リックソフトが初めての一斉テレワークに挑む

オフィスに誰もいない──

リックソフトでは以前から、災害などの不測の事態を除いて、月に4回まで入社1年以上の社員のテレワークが認められており、オフィスでなくても仕事のできる環境が整っていました。

しかし、今回の新型コロナウイルスの影響や、オリンピック時などの有事におけるBCP(事業継続計画)対策のひとつとして、2020年の2月18日からは時差出勤およびテレワークの推奨を開始。3月30日から全社員が一斉テレワークとなりました。

テレワーク推奨期間中は出社について厳しい決まりはありませんでしたが、一斉テレワークとなった現在は原則出社自粛とし、出社する場合は上長の許可を得る必要があります。5月31日まで全社員がテレワークの実施を徹底しています。(5月1日現在)

リックソフトが早い段階から新型コロナウイルス対策を実施できたのは代表 大貫 浩の想いがありました。

大貫「2月の初めに自分の周りの有識人とコロナウイルス対策に関して話し合ったことがきっかけでした。

経済への影響をどう少なくすべきか?などについて意見を交わし、わりと早い段階からただ事ではないと感じていました。今のアクションが感染拡大時に影響してくると確信し、2月に人事に対応をお願いしました。人事も素早く動いてくれたおかげで、リックソフトはいち早くテレワーク期間を開始できました。

一斉テレワークを実施することで会社は社会に協力できる、という考えはありましたが、何よりも大切な社員とその家族をコロナウイルス感染から守らなければいけないという想いが強かったです」

リックソフトが所属する新経済連盟や政府もゆくゆくは同じような事を言うようになったので、この決断は間違っていなかったと感じたとも話していました。

テレワークにあたっては、すでにオペレーションが確立しているため、現在は社員一人ひとりが黙々と仕事に取り組めています。しかし懸念点としてあったのが、コミュニケーションや仕事とプライベートの両立でした。

今までは社員同士が近くにいたため、意識しなくとも自然にコミュニケーションを取れていました。しかし、テレワークにあたっては、オフィスのような気軽なコミュニケーションが難しくなります。そこで役に立つのが、情報共有ツールの『Confluence』やビジネスチャットツールの『Slack』でした。

また、コロナウイルスの影響でプライベートな状況が大きく変化したリックソフトの社員もいます。

そんなテレワークにシフトしてからのコミュニケーションや、業務における取り組み方、プライベート面での変化を3人の社員たちは三者三様に受け止めています。

通勤時間が節約できていることでプライベートの充実を実現

▲オンラインミーティングの様子(テレワークになって勉強や家事に充てられる時間が増えたと話す杉内)

2019年に新卒入社したエンジニアの杉内 颯汰は、今までテレワーク経験は一度しかありませんでした。そんな中急遽始まった長期的なテレワーク期間。この期間前と後で変化したことがあったと話します。

杉内 「自分の業務としては、個別案件を担当しているので、お客様との定例会議に出席し、お使いいただいているタスク管理ツールの『Jira Software』や情報共有Wikiツールの『Confluence』に関する質問や相談をお受けしています。

また、プリセールス活動もしており、導入の検討をしてくださっている企業様に対し、製品のデモをお見せしています。

変化としては、現在は直接お伺いできないので、オンラインで画面越しに行っています。普段はお客様先へ訪問し行っていることなので、画面越しだとやはりお客様の反応をつかみづらいのが正直なところですね。説明を区切るタイミングを増やしたり、いつもより質問の時間を設けるようにしたりしています」

このような業務をこなす上で、『Slack』でのリアルタイムなコミュニケーションを軸にしつつ、Web会議や『Jira』、『Confluence』でやりとりを進めている杉内。対面で話せない状況が続くからこそ、上司への報連相の頻度や質が上がったと言います。

杉内 「決して、確認の手間が増えたからマイナスとかではないです。むしろ、報連相の頻度が増えたことでお互いの考えをよりフラットに伝えやすくなりました。

というのも、これって新入社員あるあるだと思うのですが(笑)、以前は上司に質問や相談をしたい時に、“今話しかけて大丈夫かな?邪魔にならないかな?”と躊躇しがちだったんですよ。その結果、話すタイミングを逃してしまうこともあったり。

それが今、離れて作業をしているので、自分で考えてみてわからないことがあると、もう皆さんにSlackするしかないんですよね。なのでそういった面の心理的なカベは感じなくなりました」

そんな杉内は今回のコロナウイルス感染対策の一斉テレワークについて、プライベート面でも良いインパクトがありました。

杉内 「一切出社していないので感染予防が徹底できるのはもちろんのこと、プライベートな部分では、睡眠時間を後ろにシフトするなど自分にあった柔軟なスケジュールで生活できているのが嬉しいです(笑)。朝よりも夜の方が、頭がさえるので。

また、もともと通勤時間だった2時間を勉強や家事に回せていることにも満足しています。リックソフトに入社して半年ほどは、業務に慣れることで精一杯で、読書をできていなかったのが気になっていたところだったので、技術系の本やビジネス書などを読む時間が確保できているのは嬉しいです」

会社が早い段階で決断してくれたおかげで、家族をまもることにつながった

▲あぐらをかいてローデスクで仕事をするのが芦田流。これが一番集中できて落ち着くのだとか。

テレワーク推進が社内で進む中、2020年3月にカスタマーサービス部 部長へ昇進した芦田 眞一。部門方針の検討や、新サービスの企画、お客様への提案活動支援や各メンバーからの相談に対する対応など責務が増えました。

