PR Tableの「現在地点」と「未来像」を正しく伝える

2023年6月、PR Table社はコーポレートサイトとブランドアイコンを刷新しました。

▶︎新コーポレートサイト:https://prtable.com/

労働市場におけるPRニーズの高まりを受けて、当社が提供するtalentbookを中心とした採用ソリューション事業が組織と共に拡大。関係構築を行うステークホルダーがより増えていくことが想定される中で、IPOも見据えたコーポレートコミュニケーションの土台をつくるため、2022年末からプロジェクトが発足しました。

特に採用候補者など、はじめてPR Tableの名前を知った潜在ステークホルダーがサイトを訪れた際、事業内容や働くイメージが湧きにくい、というのがこれまでの課題でした。

そうした課題を解決するために、今回ゴールとして設定したのはPR Tableの「現在地点」と「未来像」を正しく理解してもらえる場所。

そして、talentbookやプロダクトサイトなどに展開している多面的な情報発信を集約するハブとなる、ことを目的としました。

“訪問者の「知りたい」が解消されるためにはどんな情報があったらいいか”、という点をPR室の久保と、人事責任者の小磯を中心に詰めていきました。

さらにこだわったのは、“タレントが主役となり、関係性が伝わる”クリエイティブ

そうした機能的な課題と、理想のクリエイティブの両面を解決するためのパートナーとしてお願いしたのが、「デザインで」「GEKI」の2社です。

「デザインで」社は、コーポレート&サービスのブランドデザインパートナーとして以前よりお付き合いさせていただいているデザイン会社。本プロジェクトにおいては、クリエイティブディレクションと、トップページデザインおよび、名刺をはじめとするコーポレートブランドツールのデザインを担当いただきました。

「GEKI」社は、ブランドデザインやソーシャルアクションなど様々な制作を行うクリエイティブ・カンパニー。今回はブランドを体感できるコーポレートサイトの情報設計・デザイン・構築を担当いただきました。

ここからは、今回パートナーとしてご一緒いただいた2社の代表と、プロジェクトを主導したPR室の久保が鼎談形式で本プロジェクトを振り返ります。

“タレントが主役となり、関係性が伝わる”クリエイティブ

▲デザインで代表の齊藤智法さん(写真下)とGEKI代表の作左部力さん(写真右)、PR Tableの久保(写真左)

PR Table久保(以下、久保)今回、パートナーとしてご一緒いただき本当にありがとうございました。当社からのオーダーに対してそれぞれこだわったポイントはありますか?

デザインで齊藤(以下、齊藤)弊社はPR Tableのブランディングに以前からデザインで向き合わせて頂いている経緯もあります。そのため、PR Tableの企業アイデンティティを深く理解するパートナーだからこそ提案できる内容を意識し、インナーにもアウターにも、広く受け入れられる、PR Tableの新しい企業ブランドデザインを目指しましたね。

▶︎齊藤さんとPR Tableの関係性を綴ったストーリーはこちら

GEKI作左部(以下、作左部)今回サイトを描くうえで、改めて僕自身がPR Tableさんの現在地点と未来像を正しく理解するために、事例紹介や過去の記事を見漁り、皆さまに何度もお話を伺っていきました。

- 創業者の大堀兄弟がここまでどのような道を歩んできたのか、どこを目指すのか。
- talentbookだけではなく、どのような事業展開を行っていくのか。
- 社員はどのような人がいて、らしさがあるのか。

など、外部から見える情報だけではなく、PR Tableさんのコアな部分を我々がちゃんと理解をして、コーポレートサイトに落とし込んでいきました。

久保丁寧にヒアリングしていただき、とてもありがたかったですね。

作左部その中でも、たとえば「MESSAGE」ページでは、通常企業サイトにある代表メッセージのような形式ではなく物語形式でこれまでの歩みやこれからの想いを伝えたり、「OUR TALENT」という社員紹介ページでは、タレントのパーソナリティを伝えるために、個人ハッシュタグをつけたり、あげればキリがないのですが、PR Tableさんの想い・らしさをどうすれば伝わるんだろうかということを考え抜き、今のサイトが完成しました。

▲こだわりを詰め込んだ「MESSEGE」ページ(左)と「OUR TALENT」ページ(右)

久保3社での共同プロジェクトというのは珍しいのではないかと思いますが、通常よりも連携が大変な部分も多かったと思います。特に苦労した点などはありますか?

