地域社会の未来のために。一次産業の新規事業開発に挑む
テクノロジーを活用して、くらし・あそび・しごとにイノベーションを起こすことが、日本の地域を元気にする鍵になるのではないか。SBプレイヤーズの事業開発部では、ITで地域社会を活性化させるというビジョンのもと、新規事業を創出しています。
藤田 「事業開発部は2022年10月現在9名体制で、新規事業の企画・立案・推進および事業投資を担っています。現在私が主に携わっているプロジェクトは、一次産業に関わる新規事業の企画や、出資先のベンチャー企業との事業共創です」
SBプレイヤーズでは、一次産業の衰退を日本の地域における大きな課題ととらえ、すでに農業分野においては「たねまき」という事業を展開しています。
藤田 「一次産業をめぐる社会環境について、世界では将来的な人口増加による食糧危機や燃料価格の高騰、生産活動時に排出されるCO2による地球温暖化などが危惧されております。一方、国内における農業や漁業に目を向けると、高齢化や労働環境の過酷さ、担い手不足により、産業全体の持続性が課題となっております。
そうした社会課題に一石を投じるため、これまでアナログだった一次産業にオートメーション化やIoTなどの新たなテクノロジーを活用することで働きやすい環境を創造し、地域に雇用を生み出し、従事する人材を育てるということに大きな意義があると考えています。そのような背景から当社は2022年2月、牡蠣の養殖業を手掛けるベンチャー企業に出資を決めました。
さらに、私がPMOを務めるプロジェクトでは、新たな一次産業に関わる新規事業を企画しています。現在は市場調査や事業計画策定が終わって経営層に提案している段階で、会社からゴーサインが出れば、秋以降にPoCに入る予定です」
また、事業投資プロジェクトでは、投資先ベンチャー企業のデューデリジェンスが終わり、出資が完了した段階だという藤田。
藤田 「2022年9月に非食用米や古米を活用したバイオマスプラスチックの製造・販売を手掛けるベンチャー企業への出資を決めました。今後は企業のさらなるバリューアップや、当社とシナジーを発揮できる新規事業創出の可能性を探っていく予定です。地域の未来のためにわれわれが果たせる役割とは何かを突き詰め、それを果たせるサービスを作っていきたいと思っています」
活躍の幅を広げるために、理念に共感したSBプレイヤーズに転職
大学院で経営学を専攻した藤田は、自ら新しいサービスや事業を創出することに興味を持ち、2012年大手通信会社に新卒入社しました。
藤田 「入社したのは、長い歴史がありながら、イノベーションを目指すベンチャー気質をあわせ持つ会社でした。そこで5年ほど一次産業に関わる新規事業開発に携りました。農家さん・漁師さんたちと飲食店を結び、食材を直接売買できるようなプラットフォームサービスを開発しました」
地方の魅力をもっと多くの人に届けたい、地域社会の課題解決に貢献したいと考えていた藤田はより活躍の幅が広がるフィールドを求めて転職を決意。そして出会ったのが、SBプレイヤーズでした。
藤田 「SBプレイヤーズの、地域を盛り上げる新しいサービスを積極的に作っていくという姿勢が、自分の考えていたビジョンと似ていて共感を覚えたんです。取り組む新規事業の規模感や、社員たちのパッションの強さも魅力でしたね。 SBプレイヤーズは母体であるソフトバンクの企業力を活用した事業開発の体制が整っていて、新規事業の規模もかなり大きいのでは、と予想できました。
たとえば、私が入社する前から始まっていた農業に関する新規事業『たねまき』は、ミニトマトの大規模な施設園芸農場の事業を進めていました。大きな圃場を整備するための費用を想像すると今まで以上に大きなチャレンジできると思ったのが、入社の一番の決め手となりました」
このサービスがあって良かった──ユーザーの声がやりがいに
2022年1月、SBプレイヤーズの事業開発部にジョインした藤田。ちょうどその頃、一次産業関連の新規事業の検討が進められていたといいます。
藤田 「30代女性のプロジェクトリーダーを中心に私はPMOとしてプロジェクトの進捗管理やマーケットのリサーチ、事業計画のサポートなど、バックアップを担当しました。リサーチにおいては、海外・国内市場のデータ予測をもとに今後の社会の変化や将来目指すべき事業の姿についてプロジェクトチーム内で何度もディスカッションを行いました。
また、既に産業に携わっている地域の方からヒアリングを行うなど現地の課題を肌で感じとった上で、われわれが目指したい新しいかたちの事業案を検討しました」
一方のバイオマスプラスチック事業へ投資は、同年6月よりスタート。2カ月半ほどの期間をかけて、投資判断を行ったといいます。
藤田 「プラスチックの材料としてお米を使うことで、CO2の削減や農業が抱える課題解決にもつながるため、世の中にも徐々に受け入れられるだろうと予測しました。そうした社会背景や環境問題の観点も含め、われわれもその事業に共感できたことから、最終的には投資をするという判断に至りました。
今後は投資先や地方自治体と連動し、お米農家の支援やバイオマスプラスチックの普及を推進するような新規事業を検討したいと考えております」
こうした新規事業創出という仕事のやりがいについて、藤田は次のように考えています。
藤田 「一番嬉しいのは、自分たちが頭の中で描いた事業がマーケットに出て、世の中の人に受け入れてもらい、サービスを利用してくださった人が喜んでくれる瞬間を見たときですね。自分たちが将来の地域社会の一端を担っているというやりがいも感じます」
同じ方向を目指すメンバーと一緒に、地域の未来を創り出す
SBプレイヤーズが新規事業に積極的に取り組んでいるのは、経営理念にも掲げた地域社会への想いがあるからだと、藤田は語ります。
藤田 「地方を元気にする事業を生み出す、若い世代をひとりでも多く輩出したいというのが、SBプレイヤーズの方針です。地域で起こっている目の前の課題に対して新しい事業を創出し、自ら地域を盛り上げたいという若者を増やしていくことが、われわれのひとつの目標だと考えています」
SBプレイヤーズで新規事業にチャレンジするメリットについて、以下のように考える藤田。
藤田 「チャレンジすることに対してポジティブな社風であり、皆で判断した末の失敗であれば、必ずセカンドチャンスがもらえます。また、自分が企画した事業が法人化すれば、最終的に事業会社のトップとなる可能性もあるので、経営を目指す方にも最適な環境ですね」
新規事業を成功させるには、地域に対する熱い想いだけではなく、推進力と粘り強さが必要だという藤田。最後に採用候補者に向けて、次のようなメッセージを送ります。
藤田 「SBプレイヤーズが目指すのは、地域活性化を支援する事業を、継続的に数多く生み出していくこと。そのためには、事業を推進していける優秀な人材がたくさん必要です。 “地方を活性化させたい”という同じ志を持った仲間と一緒に事業を作っていけることは、仕事をしていく上でとても心強い。
しかし、新規事業を進める過程は楽しいことばかりではありません。最初から理想のプロダクトが完成することはないですし、思い描いた計画通りには進まないことも多々あります。それでもくじけずに、目標に向かっていけるような人こそ、当社の事業開発部で活躍できると思います。
その地域ならではの良さを見つけ、その魅力をどうやって伝え広げていくか──難しいけれど大きな可能性を感じる挑戦だと思うので、『地域』『地方』というキーワードが気になる方には、ぜひ応募していただきたいですね」