関わった人を笑顔に、幸せにしたい。大学病院からのキャリアチェンジ

国内外に117院(2022年5月時点)を展開中の湘南美容クリニックを運営するSBCメディカルグループ(以下SBC)。クリニックに来院されたお客様に対して、看護師は脱毛などのレーザー照射やオペの介助を行います。

病院での3年間の勤務を経て、美容クリニックで働くことを選んだ新留。その背景には「お客さまを幸せにしたい」という想いがありました。

新留 「看護学校を卒業後、名古屋大学医学部の付属病院にて働き始めました。配属されたのは外科病棟で、手術前後の患者様のケアを行うことがメイン。病棟で患者様のケアを行いながら、ご自宅に人口肛門などを持ち帰られる患者様に対して指導を行っていました。

元々、せっかく働くのであれば社会貢献できる仕事を選ぼうと思って看護師になったこともあり、患者様の役に立てることにはやりがいを感じていました。しかしながら、手術をしても症状が良くならない患者様や、亡くなられてしまう方も多く、仕事に対して辛いなと感じることが増えてしまったんです。

患者様を幸せにしたい、と選んだ仕事なのにそれができないもどかしさを感じ、自分が関わった人を笑顔に、そして幸せにできる仕事をしようと転職を意識し始めました」

看護師の資格を活かして、お客様を幸せにできる仕事はなんだろうと考えたとき、美容クリニックに興味を持ち始めました。そして転職にあたり企業研究を行う中で、SBCの企業理念「三方良し」と出会います。

新留 「SBCが掲げる企業理念「三方良し」は、お客様・スタッフ・社会の三方にとって良い存在である、という考え方です。お客様を大事にしている企業で働きたいと思っていたので、SBCの理念には良い印象を持ちました。

さらに、採用ホームページのスタッフインタビューを読み、お客様だけではなくスタッフにも優しい企業だなと思ったんです。インタビュー記事の中では、SBCの行動指針である『感謝』や『素直』というワードがスタッフの言葉を通じてたくさん出てきました。それを見て、ちゃんと理念や行動指針がスタッフにも落とし込まれている印象を受けました。この会社なら自分のやりたいことができると思い、SBCへの転職を決意しました」

期待してくれる先輩や周りのスタッフを助けたいと、副主任にチャレンジ

外科病棟での勤務を経て、2019年にSBCへ転職した新留。病院と美容クリニックでは、働く環境や業務内容が異なります。どちらも忙しい環境ではありますが、転職後に新留が感じたのは、SBCで働くスタッフ同士のチームワークの良さでした。

新留 「前職の勤務で少し疲れてしまったこともあり、SBCへの転職は『ちょっと休憩したいな』という気持ちもありました。もちろんしっかり働くことは大前提ですが、患者様との度重なる別れや、夜勤によるライフワークバランスの乱れを引きずっていたんですね。

そんな状態で転職したSBCですが、まずはじめに先輩方が優しすぎる!と驚きました(笑)。前職でも人間関係は悪くなかったのですが、SBCで働く先輩方の姿を見て『私もこうなりたい』と思ったことを覚えています。

私が配属になった湘南美容クリニック名古屋院はとても大きなクリニックで、所属するスタッフの数は100名を超えます。お客様も連日ひっきりなしにいらっしゃる状況ですから、疲弊するスタッフがいてもおかしくありません。そんな忙しい環境であっても『みんなで力を合わせて頑張ろう』と前向きなエネルギーを感じ、とてもいい職場環境だと入社後すぐに実感しました」

働く人の前向きなパワーに触れながら、充実した日々を過ごす新留。今では副主任としてクリニック運営に携わる彼女の転機は、2020年に訪れます。その時のことを「自分の頑張りを見てくれてる人がいるんだとわかって、嬉しかったです」と笑顔で話してくれました。

