中堅社員として、幅広いプロジェクトを推進

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土木技術本部 技術計画部で都市土木工事に携わる足助。土留工事や路面覆工工事をはじめ、仮設構造物の設計や施工計画、得意先との協議に使う資料作成など、現場の工事をスムーズに進めるための技術的サポートを担当しています。

清水建設の土木部門では、現場の施工管理などの外勤と、設計や積算などの内勤の両方を若手社員が経験できるよう、1~2年単位でジョブローテーションを行います。技術計画部にはジョブローテーションの一環で配属された若手が多く、メンバーの年齢構成は20~30代が中心。足助は、その中の技術第3グループに所属しています。

足助 「現在携わっているプロジェクトの一つは、都内の再開発現場です。このプロジェクトでは、高層ビルの建築に伴い、ビルと近隣の駅を接続する地下通路の建設や下水道の新設も予定されており、私はそのフォローや設計を担当しています。

ほかにも、社内研修施設の建設や、営業での技術提案など、幅広いプロジェクトに同時進行で携わっています」

足助がチームをまとめる際に心掛けているのは、互いに何でも言いやすい雰囲気づくり。コミュニケーションを円滑にすることがチームワークを発揮する鍵だと考えています。

足助 「例えば、各自が検討していることについて、いま何で悩んでいて検討結果がどうだったのかを話してもらえれば、私も情報を提供することができて、仕事が円滑に進むと思っています。『分からないことがあれば何でも聞いてほしい』と常に伝えていますし、チームのメンバーはもちろん、チーム以外の後輩や先輩にも、普段から積極的に話し掛けるようにしています。

また、自分が仕事を進めるうえで大切にしているのは、“現物(建設物)を見る”こと。自分が手掛けた設計のポイントが現場に伝わっているか、きちんと施工されているか、現物を見て確認するようにしています。そうした地道な作業の一つ一つが、安全性の確保につながると考えているからです」

大きなものづくりに携わりたいとの想いで入社。数々の失敗を経て成長

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父親が建築関係の仕事をしていたと言う足助。子どものころ、父が手掛けた建物を一緒に見に行ったことがきっかけで建築の仕事に憧れを抱き、土木に興味を持つようになったと言います。

足助 「父が関わった建物を見たとき、あんなに大きなものをつくる仕事はきっとおもしろいに違いないと思いました。そのときは建築に興味があったのですが、大学に進む際、土木工学科という分野があることを知ったんです。土木では道路や橋、ダムなどの建造に携わるので、建築物よりずっと大きく、たくさんの人の役立つところに魅力を感じ、土木の道を選びました」

大学院卒業後は建設業界を志した足助。就職活動では、コンサル、発注側となる自治体や企業などをいろいろと見て回った末に、現場だけでなく営業や設計、受注などの業務にも携われるゼネコンに的を絞りました。

足助 「数あるゼネコンの中でも清水建設を選んだのは、大きな企業ほどスケールの大きなものづくりができるだろうと思ったからです。加えて、就職活動の際にリクルーターの方とお話しする中で、誠実な姿勢を感じたことにも背中を押されました。こちらが聞くことをしっかり受け止めてくれたり、親身になってアドバイスしてくれたり、『一緒に働きたい』と感じたことが入社の決め手になりました」

入社後は、ジョブローテーションで外勤、内勤、さらに地方への転勤も経験し、幅広い業務に携わってきました。

足助 「グローバル職なので地方転勤の覚悟はあったのですが、結婚してまもなく北陸支店への赴任が決まり、タイミングがタイミングなだけに驚きました。でも、当時はまだ子どもがいなかったので、『地方に行くなら今しかない』と前向きに受け取りました」

新婚でまさかの単身赴任となったものの、2週間に1回は東京に戻り、夫婦水入らずの週末を過ごしていたと言う足助。思いのほか、楽しみながら乗り越えることができたと振り返ります。

そんな足助にとって、とくに印象に残っている仕事があります。

足助 「入社してすぐに、インターチェンジの建設に関わりました。建設予定地は、最初何もなく、野っぱらの状態。そこから地盤改良や杭打ち、掘削工事を経て、構造物が出来上がっていきました。自分が計画に携わったものがどんどん形になっていく様子を毎日間近で見ながら、すごく感動したのを覚えています。その後、竣工の際にも現場に呼んでいただいて。つらいこともありましたが、大きな達成感で満たされました」

一方で、たくさんの失敗や挫折を経験してきたと言う足助。

足助 「外勤時代、表層改良という作業で施工管理を任されたとき、本来であれば土層の変わり目まで土を掘り、土の様子を確認した上で掘るべき深さを判断しなければならないところ、誤って設計図にあるままの指示を作業員さんに出してしまって。先輩にひどく叱られたことがあります。