齊藤それが全くありませんでしたね(笑)弊社も、GEKI社も以前からお仕事でも関わりがあり、お互いをリスペクトしています。そんな2社でPR Tableの新しいコーポレートブランドデザインに、お互いの強みを活かして向き合うことができたのは、幸運でしかありません。この座組みを決めて頂いたPR Table社に感謝いたします。

作左部そうなんですよね!普段別のお仕事でもご一緒させていただいているので、今回こうした形でチーム編成をしていただいて、逆にPR Tableさんさすが!と思いました。

ただ齊藤さんも私も見た目が少し怖いので、お打ち合わせで変な圧を感じさせてしまっていたら申し訳ございません(笑)。GEKIもデザインでさんも、めちゃくちゃ優しいチームなので、ご安心いただきたいです。

久保皆さん優しく接していただき、まったく怖さは感じませんでしたよ(笑)私個人としては、関わるスタッフの数も多かったので、全員で目指すゴールや同じイメージを共有して動き出せるような雰囲気づくり、そして丁寧な説明を行うことは特に意識していましたね。

PR Tableのブランドパーソナリティはどう変化した?

久保プロジェクトを進行していく中で、PR Tableに対してどんな印象をもたれましたか?プロジェクト前後での変化などもしあれば教えてください。

齊藤ズバリ“Smile”ですね。社員の方々のポートレート撮影なども過去に実施させて頂く中で、個性豊かなタレントのみなさんそれぞれが常に笑顔だった印象があります。これからも大堀代表をはじめPR Tableのみなさんが笑顔でいつづけられて、それが社会全体にも拡がっていってほしいと願っています!

▲ブランドアイコンを中心にタレントの笑顔が連鎖していくモーションデザインを採用

作左部僕はひとことで言うと「つよさ、やさしさ、かっこよさ」ですね。プロジェクトを通して、本当に人、そしてその先にある笑顔というものに本気で向き合っているチームなんだなと感じました。MVVやパーパスを掲げる企業は多いのですが、それをどれだけの企業が実行できているのでしょうか。事業も行動も、一回の打ち合わせでも、すべてがMVVと一貫している。本当に一経営者としてもすごく勉強になりました。

また、私自身、前職時代からtalentbookの存在も、PR Tableさんのことも知っていました。その時の印象は、少しクールな印象というか、バリューの中でもかっこよさの印象が強かったです。ただ、今回のプロジェクトを通して、クールな印象だけではない、つよさ、やさしさ、かっこよさを兼ね備え、働く人の笑顔が"連鎖する"世界を作ろうとしている、本気の人たちなんだということを感じました。毎回の打ち合わせもすごく熱かったですし、楽しかったです。

久保そう言っていただけるとありがたいですね。実は、PR Tableのブランドパーソナリティのイメージ変遷を言語化してきているのですが、

「クローズ、不良、かっこいい」(創業期)→「オープン、知的、かっこいい」(PR3.0カンファレンスを開催した2018年頃)と変化してきて、これからは「プロフェッショナル、自律的、かっこいい」という人格を目指していきたいと考えています。

より専門性を持った社員が笑顔で自律的に働いているイメージが、プロジェクトを通しても伝わってくれたならうれしいですね。

新ブランドアイコンを名刺やビジネスツールにも展開


▲サイト全体のデザインにも反映されている新ブランドアイコン

久保今回、サイトリニューアルにあわせてブランドアイコンを新たに作成し、名刺やZoom背景などブランドツールのデザインにも反映させることで一貫性を持たせることができたと感じています。こちらはどのように生まれていったのでしょうか。