芦田 「作業を実施するにあたり、基本的には『Confluence』に検討ページをつくって情報共有したり、レビューしたり、コメントをもらったりしています。毎日ツールを活用して業務に当たっているので、出社していたころと、とくに変わりはありません。

あとは文字だけのコミュニケーションでは足りないときもあるので、『Slack』でオンライン会議をしています。チャットをしていた流れで気軽にオンライン会議を立ち上げられるのが便利なので、よく活用していますね」

隙間時間に思わず話しかけたくなる、そんな社内のムードメーカー的な存在である芦田。他の社員とまったく顔を合わせられない期間が続く中でもコミュニケーションのコツを得たと話します。

芦田 「コミュニケーションの取り方は変わったと思います。以前は相手の表情を見れば、ちゃんと理解できているか、的を射たコメントになっているかがなんとなくわかりました。ですが、今はそれが気軽にできないので、自分の説明やコメントがしっかり相手の期待したものになっているのか、いつも以上に気に掛けるようにしています。

後、以前はとりあえず話かけてから相手の反応を見つつアドリブで対応する、みたいな個々にあった柔軟な対応がベースだったのですが、現在は何かを伝える前に少し整理してから連絡を取るようになりました」

2月中旬にテレワーク推進期間が始まり、3月末には一斉テレワーク期間が開始、と政府の対応と比較しても、かなり早い段階でこのコロナウイルスの予防施策を開始していたリックソフト。12歳の子を持つ芦田のプライベートにも変化がありました。

芦田 「まずテレワーク期間の実施に関して、社内で検討が始まってから決断するまでのスピードが非常に早かったと思います。ビジネスも大事ですが、社員と家族が健康であることも非常に大切ですので、良い決断をしてくれたと思います。

みんながテレワークで働く期間に突入したことで、いろいろと工夫が必要になるケースはありますが、今のところ大きなインパクトもなくビジネスを継続できていることに納得したり、感心したりしています。

そして私には守るべき家庭があるので、家族一丸となって外出を自粛し、感染予防に徹底して取り組んで行ける環境があることは大きいです。こんな不安定な状況の中、家族で一緒に過ごせる時間が増えたことや毎日一緒に食事ができることとか、そんな小さなことにも幸せを感じています」

テレワークのおかげで子どもとコミュニケーションをとる時間が増えた

▲午前中は子どもの勉強を見ながら仕事をしている田尻。子どもが新しく学ぶことは質問がいっぱいで大変!なのだそう

リックソフトに2019年12月に入社した田尻 康代は、実はリックソフト初のカムバック社員。 2018年4月にリックソフトを辞め育児に専念していました。
 前職でもテレワークを経験したことがある彼女は、現在との違いをこう語ります。

田尻 「5年ほど前になりますが、前職でテレワークをしたことがあります。当時、Hangoutとスマホを活用して関係者と密に連絡を取って業務を行っていましたが、ミーティングは実施したことがありませんでした。今回のテレワークでのSlackを活用したミーティングは、『Confluence』でドキュメントの共有もしながら進められたのでとても良かったです」

テレワークは姿が見えない中での業務なので、『Slack』で連絡を受けた際はできる限り早めに反応するようにしたり、作業内容は可能な限り細かくレポートしたりするように努めていると、田尻は話します。一方で、メッセージだけのやりとりが基本になってしまったことで相手の意図がわかりづらくなり、相手の状況が見えないことで気軽に聞きたいことが聞きづらくなったように感じているそう。

それでも、出社しなければ対応できないガイドブックの発送業務の見直しや、コロナウイルスの影響を受ける前から検討していた動画研修の企画案については『Confluence』や『Slack』のおかげで進んでいるそうです。

また、田尻は働くママでもあります。午前中は子どもの勉強を見る必要があるため、ローテーブルで定型業務をこなし、午後は落ち着けるスペースで集中力が必要な作業を中心にこなすようにしています。オンとオフの切り替えにも一工夫入れているそう。

田尻 「通勤がなくなったので、子どもと朝会えるようになりましたし、家事をする時間がたくさん取れるようになりました。しかしその反面、どうしても家に引きこもりがちになってしまいます。

なので、 “心身ともに健康で過ごすため”に、早朝には軽い運動を子どもとするようになりました。おかげで運動不足にならず、ストレスもあまり感じていません(笑)」

子どもが飽きないように新しくテニスを始めたり、ダブルダッチに挑戦させたりと、工夫を凝らしながらも楽しく子どもとの時間を過ごしていると、楽しそうに話します。仕事後はつい気になってしまいますが、パソコンは閉じたら見ないようにして切り替えています。

その他にも買い物に行く時間帯はピークを避けたり、そもそも買い物に行かなくなったりと、プライベートにも変化がありました。しかし通勤時間がなくなったことで子どもとの時間を確保できるようになり、家族と過ごす時間が増えたことは良い変化となりました。
子どもの習いごとのひとつであるバレエは『Zoom』での開催となり、平日の15時からは家でレッスンが行われているとか(笑)。

今回実施したテレワークによって業務上の効率化だけでなく、社員のプライベートの面での充実にも働きかけることができました。全社テレワークへの切り替えは新型コロナウイルスが発端になっているものの、リックソフトと社員双方が満足できる取り組みにつながっています。今後もより柔軟かつ効率的に働いていける環境を目指し、取り組んでいきます。