また、コンクリートの打設前のチェックでは、上職者が作成したチェックシートを使わずに作業を進めてしまい、叱られたことも。自分なりにチェックしていたつもりでしたが、渡されていたシートには、たしかに自分が見落としていたポイントがいくつも盛り込まれていました。こうした経験から学んだのは、先輩からの指示や一つ一つの作業には、すべて大事な意味があるということ。数々の失敗から、何を理解して何を現場に活かさなければならないかを、とことん考えるようになりました」

2度の産休・育休と復職を経験。子育てしたことが、思わぬ成長のきっかけに

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プライベートでは2人の子どもを授かり、2度の産休・育休と復職を経験している足助。出産や子育てが成長するきっかけになったと話します。

足助 「もともと私は残業が多かったので、子育てと仕事を両立させることに不安があったですのです。そこで、復職後はスケジュールとタスク管理を徹底。それぞれのタスクにかかる時間を精査したり、不測の事態なども想定したりしながら、スケジュールを調整してきました。おかげで、子どもが生まれる前は不得意だったマルチタスクへの苦手意識を克服することができました。

以前は、産休や育休はキャリアを考える上でロスでしかないと考えていました。でも、今となっては子育てを通して、私生活だけでなく仕事の面でもひとまわり強くなれた実感があります。思い通りにいかない子育ては、現場とよく似ています。まとまった期間のお休みをいただきましたが、プラスに働いた部分もあると思います」

もちろん、仕事と子育てを両立させる上では、会社や同僚の助けが欠かせません。子どもが熱を出して急に休まなければならないような時など、理解ある上司や周囲のサポートがあったからこそ乗り越えられたと言います。

足助 「勤務面で言えば、今でこそ当たり前になりましたが、当時、在宅勤務を許可していただいたのがありがたかったですね。また、子育てをしているとの理由で仕事量を減らされることなく、これまで通り任せていただけるのもうれしい。人間関係にもすごく恵まれていると思います」

これまで苦労が絶えなかったとはいえ、辞職する選択肢を考えたことは一切なかったと言う足助。仕事には何物にも代えがたい楽しさがあると話します。

足助 「新入社員の時に、何もないところから大きな道路をつくり上げ、達成感を得られた経験が大きかったですね。自分で計画したものが実際に形になっていくことに今でも大きな喜びを感じますし、それが仕事のモチベーションです」

信頼できる仲間たちと共に、「子どもたちに誇れるしごとを。」

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入社10年目を迎える現在も、就職活動の時に抱いていた会社の印象は変わらないと言う足助。

足助 「入社してからも、『うちの社員は皆、人柄が良いな』と思うことが多くて。アドバイスやOJTを受ける際も、いつも真摯に対応してもらえると感じます」

また、若手に積極的に裁量を与える風土があることも、清水建設の魅力だと言います。

足助 「新入社員のとき、すぐ上の先輩は入社8年目と歳が離れていたのですが、工程の作成や協力会社とのやりとり、得意先との協議など、重要な仕事を私にどんどん任せてくれました。

その中で、どうすれば分かりやすい資料が作れるのか、どう説明すれば相手に納得してもらえるのかなど、考えを深める機会を与えられ、大きく成長できたと感じています。これは当社のとても良い文化。私もしっかり受け継いで、後輩の成長を後押ししていきたいですね」

そんな足助が今、いつも心掛けているというのが、“後輩ファースト”。

足助 「現場にいるときは、現場を止めないよう常に“現場ファースト”で動いていました。いまは後輩たちの手を止めないことでチームのパフォーマンスを最大限に発揮できるよう、後輩からの質問や相談があれば最優先して答えるようにしています」

清水建設のものづくりは、チームでなければできません。だからこそ、足助が共に働きたいと考えるのは、コミュニケーションを大切にできる人です。

足助 「作業員の方や協力会社の方、得意先の方、そして同僚など、様々な立場や職種の方とコミュニケーションを取りながら一つのものをつくり上げていくのが清水建設の仕事。チームの中には頼れる先輩がいますから、新入社員の皆さんはおのずと成長していけるはずです」

かつて父親が自分にそうしてくれたように、「子どもがもう少し大きくなったら現場に連れていき、自分が携わった仕事を見せたい」と夢を語る足助。「子どもたちに誇れるしごとを。」というコーポレートメッセージを掲げる清水建設と共に、次の時代につなげるものづくりに取り組んでいきます。