幅広い求人を取り揃え、優れた医師と医療機関のマッチングを叶える
よい医療を支え、よりよい社会づくりに貢献する総合メディカル株式会社(以下、総合メディカル)。橘内 音弥さんは2019年に入社して以来、キャリアサポート部にて医師の転職支援をおこなっています。
橘内 「医師の皆様のニーズを聞いて、最適な転職先を紹介するのが私の業務です。皆様の転職の背景には、環境改善、待遇への不満、転居など、さまざまな事情があります。その背景を丁寧にヒアリングし、医師の皆様が満足できるような勤務先をマッチングしています」
医師のキャリアサポートをすることで、優れた人材と医療機関の理想的な出会いを作っているのです。
橘内 「待っているだけでは求人は集まりませんので、医療機関との打ち合わせをして自分たちで求人ニーズを取りに行きます。その際は、他の部署と連携して医療機関の情報を共有することも多々あります。医療機関の経営支援を幅広く手がける当社には、たくさんの医療機関との接点があるので、それらの繋がりを活かしていきます」
獲得した求人は『DtoDコンシェルジュ』という会員制ポータルサイトに掲載。Webサイト上でもマッチングを促進しています。チームの人数は、掲載作業を担当するスタッフも含めて、現在14名。その中の8名が、首都圏の営業を務めています。
橘内 「私も首都圏営業担当の一人です。今は、常勤の転職を主に担当しています。人によっては日雇いアルバイトの紹介がメインだったり、非常勤アルバイトの紹介がメインになっていたりと、担当分野は分かれています。医師にも実は日雇いなど単発の求人がよくあるのです。たとえば、お子様の授業参観など家庭の用事がある日に、ヘルプとしてアルバイト医師を探すというケースなどですね」
このように、一般的な転職の求人から単発の求人までさまざまなニーズを捉え、サービスを作り続けているのです。
橘内 「当社は目指す姿として『未来の社会・医療を支えるヘルスケア業界のフロンティアカンパニー』となることを掲げています。求職者の方々にご満足いただくことは大前提ですが、医療機関にとってもプラスになるようなマッチングを叶えたいと強く思っています」
元々、興味はなかった医療業界。異業種転職のきっかけは、1通の連絡
橘内さんは、総合メディカルに入社する前は、人材サービス会社と生命保険会社で営業に従事していました。その後、異業種である総合メディカルに入社したのには、あるきっかけがあったのです。
橘内 「実はある日、行政から1通の連絡を受け取りました。そこには、実父が金銭支援を必要としているという知らせが書かれていたんです。両親は、私が幼いころに離婚しており、もう20年以上も連絡を取っていません。そんな中の突然の知らせでした。父がそんな状況に陥ったのは、祖母が認知症を患ったことがきっかけだったそうです。経営者だった父は介護のために会社を畳み、結果お金が尽きてしまったのだと」
この1通の連絡が、彼の価値観を変えることになったのです。
橘内 「とにかくショックな知らせでした。でも考えてみれば、今回は自分の身に起こったことだけれど、世の中には同じようなケースが起きているのだろうなと思って。それで、介護の負担がいかに大きいか、福祉がいかに大切かということを感じるようになったんです。これまでまったく関心のなかった介護や医療の領域に、関心を抱くようになったきっかけでした」
突然の知らせにより、介護や医療の領域に目を向けるようになった橘内さん。そのころの彼は、ちょうど漠然と転職活動を始めていた時期でした。そこで転職サイトを使い、介護や医療関係の求人を調べてみたといいます。その結果見つけたのが、総合メディカルでした。
橘内 「総合メディカルの業務の中でも私がとくに興味を引かれたのは、医療モールを手がける事業でした。町にビレッジ型の医療モールを作り、クリニックや医療施設を誘致するというものです。最初にこの医療モールのことを知ったときは、民間の企業にもこんなことができるんだと驚いたのを覚えています。私は勝手に、医療や福祉や介護って、ぜんぶ国が主導でやるものだと思っていたんですよね。だから、民間の医療モールというのがあるのなら自分もぜひ作ってみたいなと思いました」
医師と対話できる、貴重な立場。発見に満ちた刺激的な日々
