文武両道でつかんだ甲子園出場。今の自分を形づくる大切なひとたちの言葉

誰かが頑張る姿を見ていると、なぜか勇気がわいてくる──

そのような体験に、身に覚えがある人は多いのではないでしょうか。

一方で、勇気を“与えた側”は、「ただ好きでやっていただけ」「自分のために頑張っていただけ」なんてことも。2020年1月にPR Tableに入社した林 完伍も、そのうちの一人です。

林 「甲子園出場が決まったとき、後輩たちが『僕も甲子園を目指したい』と僕と同じ高校に野球留学し、チャレンジしてくれたり、地元の友達が『お前みたいにサッカー頑張るわ』と声をかけてくれたり。それに、優勝した瞬間には、学校関係者の方々が自分のことのように泣いて喜んでくれたんです。それって尊いことですよね」

3人兄弟の長男として大阪で生まれ育った林。1歳の誕生日におもちゃ屋さんで「好きなものを選んでいいよ」と言われた彼が選んだのは、野球ボールとバットでした。

本格的に練習を始めたのは小学校2年生から。それ以降、文武両道を地で行くストイックな生活を送ることになります。

林 「もともと母親が『野球も勉強もしっかり頑張りなさいよ』という厳しいタイプだったこともありますが、高校時代の監督の指導を受けて、今の自分が形成されたと言っても過言ではないと思っています。監督は『野球だけ頑張っても私生活がだらしない人間は信用できない』と仰ってましたから。

実際に、普段の生活を丁寧に過ごしていないと、野球のパフォーマンスにも影響が出るものです。たとえば試合でプレッシャーのかかる場面を迎えたとき、平常心でプレーできない人は、バタバタと落ち着きのない私生活を過ごしている。つい雑なプレーをしてしまうような人は、普段から整理整頓ができていないのもその一例です」

実生活は必ず結果につながっていて、自分の生活習慣や考え方がパフォーマンスに直結している。だからこそ、常に心を整え律することを意識しなければならない──このようにして、「林完伍」というプレイヤーはでき上がっていったのです。

そして、2年連続レギュラーとして夏の甲子園に出場。約5万人の観衆に見守られてプレーした経験は、その後の彼の人生に大きな影響を与えることになります。

インパクトを与える仕事がしたい──営業活動を通じて、+αを届ける

▲顧客のレセプションパーティーにて、同期との1枚

大学に入学して、就職活動を迎えるころには、漠然と世の中にできるだけ大きなインパクトを与える仕事がしたいという想いが林の心に芽生えていました。

林 「この想いはやはり5万人の観衆の前で野球をした経験ゆえのものです。大げさな表現ですが、自分の姿を通して多くの人にインパクトを与えられることに感動をして、実社会でも同じような経験を味わい続けたいと考えました」

そこで、林の目に留まったのは通信業界でした。

林 「さまざまな業界・事業領域にイノベーションを起こすようなIoTのポテンシャルと、24時間、肌身離さず持つ携帯の影響力の大きさから、携帯キャリアの中でも当時一番ユーザーを抱えている企業であったNTTドコモを選びました」

NTTドコモに入社後は、法人営業部に配属され、大手の外資系企業向けの既存営業の担当となった林。携帯端末の法人契約を少しでも増やせるように尽力しつつ、顧客の事業課題にまで入り込み、NTTドコモが持つ資産を使って、業務効率化や売上拡大などに貢献していきました。

林 「常に単なる物売り営業ではなく、課題解決型の営業を意識していました。とある外資系の化粧品会社とは、マーケット拡大の課題に対して、30万人ほどいるNTTグループ社員全員が見られる、専用のネットショップに商品を掲載するという契約を結んだこともありました。さらに、男性市場を広げていきたいのに顧客との接点がないという悩みを聞けば、ドコモの若手社員向けにスキンケアセミナーの企画もしましたね。

また、自社の商材にないものでも一旦ヒアリングをして、何が役に立てるかを工夫して動いていました。関係性を深めていくようなコミュニケーションをずっと意識していたんです。そのかいあって、そういった活動の中でお客様に喜んでいただき、信頼を得てきました」

言われたことだけ実施することは誰でもできる。だから、かゆいところに手が届くような営業がしたい。林の仕事へのスタンスは、そんなところにありました。

しかし一方で、入社後からずっと、林の中にはモヤモヤとしたものが後を引いていました。

林 「野球に夢中なころと比べて、当時の自分は同じように仕事に没頭できていなかったんです。自分の存在を通してできるだけ多くの人にインパクトを与え続けたいと思っていたんですが、大企業だと自分じゃなくてもできる仕事ばかりだし、想像していたよりどうも手触り感がなかった。

