、中野さんのつわりが落ち着いてきたころから、私のつわりが始まりました。時期は人それぞれなんだと感じました。私の場合は吐いてしまうことが多く、トイレにこもってしまったりというのがありました。体調が悪いときは、週1〜2日くらいお休みをもらって、体調が大丈夫そうなときに出勤という感じでした。

私の担当している業務が書類発行など出社が前提なので、在宅勤務に変更せず体調が悪いときは休むというかたちで対応しました」

植竹 「私は食べづわりでした。何か食べていないと気持ち悪くなってしまって、いつも何か簡単に食べられるものを近くにおいて仕事をしていました。つわりの始まりも早くて妊娠1カ月〜2カ月で始まっていました。吐いたり寝込んだりはありませんでしたが、常に船酔い・二日酔いに似た状態が続いたので、可能なときは在宅勤務していました」

小倉 「三者三様のつわりですね!」

長田 「私はちょうど異動したタイミングでつわりが始まりました。仕事を覚えないといけないのに、気持ち悪さや吐き気で席を外すことも多かったです。ですが、上長やチーム員が気にして、声をかけてくれて、無理のないペースで仕事のレクチャーを受けられるように配慮をしてもらいました。

直接配慮していると言われたわけではなく、雰囲気や会話から伝わってきたので、不安にならずに無理のないペースで仕事に取り組むことができました」

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皆さんつわりと業務に上手く付き合いながら勤務を続けることができたそうです。ただ、つわりの症状によっては勤務が難しいこともあります。そんなときは、上長や保健室に相談をしてみましょう。力になってもらえます!

※エスプールには保健室があります。保健室についてはぜひこちらの記事もご覧ください!

グループ全社を健康面から支える~エスプール保健室の紹介~

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Q.つわりで辛いとき、周りからのサポートはありましたか?

小倉 「あまり自分から辛いとは言いませんでした。ただ、つわりで席を立つ回数は多かったかもしれません。どうしようもなく体調が悪いときは、上長と近くの席の人に伝えていました」

植竹 「私は最初は上長にしか妊娠を伝えていませんでしたが、在宅勤務を入れ始めたことで周りの方たちは気づいていたかもしれません。電車に乗るのが辛かったので、できるときには在宅勤務に変更させてもらうというサポートを受けました」

中野 「私は朝の出社時間を遅らせて、通勤ラッシュの時間とかぶらないように配慮をしてもらいました。そのときに上長からは『少し時間をずらすだけでラッシュが避けられるならそうしてくれていいよ』と言ってもらえました。

ただそうすると、朝の準備や業務に参加できなくなるので、出社時間を変更するタイミングで部署の方たち全員に妊娠を伝えました。みんな快く受け止めてくれて、二言目には“無理せずで”と声を掛けてくれました。おかげさまで快適に過ごせています」

小倉 「時間のサポートでいうと私もつわりが辛くなった辺りから時短勤務にしてもらいました。つわりも辛かったですが、ほかにも体力もなくて疲れやすかったので、時短勤務は助かりました」

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つわりで起こる体調の変化や大変に感じること、気になることは三者三様です。相談することで働き続けられるような対応・対策を上長含め、チーム員がサポートしている状況が話の中から伺えました。それぞれが臨機応変に対応できるところもエスプールグループの魅力です!

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Q.産育休についてどの程度の知識がありましたか?どこから情報を得ましたか?

中野 「育休制度は全然知らなかったです!!」

小倉 「もちろん人事部所属として制度概要は把握していましたが、当事者になって初めて細かいことにもイメージが湧いてきました」

中野 「私も掲示板に産休・育休について情報があるのは知っていましたが、自分に関係ないときはピンときていませんでした」

長田 「私は妊娠したのは伝えましたが、今はまだ伝えただけの状態になっていて、産休に関する社内の申請手続きができていません。産休に入る1カ月前までに申請が必要と聞いています。いつから産休に入るのか最初はわかりませんでしたが、上長と面談の際に教えてもらって産休期間を知りました」

小倉 「私は最初に上長から産休・育休の資料をもとに説明を受けました。旦那さんにも伝えてあげてね!という感じでいろいろと教えてもらいました。そこで社内申請のことや申請スケジュールなどの詳細を確認しました」

中野 「国の制度とは別に、エスプール社内の手続きルールがあるとわかりやすくていいですね」

植竹 「私は二人目の妊娠なので、申請関係は前に一回経験したことだけど忘れてしまっていて。隣の席の方が産育休関連の社内申請手続き担当なので、教えてもらいました」

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エスプールグループでは、妊娠を上長に報告した際、独自の資料をもとに産育休について説明を受けることになっています。上長向けのマニュアルも完備されている一方で、やはり当事者とならないと、イメージが湧かないのが実態のようです。わからないことは積極的に質問をし、主体的に情報取得することが重要そうですね!

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Q.育休に入ってからの心配なこと、不安なことはありますか?

植竹 「一番の心配は保育園のことですね。無事に入園できるのか一番心配です。私は1人目の時、保育園の入園に苦戦して別の区の保育園に入ることになりましたが、二人目も同じ園に入園できるか心配しています」

小倉 「私は育休中に引越しがあるので、引越し先で保育園を探す必要があり心配です。生まれる前から早め早めに動かないといけないのかと思うと大変です」

中野 「入園できるかどうかわからないけど、とりあえず申請はしておく!っていうことが大切ですね!!」

小倉 「役所に確認にいくのも平日に行かないといけないし、就業していると難しいですよね」

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働く妊婦さんたちは職場復帰を見据えての悩みが多いようです。保育園が見つからないとなかなか復帰も難しく、そうならないために事前のリサーチが必要と強く話されていました。

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Q.役所や病院にいく際にお休みは取りやすかったですか?

