PR Tableはこの度、企業変革・組織開発のプロフェッショナルであるエッグフォワード社にご出資いただきました。同社はなぜ当社へのご支援を決めてくださり、当社に何を期待されているのか。

今回は、数多くの先進スタートアップを支援し、組織の課題や変革の過程を見てきたエッグフォワード社の代表である徳谷智史氏と、PR Table代表取締役の大堀海・取締役の航との鼎談を通して、企業におけるビジョン・ミッションの重要性や今後目指す世界観についてお伝えします。

組織の「芯」から変えていく覚悟を持ち、踏み出した一歩

―エッグフォワードさんとPR Tableとの出会いのきっかけは既存株主であるUB Venturesさんからの紹介でしたが、最初の印象はいかがでしたか?

徳谷智史氏(以下、徳谷氏):最初に話したのは航さんでしたが、出会ったときからピュアでまっすぐで裏表のない方だなという印象ですね。いろいろな経営者さんと対峙していると、本音が見えにくい方も多いのですが、人としての誠実さが見えて、信頼できる方だなと思いました。

▲エッグフォワード代表取締役社長 徳谷智史

大堀海(以下、海):エッグフォワードさんが創業初期から支援されていたユーザベースさんのビジョン、ミッション、バリューや、組織構築のやりぬき方はとても参考にしていたところだったので、今回支援をいただくことに関して比較検討は一切なく、ぜひエッグフォワードさんにお願いしたいという気持ちでした。ビジョンとミッションの草案を持って、一度徳谷さんとお話しする機会をいただきました。

▲PR Table代表取締役/Founder 大堀海

徳谷氏:経営者が組織のいろいろな問題に向き合うことから逃げてしまうケースもままあるのですが、航さん、海さんと話してみて、改めて自分たちが向かうところや、何を大事にするかに立ち返って創り直そうという本気度が素晴らしいと思うのと同時に、航さんと海さんの信頼関係がすごいなと感じました。

たくさんのご相談を頂くため、最近は私が直接関与するお話はほとんどお断りしているのですが、志も経営者としてのお人柄も素晴らしく、お2人とご一緒できるのは、私としてもとても意味があることだと思い、ご支援させていただくことを決めました。

大堀航(以下、航):僕たちはビジョンを作りたいだけではなく、本質的に組織の「芯」から変えていきたかったんです。

▲PR Table取締役/Founder 大堀航

というのも、僕たちは創業後、コロナ禍まで安定成長を続けてきました。でも2020年に入り、事業戦略の迷いや、フタをしてきた組織課題が顕在化してしまった。正直に言えば、経営として、組織として本当に一枚岩になれていない部分があったことに目を背けてきた部分がありました。でも、これからのPR Tableの未来に向けて、覚悟を持って、この課題に向き合わないといけないと思ったんです。

PR Tableの目指す理想に向けて、マネージャー層とメンバー、経営陣と社員、それぞれが本気で向き合い、相互にフィードバックできている会社にしたい。そのために、ビジョン、ミッション、事業戦略はもちろん、評価制度や1on1のやり方まで含めて、徳谷さんと一緒に長期視点で創り直していきたいです、というお願いをしました。

徳谷氏:私たちエッグフォワードは、たくさんのスタートアップを支援していますが、事業モデルやプロダクトが強ければ一定までは伸びるんですが、そこで伸び悩むケースが多いんです。成長し続ける会社の特徴は、未来を見据えたミッションやビジョンとバリュー、つまり「何のためにどこを目指すのか」「どういう価値基準を大事にするのか」を定め、それに紐づいて事業と評価制度などの仕組みが回っているということです。だからビジョンやミッションの構築からはじめるのは、遠回りのようで実は近道だと思っています。

航:今回、エッグフォワードさんには、コンサル支援だけでなく、PR Tableに出資もして、資本参画も頂きましたよね。

徳谷氏:はい、出資を決めたのは、「PR Tableさんの未来に共感したから」に尽きます。

航さんから、組織の「芯」という言葉がありましたが、ビジョン・ミッションと事業・組織に中長期視点で軸を通すために、中長期で本気で経営に伴走していきたい。

だからこそ、私たちは、本当に共感でき、社会を変えていけると信じられる会社には、コンサル的な支援にとどまらず、「出資」を重ねて支援していく「Golden Egg」というスキームを取っています。

