自分が選択した会社の営業職として、納得して働きたい

article image 1

航空系旅行代理店に新卒入社した板場。営業職を志望していましたが、配属されたのはコールセンターでした。さらに、コロナ禍のあおりを受けて事業は縮小。それを機に、ずっと興味をもっていた営業職へのチャレンジを決意します。

「所属していたコールセンターが別の会社に事業移管することになり、一緒に私も転籍になりました。希望していた職種でも、もともと入社した会社でもない場所で働き続けるなら、自分であらためて選択した会社で納得して働きたいと思って。新卒入社から3年経ったこともあって転職を考えました」

前職での業務は、飛行機のチケットを購入したお客様からのお問い合わせへの受け答え。飛行機の案内や、予約から搭乗までの間に生じる不明点を解決していくインバウンド対応でした。

「社内にいたBtoBの営業部隊を見ながら、自分の中で3年間『挑戦してみたい』という気持ちが消えませんでした。実際に営業が向いてるかわからないけど、やってみないと『やりたい気持ち』が解消されないので、やって判断しようと思ったんです」

対外折衝などのビジネススキルが一番身につくのが営業職ではないかと考えていた板場。人材会社のエージェントを利用し、希望だった営業職への転職をめざすことにしました。そして、営業職の入り口として人材業界でのコンサルタントを勧められます。

「人材派遣のコンサルタントなら、コールセンターでのお客様対応経験も活かせます。ランスタッドは在宅勤務など柔軟な動きができるところが魅力的で、求める条件とやりたいことが掛け算されたように感じ、入社を決めました」

考え、行動し、振り返り、つかんでいく

article image 2

こうして、板場はランスタッド内でも立ち上げフェーズにあるエンジニア事業部に、人材派遣コンサルタントとして入社。ついに、念願を叶えて営業職としてのスタートを切ることになります。

しかし、そこで求められるのは、これまでとはまったく違う仕事との向き合い方でした。「数字を作り出すための動き」の難しさと、自分の行動が成績や数字に影響する現実に直面したのです。

コールセンターでの対応は、トークスクリプトや自分の経験則である程度固まっていました。でも、営業には答えがない。もちろん、経験の中で『こういう対応がベストだ』というのはあると思うんですが」

今回は成約につながりましたが、その対応がベストではなく改善の余地があったかもしれない。別のケースでは、同じ対応では成約にならないかもしれない……。不安はありましたが、それでも成長できる喜びが上回ったと言います。

一つひとつ考えながら行動を振り返る経験は、今までやってきた仕事とは大きな違いでした。答えがない中で、それぞれのやり方で進めていきつかんでいく。そうやって、新しい知識や経験を取り入れられていると毎日毎日実感できています。自分の成長につながっていると感じる瞬間がすごく多い仕事です」

コールセンターで培ってきたコミュニケーションスキルを活かしながら、BtoB営業としての幅を広げていく板場。まったくの異業種への転職のように見えて、これまでの延長線上にいる感覚があると言います。

「営業電話をかけることも多いので、電話慣れしてるのはかなりアドバンテージに感じています。1社目として入社していたら怯えていたかもしれないですが(笑)。

でも、コールセンターと違い、チームみんなが個々に“生み出して”いかないと目標を達成できません。営業はもっと個人で動くものと思ってたんですが、サポートし合いながら課の目標に向かっていくチーム単位での意識が重要だと感じています」

営業職に求められること

article image 3
▲板場と同じく2022年7月にランスタッドに入社した増田と一緒に

独り立ちして、自立心が大事だと感じています。ダラダラと過ごしてしまうと求められている成績につながらないので自制が必要ですし、自分でコントロールできるようにしていかなければいけないと思います」

先を見据えた計画性のある行動で、数字を積み上げていく営業。そこに難しさを感じながらも、計画と実行を実践し着実に成果につなげられる「根拠のある人間」になりたいと板場は考えています。

「はじめて成約できた案件はよく覚えています。面談中に私が言ったフォローの一言が決め手になったと先輩からフィードバックしてもらえて。もちろん、先輩のサポートがあった上ですが、結果につながってすごく嬉しかったです」

先輩からアドバイスを受けつつ、経験値を上げていく板場。最近では、事業部ミーティングの司会進行役も任されています。

「全国の拠点の方に私のことを覚えてもらえて良かったです。これまで、営業は外に出ることが仕事だと思っていたけれど、実際は社内での並行営業や調整がすごく多い。自分の周りを360度捉えて、ちゃんと関係構築していかないとダメなんだと感じています

人材派遣のコンサルタントは、それぞれが担当企業に派遣されているスタッフを担当しています。板場が所属するエンジニア事業部であれば、担当しているスタッフのスキルや適正、希望条件、今後のキャリアプランを把握し、ITエンジニアとしてのキャリアを支援。安定就業をサポートしていくためには、社内のコンサルタント同士やコーディネーターとの連携が欠かせません。

「契約終了になった派遣スタッフが次のお仕事をスタートする際は、案件により担当コンサルタントを引き継ぐことになりますし、スキルや条件などを照らし合わせてどこでマッチングさせるかを話し合いながら進めていく必要もあります。ルールはありますが、普段まったく会話しない人と事務的なやり取りをするだけではうまくいかないと思います」

“営業”から、理想の“コンサルタント”をめざして

article image 4
▲エンジニア事業部のメンバーと箱根旅行に行った時の写真。大涌谷向かうゴンドラの中で撮影。

スキルや条件が合うというだけではなく、人と人との相性も見極める必要がある人材サービス。それがプロダクトを売る営業にはない難しさであり、人材業界の営業職ならではのやりがいでもあります。

「入社前にモノを売る営業と人材サービスのコンサルタントを検討したとき、人をサポートするってすごく難しいと率直に思いました。でも、難しいところを経験すれば、いずれ対応できるゾーンが絶対に広がっていくと考えてチャレンジしました。今はまさに、その想定していた難しさにぶち当たっているところです」

人と人との関わり合いの中で発生するトラブルを解決していくことも、コンサルタントの役目のひとつ。板場も、つい最近困難に直面しました。

「本当はトラブルがない方が良いんですけど、起きてしまった際の動きとして今すごく良い経験になっているとプラスに捉えられています。上司や先輩に逐一相談や報告をしながらしっかりフォローしてもらって、何かあっても一緒に進めてもらえる安心感もあるので頑張れます」

営業職の現実を体感しながら、板場は自分の現在地を把握して前向きにステップアップしていこうとしています。営業としてのキャリアはまだはじまったばかりなのです。

コンサルタントという肩書ではあるんですが、私はまだそこまで達していないと思っていて。スキルがマッチする人を派遣するだけじゃなくて、お客様の課題を解決するための相談役になれてはじめてコンサルタントじゃないかと。今はまだまだ模索中です」

ただマッチングするだけの営業ではなく、理想のコンサルタントをめざす今。入社当時はいずれ管理職に進んでいきたいと考えていた気持ちも、実際に営業職を経験したことで変化が生じています。

「最近少し悩んでいるのが、営業のスペシャリストになりたいのか、マネジメント職に就きたいのか、ということ。どちらが自分に向いているのかわからなくなってきました。ただ、ランスタッドで3年が経ったとき、思った以上に大きく成長できたと、自信を持って言えると思います」

※ 記載内容は2023年7月時点のものです