2店舗兼任の店長として、お客さまとスタッフに向き合う日々
私は現在、アトレヴィ三鷹店とぷらりと京王府中店の2店舗の店長を兼任しています。店長としての私のミッションは、お客さまに安全・安心に店舗をご利用いただける環境をつくること。そして、スタッフ一人ひとりが安心して働き、それぞれの力を発揮できる環境をつくることです。そうして生まれるスタッフの力がお客さまへのより良いサービスにつながり、結果として「世の中の体温をあげる」ことにつながっていく。この2つは、店舗運営の両輪だと考えています。
日々の業務としては、実際に店頭に立ち、お客さま対応や調理を行っています。それだけではなく、店舗内の仕組み化、つまりルールづくりなど、店舗運営全般を担っています。2店舗を兼任していますが、どちらの店舗でも大切にしているのは、第一にお客さま目線で考えること、そして相手の立場になって物事を考えることです。広い視野を持って、常に行動するように心がけています。
仕事をする上で、私が特に重きを置いているのは、チームで働くということです。偏った考え方にならないように、自分が思っていることに対して相手に意見を求めたり、みんなで考えたりすることを大切にしています。何か新しいことを始める時には、まずはやってみる。その時に感じたことや違和感などはそのままにせず、みんなで考えるというのが私のモットーです。やってみないと、事態がいい方向に進むのか、悪い方向に進むのかはわかりません。やらなければ何も始まらない。やってみてよかったら継続し、悪かったら改善していけばいいと考えています。
2店舗を兼任する店長として、日々の業務で特に工夫しているのは、挨拶や感謝の言葉を必ず伝えることです。どんなに些細なことであっても、言葉にして伝えることを徹底しています。また、「違和感がある」「これってどうなの?」と思った時は、しっかり時間をとって一人ひとりと面談をします。違和感をそのままにしないことを心がけています。
マニュアルを超えた接客を求めて。新店舗立ち上げ経験が導いた転職への決意
前職では小売業で、売り場責任者として働いていました。そこでのキャリアの中で、特に印象深かったのが新店舗の立ち上げ経験です。店舗の仕組み化から採用・人事体制の構築まで、組織の土台をゼロから創り上げるという貴重な機会をいただきました。この経験は、その後の私のキャリアにとって大きなターニングポイントとなったと感じています。
新店舗の立ち上げで一番苦労したのは、採用と育成の面でした。店舗に合った採用基準をゼロからつくること、そして新しい仲間を一から育てていくこと。この2つの課題に同時に向き合うことは、本当に大変でした。いろいろな人の意見を聞きながら、毎日必死で面接をしていた記憶があります。しかし、この経験を通じて、さまざまな人の意見を汲み取れるようになりました。「この人は今どんなことを考えていて、どうしていきたいのか」ということが少しずつ見えてきたんです。
そんな充実した経験を積む一方で、前職は大手の会社であったため、マニュアルに沿った接客が求められていました。マニュアルに沿った接客は、決して間違っているわけではありません。誰でも実践できる、親切な接客だと思います。しかし、私が求めていたのは、一人ひとりに寄り添った、心温まる接客でした。一人ひとりに合った自由な接客をしたい。この思いが、次第に強くなっていったんです。
転職活動では、自分がいいと思っている自由な接客ができる環境を軸に、企業を探していました。「自分の接客で人を幸せにしたい」「心温まる接客がしたい」。そう掲げて転職活動をしていた時に、スープストックトーキョーの採用情報を見つけました。根本に「世の中の体温をあげる」という理念があり、マニュアルにとらわれずに一人ひとりに寄り添った接客ができる。「ここしかない」と思いました。新店舗の立ち上げで培った経験を活かしながら、自分が本当にやりたかった接客ができる。そう確信して、入社を決めたんです。
「違和感をそのままにしない」1年で店長を育てた現場で学んだ成長の軌跡