PR Tableさんの掲げているミッション、ビジョン、世界観は素晴らしいですし、海さんも航さんも、経営者として多少粗削りなところはあるかもしれませんが(笑)、信頼感や、支えたいなと思える素敵な人柄があり、組織にも本当に素敵な方が多い。いろいろな課題はありますが、これを乗り越えていけばきっと目指す世界観が実現できるだろうなという可能性を強く感じたので、Golden Eggの出資スキームでご一緒させて頂くことにしました。

遠回りのようで近道。ビジョン・ミッションリニューアルプロジェクト

▲リニューアルしたビジョンのキービジュアル

―実際のビジョン、ミッションのリニューアルはどのように進めたのですか。

航:最初から「ビジョンをこう考えています」ではなく、まずは会社の大切にしたいことや今後の事業戦略のお話をさせていただいて、そこから草案として作った新しいビジョン、ミッションをお伝えしました。それに対して、合宿での対話を通して徳谷さんが、「経営としてどういった想いでこのビジョンに至ったんですか?」「ビジョンを達成している状態は事業のどの段階ですか?」とか、「その時の状態や数値はどんなですか?」と問いを立ててくださって。その中で僕らが言語化できてないところがあれば、一緒に対話をしながら再度考えていきました。

海:自分たちで考えているだけだと、いろいろなバイアスがかかって抜け落ちる視点があるんです。徳谷さんの問い立てによって言いたいことややりたいことがぎゅっとシンプルになっていくのを感じることができました。

航:コーチングしていただいている感覚がありましたね。こういうことなのかって。

徳谷氏:今回リニューアルしたビジョン・ミッションは、表面上ではなく、航さん海さんの体験に基づいた、とても強いストーリーのあるものだと思っています。ビジョンやミッションは経営陣の人生や原体験と紐づいているようなものでないと、メンバーに語った時に迫力も説得力もない。魂のこもらない施策は組織に浸透しません。だからこそ、こういう対話の時間を、これからも大事にしたいなと思います。まさに取り組んでいますが、バリューの具体化や解釈、制度との関連など、これからやるべきこともたくさんありますよね。

―参画に当たっては、全マネージャーと1on1をしていただきましたよね。その際感じられたことはありましたか。

徳谷氏:本当に“人”が素晴らしいなと思いました。みんなPR Tableという会社を自分事として捉えて、より良くしていこうと思っている。斜めな方はいないですし、会社、顧客、目指す世界観、ミッションに本気で向き合える素養のある方ばかりだなと感じました。もちろん会社には課題もありますが、その課題を自分事だと思ってより良くしようと思えている。

それは航さん、海さんという経営者の魅力があるからだと思います。PR Tableという会社に惹かれて入ってきたわけですが、そこには、航さん、海さんという経営者の影響も大きい。

そして、皆さん、お二人の掲げる思想とリンクして、PR Tableのサービスの意義に共感していますよね。顧客の大事にしているカルチャーを言語化して、発信して伝えていくというtalentbookというサービスには、大きな社会的意義がありますし、笑顔のきっかけを生み、それが連鎖して世の中に笑顔が増えていくことに繋がっていくと思います。

経営陣の人格と法人格の重なりが健全な成長を生む

海:徳谷さんにそのようなフィードバックをいただけて純粋に嬉しいですね。経営者の力と言っていただきましたが、僕はどちらかというと、皆さんの覚悟と僕らの覚悟がうまく合わさりだした瞬間なのかなと思います。

徳谷氏:「何でPR Tableをやっているんだろう?」ということも含めて、辛い問いもきっとあったと思います。でも、そことまずしっかり向き合ったところと、メンバーを信じるという覚悟。これは今の海さんの話を聞いていてもそれがあるなと思いますよね。

航:「向き合う」という意味では、以前まではたくさん一緒に飲みに行くことが向き合うこととほぼイコールだと思いこんでいたところがありました。でもそれは全くもって間違っていたと今は言い切れます。

