コロナ禍でもまた来ていただくために。奮闘するレストランサービス部門のリーダー

鈴木が働くのは、PDPが運営するレストラン「ロサンジェルスバルコニー テラスレストラン&ムーンバー」だ。新卒入社で配属されて、3年目を迎えた2022年2月現在、レストランサービス部門のリーダーポジションを担っている。

鈴木 「レストランサービスに携わるチームのメンバーは10人ほどで、私も含めてほぼ全員が20代です。メンバーの多くは後輩なので、私はコントローラー(指示役)の立場でいることが多いです」

若いチームだが、サービス提供や店舗運営に対する意識は、非常に高い。それは、2020年頃から世界中で猛威をふるい続けている、新型コロナウィルス感染症拡大の影響だ。

鈴木 「レストランはビルの中にある店舗で、ビルに出勤する方々にいつもご来店いただいていました。しかし、コロナ禍になって、お客様のご来店が一気になくなったのです。それで改めて気づきました。今までは、オフィスワーカーのリピーター様に支えられていたんだな、と」

一方、コロナ禍でもレストランに来てくださるお客様がいた。そんなお客様に、今後もリピートしていただくにはどうしたらよいのか。これが、チーム全体の課題となり、同時にミッションとなったのだ。

鈴木 「私たちレストランサービス部門のミッションは、お客様にご満足いただき、また来たいと思っていただくこと。そのためには、お客様ごとに、どんなアクションをすべきか常に考えなければなりません。

そして、コントローラーの私だけでなく、チームの全員が、経営者目線に立つことを意識しています。

私たちサービススタッフは、お客様の最前線に立って、レストランで過ごす時間をより楽しく、食事をより美味しくお召し上がりいただけるかに注力しますが、それだけではなく、もう一方でいかに不要なコストを抑えるか等、細かな部分でもしっかり利益も追及することを心がけています。コロナ禍を乗り切るために、マネージャーだけでなく個々のメンバーも考えることで、お客様のご満足とお店の収益を両立することもできるんです」

そんな鈴木は、今年からアニバーサリープランナーに任命された。「プロポーズ」「両家のお顔合わせ」「お子様の1歳の誕生日」をプランニングする重大な役目だ。

若きホープとして活躍の場を広げる鈴木だが、ホスピタリティの専門学校などで学んだわけではない。学生時代はテニスに打ち込んだという鈴木は、なぜホスピタリティ業界へ飛び込むことになったのだろうか。

テニス全日本からホスピタリティ業界へ。働く人たちが生き生きしてかっこよかった

▲バーカウンターでカクテル作り

鈴木は大学4年生まで、硬式テニスに打ち込み「全日本学生テニス選手権大会」にも出場。学生テニスの最高峰に到達したが、テニスを職業にするつもりは全くなかったという。

鈴木 「テニスは大学で辞めようと決めていたので、職業にする選択肢は全くなかったですね。逆に、テニス以外の世界に入っても何でも頑張れる、と思っていました」

テニスをやりきった自信を胸に、鈴木は就職活動に臨んだ。そして、合同企業説明会で、後に就職を決めるPDPのブースを訪れる。

鈴木 「PDPでも展開しているウエディングに興味があったんです。ブースにいらした人財開発室の方にお声がけいただいて説明を聞いたところ、イメージ通りの、とてもキラキラした華やかな世界でした。実際に働いている先輩社員から話を聞いたところ、その方もとても生き生きしていて。この会社に入ったらこんなふうに輝けるのではないか、そう思って面接を受けました」

そして迎えた面接当日。そこで鈴木は、ロールモデルとなる人物に出会う。

鈴木 「面接を担当してくれたのは、レストラン事業の女性マネージャーでした。

女性の立場で管理職として活躍している姿が本当にかっこよくて。私自身テニス部のキャプテンを務めた経験があり、その方が将来の理想像のように感じたんです。ここで働きたいという思いがさらに強くなりました」

順調に面接を経て、無事に内定を得た鈴木は、当初、ウエディング事業への配属を希望していた。しかし、入社までの2カ月間で考え方が変わったという。

鈴木 「内定者期間(入社までの2カ月間)に、会社が展開するすべてのセクションの職場体験に行かせてもらいました。そして、ウエディング、レストラン、フラワーなど、すべての業種がつながっていることに気づいたんです。どのセクションが欠けてもお客様に感動を届けることはできません」

もはや、どの部門でも悔いはない、頑張ろうという気持ちで迎えた入社式。鈴木の配属先はレストランサービス部門に決まった。

アニバーサリープランナーのミッション──お客様の"叶えたい1日"を実現する

▲サービス技術向上の為のロールプレイングは欠かせない

入社後、レストランサービス部門に配属された鈴木。配属直後は苦労の連続だった。

鈴木 「これまではスポーツ一筋で、アルバイトをしたこともなかったので、経験がないことの連続。たとえば、トレンチ(料理を運ぶ時に使うトレー)も初めは持てなかったんです。料理が入ったお皿を落とすなど、いろいろと失敗を重ねました。慣れるまでは正直大変でしたね」

