一番大切にしたいのは、園に関わる誰もが心地良い環境づくり
JR市川駅からほど近い場所にある、ShoProが運営するいちかわ南保育園。
江戸川沿いから園までの通りには季節の花々が美しく植えられ、園内には桜をモチーフとしたデザインが施されています。
職員25名、園児65名(2022年3月現在)、アットホームであたたかな雰囲気に包まれたこの園で園長を務めるのが阪本です。
阪本 「ShoProには『あったかい心をもつ子どもに育てる』という保育理念があります。これは、愛情や信頼、承認、思いやりの気持ちを持ち、その気持ちが込もった行動を素直に表現できることを大切にしたい、という考え方です。本園では、子どもたちにはもちろん、私たち職員があったかい心を持てるような環境づくりに努め、そこから保護者の方々や地域の方にまでもその想いが伝わっていくような、そんな園を目指しています」
園長という立場上、園の事業計画から年間予算、保育面に関する書類作成、安全管理や保護者支援、行政対応に会社との連携など、さまざまな業務を担っている阪本。
そんな中で、もっとも大切にしているのが「みんなが気持ちよく居られる環境づくり」だといいます。
阪本 「園のお便り作成や新しく入園されるお子さまとご家族の対応、コロナ禍の今は少ないですが地域の方々との関わり、職員のシフト管理にいたるまで、日常的な業務もたくさんあり、もちろんどれも大切です。けれども、一番根っこにある信念といいますか『あったかい心をもつ子どもに育てる』というShoProの保育理念を実行するには、いちかわ南保育園が、職員や子どもたちをはじめ、園に関わる一人ひとりにとって居心地が良い場所であるような環境を作ることだと思うんです。
たとえば、普段の職員同士の声かけだったり、不安や悩みを抱えている職員のケアだったり、私たち大人が思いやりを持ち、相手に寄り添える心を持っていれば、それは自然と子どもたちや保護者の方にも広がっていきます。人と人が関わりを持ちながら、人を育てていく場所が『保育園』なんだと思っています」
複数の幼稚園での経験をもとに、ShoPro運営の保育園へ転職
阪本のキャリアをたどると、保育士養成学校を卒業後に幼稚園で働き始めた頃にまで遡ります。幼いころから2歳下の弟やその友達と遊ぶ機会が多く、自分よりも幼い子の面倒を見ることが好きだったため、漠然と保育に関わる仕事に就きたいと思っていました。
阪本 「幼児教育にも興味がありました。3~5歳くらいになると、だんだんと会話力も育ち、こちらのいうことも理解するようになって。もともと子ども好きだったこともあり、そのような成長過程を近くで見たいと思ったことが、この仕事を始めたきっかけです」
最初に就職した幼稚園から、何箇所かの園を転職した阪本。その理由としては、より多くの場所で経験を積んでいきたいという想いがありました。
阪本 「やはり、園長先生によってさまざまな考え方があって、園の雰囲気や方針も違います。自分としてはこの考え方はすてきだけど、この方針には賛同できないな、とか、しっくりこないなということも正直ありましたね。でも、自分と異なる意見を否定するのではなくて、そういう見方もあるんだ、そんな考え方もあるのか、とプラスに捉えてきたつもりです。いろいろなやり方を知ることができて勉強になりましたし、何より楽しかったですから」
複数の園で多様な見方や教育・保育方針を学んでいたある日、新聞の折込チラシの中でShoProの採用情報を見つけます。当時は小学館グループに対して出版というイメージしかなかったという阪本ですが、面接の中で理念や風土に共感していきました。
そして、幼稚園勤務から保育園勤務へ、新しいステージに進むことを決めます。
阪本 「幼稚園は、短い時間の中で教育面を中心に子どもたちを育てる場所。一方、保育園は、幼稚園よりも少しだけ長い時間の中で、養護と教育を一体化して行う施設です。単純に、幼稚園の子どもたちがもっと小さいころはどんな感じだったのかな?という興味はありましたね。
ただ、一見すると幼稚園と保育園は大きく違うように思われるかもしれませんが、子どもたちと触れ合いながら心や体を育てていくという点では、どちらも変わりがないと感じています。年間を通しての季節の行事やイベントに関しては、幼稚園での経験が保育園で活かせましたし、それは日々の活動でも同じです。
