自分があげた数字の行方を追ってみたい──人材会社の営業から経理担当へ

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新卒で入社したのは、医師と病院をつなぐ人材会社で、私は非常勤医師のマッチングを担当しました。売上・成約数という形で、自分の成果が「数字」で明確に表れる。わかりやすくも、シビアな世界です。

そして、営業として「数字」を追っていくうちに、別のことに関心が移っていきました。自分たちの営業の成果は、会社の業績にどうつながって、どう貢献できているんだろうか。いわば、自分があげた数字の行方を追ってみたくなったんです。

会社全体の数字に関わる部署といえば、「経理」に行くしかないと思い、入社2年目に希望を出したところ、タイミング良く経理部に異動することができました。

数字から会社の現況を読み解いたり、より効率的に進めるためのやり方を考えたり。そういうフィールドで新しいことに挑戦するのが、私には合っていたみたいです。学生のころは、経理というと「数学が得意な人の方が向いている」というイメージがあったのですが、一概にそうではなくて安心しました(笑)。

4年ほど経理を担当して、ある程度自分でも仕事がわかってきたところで、次に目を向けました。上場企業だと経理に求められることもまた変わるんじゃないか、ここではできない挑戦ができるんじゃないかなと、思い切って転職活動をして、東証一部の企業に経理担当として入社しました。

「経理人生の師匠」との出会い、そしてさらなる挑戦を求めてシナネンHDへ

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2社目では、今でも「経理人生の師匠」と思っている、最も尊敬する先輩との出会いがありました。数字の見方はもちろん、社内調整、部下のマネジメント、すべてにおいて細やかでキッチリして、何もかもが完璧。その姿を見て「私もこうなりたい……!」と思いました。

ただ、経理部長を務めていたその方が、体調不良で急きょ退職されてしまったんです。その上、経理でも最も難しいとされる本決算の「会社法計算書類」「決算短信」「有価証券報告書」の作成を私がメインで担当することになりました。

いうまでもなく、想像を遥かに越えて大変でした。しかし私は、「難しいほど燃える」性格でして(笑)。難しいことにぶつかるときもあるけれど、やるかやらないかは自分次第。

私が大好きな宝塚歌劇の『エリザベート』という演目の中に、「人生は短すぎて、退屈している暇などない」という有名なセリフがあり、本当にその通りだと思うんです。このときも仕事の合間を縫って観劇に行き、タカラジェンヌの方々の姿にも勇気と活力をもらいました。そのおかげもあり、無事難題の本決算を乗り越えることができました。

そして、一つやり切ったことで、次は何をしようかと考えて出した結論が、2回目の転職でした。当時の会社よりもさらに規模が大きい企業でなら、経理としてまた新たな挑戦ができるんじゃないかって思ったんです。

そこで巡り合ったのが、シナネンホールディングスでした。

売上規模だけでいえば前職の約70倍。この数字を聞いて、「怖い」というよりは「楽しそう」と率直に思いました。まだ自分が経験したことのない経理業務が待っている、と想像するだけでワクワクしましたし、「挑戦するしかない!」っていう気持ちが強くなりましたね。

面接の場では、財務経理部の今の課題、ミッションの共有をいただき、「良い方向に変えてほしい」という言葉にも、とても惹かれました。90年以上の歴史がある大きな会社なのに、社員の意識を変えようと「風土改革」に取り組んでいることも知って、中途入社の自分にもできることもあるんじゃないかなと思いました。

これだけたくさん「初めての挑戦」が待っているとわかったら、「やる」以外の選択肢はなかったですね。

誰かが背負い込むより、みんなで乗り越える。財務経理部に根づく助け合いの風土

当社には、新卒で入社してから長年勤めている社員の方がいることが、私にとってはすごく新鮮でした。これまでは、どちらかというとベンチャー寄りの企業に勤めてきたので、会社の歴史の重みを感じることって、あまりなかったのが正直なところです。

その点、当社には長い歴史があって、その中での紆余曲折を見聞きしてきた方々がいます。彼ら彼女らにお話を聞いてみると、会社の変遷や成長を感じられるのが素敵だな、と感じています。

一方で、中途の方も毎月のように入社してきています。元々いた業界もさまざまで、多様性がありますね。担当業務も、年齢やキャリアだけで判断されることもありません。実は私も入社してすぐ、本決算において再びまさかの「会社法計算書類」「決算短信」「有価証券報告書」作成の主担当をすることになったんです(笑)。

前職で一回は乗り越えたこととはいえ、ボリュームも難易度も段違いで、最初は不安も大きかったんですが、「みんなで一緒に乗り越える」という、チームでの仕事の進め方に救われています。財務経理部には、わからない点や悩みをみんなで口にする文化があって、何でも気軽に相談できる雰囲気があるんです。

長年経理で経験を積まれた方も多いです。数字を見ただけで勘を働かせられる先輩方には、尊敬の気持ちを持って一緒に仕事をさせてもらっています。この助け合いの風土を大切にしたいですし、私なりにこの輪を広げられないかなと考えて、新たな試みを考えたりもしています。

たとえば、グループ各社の経理業務には、会社によってやり方が若干異なる部分や、誰に聞いたら良いかわからないなどの課題があるんです。そこで私から提案して、各社の経理がオンラインで一堂に会して情報を共有できるよう、オンラインの交流の場をつくりました。

いずれは、グループ横断で気軽に何でも相談できる場にしていくのが目標です。まだ始まったばかりなので、探り探りで時間がかかるかもしれませんが、これを一つのきっかけにできたらと思っています。

どんな苦境も「飛び越せる!」の精神で、経理のキャリアを歩み続ける

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私は小さいころから「石橋を叩いて壊すような性格」と家族に言われるほど、慎重で心配性な性格です。数学は全然ダメでも、その慎重さが経理に向いている要素だったのかもしれませんね。

一方で、そんな慎重派な私が、どうして難しいことに挑戦するようになったんだろうって、ふと考えるんです。そのときに思い当たるのが、やっぱり宝塚歌劇。最初の会社で経理担当になったころ、職場と劇場が近いという理由から当日券を買って通うようになり、次第になくてはならない存在になったんです。約束された楽しさと非日常が良いスパイスになり、忙しくても業務の難易度が上がっても、「明日も頑張ろう」というポジティブな気持ちにさせてくれたんですよね。

宝塚歌劇には、「清く、正しく、美しく」というモットーがあります。宝塚歌劇のプロフェッショナル精神を言葉にしたものですが、これが実は、経理の仕事にも当てはまることに気づいたんです。

不正を認めず“清く”、ルールを“正しく”守り、数字を“美しく”整えて提供する。

宝塚歌劇を愛しすぎているがゆえかもしれませんけどね(笑)。このモットーを大切に、いつかは憧れの師匠のように、自信を持ってマネジメントを担える人材になりたいと思っています。

最後もやっぱり宝塚歌劇になっちゃうんですが、『オーシャンズ11』という演目に、『JUMP!』という曲があるんです。どんな苦境を前にしても、タイトルの通り「飛び越せる!」と自らを奮い立たせ、一歩踏み出すことの大切さを実感させてくれる大好きな曲です。私も、どんなことにも気持ちから前向きに、経理担当としてキャリアを歩み続けていきたいと思います。