新留 「SBC入社時に、明確なキャリアイメージはありませんでした。

SBCに入って1年半ほど経過したタイミングで、上司からチーフチャレンジの打診を受けました。その時は“考えます”と回答をしたのですが、自分に声をかけてくれたことがとても嬉しかったんです。今の実力では正直できないかもとも思いましたが、それを理由に断るというのは違いますよね。それに、期待してくれている先輩方のサポートをしたい気持ちもあり、挑戦することにしたんです。

今でも、前職では想像もしなかったことにたくさん挑戦させてもらっています。役職へのチャレンジや他院ヘルプなど、さまざまな機会を与えてくれる会社と上司のお陰ですね。誘ってもらえることは素直に嬉しいので、今年は“誘われたらやってみる”を目標にしました(笑)」

もともと明確なキャリアイメージは持っていなかったと話す新留ですが、それでも挑戦したいと思えるのは周りのスタッフを助けたいという気持ちが強いためです。さまざまな挑戦によって、自己成長につながっていることも実感しています。

新留 「昨年は、湘南美容クリニック静岡院にヘルプに行かせてもらいました。所属する名古屋院とヘルプ先の静岡院では、クリニックの規模が全く異なります。私はクリニックでは外科部門の担当なので、オペの介助など美容外科にしか携わることがなく、ある程度業務が分業化されています。ヘルプ先の静岡院は在籍スタッフの人数が少ない分、普段は担当しない脱毛のようなレーザー照射なども幅広く対応させてもらいました。

スタッフの数が少ないということは、業務の幅が広いことはもちろんですが、一人にかかる責任が大きいということにもつながります。名古屋院のように大きなクリニックであっても、ちゃんと責任感を一人ひとりが持てる組織にしよう、とヘルプ経験を経て心に決めました」

ピンチでもチャンスでも、前向きに働いていれば絶対に“何とかなる”

よりよい組織にするために、新留が大切にしていることの一つがスタッフとの面談です。副主任の業務の一つに、スタッフの育成教育があります。SBCに入るまで教育に携わることがなかった新留ですが、周りのサポートのお陰で、教育にもやりがいを見出し始めました。

新留 「面談では、相手の話をしっかり聞くことを意識しています。これはSBC入社後の研修で習ったことなのですが、面談では相手の話す時間が7割/自分の話す時間が3割だとよいと言われています。面談においても、傾聴の姿勢が重要なのだと初めて知りましたね。

実は私、部下や後輩に対するネガティブなフィードバックが苦手なんです。そこで、私がダメな部分を伝えるのではなく、スタッフ自身が自らできていない部分に気付いてもらえるような面談に切り替えることにしました。まずは“自分ではどう思いますか?”と相手の意見を聞き、しっかり反省ができているスタッフには寄り添うようにしています。教えるのではなく考えてもらうことで、内発的に動機づけできるので、本人のやる気にもつながっていると感じます。

これらのことは全て自分で考えたわけではなく、先輩からのアドバイスによる影響が大きいです。実際に先輩方が自分にしてくれた面談を踏襲することで、一つずつ習得につなげることができました」

SBCに入社して初めて経験した後輩指導。周りの力を借りながらも、役職者として自ら意識していることがあります。

新留 「大きくは二つあります。一つは前向きに物事を考えること。やはり役職に就いて不安でしたし、いっぱいいっぱいになった瞬間もあります。でも、ネガティブに考えても何も変わりません。SBCのスタッフはみんなポジティブで明るい方ばかり。そんな社風に触れる中で、“何とかなる”という考えに至りました。ピンチの時もチャンスの時も、前向きに働いていたら絶対に何とかなります(笑)。

もう一つは、できるだけ自分からコミュニケーションを取ること。もともと人見知りな性格でしたが、スタッフが100人以上在籍するクリニックで、人見知りではやっていけません。自ら話に行かなければ会話をする機会がないので、同じ看護師の仲間だけではなく受付カウンセラーや看護助手に対しても、積極的にコミュニケーションを取るようになりました。

