お客様へのオンライン説明をゼロから考案。式場のライブ中継で心をつかむ

▲「旧軽井沢KIKYOキュリオ・コレクションbyヒルトン」の挙式会場前で

ヒルトンのアッパースケールホテルとして、世界中で展開する「キュリオ」。その日本初となる「旧軽井沢KIKYOキュリオ・コレクションbyヒルトン」において、高橋はブライダル業務を担う。

高橋 「ウェディングのプロとして、ホテルとともに結婚式を作り上げています。式場を借りサービスマンの協力を得る一方、さまざまなアイデアやプランをご提供しているのです」

高橋はゼネラルマネージャーとして、自社チームのセールス担当5名とプランニング担当4名を率いる。新卒1年目から48歳のベテランまで個性豊かなメンバーが所属し、その誰もが高いホスピタリティマインドを持っている。また、自らの業務にとらわれずサポートし合う姿勢も、高橋にとって心からの誇りだ。

高橋 「そんな中、新型コロナウイルスの感染拡大に直面しました。PDPも多大な影響を受けていますが、幸いなことに本来はハワイやグアムでの挙式を選ぶような方々が軽井沢に注目するようになりました。おかげさまで今期、旧軽井沢KIKYOは過去最高の成約件数を達成しています」

その背景には、もちろん高橋のたゆまぬ努力がある。挙式希望者への説明を対面だけでなくオンラインのみでも対応できるように切り替え 、ほぼ無いに等しかったオペレーションを確立させた点が高く評価されているのだ。

高橋 「最初はなかなかうまくいきませんでした。対面よりも短い40分程度で話を終え、詳細はホテルを見学された際に伝えようと考えていました。しかし、それきりになってしまうケースがほとんどで、悩むことも多かったです」

そこで初心に帰り、対面と同等の約2時間半にわたる説明に切り替えた。1組に対して1人の専任担当者をつける体制はそのままに、事前ヒアリングでオンライン説明の前から準備を進め、希望日程を聞いて見積もりを出すところまで行う。

高橋 「すると、みるみるうちにご成約件数が増えていきました。中でも、式場のライブ中継が大きなカギ。会場や当日のイメージをよりお伝えできるようになりました。婚礼料理の試食を除けば、コロナ以前と変わらないレベルでご説明できていると思います」

そして、高橋が最も大切にしているのは「式を挙げる2人の目線」。もちろん最優先にすすめるのは旧軽井沢KIKYOだが、ほかの式場がベストだと判断したら素直に伝えているのだ。

高橋 「お客様との会話の中で『なぜ、このような結婚式を希望されるのか』を掘り下げることが重要です。そのようにチームのメンバーにも指導しています。メンバーにはもちろん売上アップも期待しますが、私が気負いすぎてしまってはコミュニケーションが一方通行になってしまいますよね。だから、第一に考えなければならないのは『お客様に寄り添うこと』。これを胸に、日々の業務に臨んでもらっています」

若手時代に経験した挫折。気持ちを奮い立たせたあの言葉

▲新卒、長崎配属の頃の高橋

高橋が新卒でPDPに入社した理由は、「早くから成長の機会を得られるから」。実際に若手マネージャーが多く活躍しており、切磋琢磨できる環境に心引かれた。

高橋自身、上昇志向が強くマネージャーになることは入社以前から思い描いていたという。ビジネスマンは自ら学んで力を付ける能力が必要、との考えも持っており、「PDPなら、自分の市場価値の向上や成長が期待できる」と門を叩いたのだ。

高橋 「入社後はザ マーカススクエア長崎の配属となり、ウェディングプランナーとしてプランニングを担当していました。プランニングは単価アップが目標の一つにあるのですが、それが得意で、次第に自信をつけていきました。

その後、東京丸の内の式場に配属され、ウェディングセールスを担当することになったのですが、プランニング時代のように上手くいかなくて。マネージャーになるために結果を出そうとガツガツしてしまったことが、裏目に出てしまったんです」

当時、同期を見ると、早ければ入社2年半で昇進し、3、4年目を迎えると周囲には役職者が増えていた。しかし、高橋自身はなかなか上のポジションに進めなかったのだ。「悔しくて悔しくて、やりきれなかった」と振り返る。

