2本の柱で事業を拡張し、過去最高売上を達成。新たな成長フェーズへ

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▲リアルソフト創業当時の板崎

2005年に設立されたリアルソフトは、大きくわけて2つの事業を展開しています。

板崎 「ひとつがシステムインテグレーション事業。お客様の業務内容やご要望をお聞きして、効率的なITシステムをご提案し、ゼロから作っていく事業になります。もうひとつが、ERPソリューション事業。インフォアジャパンとサービスパートナー契約を締結し、インフォア製ERPパッケージ『SyteLine』の導入支援サービスを主に製造業に・流通業の分野で展開しています」

2008年のリーマンショック、2011年の東日本大震災と、創業間もない時期に遭遇した危機を乗り越え、経営基盤を安定させてきたリアルソフト。今、新たな成長フェーズに突入していると言います。

板崎 「2度の経済危機の経験で、安定経営の必要性を認識し、地に足をつけた経営を続けてきたのですが、ある方から『リアルソフトってちゃんと安定しているように見えるけれども、そこで働く社員は年々成長していく。そんな社員から見ると安定している会社というのは衰退しているように見えますよ』とアドバイスをされ、目からうろこでした」

それが、2016年のこと。以降、大きな成長目標を具体的な数字で掲げ、目標達成を続けてきたリアルソフトは、2022年度に過去最高の売上を記録しました。

大河原 「近年、とくにERP事業の伸長が非常に著しくなっています。案件もどんどん増えており、会社の成長を肌で感じていますね」

板崎 「EPR事業に関してはERP統括役員事業部長を中心に進めてきましたが、中堅・若手の頑張りもめざましく、案件を最初から最後まで担当できる力がついてきたと思います。また、念願のサテライトオフィスを今年4月に高知県にオープンしました。今後は高知周辺エリアへの展開も視野に入れて、成長にはずみを付けていきたいと考えています」

その間、リアルソフトが掲げてきたビジョンが「Make everyone happy with IT solutions」(ITで世界中の人々を幸せに)です。

板崎 「ITを使って、リアルソフトに関わるすべての人が幸せになれたらいいな、という想いを込めています。とくにeveryoneの部分に強い想いがありまして、お客様が幸せになることはもちろんですし、あわせて社員の皆さん、そしてわれわれに協力してくださるパートナーさんも含めて、すべての人が幸せになれないと意味がないのでは、と思っています。今後も、関わる皆さんが幸せになるようなビジネスを進めていきたいですね」

「成長」をテーマにした中長期計画の作成・実行に若手社員を起用

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▲Action12会議の様子。会議は真剣かつ和やかな雰囲気で進みます

2023年4月には、新入社員を7名迎え入れたリアルソフト。社員数は順調に増え、ついに50名を超えました。

板崎 「40人ほどの規模であれば、私自身が全体を見渡すこともできたのですが、それも段々と難しくなり、組織づくりの必要性を痛感し、昨年から新しい施策に着手しています」

こうして始めたのが、「Action12」プロジェクトです。

板崎 「テーマは『成長』です。会社自体の成長は、社員の皆さんの成長があればおのずとついてくるという考えのもと、まず、ムーンショットとも言えるかなり高い目標を掲げました。すると目標達成のための課題が浮かび上がるので、課題をクリアするための施策を出しました。

具体的にはまず、大きい部分でいうと採用。そしてマネージャーの育成、売上を上げるための営業施策、社内教育の4つです。『Action12』に参画するメンバーで、各テーマごとの担当者を中心に問題解決策を練り、それを社員の皆さんに協力してもらい解決していくイメージです」

「Action12」のプロジェクトにおいて特筆すべき点は、メンバーがマネージャー層ではなく、20代、30代の若手が中心なところだと言う板崎。

板崎 「これから会社を成長させていく、変えていくには、若い人の力、考え方が必要だと思います。社員の半分以上が20代ということもあり、そういうメンバーを成長させていくには、当事者である同年代の意見が欠かせないので、若手中心の人選となりました」

こうして、4つの施策ごとにメンバーが活動している「Action12」。問題解決に向けさまざまな動きをしています。

板崎 「それぞれの施策ごとに月に1度メンバーが集まり、半日かけて会議をします。そこで解決方法などの具体的なアクションを決めて実行し、毎週の会議で進捗を追っています。最終的な決裁者である私はすべての会議に参加しますし、たとえばマネージャー層へ施策の周知徹底など、私自身も担当しているタスクもあるんです。」

「Action12」は、いわば通常の業務以外の仕事。しかし、参加メンバーが熱心に取り組む姿は、大河原らマネージャー層から見ても頼もしいと言います。

大河原 「まず、各施策の担当者からの意見があり、その施策が提案されますが、それをどうやって実現していこうかを、メンバーみんなで考える。そんな循環が確立されています」

お互いを「リスペクト」するカルチャーが業務のスムーズな進行を支える

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▲板崎と大河原

課題解決に向けて、社長と社員が膝をつき合わせ議論を交わす。そんなことを可能にしているのは、リアルソフトが培ってきた社内カルチャーにある、と板崎は話します。

板崎 「お互いをとにかく『リスペクト』することをすごく大事にしています。感謝の気持ちを伝え合う。そういう気持ちを伝えると伝えられたほうも嬉しいし、それを見ている周りの人も楽しくなる。2年ほど前から感謝の気持ちを贈り合うツールを導入するなど、リスペクトの気持ちが伝播していくようなしくみ作りを意識しています」