内容は挨拶とか雑談でいいと思っていて、私から声をかけることで後輩たちが“自分のことを見てくれているんだ”と気づいてくれることが大切。忙しい毎日で心がすり減ってしまう後輩もいるのかなと思うのですが、“少なくとも私は気にかけているよ”、“いろんな先輩が見ているんだよ”と思ってもらえるような接し方をしています」

新留はスタッフとコミュニケーションを取る中で、「相手の名前を呼ぶこと」を意識しています。スタッフに積極的に声をかけることが、仕事の信頼関係にも繋がりました。

新留 「後輩からは“いてくれてよかったです”、“一緒の日に出勤だと安心します”と声をかけてもらえることがあります。このように直接感謝の声をもらえることは本当に励みになります。SBCに入社して3年経過しましたが、今のところ辞めたいと思ったことがないんです。それは、周りから嬉しい言葉をかけてもらえる、ということも関係しています。

今は『外科マイスター』という社内資格の取得を目指しているので、いつかは名古屋院だけではなく、近隣のクリニックでもスタッフのサポートができると嬉しいですね。周りの人たちに支えてもらって今があるので、それを返していきたいんです。私はたまたま役職をもらいましたが、キャリアアップよりも周りのサポートの方が好きみたいです」

外科マイスターとは:美容外科部門において、自院を超えて人の育成・指導・管理を行う人材のこと。お客様やスタッフから信頼され、外科部門の指導ができる、みんなが認める外科のエキスパートとして活躍している方を指します。

お客様にお支払いいただく、金額以上の価値を提供したい

SBCで活躍できる背景には、スタッフからの支えが大きいと新留は話します。もともとお客様を元気にしたいという想いを持って入社しましたが、今元気にしたいのはお客様とスタッフの両方です。

新留 「お客様の対応をする際は、常にお客様目線に立つようにしています。長く働いていると当たり前になってしまうこともありますが、お客様は寒くないだろうか、急に触れられたらいやじゃないだろうか、などお客様の視点を忘れないことは自分の中で大事にしている価値観です。

また、お客様にお支払いいただく金額以上の価値を与えられるかどうかも常に考えています。前職では無償提供の気持ちが大きかったので、この考え方はSBCに入社して身についたものです。いただいている金額の3倍くらいで返せたらいいなと、付加価値を与えられているかを意識するようになったことは自らの成長ですね。

今は教育指導を行うことが多いため、お客様と直接やり取りをする機会が減ってきました。少し寂しいことではありますが、お客様とのつながりがなくなることはありません。過去担当したお客様から数年後にお声をかけていただくこともありますし、後輩教育を通じてお客様から感謝のお言葉をいただくことも。お客様からの感謝の言葉も、スタッフからの感謝の言葉もどちらもいただける副主任というポジション。役職に就く前はもちろん不安な気持ちもありましたが、今は楽しく働くことができています」

湘南美容クリニック名古屋院という大きな組織の中で、役職者として働く──この仕事に、新留は大きなやりがいと自己成長を感じています。

新留 「これからは、少しずつクリニックのオペレーション改善にも携わっていきたいと思っています。たとえば、資材発注を個々の担当にするのではなくチームや係の担当として分担制にすることで、個人のプレッシャーや負担を減らすこと。忙しいクリニックであっても、お客様に忙しさを感じさせないオペレーションの構築。仕組みを変えることで、クリニックをより良い場所にできるといいですよね。

また、引き続き教育面にも力を入れていきたいと思います。2022年4月には、7名の看護師が名古屋院に入ってきてくれました。新しく入社したスタッフが不安を感じないよう、自ら挨拶を行い、なるべくコミュニケーションをとるようにしています。後輩たちが距離を感じないような役職者になっていきたいと思います」

常に前向きで周りへの気遣いを忘れない新留。“何とかなる”精神で、これからもたくさんの挑戦を続けます。