入社してから、いくつも印象に残っている出来事がありますが、中でも大きな成功体験として挙げられるのは、メンバーの育成です。アシスタントから店長へと、1年で昇格させることができたんです。育成する中で大切にしたのは、店長としてのチームの巻き込み方でした。協力してほしいと思った時に独りよがりにならないこと、意見の食い違いが発生した時 には両者の意見に耳を傾け、片方の考えに偏らないこと。こうした考え方をもとに、チームとしての店長の役割、そしてオペレーション面まで、丁寧に育成していきました。今何を求められているのか、この先何が求められるのかを先回りして考える力、わからないことをわからないままで終わらせず、調べる・聞く姿勢も伝え続けました。結果として、1年で店長に昇格してくれた時は、本当にうれしかったですね。
一方で、失敗もありました。自分が良かれと思ったことを、周りに相談せずに独断でやってしまい、周りに迷惑をかけてしまったことがあったんです。この経験から学んだのは、周りに相談することの大切さです。「自分の考えはこうだけど、みんなはどう?」という精神で接することの重要性を痛感しました。みんな違ってみんないい。正解なんてないんですよね。それ以降、自分の意見はしっかり持ちつつも、周りの意見を聞くようにしています。新しい発見があり、さらに良い方法が見つかることもあります。報告・連絡・相談をしっかり行うことも心がけるようになりました。
入社後、自分が大きく成長したと感じるのは、「違和感をそのままにしない」ようになったことです。前職では、少しの違和感は「こんなものか」と見逃してきたことが多く、それが大きくなることもなかったので、真剣に向き合えていなかったように感じます。きっかけは、忙しさを理由に「あれ? なんかちょっといつもと違うかな?」と感じたことを、見て見ぬふりをしてしまった経験でした。人間関係など、人との関わり方のズレは、早い段階で向き合うことが大切です。違和感をそのままにせず、なるべく早く本人と向き合い、話をする。今では、一人の人として相手と向き合うことを大切にしていて、家族のような、親戚のような向き合い方ができているように感じます。
また、コミュニケーションは自分から積極的にとるようになりました。面倒くさがりな性格なので、自分からあまり交流することがなかったのですが、この変化も自分の成長を実感した瞬間です。前職で培った「あきらめない、折れない、いじけない」精神は、今も活きていると思います。何か問題や課題にぶつかったとしても、必ず解決するという精神で、周りに揉まれながらも、厳しい言葉をいただきながらも、あきらめずに立ち向かう問題解決能力は、この仕事でも大いに役立っていますね。
「世の中の体温をあげたい」2店舗兼任を武器に、組織全体を動かすリーダーへ
私が今後挑戦したいのは、チームをつなげていくことです。自分のフィールドだけでなく、他の領域にも目を向けて、自分の店舗だけという枠を超えて、スープストックトーキョー全体をよくしていきたいと思っています。大げさかもしれませんが、世の中の体温を私があげたい。そんな思いで日々働いています。
そのために、今の2店舗兼任という立場を武器にしています。まずは担当する2店舗をしっかりつなげること。そこから、つなげられる店舗を増やし、積極的に意見交換をしていく。周りを見て、みんなが何を考えているのかを自分ごととして考えるよう意識しています。小さな一歩かもしれませんが、これが大きな組織を動かすための土台になると信じています。
中長期的には、グループマネージャーなど、大きな組織を自分が動かしてみたいという目標があります。ただ、そこに到達するためには、今の自分に足りないものがあることも自覚しています。それは、計画性と、コツコツ積み重ねる力です。大きなビジョンを持つだけでなく、それを実現するための地道な努力を続けていかなければならないと感じています。
これから入社する方には、ぜひ一緒に壁を乗り越えていってほしいと思っています。大きな壁でも、乗り越えられないものはないんです。壁に当たって、当たって、当たっても、くじけない人と一緒に働きたい。人のために何かしたい、チームで働きたいという気持ちがある人には、本当におすすめできる職場です。逆に言えば、一人で作業することが好きな人や、自分だけでコツコツやりたい人には向いていないかもしれません。
私たちの会社で活躍できるのは、人が好きな人、そして大きな壁にぶつかっても気楽に流せる人だと思います。「人たらし」と言われるような、相手の気持ちがわかる人と一緒に働けたらうれしいですね。そういう仲間とともに、組織全体の体温をあげていきたいと思っています。