齊藤今回のコーポレートサイトリニューアルにあたり、PR Tableのビジョンを象徴したアイコンが必要だと考えました。企業で働くタレント一人ひとりの笑顔が生まれて繋がるその一連のストーリーが、その多様性を表すカラフルなグラデーションリングへと集約されるモーションアイコンです。

世界観を構成するブランドカラーも、ただカラフルなのではなく、PR Tableらしく「つよさ・やさしさ・かっこよさ」が同居するカラーパレットをデザインしています。名刺をはじめとするツールには、実際に使用する人が自分の個性をそこに付加することができるデザインの仕組みにして提案させていただきました。

▲12のカラーバリュエーションと写真の有無を選択し、タレント全員に配布されるビジネスカード

久保ビジネスカードも、それぞれの個性が滲み出るデザインなのでとても気に入っています!PR Tableでは、現在もフルリモート体制で稼働していますが、社員の居住地も日本全国さまざまな地域に広がってきています。もちろん名刺としての機能は持ちつつ、会社への帰属意識を持つためのノベルティでもあり、社員証のようなものとして機能するのではないでしょうか。

talentbookで公開されるストーリーコンテンツとあわせて、名刺でも顔を出すことで一人ひとりがタレントとして社会との関係性を築いていく、パーソナル・リレーションズを実践してほしいという想いも込めていますね。

共同プロジェクトに大事なのは、“チームの熱量”

久保では最後に、本プロジェクトを通しての気づきや学びなどありましたらぜひ。

齊藤弊社は、企業のブランドデザインのプロジェクトにおいて、事業主体と外部パートナーの双方の信頼や関係構築が非常に大切だと考えています。そういった意味では、今回のプロジェクトはとても良い形になったと思いますし、こうしたプロジェクトの実施をお考えの企業さまにおいては、ぜひ参考にして頂ける事例になるのではないかと思います。

作左部改めてプロジェクトの成功要因を考えたときに、“チーム全体の熱量”が大きく関係するのではないかと感じております。

もちろん我々、外部パートナーが熱量高く取り組むことは当たり前なのですが、ブランド構築〜サイトリニューアルとなると、ご依頼をしていただく企業様に専任の方がいないことも多く、ご担当者様はマルチタスクの中進めていく必要があります。なるべくご負担をかけないように進めていくことが我々の仕事でもありますが、皆さまが細かな確認ができなかったり、スケジュール的にご意見を言えなかったりすると、後々いい結果には結びつかないように感じます。

しかし、今回PR Table様には細部までご確認頂いたり、こまめにご連絡も頂いて、このプロジェクトにかける想いや熱量がチーム全体に広がっていったように思います。だからこそ、GEKIチームとしてもその熱量に負けじと、熱く今回のプロジェクトに取り組ませていただきました。

改めて、プロジェクトチーム全体の熱量の重要性を感じることができ、特に引っ張ってくださったリーダーの久保さんには、本当に感謝しております。

久保こちらこそ本当にたくさんの学びと気づきをありがとうございました!ぜひたくさんの方々からフィードバックや反応をもらいたいですね。そして何より、このサイトやツールを、たくさんの笑顔が生まれる“きっかけ”にしていきたいと思います!

<Project Partner>

デザインで
CREATIVE DIRECTION:齊藤智法
ART DIRECTION:齊藤智法 & 﨑山龍晴
GRAPHIC DESIGN:﨑山龍晴
MOTION GRAPHIC DESIGN:戸上瑠華(Design&Days)

GEKI Inc.
Producer:作左部力
Creative Director:氏家健吾 
Designer:須藤一輝 

<コーポレートサイトURL>
https://prtable.com/