そんな鈴木も、3カ月ほど経ったころには一通りの仕事ができるようになった。しかし、体力的・精神的にまだ余裕がなく、お客様への充分なサービス提供には至らなかったという。そんな時に鈴木を支えたのが、共に働く同期メンバーや先輩だ。

鈴木 「私は同期や先輩に恵まれたなとつくづく感じています。一緒に働くメンバーに恵まれたからこそ続けてこられたんだな、と。メンバーから励ましやサポートをもらいましたし、チャレンジさせてもらえる環境もありました。

チャレンジさせてもらえる環境で、頑張らざるを得ない状況が常にある。そんな環境のなかで目の前のことを一生懸命やっていたら、いつのまにか多くのことができるようになっていました」

様々なチャレンジの中でも、特に印象深く感じたのは、結婚式のキャプテンを任されたときだ。

鈴木 「結婚式の役割の中で、新郎・新婦に1日寄り添うキャプテンという役割があるんです。入社2年目のときに、キャプテンの役割に挑戦する機会が巡ってきました。

そのときは、全セクションのメンバーが協力してくれて。メンバーたちが新郎、新婦、親御さんなどの役になり、本番に備えて毎日ロールプレイングを重ねてくれたんです。ありがたかったです」

キャプテンとしての経験は、現在のアニバーサリープランナーの業務でも確実に活かされている。メンバーたちが鈴木に寄り添ってくれたように、今度は鈴木自身がお客様に寄り添い、お客様が思い描くアニバーサリーの実現に全力を尽くしているのだ。

鈴木 「お客様のご要望を徹底的にヒアリングしてそれを全力で叶えることはもちろんですが、ヒアリングしていく過程で、お客様のやりたいことを引き出して差し上げるというのが私のスタイルです。ご自身ですぐに言葉として表せなくても、心の中には何かしらのイメージがあって、それをヒアリングの中で見つけ出していきます。

お客様の"叶えたい1日"を実現する。それがアニバーサリープランナーのミッションです。とてもやりがいがありますし、お客様のためにできることがないか、日々模索しています。もっと努力したいですね」

一生懸命やるからこそ生まれる「やりがい」──私が輝き続ける原動力

▲感動コンテスト2021 部門別グランプリ受賞者と共に

鈴木は、2022年1月に開催された社内イベント「感動コンテスト2021」において、総合グランプリを受賞した。中堅・ベテランのプロフェッショナルも多くエントリーし、お客様への感動提供スキルを競うこのコンテストで高く評価された鈴木の取り組みは、どのようなものだったのだろうか。

鈴木 「よくご来店いただくお客様とのエピソードでエントリーしました。明るく元気な方で、仕事の節目などに楽しんでリフレッシュする目的で来店いただいていると思っていました。しかし、ある日来店いただいた際、いつもと違う表情で雰囲気も明るくなかったんです。

そこで、一緒に来店いただいていた上司の方にお話を伺いました。すると、ご来店目的が、実は楽しむというよりむしろ気持ちのリセットにあったとわかったのです。そのようなお客様の状況を把握した上で、どのようにしたらこのレストランで感動していただき、しっかり気持ちをリセットして前向きになっていただけるかを考え抜き、適切なアクションにつなげることができました」

お客様の様子をいつも細やかに見る。そして微妙な変化を感じ取り、具体的なアクションを起こす。お客様との信頼関係を築いていたからこそ、出せた成果だった。

コロナ禍で高められた意識を反映させ、よりサービスを深化させていく鈴木。そんな鈴木にとってのやりがいは、目の前の対象に一生懸命向き合うことから生まれる。

鈴木 「やりがいは、目の前のことに一生懸命チャレンジすることで生まれると思います。私にとってやりがいは、最初からあるものではありません。やりたい・やりたくないにかかわらず、やり始めたこと、任されたことに一生懸命打ち込む。その一生懸命さや、出せた結果から、やりがいは生まれるのだと信じています」

チャレンジに際して多くの仲間が協力し、サポートしてくれる風土が、PDPにはあると鈴木は語る。メンバー一人ひとりにチャレンジの機会を与え、細やかに評価することで、みんなが輝ける「適材適所」が実現し、さらなるやりがいも生まれる。

そんな風土の中、鈴木は今後に対して、どのようなビジョンを描き、どのようなチャレンジを考えているのだろう。

鈴木 「リーダーシップを持って、きちんと結果にコミットしつつ、みんなを引っ張っていく存在になりたいです。そして、レストランサービスはもちろん、当初希望したウェディングにも、さらに深く携われたらと思います。新規のお客様を獲得するセールスや、プランニングなど、もっと多くのことができるようになりたいですね。
さらにいろいろな角度からお客様に関わり、いろいろな角度から感動をご提供していきたいです」

さまざまなチャレンジを経て輝く鈴木。今後ホスピタリティ業界を志す多くの女性たちのロールモデルとして活躍を続けていくだろう。