こんにちは、PR Tableの大堀航です。

本日は、2022年1月19日(水)に開催したfor Startupsさんとの共催セミナー『スタートアップの成長フェーズやビジョンに合わせた採用のありかた』について速報レポートをお送りいたします。

for Startupsさんからはシニアヒューマンキャピタリスト 採用コンサルティング室 室長の林 佳奈さんにご登壇いただき、スタートアップが採用を成功させる上で、おさえておくべきポイントやマーケット感、実際にお客様と日々対峙する中での気づきをお話しいただきました。

スタートアップにおいて良い人材を採用することは、事業成長に大きく直結する重要なミッション。しかし、コロナ禍で安定志向の求職者が増えていることもあり、スタートアップの採用難易度は高まっています。

このレポートでは、セミナーでお話しした内容から要点を整理してご紹介いたしますので、ぜひ採用・組織作りにお役立てください。

スタートアップが採用で苦戦する理由

実はスタートアップの年収面は、上場企業に負けない水準になってきています。
昨年12月7日の日本経済新聞の記事によると、スタートアップの2020年度の平均年収は上場企業の平均に匹敵し、21年度は630万円と5%(29万円)増える見通しここ数年の上場企業の平均よりも20万円前後高い水準になっています。

それでも、スタートアップの企業から採用がなかなかうまくいかないという声の多くが、上記の3つの理由になります。それぞれ説明します。

①知名度で負けている
当然といえば当然ですが、大手企業が長年築いてきた知名度と比較すると、スタートアップはネームバリューで負けてしまうケースが多いです。
優秀な人材ほど現職でも活躍されていて、多忙な合間を縫っての転職活動となります。そのためエントリーできるのは数社に限られ、想起されるか否かは重要な分かれ道です。

「人間は、知っているものからしか選べない」という言葉がありますが、知名度の部分ではやはり大手企業に分があります。

いかにターゲットとなる候補者に自社のことを知ってもらえるか、つまり採用広報が重要になります。
ダイレクトリクルーティングやエージェントの活用と並行して、SNSや採用オウンドメディアといった認知されるための情報発信が鍵となります。

②メッセージングが弱い
先ほど給与が大手企業に負けない水準になってきていると書きましたが、これをお読みの方でご存知なかった方も多いのではないでしょうか。
いまだにスタートアップと聞くと、知名度のある企業に比べて待遇面で劣っている、自分が歩みたいキャリアが歩めるのかが分からない、と思い込んでいる人も少なくありません。

林さん曰く、「たとえばCFOの採用をする際に『CFOとしてこういうことができます』と伝えていることが、他の企業でもできるような普遍的なものになってしまっていると選んでもらえない。自社にしかないチャレンジや、3年頑張るとどうなれるのか、など差別化できる候補者への魅力ポイントを作っていく必要がある」とのことでした。

また、現実的・短期的な話だけでなく、「自社のビジョンが実現すると、社会はこうなる。こんなインパクトが起こせる」というロマンをしっかりと語れるスタートアップは強い、という林さんのお話が印象的でした。

加えて、先ほど知名度を高める情報発信が大事になると書きましたが、多くの企業が見落としがちなのが、「採用広報を闇雲に行ってしまう」ケースです。
林さん曰く、「発信はスタンスも大事。10人に好かれようとするより、5人が合わないと感じても、残りの5人が強く興味を持ってもらえるように設計すべき。こう思われたいんだ、でもこういうターゲットはきっと興味を失うだろうという決めがないと、中途半端に発信したことで、候補者から意図せず『自分には合わないと思った』と思われたり、『第一印象で負ける』というケースもある」とのことです。

だからこそ、戦略的なメッセージ発信が求められています。

③リソース不足
大規模な資金調達を行ったスタートアップが、その使用用途として「採用」を挙げているケースは増えており、ある程度採用に予算を使えるスタートアップが増えています。
それでも、採用の専任担当者がいなかったり、これまでの自社採用の経験が乏しかったりと、少ない人員やノウハウがない中で手探りで採用に取り組んでいるスタートアップは少なくありません。
HR Techの活用など、業務の効率化を行いサステナブルに回る採用体制を整えることがポイントになります。

一方で、伸びているスタートアップに共通するのは「経営者の採用へのコミット」です。
東京のスタートアップにも関わらず、優秀なエンジニアを口説き落とすために沖縄まで直接会いにいくなど、本当に採用が強いスタートアップは、経営陣が自分のリソースを採用に投下しています。

