開発者が働きやすい環境が整ったRicksoft, Inc.

▲阿部(右列中央)の参加する週次のミーティングの風景。社内全体でひとつのチームに

2020年10月現在、リックソフト株式会社の海外子会社であるRicksoft, Inc.に出向し、アジャイルなタスク管理ツールとして有名なJira Software、社内Wikiツールとして使われるConfluenceといった、アトラシアン製品のアプリ開発に関わっている阿部。

アプリ開発では、主にExcel-like Issue Editor for Jiraを担当しています。このアプリを使うと、Jira SoftwareのタスクをExcelのように一覧表示させ、タスクの情報を一括変更でき、より効率よく働くことができます。

阿部 「世界中のお客さんに使ってもらえる製品の開発に携われることはもちろん、期間限定でご利用いただくツールではなく、長期的に使いながらユーザー独自の使い心地を追求していくことができることにやりがいを感じます」

また、Ricksoft, Inc.ではCEOの大澤 俊介が積極的に生産性を高めるツールを導入しています。

阿部 「毎週出てきた数値をもとに対策を打っていくなど、業務改善のペースがとても早いことがRicksoft, Inc.の特徴だと感じていますね」

最近は、数多くの顧客要望を整理し、優先順位付けを容易にするプロダクト管理ツールを導入しました。導入前は、ユーザーの声がいろいろなところに散らばってしまっていましたが、それらをこのツールに集め、対応にかかるおおよその工数を見積もることができるようになりました。そうすることで、取り組むべき課題への妥当な優先付けができるようになったのだとか。

阿部 「エンジニアが働きやすい環境を整えていくための提案も積極的に受け入れてくれるため、より良いプロダクトの開発に集中できます。少人数体制ということもあり、情報がオープンで、テレワークが基本の勤務体系にも関わらず、社内がひとつのチームのように動いているのを実感しています」

リーマンショックで会社が倒産。危機的な状況で出会ったのは……

▲新卒時代、妻とのデートの様子

2020年10月現在リックソフトへ入社してから5年目となる阿部。これまで、請負を含めてさまざまな仕事を経験してきました。

大学では電子工学や情報工学を学び、新卒で入社した会社では集積回路の設計支援をしていました。

具体的には、回路の挙動を解析したり、設計に使うツールを評価したりする仕事です。4年ほど働くうちに、解析や評価だけでなく自分でもそうしたツールをつくりたいと考えるようになります。

そこで2001年に、回路設計の自動化ツールを開発するスタートアップへと転職することを決意します。

阿部 「自動設計ツールでは、処理に日単位(大規模チップだと1週間とか)の時間を要するため、処理時間を短縮することがとても重要でした。そのためか、今でも仕事をする際には、アプリのパフォーマンスを気にすることが癖になっています」

1社目2社目ともに、ソフトウェアに詳しい人間が自分しかいないという環境。そのため、阿部は独学で進めていくという下地が身に付きました。

阿部 「誰かに教えてもらえないことに戸惑うというより、他の人に聞いてもわからないという状況が当たり前だったので(笑)。自分の力で学んで覚えていくということに疑問は感じなかったですね。ひとりで開発をしながら、Webの知識を身に付けつつ、仕事を進めていきました」

しかしスタートアップで働き出し約8年が経とうとしていたころ、リーマンショックが起こります。その影響で会社が倒産、路頭に迷うことになったのです。

阿部 「あのころは40歳で、子どもも3人いるという状況だったので、何でも良いから仕事をしないと……!という焦りがありましたね」

そんな状況で阿部はソフトウェア開発の請負業者へと転身。さまざまな現場を回りながら仕事をするようになりました。

その時に出会ったのが、まだ社員数も少なく千葉県柏市にオフィスを構えていたころのリックソフトだったのです。

「社員にならないか?」豊富な経験値でリックソフトを支えることに

▲技術力の高いエンジニア仲間が集まるリックソフト

請負としてリックソフトの社員と交流する中で、阿部はリックソフトの良さに気づきます。

阿部 「当時のリックソフトはまさに少数精鋭、少人数ながら優秀な人が多く、スピード、技術力、知識の広さ、お客さんへの対応力と自分には敵わない人ばかりだと感じましたね。ただ困っていると声をかけてくれたり、助けてくれたりするようなあたたかい社風だったことを覚えています」