近年は、そんなリアルソフト独自のカルチャーに共感をして入社してくれる人が増えていると言う大河原。

大河原 「私は2019年に中途入社したのですが、当時の採用面接のときにも板崎が自然に『リスペクト』というワードを使っていたのを覚えています。そのころ、仕事上で互いに尊重し合う関係の必要性をすごく感じていて、それがとても印象的で心に響きました。入社してみると、実際にそのカルチャーのもとに会社が運営されている。すぐにメンバーに溶け込むことができましたし、『人と人』というところを本当に大事にしている会社だなと感じています」

こうしたカルチャーは業務の上でも活かされていて、マネージャーと部下との間では、定期的に「1on1(1対1のミーティング)」を実施しています。

大河原 「『Action12』で示されている会社の方向性と各自の目標とをブレイクダウンして、その進捗を見ながら、部下の育成をしています。基本月1回の1on1を実施し、半期ごとの目標設定については別途行います」

1on1では、直近の業務にとどまらず、先を見据えた話も活発だと言う大河原。

大河原 「目の前の仕事の話も大事ですが、この先どう成長していったらいいのか、といった個人のキャリアも重要です。こういう存在でありたいとか、こういう結果を出したいとかいう声がしっかりと聞こえたときには、それを最大限汲み取るように意識しています。

そして、次のプロジェクトではどのような役割を担ってほしいとか、どういったポジションで活躍してもらいたいといった、先々につながるとこともしっかり見据えたテーマを設定し共有しています。個人の将来的な目標をしっかり持ってもらい、それと会社の方向をすり合わせていく。1on1はそんな場になっています」

マネージャーとしてメンバーの業務の管理はもちろんのこと、一人ひとりのチャレンジする気持ちを尊重することの重要性も大河原は訴えます。

大河原 「メンバー全員が活躍して、成果を最大化するためには適材適所も大事ですが、新たなことに挑戦してみたいという気持ちも大切です。今はできなくても、周りがフォローしながら取り組んでもらえば、実績を上げられるようになることも多々あります。そんなメンバーのチャレンジする気持ちを大事にしています」

板崎 「私は働きがいのある会社にしたい、という目標も持っています。たとえば、資格取得や書籍購入、リファラル採用で知人を紹介してくれたときの食事代などを、会社が補助する制度を整えていきたいなと。実は先日、オフィスに社内図書館をつくり、さまざまな本を社員みんなで共有できるようにしました。さまざまなインプットをしてほしいですし、チャレンジしたい人を後押しできる会社でありたいと思っています」

本気でやりたいことにチャレンジしたい人に応える、自由溢れる会社

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▲板崎のデスク。メンバーもすぐに話しかけることができます

横浜のオフィスには社長室はなく、スタッフと同じフロアの一角に板崎のデスクもあります。板崎・大河原とも、いつでも打ち合わせや相談ができるオープンな雰囲気を大切にしたいと考えています。

板崎 「特段意識しているわけではないのですが、自分から一線をひいたり、壁をつくったりするようなことはありません。社員が話しかけやすい雰囲気をつくって、どんな提案でもしてほしいですし、ときには愚痴でも聞きたいなと思っていますね(笑)」

大河原 「話したいことがあれば、すぐに板崎のデスクまで行って話ができます。提案という形できちんとまとまっていなくても話ができるし、聞いてもらえるというフランクさがあるので、非常に話を持ちかけやすいんです。それこそ、提案の一歩手前、雑談のようなレベルでもコミュニケーションが図れる。そんな対話の中から、いろんなアイデアや意見が出てくることもしばしばあります」

板崎 「こうした対話も、当社のカルチャーであるリスペクトにつながっていると思うんです。役職などは関係なく、尊敬の念を持って相手の話を聞くことを大事にしています。なんでもフラットに意見を言ってほしいですね」

2023年度は、社員80名、売上12億円を目標にかかげ、5年後の2027年度には社員166名、売上25.4億円をめざすリアルソフト。

板崎 「かなりチャレンジングな目標であることは重々承知していますが、まずはチャレンジしてきたい。そのためには、いろんな方に入社していただき、組織を成長させることが必要です」

会社の成長のためには、まずリアルソフトのカルチャーに合う人材の確保を挙げる板崎。その実物像をこう語ります。

板崎 「私どもの会社は自由ですし、権限もかなり移譲しています。ですからリアルソフトに入ればできることはものすごくたくさんあると思うんです。今までやったことがない業務だけど、ぜひやってみたいことがある。そんなチャレンジしたい人にはうってつけの会社です。

また、成長過程の会社だからこそ、できあがっていない部分がまだ多くあります。会社のしくみを作っていく部分に、若い人たちも関わってほしいと思っているので、本気で覚悟を持ってチャレンジしてみたい人はウェルカムですし、そういう方とぜひ一緒に働きたいと思っています」

リスペクトをキーワードに、大河原は同じ想いをこう語ります。

大河原 「自分自身のスキルアップはもちろんですが、お客様をはじめメンバーやパートナーと一緒に働く気持ち。目の前の人のためにちょっと頑張ってみよう、といったマインドを持つ方と一緒に働きたいですね。人の役に立つためにはどうしたらいいのか、そこに自分の成長を重ね合わせられる人ならば、活躍の場はたくさんあると思います」

リスペクトを胸に、会社に関わるすべての人の幸せを願い、自分の本当にしたい仕事にチャレンジできる──リアルソフトにはそんな気風が満ち溢れています。