「達成感」が好き。数学を学びきりたいと思い、大学院へ進学
2019年、リックソフトに新卒2期生として入社した小林。2021年現在は、期待のエンジニアとして活躍しています。
そんな小林の大学時代は、勉強ではなく部活にのめり込むところから始まりました。
小林 「大学1年生から2年生までは陸上競技をやっていて、走った後の『達成感』に夢中になっていました。もともと運動が苦手だったので、運動ができるようになりたくて、高校から陸上を始めたんです。
活躍できたのは体育祭くらいだったのですが、高校3年間続けたことで『達成感』を得られたので、大学でももう少し続けてみようと思いました。最初はサークルに入ろうと思っていたのですが、勢いで部活に入ってしまったので、結構大変でしたね」
大学2年生まで陸上を続けた結果、運動への苦手意識をだんだんと薄めていった小林ですが、走ること自体は今も好きではないと言います。
とはいえ、走った後の『達成感』だけは小林の心をつかんでいました。それは、どんなに頭の中でごちゃごちゃ考えてしまうことも、運動している間だけは忘れられるからなのかもしれません。
しかし、小林は部活動を辞める決断をします。タイムの伸び悩みによるモチベーションの低下に加えて、勉強に集中したいと考えるようになったのです。
その後、高校の時から数学が好きで、大学でも数学を専攻していた小林は、数学の勉強に打ち込んでいきます。
そして、きちんと突き詰めて説明していけばみんなが納得できるという、全員共通の正しいことや世界の真理に触れられる数学の世界に魅せられ、どんどんと没入していきました。
小林 「大学院に進もうと思ったのは、私がやりたかった数学の分野が4年間だけではやりきれなかったからです。もう少しきちんと学びたい、学びきりたい、という思いがありました。あとは、大学院に行かないと勉強するだけで終わってしまって、研究の経験ができないことも大きかったです。数学の研究をやってみたいと思っていたので、大学院に進むことを決めました」
企業に就職したところで社会人として続けていけないのではと不安を感じ、自分の資質や性格的にも研究職が合っていると感じたと言います。研究職として可能性を模索したかったことも、大学院へ進んだ理由の一つでした。
エンジニアを目指して。決め手は、他企業とは違うリックソフトの社長面接
就職活動ではさまざまな業種の話を聞いていた小林。「やはりエンジニアにしよう」と思い、最終的にはエンジニア職に絞って会社を探していました。
エンジニアを目指したきっかけは大きく2つあると言います。
小林 「エンジニアを目指したきっかけは、さかのぼると小学生のころにあります。当時、ホームページ作りに夢中になっていたんです。自分のホームページに掲示板を設置したいと思い、いろいろ調べていたのが、原点だったかもしれません」
もうひとつのきっかけは、大学院時代にアルバイトでネットワークの知識を学び、周囲の影響からプログラミングの勉強を始めたことでした。
最初は、周りの人から教わりながらでしたが、コツを掴むと、そこからはほとんど独学で学んでいきます。そして、そんなひたむきに勉強する小林のもとへ、あるとき達成感を感じる瞬間が訪れました。
小林 「就職活動を始める前に、事務作業を自動化するプログラムを作りました。それを人に渡したとき、『作業が楽になったよ』と言ってもらえたことが非常に嬉しくて、これが仕事にできたらいいなと思ったんです」
ネット上のドキュメントに頼りながらも、プログラムの作り方を調べる過程におもしろさを感じていた小林。エンジニアという職種が自分に合っているのかもと感じ始めます。
また、小さい会社や10年以内のベンチャー企業を中心に考えていたと言います。そんな彼女がリックソフトを選んだ理由とは──
小林 「1番の理由は、社長面接の雰囲気が他の企業と違うなと思ったからです。社長の大貫と1対1で行うんですが、かなりざっくばらんでアットホームな空気感なんです。変に硬くなりすぎずに、良い意味で自分の素を出せました。社長面接はどの企業もおもしろかったのですが、小さい会社といっても、企業によっては社長さんとお話できなかった企業もありました。なので、社長レベルの方とお話できたのは決め手の1つかもしれないです」
その中でも、代表の大貫 浩の「もともと起業しようと思っていた訳じゃないけど、人に頼まれたことをやる中で、自然と会社ができていた」というエピソードが記憶に残っていました。
小林 「私が就職活動をしていたころは、学生でも起業する人がいました。ただ、起業が手段ではなく目的になることに、違和感を感じていたんです。なので、自分の信じていた道を進んでいたら、自然と起業していたというエピソードに共感しました。
また、オフィスの雰囲気をみて、フィーリングが合っているなと思ったことも、会社を選んだ理由の一つですね。他の企業では『エントランスにおしゃれカフェスペースがあるんだよ』などアピールされることもあったのですが、そういうイマドキの感じがなく、良い意味で仕事をする上で必要なものだけが揃っているという安心感がありました」