高橋 「それでも、セールスから逃げる気にはなりませんでした。私自身、負けず嫌いなこともありますが、そもそもできないことを環境のせいにしたくなかったんです」

そんな高橋の気持ちを支えたのは、入社前の面談で出会ったゼネラルマネージャーの言葉だった。

高橋 「僕は仕事ができて、家庭を大事にしているようなカッコいい大人になりたいと思っていたのですが、選考のときに『そういう人はいますか?』という話を人事の方にしたんですよ。そしたら、当時のゼネラルマネージャーの方と面談の場を設けてくださいました。

自分が考えていることが実現できるのかと問いかけたとき、『出来るよ』と言われたのと同時に『ただ、どこに行っても自分次第だよ』という話をされました」

どこの会社だろうが、どこにいようが自分次第でどうとでもなる──。

試行錯誤をしながらもやがて高橋は、入社から5年半がすぎた2019年12月に昇進。そして2020年9月にはゼネラルマネージャーに抜擢される。

声を拾い、背中を押す。マネジメントとは「メンバーを理解すること」

▲「旧軽井沢KIKYOキュリオ・コレクションbyヒルトン」のメンバーと

高橋は自らのキャリアについて、よく先輩や上司に相談してきた。その中で、身に付けるべきは信頼と実績であり、誰もが「信頼はできるけど、実績が足りないね」と口をそろえるようにアドバイスされたという。実際に、高橋の成約率は社内でも下から数えるほうが早く、結果を出さなければならないことは自覚していた。

高橋 「このままではダメだと考え、トップセールスと呼ばれる方々にも話を伺いました。『福岡に優秀な社員がいるから、会って学んできなさい』と、東京から現地への出張に行かせていただいたこともあります。これだけ多くの人に学び、支えられているからには絶対に結果を残さなければと闘志が湧いてきました」

こうした、声や気持ちを掬い上げ、支えられた経験があるからこそ、現在もメンバーの声を聞くことは欠かさない。

高橋 「マネジメントとは、メンバーを理解することだと私は考えています。『なぜそう思うのか』を掘り下げることが肝心。お客様へのヒアリングと同じです。その上で、『あなたのやり方でいこう』『こんな視点もあるよね』『弱点の対策を練ろうか』などと提案しています。また、何かチャレンジしたいという話があれば、チャレンジしてもらい、実践で経験を積んでもらうことを大切にしています」

そんな高橋が理想とするマネージャー像は、現段階では「話しやすくて穏やかな人」。これはメンバー時代から思い描いているものだ。

高橋 「『この人に言っても何も返ってこない』とか『全部否定される』と感じてしまうと、話す気がなくなってしまいます。メンバーそれぞれにも価値観がありますから、私の価値観を押し付けないようにすることが大切です。明確な答えがあれば、それも伝えますが、私の持っている答えがすべてではありませんから」

軽井沢を次のステップへ進める場所に

高橋が次に目指すのは、軽井沢のチームを「人が育つ組織」に育てること。自身がこの地でユニットマネージャーになり、さらにゼネラルマネージャーにまで育ててもらったので、今度は後輩たちに還元する番だと考えている。

高橋 「軽井沢のチームはアライアンスの業態ですから、BtoBもBtoCのビジネスも学ぶことができます。ビジネスマンとしてもスキルアップして、みんなで次の上のレベルに到達したいですね。『軽井沢に行けば成長できる。自分の次のステップに気付くことができる』。このようなチームを築きたいんです。

また、私自身の現在の目標は、エグゼクティブマネージャーになることです」

カッコイイ大人になりたい。そんな思いが高橋にはある。深く考えるとその目指す姿には自身の父親の姿が浮かぶという。

身近な人との関わりを大切にしてきた高橋だが、今後はウェディングのみで終わろうとは思っていないと野望を語る。社内で展開しているフラワー関連の事業やレストラン事業にも携わり、知見を広げて入社時より興味のあったコンサルティング事業でも力を発揮したい、と考えている。

会社のビジョンである「感動で満ちあふれる日本を創ってゆく。」を自らリードしていきたいという、強い想いが高橋を掻き立てているのだ。

高橋 「とはいえ、まずは目の前のこと。『お客様に喜ばれる結婚式とは何か』をこれからも追い求めたいです。ご成約数を伸ばして実績を出し、旧軽井沢KIKYOがこのエリアのウェディングでトップ3に入ることも目指します」

身近な人との関わりの中で自分が成長していると改めて知り、この気付きをこれからも大切にしたいと語る高橋。PDPのウエディング部門を牽引し、自分も周囲も成長するために、理想とするマネジメントを追い求め続ける。