転職支援未経験者はもちろん、経験者だって不安
──パーソルキャリアにご入社する前、新しい職場や仕事に対する不安はありましたか?
夏井:前職では業界に特化したエージェント※で勤務していましたが、同じ転職支援業ではあるものの不安はありました。前職のエージェントの場合、製造業の求人に限られるため、転職希望者様にご紹介する求人にも偏りがでてしまうことに対して、個人的に葛藤がありました。パーソルキャリアは業界トップクラスの案件数があって、求職者様ありきで多彩な提案ができることに魅力を感じ転職を決めたのですが、「業界特化型から総合型に」なり、ご紹介する求人の幅が圧倒的に広がるため、かなりギャップはあるだろうと予想していました。
※転職支援会社(転職エージェント)は取り扱う求人で「総合型」と呼ばれる幅広い求人を扱うものから、特定の業種・業界やターゲットに特化した求人を扱う「業界特化型」に分けられます。
藤本:私はほとんど未経験で入社しました。前職は転職メディアの営業をしており、社内に転職支援事業もあったので、キャリアアドバイザー業務に対するイメージはある程度は持っていました。ただ、やはり不安はありましたね。転職メディアの営業はお客様に商品を売るというゴールが明確でしたが、転職支援の場合はゴールを一緒に転職希望者様と設定していくことになるので、それがおもしろみでもあり不安でもありました。
──そういった不安を解消するのが本題の「CA(キャリアアドバイザー)カレッジ」だと思いますが、概要としてはどういった研修ですか?
藤本:事業部付けの組織開発の組織で、本業務に入る前に約2カ月間、専任トレーナーがキャリアアドバイザー業務の導入をサポートしてくれる研修制度です。トレーナーはほとんどが元々キャリアアドバイザーに従事していたため、実践的で細かいところまで学ぶことができるので、私のような未経験者にとっては本当にありがたかったです。
夏井:自分は経験者でしたが、ここまでサポートがあるのかと驚きました。パーソルキャリアが考えるキャリアカウンセリングの考え方を学べたことは、自分のキャリアアドバイザーとしての幅を広げる大きな助けになってくれました。あとは、システムの使い方も事前にマスターできたのは良かったです。
超実践的な研修でキャリアアドバイザー業務を学ぶ
──研修の特徴は何かありますか?
夏井:とにかく実践的ですね。一方的に教えるのではなく、考えさせるスタンスだと思います。たとえば、「求職者様が第一志望の企業の選考に落ちてしまった場合、どう対応すべきか?」といったお題が出されるんです。それについて、一緒に研修を受けている人たちでチームになって議論します。そこで出たアイディアをトレーナー相手にロープレで実際に試してみて、それに関してフィードバックをもらうというような流れですね。
一方的な講義ではなく、「チームで考える→試してみる→フィードバックをもらう→再度考える」というフローのため納得感がありますし、習得するスピードも圧倒的だと思います。
藤本:研修の内容も工夫されていておもしろいんです。たとえば、すごろく研修というものがあって……。カウンセリングの流れをすごろく形式でロープレしていくんです。
さいころを振って出た目に駒を進めていくと「求職者様から~質問がきた」といった具体的なお題があり、ここでどういう対応をすべきか、みんなで考えて……。まあロープレなんですが、それがゲーム形式になっているので盛り上がるんですよね。
※研修内容は随時変更されます。記事の内容は2022年6月当時のもの
夏井:実践的と言えば、「メールの打ち方研修」はものすごく役立ちましたね。【求職者さまの状況がこうです→メールの文面を考えて5分以内に送ってください→その内容をみんなで共有してそれぞれいい点を参考にする】という研修なので、各人の書き方がすごく参考になります。ビジネスライクな文章を書く人もいれば、寄り添った文面の人もいて、自分の引き出しが増えていくことが実感できます。
藤本:あとはトレーナーが毎日1on1の時間を確保してくれて、予定の確認をします。キャリアアドバイザーは送られてくるメールも多いですし、スケジューリングをうまくしないと業務に追われることになってしまうので、優先順位のつけ方なども指導してくれます。この辺は実際の業務をするようになってきた際にありがたみがわかってきますね。