「向き合う」というのは、組織としても、個人としてもお互いに成長していくことを前提に、その機会を提供し、挑戦し、フィードバックしていくことだと思うようになりました。そのマインドチェンジをしてから、「僕はみんなに嫌なことを言っているんじゃないか」という思いは持たないようにしています。

徳谷氏:ピュアですよね。無理していた時代もあったと思いますが、航さんは今のほうが自然体なのかなと思います。

航:自分の本来の性格に近いスタイルで経営をしないと良さも出ないし、自分自身が成長しないということを、ここ3ヵ月間くらいでいろいろな方からフィードバックしていただきました。

徳谷氏:経営者の「人格」と、会社の「法人格」が一定程度重ならないと、やっぱり良い会社にはならない。そこが今ちょうど重なりつつあるのではないでしょうか。その意味では、航さんと海さんの重なりも良い感じになってきているフェーズかなと感じています。

―今、課題として見ているのはどんな点でしょうか。

徳谷氏:どの会社もそうですが、組織面で経営者の人柄に依存しすぎているところはあるかなと思っています。ビジョン、ミッション、バリューも、評価制度や1on1についても、最近私たちと一緒に少しずつ設計し始めましたが、これまでは属人性がかなり強かったと思います。会社としてもう一段ステージを上がるには、コア部分は押さえつつ、仕組み化を進めていく必要があるかなと思っています。

長期的なパートナーとして、世の中に発信できるモデルをつくる

―これからこんなふうにPR Tableを支援していきたいという思いをお聞かせください。

徳谷氏:航さん、海さんが掲げるビジョン、ミッションの実現ができたらということに尽きますね。PR Tableさんは、単に顧客を支援するのではなく、社会全体をよくしていく、笑顔あふれる世の中に変えていこうとされています。だから小手先で成長したということだけではなく、日本の幸福度ランキングに影響を与えるような未来を本当に実現していってほしいですし、そこの軸はブレないでほしいと思います。

海:BtoBのサービスで社会を変えていると思えるものは、なかなか作れるものではないと思います。だからこそそれを作れるように頑張りたいと思います。

徳谷氏:少し脱線しますが、こういう兄弟経営もいいなと思いますよ。同族経営は悪いと言われたりすることもありますが、同じ環境で育った血のつながりのある人たちで新しい価値を作っていくのは面白いですよね。

航:“同族”ではあるのですが、僕らは“同質”ではないと思っています。僕は僕の主張をするし、海は海の主張をする。兄弟で多様な目線をカバーしあっていると思います。それに僕と海だけで、今後も経営していくという話でもありません。経営チームの層は厚くしていきたいですし、戦略や事業計画からリーダーシップを持って主体的に動ける会社であることは、今後もっともっと伝えたいです。もちろんそれを推進する仕組みもつくりたいです。

徳谷氏:我々もPR Tableさんをスポット支援の関係だとは全く思っていません。株主でもあるわけですが、むしろ、同じ船に乗っている同志だと思っています。長い関係性の中で、パートナーとして同じ目線を持っていたい。「こうすれば世界が開けていくんだな」と世の中に発信できるようなモデルを一緒に作れたらいいなと思っています。

海:先ほど徳谷さんから属人性が高かったというお話があったように、組織運営のノウハウは、会社にも個人にも積みあがっていなかったので、これからは1人ひとりにちゃんと積みあがる組織作りをしたいと思っています。

せっかく自分の人生を使ってジョインして働いてもらっているので、いずれ卒業することがあったとしても、この会社で学べて、スキルアップしたと思っていただけるようにしたい。自分たちが創業した会社で皆さんの能力が伸びて、市場価値が上がっている姿を見たいと思っています。僕も航もそういう価値観なので、その視座でご一緒いただけたら大変ありがたいです。

徳谷氏:そうですね。是非そんな未来に繋がる組織を一緒に創っていきたいですよね。

航・海:そのためにも、自分たち自身もここから一緒に更に成長していきたいと思います。ありがとうございました。

▲プロジェクトメンバーとしてご一緒いただいているエッグフォワード益永さん(写真左から2番目)を交えた一枚

※撮影時のみマスクを外しています

エッグフォワード様からの出資を発表したプレスリリースはこちら