営業職へ転職。ここでの選択が人生の分岐点でした

社会人1年目はまだ本当にやりたいこともわかっておらず、学校から言われるがままに就職をしました。

簿記の勉強をしていたので、経理部に配属。しかし、正直自分には合っていないなと感じ、早々と転職を検討(笑)。

人と話すことが好きだったので、営業職で探しました。ここでの選択が分岐点でしたね、今につながっています。

最初は不動産の営業ではなく、大手出版・人材会社での法人営業をしていました。

ここでの仕事は「人」の価値を売る仕事。振り返って考えてみると、そういう道を歩んできたんだなと思います。

この会社には約10年ほど在籍しましたが、当時の事業部で関わりがあった不動産の仕事にチャレンジしてみたくなり、不動産会社へ転職しました。

不動産の仕事は期待通りおもしろかったですね。取り扱う金額が大きいので、より細心の注意も払うようになりましたし、人との関わりも深い。やりがいを強く感じていました。

しかし、仕事が楽しくなってきたころ、リーマンショック……勤めていた不動産会社も影響を受けました。

そんな中、当時尊敬していた専務が新たに不動産会社を設立し、一緒にやらないかとお声を掛けていただいたので、ありがたくそのお誘いに応えることにしました。

前職の社長のことは、本当に大好きでしたね。本当のこと言うと、その不動産会社で骨を埋めるつもりでいたんです(笑)。

サラリーマンではいましたが、結構自由にやらせてもらっていましたし、何よりも社長の仕事のセンスや人間性、学ぶところがたくさんありました。

それでも5年ほど経ち、ふと起業してみたくなったんです。

周りに起業されている方も多く、影響を受けた部分もありますが、それよりも自分でゼロから生み出す作業をしてみたくなりました。

社長に相談したところ、さらに背中を押していただいたので、独立を決意。

2015年8月、株式会社T・ROUNDを設立しました。

起業への一歩が成長を加速させた

起業してみてやはり感じたことは、何もかもすべて自分で決めていく、という楽しさでした。

そして、そこには自由の半面、責任も常在します。

でも、この適度な緊張感がある状況が、私にとって成長を止めない良い場所にもなっているんです。

起業してからは、人脈づくりにより力を入れましたね。さまざまな会合に参加し、まずは自分を知ってもらいました。

もともと人の話を聞くのが好きだったので、コンサルティングサービスに注力し、不動産の売買をしていました。

それに加えて、利活用の意思決定をする前からのご相談もいただくようになり、そこからお仕事につながっていったんです。

建物の有効活用に関するご相談をはじめ、士業の方から相続に関わる不動産の売買案件など、法人個人問わずコンスタントに依頼を受けられる状態になりました。

お客様のニーズを的確に捉え、利益の有無問わず最適な提案をしてきたことで、リピートやお客様のお知り合いにもご紹介いただけたんですよね。

この繰り返しが大事だと思っています。

会社は従業員を雇わずひとりで運営していたのですが、起業して3年ほど経ち、ある想いが沸いてきたんです。

そのとき45歳だったのですが、これまでいろいろな方に助けていただいたことで成長できた自分の経験や知識を、そろそろアウトプットしていくころではないかと。

そう考えたときRE/MAX の加盟店の話を思い出しました。

実は、RE/MAX とのつながりは開業当初の2015年。

当時のRE/MAX 大阪リージョンの関係者に前職からお付き合いがあった方がいて、物件を紹介した際にRE/MAX のお話を聞いたんです。

海外の不動産取引にも興味があったので、たまたまタイミングよくシンガポールで行われたRE/MAX のアジアコンベンションにゲスト枠で参加させていただくことになりました。

翌年のR4という全世界から集まるコンベンションにも参加させていただき、RE/MAX の熱量を肌で感じましたね。

ただ、当時は開業間もない時期でしたので、すぐに加盟という気持ちにはなりませんでした。

ですが、RE/MAX の方から定期的に状況をお伺いしていたので、起業して3年、新たな想いが沸いたときにオフィスの話を再打診され、自分が今したいことができるのでは、と思い加盟を決めました。

