しっかり者の体育会系女子。テレアポと飛び込み営業で、自分の殻が破れた
2022年にPR Tableに入社した馬場里奈。ふたり姉弟の長女として愛知県春日井市で生まれ育ちました。
「先回りして世話を焼く性格で、よくいえば長女気質。悪くいえば、心配症なところがありました。幼いころから、人に迷惑をかけないようにと、親に教えられてきたことも影響していると思います。
家族はとても仲良く、友だちにも恵まれました。学生時代に打ち込んだのは部活動。中学ではバスケ部、高校は陸上部で日夜練習に励みました。中学時代は土日も練習していたので、息抜きができるのは部活が休みのテスト期間中のみ。このときばかりは友人とファーストフード店に行くなどして遊んでいました」
しかし、地元を離れて大学では人間関係に苦戦。そんな中、中国へ短期留学して対話の基礎を学びました。
「小・中・高校は全て学区内、大学では慣れ親しんだ友達が少ない中で自分をどのくらい出したらいいのかわからなくて最初は友だちができませんでした(笑)。私は、昔から大人数で『イエーイ』みたいなノリが得意ではなく、マンツーマンでじっくりと深い関係を築くタイプなので、中・高・大学時代に仲良かった友達とは、今でも2カ月に1回は会って近況報告しています。
中国留学では、言葉が伝わらなくて愕然としました。2年間みっちり中国語を勉強し、ある程度は話せると思っていたんですが、実際のところ全然会話になりませんでした。ジェスチャーを駆使して、どうにか小さな手がかりを見つけて相手の意図をつかみ、そこから対話が始まる──そんなコミュニケーションの基本を学べた貴重な体験でした」
卒業後に新卒で入社したのは、同期が300人以上いる人材系の企業。そこで、求人広告の新規営業に携わります。
「いろんな職種や業種の方のお話を聞きたいと思い、人材業界の営業職を志望しました。ですが、就職活動をしていたころの私は、今よりもっと自己肯定感が低く、話し下手で、“自分ができること=全員ができる”と思っていて不安もありました。そんな状態でいろんな企業説明会に参加したところ、1社目の人事担当者が堂々と未来について話す姿に強く共感し、入社を決めました」
人材会社では、新規営業担当としてテレアポと飛び込み営業に奮闘します。
「毎日100件以上電話をかけ続けると、だいたい3件ほどアポイントをいただけるので、会社の所在地を調べて交通手段を駆使して訪問。田舎だと交通手段がないので、真夏の炎天下の中1時間以上歩くことも頻繁にありました。挨拶から始まり、課題をヒアリング・ご提案させていただき、契約いただくとそこから長いお付き合いが始まります。
商談相手は、経営者や採用担当者の方が多く、性別も年齢もさまざま。そこで、不快に感じられないように話すことを意識しました。この経験で、相手をよく観察することや対話の距離感をつかむスキルが磨けたのではないかと思います」
お客様に価値貢献したいという想いからパンクすることがありつつも、自分の枠が外れ、自己肯定感が少しずつ高まっていったと言う馬場。
「困ったときは周囲を頼ってもいいんだと学べたこと、月末の数字報告でメンタルが鍛えられたことは大きかったと思います。全員の前で達成できたか、できなかったか発表する機会があって……。毎日ドキドキしながら働いていました。
数字は上司のおかげで比較的毎月達成できました。でも達成できなかったときは、これは仕方なかった、こうしたらもっと良かったと冷静に分析できるようにもなっていきました。やるべきことを明確にすることで不安感が減って、少しずつ自信がついていった気がします。
社会人としての基礎を身につけ、成長できたのは、1社目での経験が大きいです。今の自分が自信を持って生きていけるのは、間違いなく1社目で出会った方々のおかげなので、心から感謝しています」
未経験エンジニアとして、ぶっつけ本番のタスクに挑み続ける毎日
1社目で社会人としての殻を破り、精神的にも鍛えられ、営業の醍醐味を知った馬場。転職した2社目では、未経験ながらエンジニアとして挑戦することを決意します。
「1社目では、早朝から夜遅くまで夢中で働いていました。毎日新しい発見があり、楽しい想いもたくさんしましたが、この生活をずっと続けるのは体力的に厳しいし、自分の働き方は自分でコントロールしたいと思うようになりました。
であれば気になっている技術を身につけたいと考え、独学でプログラミングの勉強を始めたところ、プログラミングのおもしろさに気づき、本格的に学ぶためスクールに通うことに。その流れで転職活動をして、未経験エンジニアとして採用していただきました」
1社目では社外のお客様のニーズに応える営業職でしたが、2社目では社内の営業担当者の要請を受け、納期までに求められた成果物を納品する業務に就いた馬場。