こうして医療業界への異業種転職を果たした橘内さん。興味のきっかけとなった医療モールの部署ではなく、キャリアサポート部で新たな一歩を踏み出すことになりました。
橘内 「モールの組成のためにも人を雇うことは必要です。その意味でも、医療機関と医師を繋ぐ仕事はやりがいがありますね。それに、雇用を創ってマッチングさせるというのは、まさに社会貢献。私は働く上で社会貢献性を重要な軸と考えているので、力が湧きます。前職の営業職で身につけてきたスキルも活かしながら働く日々です」
さまざまな医師と会う機会があることも、刺激になっているといいます。
橘内 「いろいろな人に会える仕事に就けたらと思っていたので、嬉しいです。実は、家系的に起業をしている人が多く、その影響で私も起業に興味があったので、経営者の人たちと会える環境に憧れていたのです。今お会いしているのは経営者ではなく医師ですが、先生方と関わる日々は発見に満ちています」
医師と直接対話をする毎日。気軽に話せる医師もいれば、心を許してもらえるまでに時間が必要な医師もいます。
橘内 「いきなり転職支援サービスを話題に出すと、そっけない対応をされてしまうことももちろんあります。医師に特化した転職支援って、まだ少ないんです。だから先生方も慣れていなかったりしますし、過去にちょっと嫌な思いをしたことのある方は、警戒されていることも。これは、前職の生命保険会社時代にも学びました。まずは自己紹介をして、自ら情報開示する。そして話しやすい雰囲気を徐々に作っていくようにして、相手のニーズを探りながら話し出すタイミングを考えています」
そんな中で次第に橘内さんは、医師の先生方の『一個人』としての対応の大切さに気づくことができました。
橘内 「医師も、『人』です。でも患者さんの目線で関わるうちは『立派な人間』という認識が強くて、先生が一個人であることを見失ってしまうんです。先生方との打ち合わせでお話したときに、先生方もそのような扱いをされるのが正直大変な面もあるとおっしゃっていて。それは実際に業界に入って初めて発見できたことです。先生であっても、一個人として向き合うことの大切さを改めて感じました」
「自分に相談すればなんとかなる」そう思ってもらえる存在になりたい
業界の渡り方を身につけてきた橘内さん。しかし最初は、業界のことがまったくわからず大変な思いもしたといいます。
橘内 「当初は、医療機関の方や医師の方と会話すらできない状態でした。専門的な話が多く、この人たちは何を言っているんだろうって。とにかくわからないことがあれば片っ端からメモを取って、後で調べ倒していました。そうやって場数を踏んでいき、どうしてもわからないことは周りの人に質問していました。社内からも知識面のフォローはあります。WEB上のコンテンツや、アプリを使って業界知識が学べるものが用意されているので、それらも活用しながらなんとか乗り切ってきました」
社内の研修も手厚いので、未経験の状態でも乗り切ることができたといいますが、実際、異業種から転職してくる人はめずらしくありません。
現在、入社して2年半ほどが経った橘内さん。これからのビジョンとは。
橘内 「将来的には、自分のチームを持ちたいと考えています。これは入社時からずっと上司に言っています。この想いの背景にあるのは、新卒で入った人材会社で、新しい部署を立ち上げた経験です。そこで新しいことを始めるおもしろさを知ったのです。当社は、医療機関に対して多岐にわたるサービスを提供しています。そこが会社としての大きな魅力ですので、自分がチームを作るときは単なる求人のやりとりだけにとどまらず、お困りごとをまるっと解決できるようなチームを作りたい。『橘内に相談すれば、なんとかなる』と思ってもらえるような存在になれればいいなと思います」
そんな橘内さんは、変化を前向きに楽しめる人と一緒に働きたいと考えています。
橘内 「今は、本当に業界としての過渡期にあるのかなと思います。医師の方々の働き方改革が2024年から施行される予定もありますし。他にも、いろいろな変革があると思っています。だからこそ、変化を楽しめる人、前向きに働き続けられる人と一緒にお仕事をしたいです」
日本の医療を支える仕事に誇りを持ち、楽しみながら働く橘内さん。これからも、医師や医療機関との対話を重ねながら、理想的なマッチングを手がけていきます。