共通の目的を持った仲間たちとの柔軟な空気感から生まれる良さ

RE/MAXには2018年11月に加盟しました。

オフィスは準備期間を経て、2019年3月にオープン。『RE/MAX ASSO PROPERTY』 が誕生しました。

「ASSO」というのは、イタリア語でエースを意味し、また「共通の目的をもった仲間」を意味するアソシエイトという言葉も掛けているんです。

実際、RE/MAX のエージェントを中心としたビジネスモデルは、オーナーと業務委託契約の不動産エージェントがビジネスをシェアするビジネスモデル。どちらが上とか下とかいう関係ではありません。

私もエージェントさんとは、相談しやすい仲間という関係が理想なので、この屋号にしました。

2020年現在、オフィスには7名の不動産エージェントさんが在籍しています。

年齢は20代~50代で、保険の営業マンや設計会社の社長などバックグラウンドもさまざま。

未経験スタートの方や、副業の方が多いですね。

RE/MAXに加盟しているオフィスにはそれぞれ強みがあるのですが、私のオフィスの強みは、居心地の良さだと思っています。

自分で言うのもなんですが、人との距離感の取り方はうまい方かなと思っていて(笑)。

エージェントさんのそのときの熱量を感じ取って、アドバイスの仕方を変えたり、連絡を取る頻度を変えたりします。

他にお仕事をされている方も多いので、時期によって忙しさやモチベーションが変動することもありますからね。

それでも、継続的に連絡は取りたくなってしまい……(笑)。でも、連絡すればやっぱりそこで生まれる話も出てくるんです。

加えて、そのとき嬉しそうな反応をしてもらえると、実はこちらもすごく嬉しくて、自分もあらためて頑張ろうとか密かに思っています(笑)。

交流会も定期的に行っています。

以前は勉強会もしていましたが、それよりも交流会の中で不動産の話をする方が、話も弾みますし楽しいと思ってもらえているようなので、勉強会は今はお休み中です。もちろん要望があれば、これからも喜んで開催する予定です。

基本的にエージェントさんの意思を尊重していますので、かゆい所に手が届く、そんなオーナーでいたいなと思っています。

エージェントが”自分らしく”働ける環境がここに──

オフィスに、新卒から不動産会社に入社し、その後投資マンション販売会社で働いていた20代のエージェントさんがいます。

彼は、そこで不動産業界にいまだ一定数蔓延る、会社本位の取引を目にしてしまい、ずっと悩んでいたようです……。そんなとき、RE/MAXのことを知り、私のところに面談に来ました。

RE/MAXの働き方だと、なぜ自分にとってもお客様にとっても良いのか、なぜRE/MAXのエージェントひとり当たりの生産性が高いのか、もちろん保障された給与はないことや、ある程度の自己投資が必要なことも伝えました。

正直まだ若いし、いくらでも正社員で雇用してくれる不動産会社はあったと思いますが、それでも自分らしく働くために、彼はエージェントの道を選んだんです。

RE/MAXのエージェントさんは、いろいろな想いを持って活動されている方が多いように思います。逆に、単に利益だけ求めるような方は続けることが難しいかもしれません。

私が一緒に働きたいと思うのは、素直で誠実な方。

経験者かどうかはあまり関係ないんです。

私がこれまでたくさんの方から教わったこと、経験をしてきたことを、エージェントさんにはぐんぐん吸収してほしいと思っています。できたらたくさん相談してほしいですね。エージェントさんの活動の糧になるような財産は持っているつもりです。

RE/MAXの働き方は、日本ではまだ新しい。

でも、「人」の価値がより重要視され始めたこの時代の流れに、必ず浸透していくのものだと感じています。なぜなら、自分らしくいられるこの働き方はみんなの幸せにつながると信じているから。

遠くないその日を楽しみにしつつ、まずは目の前のことをコツコツと誠実に取り組み、いろいろな形で恩返ししていこうと思っています。