グローバルコラボレーションにより世界中の患者さんに貢献する

article image 1
▲「昔から人の役に立つ仕事に就きたいと思っていた」大学院時代の岡田

サノフィはフランスに本社をおく製薬会社です。146の国籍からなる10万以上の従業員が、世界170カ国以上の患者さんに画期的な製品を届けるため、日々研鑽を積んでいます。

日本支社であるサノフィジャパン・グループでは、職種や勤務内容によっては、日常業務の中でグローバルとのコラボレーションや語学力が求められます。中には、国内で業務のかたわらスキルアップに励み、グローバルキャリアを目指す社員もいます。

岡田はサノフィジャパン・グループのメディカル部門に入社後、グローバル単位のプログラムに積極的に参加するなど、自ら経験を重ね、晴れて希望を叶え、グローバル所属となった社員の一人です。

岡田 「メディカル部門は、簡単に言うと、医薬品が市場に流通した後の新しい安全性・有効性情報のデータを生み出すために、さらなるエビデンスを構築する“育薬”の業務を担っています。

昔から人の役に立つ仕事に就きたいと思っていたので、患者さんが望んでいるにもかかわらず、現時点では満たされていない医療のニーズを解消するために、さまざまな薬の発展に携わることができるのは大きなやりがいです。世界のトップレベルの医師たちとのディスカッションができるのも、製薬会社ならでは。

そして現在は、希少血液疾患領域のGlobal Medical Evidence Generation Leadに就いています。外資系製薬会社では、国境をまたいだコミュニケーションは日常的です。

一方で、グローバル所属の場合は、治療のパラダイムシフトを起すための、全世界共通の戦略の構築や、各国で行われている育薬を束ねる業務を行っています。サノフィの拠点地は、アラブ首長国連邦やイスラエル、カナダ、EU諸国など、とても多様です。私たちは、それらの国で直面している課題を理解して、その解決策・最善策を検討します。

世界各国の拠点で働く社員とのグローバルコラボレーションが求められるだけでなく、ローカル所属よりも一層多くの、世界中の患者さんのために働くことができるため、グローバルキャリアを希望しました」

グローバルキャリアをあきらめない、私の新しい選択肢

article image 2

希望を叶え、グローバルに活躍する岡田。実は、所属部署の拠点である米国に移らず、日本を拠点に業務を続けています。

岡田 「それがサノフィに転職をしたメリットの一つです。幼いころはフランスで育ち、そこにルーツがあるので海外で働いていたのですが、母が高齢となり介護が必要になったので帰国を決めました。最初はほかの製薬会社の日本支社で働きましたが、次のステップとしてグローバルポジションの可能性を考えていました。

その一方で、家族のことがあるので、日本を拠点にする以上グローバルキャリアを諦めないといけないかと、葛藤がありました。でもサノフィの面接の際に、私と同様家庭の事情で、自身が所属するチームのある国に移住せず、異なる拠点から働いている社員もいると聞きました。

実際にサノフィジャパンに入社後、上司にキャリアの希望を伝えたときも、やってみればいいと背中を押してくれて、海外プロジェクトに参加する機会をもらいました。だから、今のキャリアに踏み込めています。最近ではコロナ禍で他の企業でもある動きかもしれませんが、面接したのはコロナ前。サノフィには、フレキシブルに働ける環境がカルチャーとして根付いていると、私は感じます」

同僚のキャリアパスにも、そのフレキシブルなカルチャーが表れていると話す岡田。

岡田 「柔軟なキャリアパスを描いた事例をいくつも見てきました。たとえば、もともと開発や研究をしていた社員が人事やファイナンスの部署に異動して活躍しているなど、自らの能力開発と努力次第で、全く違う職種にもチャレンジさせてもらえる環境だと感じます。もちろん一つの分野で専門的にキャリアストーリーを描くのも、それはそれで素晴らしいです。

一方で、想定外の道が案外自分に合っていたり、キャリアを重ねて芽生える関心があったりしますので、自身が想定している道だけでなく、そういった変化を実現できるのは、ユニークな環境だなと思っています」

キャリアを描くための努力とチャレンジ

article image 3

日本を拠点として、米国での業務を進めるために、さまざまな工夫をこらしていると岡田は語ります。

岡田 「日本時間の夜9時に米国チームの1日が始まるので、難しいところではあります。ただ、今の私に必要な選択なので、そこはチャレンジとして捉えていますね。

同じ境遇の上司からのアドバイスもあり、24時間自分が何をしているか記録するアプリを活用することで、業務と睡眠、生活の管理をしています。数時間単位で休みが取れる時間有給制度を活用などしながら、ワークライフバランスを保つように心がけています」

そんな岡田に、現在の業務で心掛けていることを聞きました。

岡田 「自分が発信したことを相手がどのように捉えているのか、お互いにチェックしながら進めることが大事だと考えています。まず、言葉はカルチャーや考え方に密接しており、相手の国によって捉え方や意味が変わることが往々にしてあります。バックグラウンドが異なる方とコミュニケーションをとるのは、相手のカルチャーや思考を理解した上で意訳が必要なので、本当に難しいです。

また、現地の問題と要望をより正確に理解して、適切な対応を取れるように心がけています。丁寧な英語で分かりやすく話をしてくれた方や、提案の聞き入れ方など、いろいろな方の対応をローカル所属の頃から見ていましたので。業務の中では、グローバルコミュニケーションスキルが必要なのです」

必要なのは心の準備。何事も「やったもの勝ち」

article image 4

キャリア希望を叶えるためには、新しい変化やチャンスを受け入れるための、心の準備が必要だと言う岡田。

岡田 「いろいろ希望を挙げていたのに、いざチャンスがくると躊躇してしまって、『なんで断ったの!?』と思う事例を、これまでの人生で何度か見てきました。そうならないように、チャンスが来たらYesと言える準備をしておく必要があると思います。

たとえば、グローバルキャリアを歩むのであれば、いろいろな国の英語アクセントを聞き取れないといけません。これは慣れです。私も昔は、DVDで英語の字幕付き海外ドラマをひたすら観たりして、耳を慣らすトレーニングを重ねました。サノフィジャパンの社員にも、業務のかたわら語学スキルを高めて、私と同じようにグローバル所属となった方が複数います。

語学の準備でいうと、業界用語の習得も必要ですよね。私の場合フランス語が母国語なので、日本支社に初めて来たときは苦労しました。サノフィでは、他国の社員にメンターを依頼することや、通常業務をするかたわら他国の短期プロジェクトなどに自ら応募することができるので、そのような機会で業務に必要な語学を習得する方もいるようです」

最後に、岡田はグローバルキャリアを目指す方へ力強い応援メッセージを語りました。

岡田 「Just do it!結局はやったもの勝ちなんです。たとえそのときうまくいかなくても、どれほど苦い想いをしても、人生で無駄になる経験はないです。10年後20年後に、あのときがあるから、今こういう対応ができるのかなと思うことがあります。ぜひ、自らストレッチして経験を積みにいってもらいたいです」