「まずはできることからということで、LP(ランディングページ)を作らせてもらいました。バナー作成などは、Photoshopを使ってデザインするのですが、経験も知識もまったくなくて。上司に教えてもらい、なんとか作りあげていきました。優しく指導してもらい、すごくありがたかったです」
まさに実践からスキルを身につけていく状態で、常に経験がないことにトライしてやり遂げなければならないという、切迫感と時間との闘い。そんな中でも、馬場はwebアプリケーションエンジニアという仕事に楽しさを見出していました。
「最終的には顧客管理システムの構築を担当しました。ボタンの位置を変更したいといった簡単なものから、複雑に絡み合っている条件を変更してほしいという要望など、さまざまな要請がありましたが、修正の目的は何なのか、修正によるメリットやデメリット、さらにそれが仕様的にできるのかといった点を踏まえて着地点を模索するのがとてもおもしろかったですね。
でも、着地点が必ずしもクライアントの希望通りでない場合もありますし、それをお客様に伝える心苦しさや焦燥感は、私も営業をしていたのでよくわかりました。そのため、どうしても修正が難しい場合は、納得していただけるまで理由を伝えることを心がけていました」
ビビッときてPR Tableに入社。働く人が放つ等身大の輝きを伝えたい
3社目となるPR Tableでは、talentbook導入企業に寄り添うアカウント・エグゼクティブ(AE)として活躍する馬場。
「2社目で経験したwebアプリケーションエンジニアも楽しい。でもあらためてお客様と間近に関われる仕事がしたいと思い転職活動をしました。実は他に2社から内定をいただいたのですが、PR Tableがめざすビジョンと、フルリモートワークという働き方にビビッときて入社を決めました」
馬場が共感したのは、PR Tableが掲げる「企業の中の個ではなく、個によって集団ができる」「働く人の笑顔あふれるやさしい世界づくり」という価値観です。
「私のミッションは、既存のお客様の課題解決、具体的には採用や広報を強化したいという目標に向かって伴走することです。お客様の業種や職種はさまざまですが、共通する課題は同じ。自分たちの会社をどうアピールするか悩み、課題を抱えていらっしゃいます。そうした点を解決するために、talentbookというコンテンツを効果的に活用しながら、情報発信を支援していくのが私の仕事です」
talentbookがめざすのは、企業で働く個人(タレント)の輝きを伝えるコンテンツを通じて、その会社の魅力やカルチャーを発信すること。タレントたちの活躍はもちろん、葛藤や挫折も含めた等身大の姿を通して伝え手(企業)と読み手の心を結びます。
「talentbookの持ち味は、タレントのありのままが出せるところです。一般的な求人広告とは違い、取りつくろうところがないんですね。その持ち味を踏まえた上で、お客様のゴールをヒアリングしていきます。目標が決まったら、社内の誰を取材するのか、どういう切り口で話すのか、すりあわせを深めます。そして記事掲載後は計測や分析をし、一方的な情報発信にならないための施策を提案します」
決めたことは絶対にやる。関わった人を幸せに、笑顔にするために
そんな馬場が仕事上で大事にする価値観は、PR Tableのビジョン「働く人の笑顔が“連鎖する”世界をつくる」と一致しています。
「PR Tableの社員は本当に良い人ばかりなので、私自身もみんなの笑顔を増やすために、努力したいと常に思っています。今は担当企業の引き継ぎを終え、お客様の顔と名前が一致したという段階。今後はなるべく早く、社内外で何でも言い合える信頼関係を構築し、もっと期待に応えられる、頼りにしてもらえる人間になりたいです。
私は、一度やると決めたら、未経験でも苦手なことでもやり遂げる性格。不安なときもありますが、ここぞというときは“ゾーンに入る”感じで集中力を発揮できるのが強みだと思っています。
営業担当としては、お客様が想像する1、2歩先を提示して、まず動いていただけるように後押ししたいですね。行動してもらうためには、客観的なデータやこれまでの結果もしっかり伝え、なぜやるのか、納得感を持ってもらうことも大事だと思っています。
そして最後には『馬場さんに頼んでよかったな』と、皆さんに笑顔になってもらいたい。お会いした方を楽しませられる、笑顔を増やせる人へと成長していきたいですね」
趣味の登山と同じく、仕事でも目標達成という高い山をめざして登り続ける馬場。できないことは努力でカバーして、自分の弱点を乗り越えたい──柔和な口調と笑顔でそう語る瞳の奥には、秘めた情熱と堅い意志がキラキラと輝いています。
※ 記載内容は2023年5月時点のものです