生きた教材──先輩キャリアアドバイザーのカウンセリングから学ぶ
──CAカレッジでとくに学べたことを挙げてください。
夏井:私はカウンセリング※同席です。他のCAの方のカウンセリングに同席する機会って普通はほとんどありません。だからかえって自分の型ができてしまい、そこから抜け出すことができず、成長できないというケースが多いと思います。
私の場合は、前職がモノづくりに特化したエージェントであったため、「求職者様が技術的に何を叶えたいかを中心にお伺いする」という狭い中で深さを追求していくスタイルのカウンセリングだったんです。
CAカレッジでカウンセリング同席をする中で感じたのは、「求職者様が本質的にどういう価値観を持っているかを徹底的に考える」ことを、どのキャリアアドバイザーも実践しているということでした。たとえば、転職理由はもうこれ以上話せなくなるところまで深掘りして、価値観を把握することを徹底してやるんですよ。
自分のこれまでのカウンセリングスタイルとのギャップが大きくて、驚きの連続でした。「こんなところまで聞くんだ……」って(笑)。
※カウンセリング…個人が自身のキャリアについて考え、転職活動、キャリアアップのためのアドバイスやサポートを受けるためのプロセス。ライフステージや職業経験、興味関心などに基づいて、キャリアに関する悩みや問題を共有し、解決策や具体的なアクションプランを提供すること。
──なぜそこまで深掘りをするんでしょうか?
夏井:それは、われわれがご提案できる案件の幅が広い総合型のエージェントであるからだと思います。表面的な希望や不満だけしか把握していなくても転職のご支援はできるかもしれませんが、求職者様の本来の希望を叶えることにはつながらないことが多いはずです。
藤本:私もキャリアアドバイザーとして業務を進める中で、深掘りする意義を強く感じます。たとえば残業時間が多いことに不満を持っている求職者様がいらっしゃれば、シンプルに現職よりも残業時間が少ない会社を探してご紹介することも可能です。ただ残業時間に関してもう少し深掘りをしていくと、「残業の“時間”が嫌なんじゃなくて、無駄な作業をする“非効率性”が嫌である」ことがわかる場合があります。そうすると、残業時間が短い以上に効率的で合理的な経営思想を持っている企業様が向いているかもしれない……。といった感じに、ご提案の幅が広がりますし、こちらがおすすめする理由も明確になり、納得感のあるご転職につながると思います。
実践的なテクニックだけでなく、顧客志向を学んだ
──CAカレッジでの学びは本配属後にも活きていますか?
藤本:本配属されてからも全く違和感なく業務に入ることができました。カウンセリング準備やヒアリング方法だけでなく、メール文面やスケジューリングを学べたのは良かったです。キャリアアドバイザーはメールをはじめ業務量が多いのですが、いちいち「どうしよう?」と考えることなく進められるので、求職者様との時間をしっかり確保できています。
夏井:求職者様のスキルだけではなく、価値観にまで踏み込んだカウンセリングでさまざまなご提案ができるようになり、自分のスタイルの変化や成長を実感しています。
求職者様の可能性を広げるような転職支援ができるキャリアアドバイザーとしてよりスキルアップしたいという想いでパーソルキャリアに転職してきたので、本当に良かったと思っています。
藤本:夏井さんのおっしゃる通りで、価値観に寄り添うというのは本当に皆さんが実行されていると感じます。面接で聞いた内容、CAカレッジのトレーナーさんに教えられた内容、現場の先輩社員が実践している内容に一切ブレがないのは本当にすごいことだと思いますね。
夏井:そうですね。「パーソルキャリアのカウンセリングスタイル=求職者様の価値観に寄り添う」というものが徹底されているので、新しく入ってくる人にとって迷いがなくていいですよね。CAカレッジで学んだことをベースにして個々人でやり方をブラッシュアップしていけば良いので、未経験者も経験者も、本配属後にも着実に成長していけると思います。
※記載内容は2023年4月時点のものです