決められた道を歩くのではなく、自分で道をつくることにこだわった学生時代
幼少時から活発な少年だったという草柳。中学校ではバレーボール部に所属し、部活に打ち込む毎日でした。しかし高校1年生の夏休み、バレーボール部をスッパリ辞めてしまいます。
草柳 「通っていたのは文武両道を地でいくような高校で、生徒のほとんどが部活に打ち込む、県内でも有数の強豪校でした。ところが、僕はそれが嫌になってしまって。みんながやっている部活以外のことで、楽しいことがないかなと思ってしまったんです。部活を辞めるときさんざん引き止められましたが、意志は揺らぎませんでしたね。
僕は王道を突き進むのが嫌いなタイプで、“人と違ったとしても自分が進みたい道を行く”主義(笑)。振り返ってみると、こういったマインドは高校時代から表れていたように思います」
10代の若さながら、自分の意志を明確に持ってきた草柳。その行動は、就職活動時にも発揮されます。
草柳 「大学3年生から4年生にかけての就職活動が思うようにいかず、思い切って就職浪人をしたんです。どこでもいいから自分を選んでくれるところに入るのではなく、自分が納得できる会社を選ぶことにこだわっていました」
周りが次々に就職を決めていきますが、行き先が決まらないことはあまり気にならなかったといいます。
草柳 「人と違う道を選んできたのは今に始まった話じゃありませんから(笑)。それよりも、妥協してしまうことのほうが嫌でしたね」
仕事へのやりがいと、自分の存在意義を追い求めての就職浪人。その中でインターン先として選んだのがPR Tableでした。
草柳 「2017年11月に入社後、マーケティングチームに配属されました。最初の仕事はメルマガの企画・デザイン。その後は、顧客獲得向けのマーケティング施策立案など、業務範囲が徐々に広がっていきました」
インターンとして勤めた2年間だけでも、得られたものは大きかったと当時を振り返ります。
草柳 「インターン時代は、怒られてばかりだった印象があります。なぜなら任せてもらえる裁量範囲が広かったから。でも、PR Tableで手を動かしながら学んだことは、すべて今の仕事に活きていますね」
“不確実性”があるからこそ、自分にレバレッジをかけられる
PR Tableのインターンとして働きながら、草柳は2度目の就職活動にチャレンジします。累計40社近くにエントリーし、その中である大手企業と、インターン先であるPR Tableから内定を受けました。
草柳 「どちらにしようか迷いましたが、決め手となったのは、PR Tableの“不確実性”でした。もう一方の大手企業では3年後のキャリアが想像できてしまったんです。それに対してPR Tableは、キャリアはおろか、会社そのものがどうなっていくのかまったく予想できませんでした。その不確実性こそが僕の求めていたものだ!と気づいたんです」
「社員になれば、インターン時にはできなかった仕事ができるはず」という期待もあったと話します。
草柳 「自分が頑張ればその分できることが増えていくようになり、成長を実感しながら、結果的に受注顧客も増えていく。そういった手ごたえのある仕事が単純におもしろかった、ということもあります。
その一方で、インターンという立場では事業に対する解像度が低くなりがちで、全体が把握できていませんでした。事業をより深く理解して働くことに、改めて魅力を感じたんです」
こうして晴れてPR Tableの正社員になった草柳。しかし入社して半年後、最初の壁にぶつかってしまいます。
草柳「インターンとしてほぼ2年間働いていたので、ある程度業務を把握しているつもりでしたが、まだまだ自分がわかっていない部分が多かったということを痛感しました。対応できると思っていざ進めてみると、業務がスムーズに運ばない……ということがあったんです」
PR Tableのプロダクトが顧客にどう思われているのか、PR Tableが提供できる価値は何なのか──そうした、“PR Tableの姿”を正確に把握するまでに時間を要しました。しかし、それらの経験がすべて成長の糧になったといいます。
