「学ぶ」から「はたらく」へ。教育系企業での知見を携えパーソルグループに転職

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パーソルグループの一員となる前は、教育系企業でマーケティングや商品開発に携わっていた木村。

木村 「新卒で教育系企業に入社し、長いことD2C(Direct to Consumer、消費者直接取引)のダイレクトマーケティングを担当していました。海外新規事業を取り扱うチームにいたころは、進出する国を決めて現地調査し、現地に駐在して支援するなど、事業を統括的に見ていました。これが新規事業のマーケティングに醍醐味を感じたきっかけであり、今の仕事の原点になっています」

教育業界で「学ぶ」領域に没頭した後、「はたらく」を支援したいと考えパーソルグループへの転職を決めたと言います。

木村 「“学ぶ”と“はたらく”は地続きの領域です。教育業界で人々の向上意欲を支援するためにマーケティングや商品開発をしてきたので、その経験を活かして次は“はたらく”に携われる場所を探していました。そんなときに出会ったのがパーソルグループでした。

パーソルホールディングスには2019年に入社。DX本部で各子会社を支援するプロジェクトに参画し、2021年4月にはパーソルイノベーションへ出向することになりました。本当は2年間という期間限定だったのですが、とてもやりがいを感じられたことから、パーソルイノベーションの仕事に本腰を入れるべく、期間満了を待たず1年後に転籍しました」

蓄積したナレッジを使い、事業のステージごとに適した支援を提供

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木村が室長を務めるデジタルマーケティング室は、新規事業が幅広いマーケティング施策を横断的に実施するための支援を行っています。

木村 「マーケティングの観点で各事業の“足りない”部分を補うのが私たちの役割。マーケティング担当として特定の事業部、あるいは各事業の中に所属するのではなく、事業の外から横ぐしで支援しています。部門名は『デジタルマーケティング室』ですが、デジタルマーケティングに限らず、事業ステージごとに必要なマーケティングを実施するというイメージです。

たとえば初期段階。パーソルイノベーションの新規事業は最小単位で立ち上がるので、事業責任者がセールスや商品開発を兼務することは珍しくありません。とくにプロブレムソリューションフィット(PSF)(※1)段階ではマーケティング専任担当がいないことも多く、私たちデジタルマーケティング室がマーケティング業務を担当しています。また、その次のプロダクトマーケットフィット(PMF)(※2)段階では、マーケティング担当者が着任しても手数が足りないことがあります。その場合も私たちのような存在が求められるのです」

※1 顧客が抱える問題や課題を解決する製品(プロダクト、サービス)を提供している状態のこと ※2 製品(プロダクト、サービス)が特定の市場において適合している状態のこと

具体的にどんな支援を行っているのか。木村は次のように続けます。

木村 「事業の初期フェーズでは、サービスが世間に認知されていないことがほとんど。認知度を上げるために、まずは『テレマーケティング』で直接的にターゲット企業群にコールドコール(架電)を行い、商談アポイントを獲得します。その活動を通じて、誰の・どんな課題に・何を訴求するかを確立していきます。

ある程度定まってきたら、ターゲットに合わせたWebサイトやLP(Landing Page、広告のリンク先ページ)を用意する『コンテンツマーケティング』を実行。事業化時に仮説ベースで制作された短くて簡素なLPをリニューアルし、一定のコンバージョンが期待できるように環境を整え、インバウンドリードの増加をめざします。

またこれら2つのステップを経た事業は、『広告』を使ってさらなる流入拡大を図ります。事業の成長のためには、見込み顧客を増やすチャネル作りが不可欠。Web広告やSNS広告、その他外部媒体を利用して認知度向上と顧客拡大のアクセルを踏み込んでいきます」

こうした支援を行う上で役立つのが、木村が兼務する「ポスタス」でのマーケティング経験だと言います。

木村 「『ポスタス』は有償ポスレジではトップクラスの事業で、今は直販を強化するグロースフェーズ。私はその“中の人”として、オンライン・オフラインのマーケティング施策を総合的に行い、リード獲得・商談化設定を進めています。