“人生の中でやりたいことは何なのかという問い”に2年くらい向き合った結果たどり着いたのは、『歌いたい』という答えでした」

こうして、林の2年半にわたるアーティスト活動が幕を開けます。

音楽活動を通じて感じた、人のストーリーを伝えていくことの価値

まずは、SHOWROOMのライブ配信を利用してアカペラでカバーソングを歌うところから活動を始めた林。毎日の配信で、応援してくれる人も徐々に増えていきました。

林 「SHOWROOM内で開催しているイベントの中で努力をしていくうちに、月間売上180万円を超えるなど、少しずつ実績を重ねいろんな方々との出会いも増えていったんです。そうしてギターを練習して弾けるようになったり、オリジナル曲をつくったり、とステップアップをしていき、最終的にはCDを全国リリースしました」

当時、ヒッチハイクをしながら野球の強豪校に取材をして回るといった活動も同時並行で行っていた林は、1年間、各地を転々としながら音楽活動をしていました。

こうして、音楽を通していろんな出会いを経験し、さまざまな場所で活動する中で、林はあることを感じるようになりました。

それは、“世の中の人はみんな頑張っていて、大なり小なりチャレンジをしている”ということ。

林 「日々音楽と向き合い、楽曲の本質的な価値はなんだろう?と考える中で、自分の頑張りやチャレンジを肯定してくれたり、『大丈夫だよ』『頑張ってるね』と励ましてくれたりしていることに、音楽の価値を感じているんだと思うようになりました。

また、超レッドオーシャンの音楽市場で生き残るためには、一般的なアーティスト活動から軸足をずらす必要があることや、誰かの物語ではなく自分自身の物語に感動するエンタメへのパラダイムシフトも同時に感じ始めていました。そうして、自分の想いや言葉を表現するというよりも、その人の人生ストーリーを曲にする音楽制作に舵を切っていきたいと考えたんです」

林にはこの想いを加速させる、ある経験がありました。それが、友人の勤めるベンチャー企業でのテーマソングづくりでした。

そして、そこで会社が掲げるスローガン、その会社に関わっている方々の生き様(ストーリー)を曲にして渡すことで、社員の方々のとても喜ぶ姿を目にすることに。

林 「会社はあくまで概念なので実体は見えにくいのですが、そこに介在している人の想いにフォーカスして表現することで、輪郭しか見えていなかった会社に色を塗ることができます。企業の魅力を正しく世の中に伝え、ファンを増やしていく手段の一つとして、『企業のテーマソングづくり』にもチャレンジしていきたいと考えたんです」

そんな想いを携えて、活動をするようになった林が出会った新天地──それこそがPR Tableでした。

自身の想いとPR Tableを重ねた先に見据える世界

SaaSプロダクトを通して、会社の中で働いている人たちを肯定したり応援したりしながら、企業の想いを外に伝えていく活動をするPR Table。その事業が、林が音楽活動の中で見出した想いと結びつきました。

林 「TwitterのDMで役員に直接連絡をしたのが最初のきっかけです。面接では、タレントブランディングの話で盛り上がったのを覚えています。私がやりたい活動と同じです!仲間ですね!と(笑)。手段の違いはあれど、本質的には同じ方向性で世の中をより良くしようとしていると感じたんです」

こうして、活躍の場をPR Tableへと移した林は、2021年現在、大手企業向けの新規営業を担当しています。

林 「前職ではすでに契約して関係性ができあがっている顧客に対しての営業活動であったため、今は知ってもらうことや興味を持ってもらうという第一の壁を突破していく難しさを日々感じています。

NTTドコモとPR Tableでは知名度も違うので振り向いて貰う必要がある。アーティスト時代も無名からスタートしていたので、その点については似ていますね」

さまざまな違いを感じつつも、そこに合わせていく柔軟性と適応力を持つ林。その営業スタイルには、NTTドコモ時代に培った、関係性を深めていくコミュニケーションが今も根強く生きています。

林 「受注を一つのゴールと考えたときに、具体的に逆算をしていくとご担当者様に導入したいと言ってもらうのは、まだまだスタートラインです。ご担当の方と要件や提案の方向性を細かくすり合わせながら、先方のキーマンから理解を得るシナリオを精微に設計していくことが重要で、そこにエンタープライズ営業の醍醐味を感じています」

営業という仕事を通じて、確かな手応えをつかんでいる林は、talentbookと自身の想いを重ねつつ、ある未来の姿を描いています。

林 「日本は自殺率が高く、諸外国と比べると自己肯定感も低い。talentbookを通してでも、音楽を通してでも、一人ひとりの頑張りをきちんと肯定し承認していく中で、自分の生きざまに自信を持てる人や、励まされてまた頑張ろうと思う人が増えたらいいなって思っています。

そして、『パブリックカンパニー』を目指すPR Tableの船に乗りながら、Public Relationsを探究し続け、自身の音楽活動と並行して『企業や個人のストーリー』を応援していきたいと考えています」

まだまだ目指す目標には程遠く、「俺はこんなもんじゃない」という気持ちが強すぎて、いい意味で焦っている──

林はこれからもそんな自分への期待と未来への想いを、talentbookを通じて人々のもとに届けていきます。