小学館アクセラレーター事務局ふたりの新規事業への想い

▲2020年現在の髙山 智司(左)と上根 邦靖(右)。高山は上根の2年先輩

2020年現在、激変する近未来に向けて従来型の教育システムが大きな転換期を迎えています。“子どもたちの未来に種子をまくイノベーション”をキーワードとしたアクセラレータープログラム、通称「小学館アクセラレーター 」がスタートしました。このプログラムは主にエデュケーションを中心とした領域で、パートナーとなるスタートアップ企業の皆様と共に、オープン・イノベーションによる新規事業の創造を目指します。

髙山 智司と上根 邦靖は、2020年7月より新事業開発室の事務局メンバーとしてこのプログラムに従事しています。ふたりは2014年にも現室の前身となる新事業企画部で同じチームに所属し、主に教育事業の分野で新規事業の立ち上げに携わってきました。新規事業を生み出す難しさをこれまでたくさん経験しながらも、そのやりがいを肌で感じていました。

上根 「今回新たな取り組みとして全社的なチームをつくり、アクセラレータープログラムにチャレンジしています。ShoProが100年企業を目指して、これまでとは違う新規事業創造に向けた新たな一歩を踏み出す基盤をつくるためです。

それにともない、コーポレート・アクセラレーター・プログラム運営の豊富な実績を持つ株式会社ゼロワンブースターと共に実施することにしました。私たち事務局は、社内外の調整役です。チームの構築からスタートし、効果を最大化していくことを目的に今まさに奔走中です」

調整役はストッパーではないので、自らもプレーヤーとして枠に収まらず進んでいきたいという想いは、高山も同様に持っていました。

高山 「昨今、“両利きの経営”という言葉をよく耳にします。長く事業を行っている会社や経営資源の豊富な会社は、既存知の活用や深堀りである知の深化は得意です。一方で、自分たちの知らない領域に出て知を探索し、それを今持っている知と組み合わせることは容易ではないといわれています。

ShoProも御多分に漏れず知の深化への傾斜が起こりがちです。その結果、既存の枠組みにとらわれないようなディスラプティブな新規事業は、なかなか生まれづらい状況に陥っています。これはShoProだけでなく、小学館も直面している課題であると言えます。

この課題に対して、スタートアップ企業と連携して新しい知を生み出す、いわゆる『オープン・イノベーション』という戦略に小学館と協働で挑むわけです。まったく初めての体験でもあるので、これからがとにかく楽しみですね」

※アクセラレータープログラムとは…企業や自治体がベンチャー、スタートアップ企業などの新興企業に出資や支援を行うことにより、事業共創を目指すプログラム。アクセラレーターは加速者という意味であり、新興企業の成長速度を加速させることが主な目的。

オープンイノベーションでつくる未来

まだ見ぬスタートアップ企業と一緒に仕事をする──そのことに対し、ふたりは大きな期待と熱意を抱いています。

高山 「組織が大きくなると、提案が決裁されるまで何段階もステップがあり、時間がかかるという問題はShoProに限らずよく聞く課題です。

これから、いくつかのスタートアップ企業と一緒に事業創造をする過程では、これまでに体感したことのないスピードで物事が進んで行くダイナミズムを味わえる可能性があります。事業の進め方、つくり方も非常に学ぶところが大きいものとなるはずです」

高山はこのプロジェクトに参画する若手社員に「やりたいという意思」だけでなく、そのプロジェクトが実現可能かどうかをさまざまな視点から調査するフィジビリティスタディを期待しています。全社的な社員の意識とスキルの底上げも図るためです。

高山 「私は長く新規事業に携わってきたので、新規事業創出はトライし続けないといけないと思う一方で、その大半が失敗するという前提に立っています。自分自身が立ち上げたものの中でも、それなりにうまくいっているものもあります。しかし、失敗してすぐに市場から撤退したサービスもたくさんあるんです。そして、これらの失敗を通していろんなことを経験的に学ぶことができました。

これからのShoProを支えていく、とくに若い世代の社員にもこういう経験をしてほしいという想いがありますね」

今回の取り組みでは、スタートアップ企業と伴走し、小学館グループのアセットとスタートアップ企業の間を取り持つ、通称「カタリスト」と呼ばれる人材を社内から募りました。新たなShoProの価値に気づける機会やShoProにないものを学べる機会として活用されます。

