幼少期に育まれた、 “ことば”への興味

▲幼少期の利根川。3歳の頃に弟が生まれ、生粋の長女気質

絵を描くのが好きな人は、子どものころから絵を描くことが好きだった。

そんなふうに、好きなことの原点をたどると、幼少期から夢中になってやっていたことだった、なんてことは往々にして存在します。

利根川にとって、その絵に当たるものは“ことば”でした。

利根川 「私は幼稚園のころから、『描く』ことよりも『書く』ことが好きでした。習ったことばで幼稚園の先生によく手紙を書いていたのを今でも覚えています。小学校に上がっても書くことが好きなのは変わらなくて。授業で作文を書いたり、標語を考えたりすることが人よりも得意だと感じていました」

小学生のころからたくさんの作文を書いてきた利根川。そうした体験が後に、コンテンツづくりに結びついていくことになります。

大学では文学部国文学科へ進学。「必然だった」という利根川ですが、その必然を確固たるものにした理由は別のところにありました。

利根川 「文学部へ進学することになった一番のきっかけは“百人一首”です。国語の便覧には百人一首の本文と現代語訳が載っていると思うんですが、中学生の頃にはそれを見て少女漫画のようなときめきを感じていましたね。百人一首は恋の歌が多いので(笑)」

国文学の中でも平安文学を専攻していた利根川は、さらに和歌の世界へと引き寄せられていきます。

利根川 「たった31文字の中に多くの情報が盛り込まれているという奥深さに惹かれていきました。単語ひとつとっても、読まれた時代や場所、贈った相手によっても解釈が異なる。和歌を知れば知るほど、そんな、技巧を凝らして完成されるところに魅力を感じるようになっていったんです」

その後大学生活も終盤に差し掛かり、就職活動をスタートした利根川は、成長性に注目し、EC業界を軸に企業を探していきました。

その結果、新卒第一期生として、「ECのミカタ」というEC事業者向けのメディアを運営する株式会社Ryo-MA(現:MIKATA株式会社)へ入社することになります。

がむしゃらに突っ走った新卒時代。掴んだチャンスと新たな目標

▲休日はライブやフェスへ(写真右)

利根川は、入社までの半年間、内定者インターンとして編集部で働くことになりました。

企業が出すプレスリリースをニュース記事にリライトしたり、記者会見やタイアップ記事などの執筆を担当したり。2016年の入社後も3カ月ほどは編集部で働いていました。

その夏には営業部に異動。編集の経験を活かしながら、営業の経験を積んでいきました。しかし、2年目の夏、利根川は再び編集部へ異動となります。異動後はWebメディアの更新と並行して、年に2回発行する情報誌を、上司とふたりで担当することになりました。

利根川 「当時は同時に書籍の出版も控えていたため、短期間で何十社もの取材が入っていました。そうした中で、私は柔軟性が求められる取材調整などの取りまとめ業務をこなすことに向いていると気付いたんです」

2冊目の情報誌を発行する際は、企画から内容の打ち合わせ、取材から記事の確認のやりとりなど、その多くを利根川ひとりで担当していました。

利根川 「全国10万社のEC企業に無料で配送する冊子です。配送の期日も決まっていますから、原稿作成、入稿、印刷と常に時間との戦いでしたね。

それでも、出稿してくれたお客様や周囲のメンバー、社外のパートナー企業と一緒に冊子をつくり上げていき、情報誌のサンプルができ上がったときには我が子が誕生したような気持ちになりました」

自らが主体となって情報誌を手がけたことで、利根川は仕事に楽しみを抱くようになりました。そして編集部の業務に励むなか、利根川のもとに「Webメディアで目標PVを達成したら副編集長にならないか」というチャンスが舞い込みます。

利根川 「あらゆる手段を使ってPVを伸ばしていきました。結果、多くの人の協力も得て、目標PVを無事に達成できたんです。翌月の全社ミーティングの際は上司が不在だったため、『私が副編集長になります』と宣言しました(笑)」

その後、編集部のメンバーも増えたことで比較的動きやすくなった利根川は、次第にあることに熱を注ぐことになります。それは会社を“働きがいのある会社”にすることです。

体験が原動力となり、働きがいのある会社づくりへ力を注ぐ

▲ECのミカタ編集部メンバーと一緒に

利根川は、社員の“働きがい“の向上を目指す社内プロジェクトのリーダーを担当し、みんなが楽しんで仕事ができる場所、仕事を嫌わず辛く感じないと思える会社を目指していました。