大きな失敗を経験して感じた、リックソフトが持つ「人の温かさ」
社会人1年目は、仕事が楽しかったと話す小林。1年目にメインで担当していたのは、基本的に1人で業務に当たる運用サポートの仕事でした。しかし、小林の場合は新人だったこともあり、先輩との2人体制で始まりました。
小林 「運用サポートをしているときに楽しかったのは、できることがだんだんと増えていくことでした。一緒に仕事していた先輩の方が、小さいことも大げさに褒めてくれる方で(笑)。毎日自分の成長を感じることができて嬉しかったんです。振られた仕事を確認してもらうときに『素晴らしいね』などと言葉をかけてくださって、とてもモチベーションになっていました」
2年目の現在も同じ部署に所属。メインで担当している仕事が1年目と2年目で変わり、データ分析を担当しています。
小林 「とくにデータ分析をやったこともなかったですし、興味を持っていたわけでもありませんでした。たまたま案件で新しい人が必要だったので、空いていた私が参加したんです。実際にやり始めてみたら、結構おもしろくて。
データ分析のおもしろい部分は、社内での前例があまりないので『これが正解』といったものが無く、考えながらやっていくところです。難しいと感じることもありますが、おもしろさの方が勝っていますね」
仕事を楽しむ小林ですが、運用サポートの仕事からデータ分析の案件にシフトしていく中で、大きな失敗を経験しました。
小林 「そのときは周りの先輩や上司にたくさんご迷惑をかけてしまったんですが、非常に助けてもらいました。仕事面だけでなく、精神的にも声を掛けてもらって、サポートが本当に温かかったです。困ったらちゃんと助けてもらえるんだと感じることができて、安心しました」
当時辛くて落ち込んでいたとき、業務時間外にも関わらず、電話で1時間くらい上司に泣いているのを慰めてもらったことも。
小林 「とくに覚えているのは『今みたいに前向きにやっていれば、周りの人がきっと助けてくれるよ』と言ってくださったことです。足りないところはたくさんあるんですけど、基本のスタンスは認めてもらえたことが嬉しかったですね」
小林の失敗の話は、リモートワークになって社内のつながり、声を掛け合ったり雑談したりする機会がとても減ってしまった最初のころ、新たなコミュニケーションに慣れていなかったために起こった出来事でした。
そんな中でも、話を聞き、励ましてくれる人がいる──リモートでもそういった先輩がいるのが、リックソフトの温かさです。
モチベーションの変化。エンジニア、一人の女性として見据える未来とは
1年目は、周りの方が頑張りを認めてくれたことが小林のモチベーションでしたが、今は少し変わってきました。
小林 「自分の作ったシステムなどでお客様の業務が効率化されることが非常に嬉しいです。そこを目指して日々業務に取り組んでいるので、それが1番のモチベーションです。
ただそれだけではなく、プログラムが動く、バグがなくなるといった部分もモチベーションにつながっています。細かく重要な仕事を行い、日々の中でも少しずつ達成感を得られるのが、エンジニアの良いところかと思います。そうして、1日1日『今日はこういう所ができたな』と思えると、仕事も楽しくなると思いますね」
これからは、アプリ開発に挑戦したいと話す小林。これは1年目の運用サポートの時に関わっていた製品・ソフトウェアであり、リックソフトで1番メインとして扱っている製品です。
小林 「これまでは、オンプレミスが主流だったのですが、現在クラウドサービスにシフトしつつあります。オンプレミスに関する知識は、社内で長く担当している方もいるので、そこに追いつくのは大変だと思います。なので、私は新しい方であるクラウドの知識などをつけて、活躍していきたいと思っていますね。
具体的な社内キャリアとしては、運用サポートも楽しかったですが、やはり今後は開発に関われていけたらいいなと思っています。学生時代のプログラム作成の経験も踏まえて、開発の過程が楽しかったからです。クラウドに移行していくのはこれからの話ですが、今の仕事とは別に開発に関われる仕事があるとしたら、関わっていきたいです。
物を作るのが楽しいと思っているので、『これ作ったよ』と自分で言えるものを作りあげることが目標ですね」
また、エンジニアとしてもしっかりプログラミングを極めていき、開発の部分に関わって貢献していく仕事に、これからはトライしていきたいと言います。
小林 「 今後の夢は心身共に健康に、仕事を楽しみ続けることです。今の仕事を楽しんでできているのですが、これからプライベートで結婚したり子どもができたりとなると、時間の使い方が変わってくると思います。
社内でも産休や育休の取得をはじめ、さまざまなステージ両立しているロールモデルが増えているので、先輩方の働き方を参考にしながら楽しく仕事を続けていきたいです」
自分のライフスタイルの1つとして仕事を持ち続けて、楽しく続けていきたい──仕事とプライベートの双方を見据える、彼女のこれからが楽しみです。