草柳「組織の変遷にともなって担当者の変更が続きました。自分の担当範囲が増えたことで、従事したことのない業務に関わる機会がぐっと増えたんです。自分の持つスキル以上の業務が降ってくると、おのずと努力しますよね。まさに自分にレバレッジをかけ続ける環境に身を置けたことが、自分にとって大きな成長に繋がったと感じています」
“結果の先に何が待っているのか”まで想像力を働かせ、すべきことを明確化
2021年12月現在、草柳は大きく分けてふたつの業務を担当しています。
草柳 「ひとつはビジネスプランニング。セールスフォースやマルケトといったツールの運用に携わっています。
もうひとつは、Webマーケティングにおけるデータアナリスト業務です。外部コンサルの方やチームマネージャーと、検索上位獲得のためのSEO的な施策を主に担当しています」
ふたつの違った業務の中で、草柳がとくに意識しているのは“想像力を働かせること”。
草柳 「仕事をスピーディーに進めていくためにも、ツールで解決できることがあれば積極的に活用すべきだと僕は考えています。ツールを使う際にどんな機能があったら便利なのか、メンバーの生産効率があがるのかを常に考えてシステムを組んでいます。それがひいてはメンバーみんなのより良い働き方につながるのではないかと思っていて」
さらに草柳は、仕事の優先順位を“相手への影響順”でつけるといいます。
草柳 「当然ですが、業務はマルチタスクで進めていくものですよね。だから業務がバッティングすることも多い。そんなとき、僕は相手に与える影響が大きい仕事から順に片付けていくようにしています。自分のところでバトンを止めずに、スムーズな進行を目指す。これは以前の上司から教わったことですが、優先順位の付け方は非常に重要だと思いますね」
社内の変化をニュートラルにとらえ、生産性向上に寄与し続けたい
組織再編や新メンバーの加入など、現在のPR Tableは過渡期にあります。そういった社内の変化に対して、草柳がとる立ち位置は常に中立的です。
草柳 「組織のさまざまな課題を乗り越えてきましたが、僕自身はネガティブにもポジティブにも感じていません。いうなれば、PR Tableが成長拡大していくためには必要なことだった、とニュートラルにとらえています。ただ、今いるメンバーは、間違いなく会社を良い方向にしていくために動いていますし、その想いは僕も同じです」
そうしたPR Tableの変化は組織の形に限らず、さまざまな部分に表れていると草柳は語ります。
草柳 「数年前までは、実行あるのみ!という雰囲気があり、フローを細かく確認して実行するというステップは踏んでいませんでした。しかし昨年からは、業務フローを整理し、適材適所に人員を配置しています。それによってメンバーもいきいきと働くことができ、結果として生産性向上につながっていると思います」
トライ&エラーを繰り返しながら、業務の効率化を図っているPR Tableで、草柳が今後成し遂げていきたいことがふたつあります。
草柳 「ひとつは、繰り返しになりますが、メンバーそれぞれの生産性を向上させていくこと。具体的にいうと、業務の工数を削減することですね。そのためには、ツールの活用が欠かせません。面倒で手間のかかるデータ蓄積などでは、ツールを積極的に活用していきたいですね。工数を減らすことができれば、余った時間を他の業務に充てることができます。そういった良いサイクルを生み出していきたいです」
もうひとつ、草柳が取り組もうとしているのが、コロナ禍において浮き彫りになったコミュニケーションロスの解消。
草柳 「ドライすぎると思われるかもしれませんが、僕は“他人とは絶対わかり合えない”という価値観を持っています。だからこそ、コミュニケーションが重要なんです。
しかし、コロナ禍でのリモートワークなどでコミュニケーションの時間が減り、他人のことが余計にわかりづらい環境に置かれていますよね。こういった状況下で高い生産性を維持するには、意思疎通を円滑にするための努力がますます重要になってくるはずです。
社内のメンバーとは、業務の進め方だけではなく、人間同士の付き合い方も図りながら、会社単位で成長していきたいと思います」
先が見えなくても、いや見えないからこそ、今を充実させるためにニュートラルな“ポジティブさ”を持って働く草柳。これからも社内の仲間と共に、挑戦は続きます。