当然、広告を出す際の訴求設定や押さえるべきセオリーなどはナレッジとして蓄積しています。それらを『ポスタス』の中にとどめるのではなく、成長フェーズにある事業や立ち上がり間もない事業に応用・横展開することで、効果的で効率的な支援につなげています」

外側から中と変わらない熱量で。俯瞰して見られる支援者だからこそ発揮できるバリュー

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デジタルマーケティング室の役割はあくまでも“外”からの支援。木村は、その仕事のどんなところにやりがいを感じているのでしょうか。事業の外だけでなく「ポスタス」の“中の人”も経験している木村だからこその視点でこう語ります。

木村 「ゼロイチの立ち上げを外側から支援し、事業の成長に貢献できる点が大きなやりがいです。複数の事業に携わるので、商材の違いや事業ステージを踏まえて最適な施策運用を考え実行するのは難しいですが、それがおもしろさにもつながっています。

もちろん、事業の中にいるからこそ、できることもたくさんあるでしょう。その一方で、全体を俯瞰した立場だからこその気づきや、客観的な意見を伝えられるのは、私たちのような外側から支援者として関わる人間にこそできること。私たちがいることで、結果的に事業をもっと強くできるのです。

今、私は『ポスタス』で言えば事業の中、パーソルイノベーションで言えば外側からのマーケティング支援を行っており、それぞれ違ったおもしろさがあるとしみじみ感じています。ちなみに、デジタルマーケティング室は人数が少なく、実際に手を動かすような作業も全部自分たちで業務に当たっています。“さまざまな筋肉を使う”という働き方も、私たちならではかもしれません」

“車輪の再発明”をしないために。“型化”を意識したマーケティングで遠回りをなくす

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少数精鋭で新規事業を支援するデジタルマーケティング室。同部のビジョンである「“車輪の再発明”を防いで、事業を最速で立ち上がらせる」を実現するために意識していることがあると言います。

木村 「“車輪の再発明”とは、広く受け入れられて確立されている技術や解決法を知らずに、または無視して再び一からつくることを指します。新規事業においては、知らないが故に車輪を再発明してしまうことが往々にしてあります。実際に私自身、前職で再発明してしまったことがありました。

そこで意識しているのが、業務の“型化”。型化されたものがあれば、常識やセオリーに最初からたどり着けます。知っていれば防げた失敗や遠回りをなくすことができますし、スピード感を持ってマーケティング活動を推進できます。多くの事業に携わっているからこそ、それぞれの施策で見えたことを型化し、他の事業やこれから立ち上げる新規事業に活かしたいと考えています」

最適なマーケティングを提供する上では、型化の他にも意識していることがあると話す木村。

木村 「顧客理解とマーケット理解も、筋の良いアイデアを出すために欠かせません。外から見ているだけではわかりにくいこともあるので、最近は商談に同席することもあります。とはいえ、一番大事なのは事業責任者との信頼関係だとも思っています。各事業の課題を理解し先回りして手を打っていくには、事業責任者と対等に会話できるスキルセットが不可欠。これは、若いメンバーであっても求められることでしょう。

時には方向性を巡って議論が白熱することもありますが、それは事業の成功に対して、お互いに高い熱量を持っているからこそ。絶対に必要な議論だと思いますし、そうして互いにさらけ出した想いを、良いマーケティングに昇華させていきたいですね」

今後は、マーケティング活動のスピードアップと効率アップに向け、「新規事業にフィットした顧客基盤をつくる」と意気込む木村。最後にデジタルマーケティング室に合致する人物像として、次のように語ります。

木村 「当部は、さまざまな事業に関わりを持ち、マーケティングという分野で成長と挑戦ができるチーム。自分自身のコアとなる知識やスキルを持ちつつ、幅広い経験を重ねたい、そんな人なら活躍できますし、ぜひ来ていただきたいですね」

※記載内容は2023年5月時点のものです。