3年目にして初の大幅なジョブチェンジ。大切にしてきたのは、日々の地道な積み重ね
2018年11月の入社以来、マーケティングおよびインサイドセールスを担当してきた粂井。2021年の春に転属となり、主にデザイン業務に携わっています。
粂井 「社内全体のクリエイティブを担当しています。セミナーやイベントのためのアイキャッチや社内資料のデザイン、簡単なロゴ作成など、社内外に発信するクリエイティブ全般がカバー領域です」
社内のクリエイティブデザインを一手に担う今、その依頼数は少なくありません。だからこそ、未経験からスタートした粂井はその環境を活かし、スキルを磨いています。
粂井 「制作物を作成する仕事には、必ず期日が設定されています。仕事のスピードをあげることはもちろんですが、かといって質の低いものをアウトプットしたくない。会社の色を明確に出しつつ、品質をアップデートし続けることを強く意識してきました」
そんな中、生産性と品質を担保するために粂井が心がけてきたのが、良質なインプットでした。
粂井 「インサイドセールスを担当していたときは、定量的な目標があった上で、結果を出すにはどうすればいいかを考えながら行動することが多かったと思います。
しかし、デザイン業務においては、アウトプットに明確なゴールがあるわけじゃない。知識や情報をどれだけストックできるかがものをいうところがあって……常に最善の状態を維持するために、インプットすること、引き出しを増やすことを日ごろから大切にしながら業務に当たってきましたね。
結果を出すための努力であれ、テクニックを修得するための学習であれ、日々の地道な業務は確実に蓄積されていくと思っています」
2021年の5月にはPRチームにジョインした粂井。現在はデザイナーとしての活動と並行してビジネスプランニングもこなす、多忙な日々を送っています。
粂井 「デザイン業務では基礎部分の構築を図りつつ、BP(ビジネスプランニング)業務では、広告運用を担当しています。お客様のコンテンツを広告として配信し、目的の達成を支援するのが主な仕事です」
「行動にコミットする」。失敗から学んだ、結果を出し続けるための行動指針
入社以来、マーケティング・セールス部門ひと筋でやってきた粂井にとって、新領域への挑戦自体が大きな節目でした。
粂井 「当初はビジネスサイドであれば職種には特段こだわりがなかったんです。他のチームに移りたいとか、こんな仕事がしたいという思いがない時期が長く続いていました。
それが入社から2年が経過したころから、別の領域でチャレンジしたいという気持ちがふつふつと湧きあがってきて……3年目にポジションを大きくチェンジしたんです。今になって思い返せば、それが自分にとってひとつの転換期だったのかなと思いますね」
未経験の仕事に取り組む中、いまだ手探りの状態ながらも、自身の成長を実感できているといいます。
粂井 「インハウスデザイナーの離職をきっかけに、そのポジションを僕が引き継ぐことになったんです。デザインの専門家がいない環境で、独学で仕事の進め方やデザインの技法を学びながらいろいろと試行錯誤してきたことは、この1年で大きく成長できたポイントだといえるかもしれません」
自らの手で成長の道筋を見つけるにいたった粂井。その仕事術は、インサイドセールス時代に経験した失敗から学んだものでした。
粂井 「入社して数カ月の頃、インサイドセールスのチームにはマネージャーや歴の長いメンバーが不在で、自分たちでやり方を模索しながら、結果を出していかなければならない状況だったんです。しかし、思うように結果が出ない期間がしばらく続いていました。
そんな中、日ごろのデータ蓄積ができていないという重大なミスが浮きあがってきて、成果も出せず、その上組織の資産となる日頃の地道な作業もできていないという状況に『このままでは本当にいけない』となったんです。
それから毎日、日々の行動を振り返ってディスカッションし、改善の方法を必死で探りました。2カ月ぐらい経ってからようやく成果が見え始めてきて、結果を出すための行動のプロセスをそのときに学べたように思います」
さらにこの時期、粂井は今も大事にする行動指針を身につけたといいます。