利根川 「私自身、楽しく生きていきたいと思っています。人生のなかで仕事をする時間は長いですから、せっかくやるなら仕事も楽しめる方がいいと思っていたんです。趣味も、仕事も楽しんで、人生を送りたい。それを自分だけに限らず実現できたら嬉しいなと」

そうした考えを持つようになった背景には、利根川の過去の経験がありました。

利根川 「自分自身も仕事に楽しさややりがいを見出せなかった時期もありました。それに、身近な人たちが仕事関係で上手くいかず、辛そうにしている姿を目の当たりにしたことがあって。

それぞれの状況や理由があると思います。ですが、仕事が原因で、身体を壊してしまったり、心を病んでしまったりするのは、本人も周囲の人たちもただただ悲しい。同じような思いをする人がいない世界にするには、どうしたらいいんだろうと考えるようになりました」

この経験があるからこそ利根川は、「少なくとも周囲の人には生き生きと働いてほしい」と思うようになったのです。

しかし、プロジェクトで社員全員にやりがいのアンケートをとったところ、数字として予想以上に社員が働きがいを感じていない事実に直面します。

利根川 「チームメンバーや社員のやりがいは、どうすれば生まれるのかを常に考え続けました。コミュニケーションの方法を変えたり、評価制度をつくり直したり。企業理念もあらためてつくり直し、採用サイトも自分たちでつくっていきましたね」

ところがそこからちょうど1年経ったころ、会社の体制が変わり、つくり上げてきたものも一旦白紙に。目指す方向性も変わることになりました。

そうした変化を経験しながら、当時26歳の利根川は、「新卒で入社したこの会社にずっと居続けていいのか。もっと外を見るべきなのではないか?」と転職を考えるようになります。

利根川 「働きがいを向上するきっかけをつくれて、編集などの経験も活かせる場所を探しました。その結果、PR Tableへ入社することになりました」

幼少期から好きだった“ことば”、そして働くなかで育まれた「みんなの働きがいを向上する一助となりたい」という想い。双方がつながった先に、PR Tableがありました。

人を起点に描く未来──みんなが楽しんで働ける世界がいい

▲チームを明るくしてくれる利根川の笑顔

2020年4月、利根川は、カスタマーストラテジスト(現在の名称は、カスタマーサクセス ディレクター)としてPR Tableに入社。

入社当初は、お客様のコンテンツ作成を代行する業務に携わっていました。その一方で、コンテンツ制作支援の強化を目指し、持続可能なオペレーションを組むための環境づくりにも尽力してきました。

利根川 「コンテンツづくりにおいて、自動化や省人化は難しいものです。むしろ、人が手をかけるからこそ、いいものができる。だからといって、負担が積み重なるばかりでは、ビジネスとして成立しませんし、持続可能ではないと思うんです。

もちろん、新しい方法を模索することは簡単ではありません。それでも、私はお客様にも、チームのメンバーにも、お仕事をご一緒してくださるパートナーの方々にも、皺寄せがいってしまうのが嫌なんです。私が関わることで、少しでも良い状況に近づけられたら、と」

入社した2020年は、利根川にとっても会社にとっても下準備の年でした。その土台の年を乗り越えた利根川は、2021年6月から、カスタマーサクセス ディレクターチームのマネージャーを務めています。

利根川 「将来的には、人が働きやすくて楽しく仕事ができる世の中になると良いなと思っています。そのためにも、まずは身近にいる人が生き生きと仕事をできるサポートをしていきたい。

そしてPR Tableのメンバーは、それぞれが強みを持ちそれを存分に活かして支え合える仲間ばかりです。チームとして一緒に働いて、刺激を受け合い、ステップアップしていく……マネージャーとして、そうした環境をこれからも支えていける仕事をしていきたいですね」

人がその人らしく、笑顔で過ごせるように──「人」を起点に描く未来を実現するために、これからも利根川は持ち前の明るさと親しみやすさでメンバーへ温かく寄り添ってくれるでしょう。

そして、力強い推進力をもって、PR Tableを支えていきます。