小倉 「私は健診で病院に行くと疲れてしまうので、毎回1日お休みをもらっていました。事前に話しておけば問題なく休めました」

中野 「私は事前に予定が入るだろうとわかっている日は外して、確実に行ける日に予約を取ってました」

長田 「私は本来まだ4週に1回の健診の期間でしたが、少し不調が出て2週に1回の健診になっています。そうするとお休みが多くなるので、すぐに上長とチーム員に状況を報告しました。体調次第でどのくらい通院が必要なのかわからない中、突発的な通院が発生することもありますが、毎回お休みを取らせてもらえています。いつも温かい言葉もかけてもらっています」

中野 「私も『もしかしたら午前休で間に合わないかもしれない』と伝えると、『終わらなかったらそれでいいよ!』と言ってもらえました。体調に関することには、本当にサポート体制が整っているように感じます」

植竹 「病院に行きづらい雰囲気はないですよね?嫌な顔をされたことも全然ありません」

中野 「私は7月の決算に関する業務をどうしても乗り切らないといけなかったので、スケジュールの調整ができそうなときに合わせて病院に行っていました。やることをちゃんとやって迷惑がかからないようにしていれば、いつお休みしても何も言われませんでした」

中野 「昔は産休の制度も整ってなかったけど、今はすごく整ってると思います。以前は妊娠をしたら辞めていく人が多かったので、今は産休・育休・復帰と理解が広がっている印象があります」

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もともとの会社全体の雰囲気として、体調や通院に関することへのサポートは協力的な印象を受けます。妊婦は急に病院に行くことになったり、妊娠週数が長くなってくると健診の回数も増えてきます。健診の回数も状況によって変化するため、相談できる環境があると安心できますね。エスプールグループはそういう環境は整っていると感じます。

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Q.産休前の引き継ぎは進んでいますか?

小倉 「私は良いタイミングで異動してきてくれた方がいるので、その方に引き継ぎをしています。最初は一緒にやりながら、徐々にシフトしていくという感じで順調に進んでいます」

中野 「私は1人で担当している業務が多かったので、早めに後任を入れてほしいと上長に相談しました。早めに後任を決めてもらいましたが、通年で行う業務が多かったので、引き継ぎきれない部分に関してはお休みに入った後も、できるだけ答えられる準備はしておくつもりです。

11月が決算期で社長室は業務量が増える時期の産休期間なので、みんなが困らないようにできる限り対応したいと思っています。通年でやっている業務は、計画的に引き継ぐ必要があると実感中です」

植竹 「私は後任の採用活動をしてもらっています。今は引き継ぎ資料を作成しています」

Q.職場復帰のプランについてはもう話してますか?

小倉 「まだそこまでは全然話せていません。復帰が近くなってきたら面談があるので、その時に状況も考えて話そうと思っています」

中野 「私は同じ部署に復帰する予定です。いつ戻れるのか保育園などの事情もあるのと思うので、それを含めて相談したいと思っています。産休明けは働き方の変更があって、同じ部署に復帰するのが難しい人もいると思います。その場合はどのタイミングで相談するのかなと感じています」

小倉 「時短勤務が難しい部署もあると思うので、その時は相談なのかな」

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復帰については未来の状況がわかったときに相談したいという意見でした。

復帰前に保育園の状況確認も合わせて、人事担当者から事前に連絡が来るケースもあると言います。しかし、自分から上長、人事に積極的に相談をしてプランを考えておくと、自分にあった働き方の、より具体的な相談ができて最適かもしれません。

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妊婦さんにとって働きやすい環境がそこにはあった!~座談会の振り返り~

今回の座談会の内容を振り返ると、妊娠がわかってからは体調面の不安もあり、会社への報告は早めに伝える方が多く安心できるという話だった。

体調不良や健診の休みについては取りにくいといった雰囲気はなく、男女関係なく会社全体で協力的な印象を受ける。人事部からEラーニングや掲示板で定期的に、産育休や妊娠・出産についての情報発信をしていることもあり、全社的に理解が浸透しているように思われる。

しかし、事業部によっては繁閑の波があるなど業務内容も多種多様なため、自身や配偶者、周りのことで困ったときは、まず上長に相談をしてみるのが良いのではないだろうか。

また、エスプールグループには人事部内にD&Iグループという全従業員が働きやすい環境作りを進める部署もあるため、ここに相談するのも一つの手かもしれない。

手続きについては初めての申請内容も多く、何をどういうフローで進めていくのかわからないという話が多かった。

必要手続きについては、「仕事と育児の両立について」という自社独自の資料を人事部で用意をしている。そこに産育休や保険料・復職についての流れがまとめられている。

この資料の説明については人事部が行うわけではなく、部下から妊娠の報告を受けた上長がコミュニケーションを取りながら行うことで、相談しやすい雰囲気をつくれるようにしている。

妊娠・出産・育休を経ても、家庭と仕事を両立しながら誰もが活躍できる──そんな会社を目指し、エスプールグループは日々制度のブラッシュアップをしていく。