粂井 「結果や数字を出すためには、もちろん質も重要ですが、大前提として“行動にコミット”することが重要だと思っていて。
そしてただ闇雲に行動するだけではなく、成果の有無に関わらず振り返ってその原因を探り、改善策を打つというサイクルを高速かつ地道に回し続けることが欠かせない。それがこの3年間で最もつらい時期に得た、最大の学びのひとつですね」
挑戦を後押しする企業カルチャーのもとで、ゼネラリストを目指す
社内の組織再編が進み、職場環境なども大きく変化する中、PR Tableに所属するメンバーにも変化があります。さまざまな面で変わり続けるPR Table──しかし、粂井の受け止め方はとても前向きでした。
粂井 「メンバーが入れ替わることを不安に思ったこともありました。でもキャリア全体を見渡したとき、組織の変化にともない、たとえばデザインに携われるようになったことは自分にとってチャンスだと思う部分が大きかったですね。スキルや経験の幅が広がるという点ではプラスでしかないなと」
粂井がそう考えることの背景にあるのが、ゼネラリストを目指すキャリア構築のビジョンです。入社3年目を迎え、将来的に独立を想定する今、自己成長を志向した仕事観を以前に増して持つようになったといいます。
粂井 「いずれ自分でビジネスをつくっていきたいという思いがあります。そのためには、できることをひとつでも増やしたい。加えて、ゼロからイチを生み出すためには、仕事の上流工程の部分、ビジネスを回していくための仕組みやルール作りも今後はポジションとして担っていかなければならないと思っています」
先の将来を見据える粂井。社員の挑戦を後押しするPR Tableの企業カルチャーが背中を後押ししたと語ります。
粂井 「人の部分もさることながら、チャレンジできる環境であることが自分にとっては大きな魅力ですね。ここ1年ぐらいのあいだ、やりたいことを随分とやらせてもらえたと思っていて……。
さらに、幅広いバックグラウンドを持つ方々がジョインしたことで間口が広がり、挑戦をうながす空気感はますます強くなってきていると感じますね。
会社は自分がやりたいことを見つけ、それを実現するための場所。利用しがいのあるものだと思っています」
武器は、柔軟性。会社と共に成長するためにできること
いつも寡黙で、ストイックに仕事と向き合う。無茶とも思える相談にも「できない」とは決して口にしない──そんな粂井を、同僚らは“しなやかなサムライ”と表現します。
粂井 「いい意味で流されやすいというか……柔軟性があるところがそう映るんですかね。いろんなことに興味が湧いたり、新しい領域にも挑戦してみようとする部分だったり。“サムライ”というのは、黙々と仕事する様子がそう見えるのかなと思います」
はにかんだような笑顔でそう話す粂井の今のミッションは、業務の属人化を解消し、生産性を高めていくこと。
粂井 「今やっている業務が自分じゃなくてもちゃんと回っていくような仕組みづくりをしたいと思っています。デザインであれば、一定の型のようなものに落とし込むことで、それを微調整するだけでアウトプットできるようにする。広告の運用にしても、工数をかけなくて済むような状態を作っていければなと」
業務の標準化が進めば、それだけ社内のメンバーは多様な業務を経験できるようになり、成長の機会が得られる──ゼネラリストを目指す粂井らしい発想です。
社歴の長い社員のひとりとして会社がこれまで歩んできた道のりを間近で見てきただけに、粂井の関心は自身の成長だけではなく、会社の成長にも及びます。
粂井 「会社が成長するためには、属人化しない体制づくりが欠かせません。そうやって組織全体の作業効率があがれば、おのずとtalentbookのシェアを広げることにつながっていくと思っています。そして『PR Tableって来てるよね』『勢いがあるよね』っていわれたら嬉しいですよね」
そしてこの2022年春。粂井はPR Tableを旅立ち、新たな道を歩み始めます。自身の描くビジョンへの道のりはそう容易いものではないでしょう。それでもサムライは、今日も黙々と鍛錬を積み重ねます。