高山 「何より新規事業創造の過程を間近で関わりながら経験できることは、『カタリスト』となる社員の成長につながると考えていますね。スタートアップ企業は小学館グループのアセットを活用しての事業スケールの拡大を視野に入れているだけでなく、出資を得ることも目標にしています。

ですから、そこにビジネスの芽がありそうなら、伴走したカタリスト社員が経営ボードに提案して出資を促す役目を担うこともあります。カタリストである『社員』には枠にとらわれず、積極的に関わってもらいたいです。このプロジェクトには、“マインドセット”を変えるチャンスが必ずあるんです」

新たな事業の創造はもちろんのこと、多くの社員がカタリストの経験をすることでShoProの未来がつくられていくことを、高山は信じています。

ShoPro社員のマインドの変化につなげたい

スタートアップ企業から、スキルにおいてもモチベーションにおいて刺激を受けることが多いと語るのは上根です。

上根 「まずは、カタリストを中心としたわれわれ社員がそのスピードやモチベーション、さらに対等に渡り合う知識を持って、食らいついていく姿勢を見せることが大切だと思います。彼らと同じ土俵でコミュニケーションを取り、事業を磨いていくためにも、自分たちもどんどん勉強しなければならないはずです」

高山と同じく上根も、外部からの刺激を受けながら新規事業を生み出そうという試みはShoProにとって必要であると言います。

上根 「このプロジェクトを意味あるものにするため、カタリストのメンバーと一緒に社内の機運醸成や密な情報発信、また社外への地道なアピールを行います。そして、小学館グループをハブとしてスタートアップ企業を始め、人材であれ企画であれ、新規事業の種になるものが集まってくるような状態にしたいと思っています。

カタリストは積極性を持った熱意とやる気のある方にやってもらいたいという想いがあったので、公募を行いました。自分たちが想像していた以上に多くの社員、それも幅広い年代からエントリーしてくれて本当に嬉しかったです。エントリーしてくれた方全員と直接向き合い、考えていること、やりたいことを伺えたのは事務局冥利に尽きる一場面でしたね」

成功する新規事業を短期的に創造するだけではなく、事業創造のための本質的な課題解決、会社の風土や社員のマインドに変化を促せるよう、事務局として大いにこだわっていきたいと続けます。

上根 「ShoProほど、いろいろな意見や想いを聞いてくれる会社はそうそうないと思っています。そんなに会社規模が大きくないので、決裁権のある方との距離が近く、われわれ社員の変化でどうにでも変われる会社だと思います。

このプロジェクト内に限らず、将来的にはいろいろな部署のさまざまなメンバーから主体的な発案がなされ、その人自身が事業責任者として事業を拡大させていくといったサイクルが、どんどん生み出されるような社風の会社となっていくことを夢見ています。このプロジェクトをそのきっかけ、最初の一歩とすることが今のモチベーションです」

100年企業を目指して!

▲2020年7月6日に開催された「小学館アクセラレーター事前説明会」の一コマ。写真:社長 都築 伸一郎

新事業の創造と、アクセラレータープログラムに懸ける想いはまったくといっていいほど一緒のふたりですが、お互いへの印象は──

高山 「とにかく上根さんはまじめで、しっかり、きっちりしていると思います。僕は適当なところがあるので(笑)。仕事をする上で、彼はきっちりと関係各所の調整をするので、単純に見習わないといけないと思います。

でも、上根さんもちょっと型破りなところがあるので、そこは似ていると思います。やりたいことをやるところや、自分の起こした事業への強い意志があるところなんかも似ていますね」

一方、上根から見た高山はというと──

上根 「一緒に飲みに行ったりしたときもそうですが、仕事の話はとことんします。正解のないことを議論するのが好きなところは一緒ですね。会社を俯瞰して見る“習性”も似ていると思いますが、勉強熱心なところはとてもかないません。いつもいろいろ教えていただきありがとうございます(笑)」

スタートアップ企業の公募は始まったばかりです。お互いの強みを生かし、カタリストとスタートアップ企業が起こしていくだろう化学反応が楽しみでしかたないと、ふたりは語ります。

100年企業を目指して、会社に社会に『本気で』イノベーションを起こすきっかけをつくるためのプロジェクトはスタートを切ったばかりです!これからのShoProにご注目ください。

↓↓↓小学館アクセラレーターについて・事前説明会については以下より詳細確認ください↓↓↓

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