加えていうと、ShoProが運営する保育園は、特に園長先生に細かな方針を任せてくれる部分が大きくて、自由にやらせてもらっている点がとてもありがたいなと感謝しています」
意見を尊重したうえで保育方針をジャッジするのが、園長に課せられた使命
阪本が園長として大切にしている方針は、先生たちがイキイキと働くことができる職場をつくること。
そのために、意識していることがいくつかあります。
阪本 「1年を通して行事が沢山あるのですが、運動が好きな先生は運動会係になってもらうとか、劇や音楽が中心の会の中では、そういうことが得意な先生に係になってもらっています。たとえばピアノが苦手な先生がいた場合、まったくやらないわけではないのですが、得意な先生と一緒に動いてもらうことでサポートができるようにしています。
苦手なことがあったとき、仕事まで嫌になってしまうことが一番嫌だと思っていて、『今日は〇〇があるから行きたくないな』と感じるような職場には、できるだけしたくないんです。そのメンタルは、どうしても子どもたちに伝わってしまいますし、気分が落ち込むことでちょっとしたミスが生じることもあります。そうすると、子どもたちは不安を感じる。その不安は保護者の方にも伝わって、園自体の信頼を失ってしまうことだってあります。これって悪循環ですよね。
だからこそ、先生たちには伸び伸びと保育をしてほしいし、そうできない何かがあるのであれば、私が解決しなくていけないと思っているんです」
そのためには、心のケアも大切にしているという阪本。なんとなく元気がなかったり、何かに迷っていたりする先生に、そっと声をかけるようにしています。
阪本自身が悩みに答える場合もありますが、「その件だったら◯◯先生に聞いてみるといいよ」などアシストすることも。
阪本 「保育に対して熱い想いを持っているからこそ、先生同士で意見がぶつかることもあります。そういったときは話し合っていくことが大事だと思うので、クラス会議や職員会議を設けて、できるだけ自分の想いを話せるような環境を作って、最終的にはみんなが同じ方向に進んでいけるように意識しています。
長く保育に携わってきた先生なら特に、自分のやり方に誇りがありますので、そのあたりの伝え方は難しいですね……。でも、各々の意見は尊重しながら、今はこうしよう、こういうときにはこうしよう、とうまくまとめるように心がけています。そうジャッジできるのは、園長である私しかいませんので。それが仕事であり、私の使命だと思っています」
子どもたちの笑顔と会社への感謝を源に、今日も園長としての責務を果たす
園長という責任あるポジションを任され、ときに苦労も経験しながら、保育士という仕事を続けてきた阪本。
やりがいを感じるのは、子どもたちと職員の笑顔なのだといいます。
阪本「日々仕事に向き合う中で、先生たちと信頼関係が築けたり、職員全員が同じ方向を向いていけたり。何より子どもたちと先生たちが笑顔で接している様子を見ると、とてもうれしくなりますね。皆さん、きっと子どもが好きだから、この仕事をしているんだと思うんですね。
ただ、その想いがあるのに、続けることができなかったケースをこれまでにいくつも見ていて。それは本意ではないからとても辛いことだと思うんです。快適な環境づくりができればそういった事態が避けられると思うので、今後もその想いを大切にしていきたいです」
これまで様々な園で感じてきた経験を伝える場としてShoProを選んだ背景について、阪本は改めてこう振り返ります。
阪本 「最初にShoProに応募して面接をしたときから、やわらかい雰囲気の、笑顔が素敵な方たちばかりだな、というのが第一印象でした。実際に働きだしてみると、その印象通り、あたたかく相談しやすいスタッフの方ばかりで。いろいろな職場を経験してきたからこそ、ShoProは一番自分に合っている会社だと感じています。
私がいちかわ南保育園を任されている以上、子どもたちのためにも先生たちのためにも、そして保護者の方のためにも、風通しがよく、誰もが安心して過ごせる場所を作っていかねばと思っています。それが、会社の信頼に応えることに繋がりますから」
すべての人が『あったかい心』を持ち、相手のことを想って接することができる、やさしい世界。
その実現を目指して、阪本は今日も人と人とのつながりに向き合っていきます。