リックソフトに入社することを決めたきっかけは、上司からの声がけだったと振り返る阿部。再び請負として仕事をしていたとき、お客様先に行く電車の中で「社員にならないか?」と言ってもらったことが印象的だったと振り返ります。

阿部 「リックソフトの取引先となる会社は大手企業が多いため、そうしたお客様の価値向上に貢献できるのは、とてもいい経験になります。また、工程の一部ではなく、一通り任せてもらえるので力をつけることができる環境だと感じたんです」

2015年に入社した阿部は、Jira Softwareの性能テストやテスト管理ツールの調査などによる販売支援や、お客様対応とさまざまな業務に携わってきました。

そして2020年、Ricksoft, Inc.に出向後はより開発にフォーカスするようになりました。最近では、アトラシアン社が開催するハッカソンコンテストにも参加。大澤がPMを担当しつつ、さまざまな社員が得意分野に応じて役割分担をして、Slack Pinboard for Confluenceというアプリを短期間で開発しました。

開発したのは、Slackに投稿されるメッセージをConfluence上でピンボードのように掲載できるアプリです。Slackでやりとりしていたアイデアや情報をConfluenceに簡単に残せるので、さらなるビジネスアイデアの創造やナレッジ共有に役立てていただけるのではと考えました。

阿部 「残念ながら受賞には至らなかったのですが、OAuth認証などクラウドサービス間の連携の経験を積めたことは良い経験になりました」 

これだけでなく最近は社内アイデアをもとにプロトタイプの作成にも取り組んでいます。「Ricksoft, Inc.では常に新しいアプリのアイデアを募集しているので、今後も積極的にそのようなアイデアを製品にしていきたい」と意気込みを語る阿部。

いつまでもこの仕事を続けたい──本業と副業の両立

2020年10月現在、阿部はRicksoft, Inc.で働きつつ、副業として自動運転のプロジェクトにも関わっています。

阿部 「運転席やお客さん用の情報表示系をつくっており、1日中自動運転している車両に乗りながらデバッグしたり、冬のふきっさらしのガレージで作業したりと本業との違いを楽しんでいますね。現場ではWeb系に詳しい人間と見られますので、それに応えられるように本業の技術習得にも力が入ります。

本業と副業の両立のコツとしては、本業に悪影響を与えないよう、作業する場所・時間について裁量を与えてもらうことが重要です。私は休日のみ作業しています。

ハードウェア系の人が多く懐かしさを感じつつ、副業を行う中で身に付けたスキルを本業にもフィードバックできるといういい循環ができています」

そんな阿部に今後の目標は?と聞いてみると、「生涯現役であること」と即答。生粋の開発者である一面を見せてくれました。

阿部 「私の目標は今後も開発者としてあり続けるということです。70歳になってもこの仕事を続けたいと思っています。

なぜ開発者でい続けたいと思うのか?それは、ものづくりが好きだからです。普段はぼーっとしていますが、開発作業には没頭してしまいます。アイデアが実現できたときや、売り上げが上がったときにやりがいを実感するんです」

開発を楽しむ仲間を増やしながら、ユーザに価値があるアプリを提供し続けることで、Ricksoft, Inc.がアトラシアン製品のアプリ開発をする企業としての存在感を強めていけたら、と夢を語る阿部。

また、プライベートでは、日本ハーフマラソン年齢別ランキングで現在の800位から、Top100に入ることが目標なんだとか!

そんな阿部が次世代の開発者に伝えたいのは「多少苦しんでも、これって役に立つの?と思うようなことだとしても、いろいろな基礎を身に付けておくと後で良いことがある」ということ。それは、いろいろな会社を渡り歩いてきたからこそわかる彼自身の実体験です。

阿部はこれからも、開発者としてRicksoft, Inc.を支え、世界中のユーザーの価値向上に貢献するアプリを開発していきます。