加えて、林さん曰く、採用で成果を出しているとあるスタートアップは、毎週毎週のレベルで、候補者一人ひとりのクロージングストーリーを立てて、ヨミを立てながら進捗管理・成果の振り返りを行なっているそうです。
つい採用は「これからどうするか?」ばかりに目が行きがちですが、「今まではどうだったのか?」「もっとうまくできなかったのか」を振り返る時間をしっかりと担保することが大切だそうです。

入社一人ひとりがインパクトの大きいスタートアップだからこそ、候補者一人ひとりとの選考を大切にし、真摯に向き合うだけのリソースを担保すべきです。

"30人の壁"にぶち当たったPR Table社の事例


創業8期目、現在35名の社員を抱えるいちスタートアップとして、当社PR Tableの変遷についてお話ししました。

当社は、2016年にシードファイナンスを実施してから、2019年までは着実に組織を大きくしてきましたが、2020年・2021年でまさに30人の壁に直面しました。約1/3の社員が入れ替わりました。

だからこそ、2021年、特に重要視したのが、「会社としてのメッセージング」でした。
会社として、入社を検討している方へどんな環境を提供できるのか?どんな人がいて、どんな気持ちで働いているのかをとにかく具体性を持って伝える努力をしました。

リファラル制度も導入し、会社のメッセージを多面的に伝える発信も強化しました。
結果として、2021年は13名の入社のうち5名に社員からのリファラルでご入社いただくことができ、「友人を誘いたくなる」カルチャーを醸成できつつあります。

未来を見据えた採用活動を実践するために


スタートアップはつい目の前の空いた枠をどう埋めるか、という思考になりがちですが、今後の成長・組織拡大を見据えて戦略的に布石を打っていくことも軽視できません。
採用施策としてダイレクトリクルーティングや人材紹介といった刈り取り型の施策だけを考えるのではなく、そもそも「自分たちの存在意義は何なのか?」「他の会社にはなくて、うちにしかない魅力は何なのか?」といった根本のところを見直し、候補者にとって働く意義を伝えるための工夫に力を注ぐ必要があるといえます。

また、林さんのお言葉を借りると、「今いる社員を輝かせることが大事」です。
よい人材を採用し、定着してもらうためには、自社の外側だけをよくする、よく見せるのではなく、内側から変えていく必要があります。
弊社も「タレントブランディング」という言葉を掲げていますが、社員一人ひとりが会社のビジョンやミッション、事業に深く共感し、仕事に対して誇りを持てるような仕掛けをしていくことが、採用成功の第一歩であると考えています。

林さんの「採用は人生を変える仕事。だからこそ、一人ひとりの人生にコミットするオーナーシップを持つ人事や経営者を応援したい」という締めのお言葉がとても印象的でした。

forStartupsについて

forStartupsさんは、成長産業領域におけるヒトの支援(人材支援)と、カネの支援(資金支援)を軸としたハイブリッドキャピタル事業と、スタートアップ ・エコシステム構築を目指して事業を推進していらっしゃいます。

国内最大の成長産業データベースとベンチャーキャピタルなどの有識者からの精度の高い情報を元に、求職者のキャリア、経験、才能を最大限発揮できる成長企業への転職に伴走できる点が大きな強みです。

スタートアップ企業のCXO、経営層レベルから、IPO後も急成長を続ける注目のベンチャー企業まで、幅広く急成長企業に精通している林さんのようなヒューマンキャピタリストがご支援していらっしゃいますので、組織作りを強化したいスタートアップの方は是非forStartupsさんにご相談いただければと思います。

▼forStartupsさんのHP:
https://www.forstartups.com/

talentbookについて

talentbookは、累計1,000社以上にご導入いただいている、「働く人」から企業の魅力を伝える広報・PR支援サービスです。

このセミナーではスタートアップの採用についてお話ししてきましたが、スタートアップが陥りがちな「メッセージが弱い」という課題を解決する手段として、採用ブランディングに必要な「社風や人の魅力を伝えるコンテンツのストック&量産」と「コンテンツの潜在層も含めたリーチ」ができます。

特に採用ブランディングを検討されている・社風や企業の魅力を工数少なくリーズナブルに継続して発信したいという企業様にとってはぴったりなサービスですので、興味のある方はぜひご連絡くださいませ。

▼talentbookのプロダクトサイトはこちら:
https://product.talent-book.jp/