ユーザーにとって魅力ある求人情報を掲載したい。その象徴がこのプロジェクト!

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——本プロジェクトを立ち上げた経緯を教えてください。

近藤 「入社後3年間にわたって携わった求人メディア『an』が事業撤退し、dodaの広告営業に携わることになったとき、改めて心に誓ったことがあります。それはユーザーにとって魅力ある求人情報をdodaに掲載することです。なぜなら、ユーザーに選ばれるサイトを作ることが、dodaの価値向上につながり、結果として、私たちがご支援する顧客にも還元されるものであるから。その象徴としてもっともふさわしいと思ったのが、日本企業のなかで時価総額トップクラスを誇る某企業様の求人情報でした。

実は当時からdodaには、この企業様の求人情報が掲載されてはいましたが、期間限定の工場内製造案件(期間従業員)募集のみで、求人メディアに対する期待値は決して高くないことが伺えました。それでも同社の求人情報を掲載したいとこだわったのは、業界大手の企業様が動けば、製造業が変わり、より多くの人に雇用機会を創出できると考えたからです。

この大きな目標を実現するために私がまず取り組んだのが、社内でこの企業様と取引のある営業担当に片っ端から電話をかけることでした。有効な戦術を立てるには情報収集と社内協力者を見つけることが欠かせないと思ったからです」

——おふたりは近藤さんから協力を要請された立場になります。近藤さんから連絡を受けどんな印象を持ちましたか?  

小川 「まずは定期的に情報交換の場を持ちませんか、とお誘いをもらい快諾しました。私が所属する部署には、歴代の担当者が集めた人脈と知見の蓄積があります。その情報が役立つならと思い、即座に協力させてもらうことにしたんです」

 「この企業様からは、人材紹介サービス部門全体で年間200職種ほどの求人案件を預かっていました。また、社内に散在する情報をひとつに集約できれば、私たち自身がお客様に提供するサービスの質も上げられるかもしれないと思いました。

これをきっかけにパーソルキャリアから提案できるサービスの幅が広がる可能性があるなら、貢献しない理由はありません。私も以前から部門間、サービス間の横連携の重要性を感じていたので、すぐに参加させてもらうことにしました」

近藤 「皆さんと情報交換をするようになってしばらく経ってからのことです。私たちを取り巻く状況に変化が表れはじめました。そのトリガーとなったのは企業様ご自身です。これまでの自動車製造業からモビリティカンパニーへの変革を強く打ち出されるとともに、従来の新卒採用至上主義から脱却し、IT人材を中心に中途採用比率を3割から5割へと増やす方針を明らかにされました。

これは新たなチャレンジに挑む私たちにとって追い風なのは間違いありません。事実、同社にとって初となる第二新卒採用が決まると同時に、私たちが提案した『doda独占掲載』をご承諾いただける余地が生まれたからです。それがこのプロジェクトが本格的に動きはじめるきっかけでした」

顧客に精通した社内の営業から情報を集め戦略を練った結果、doda独占掲載を実現

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——プロジェクトではまずどのような取り組みを?

近藤 「まずは当該企業が第二新卒採用をはじめる旨をdodaで大々的に告知し、同社の第二新卒採用のために開設されたページに転職希望者を送客する⎯⎯それがこのプロジェクトの根幹をなす取り組みです」

——小川さん、堤さんはこのプロジェクトでどのような貢献をされたのですか?  

近藤 「当該企業はカンパニー制を敷いていらっしゃいます。各カンパニーのキーマンがどなたで、それぞれどんなニーズや課題をお持ちかを正確に把握した上で、本社人事部にアプローチできたのは、おふたりをはじめ各部署で当該企業を担当する営業担当から得た情報がとても役に立ったからでした」

小川 「実を言うと近藤さんからお話をもらった時点では、どこまでのスピード感を持って取り組んでいけるのか、懐疑的に思う部分もありました。これほどの日本有数の大企業ですから、こちらからの意欲的な提案にどこまでビビッドに反応してくださるかまったく読めなかったからです。

でも結果を見れば明らかなように、そんな考えは杞憂にすぎませんでした。当該企業の採用動向については、かなり理解しているつもりでしたが、担当者である私自身が驚くほど、非常に迅速に対応してくださったのがとても印象に残っています」

堤 「普段カンパニーごとにいらっしゃる採用担当者様との接点は多く、足もとの採用ニーズについてのお話しはよくしていたのですが、全社の採用戦略まで視点を引いてお客様と話し合う機会があまりなかったなと、このプロジェクトを通じて改めて気づきました。社内での定期的な情報共有を通して、自分が見えていないお客様の姿を違う角度から見ることができたのは、このプロジェクトに参加して良かったことのひとつです」

近藤 「おふたりともお忙しいなか、時間を割いて情報共有してくれたからこそ独占掲載が実現できました。ご自身が背負う営業目標を達成したい気持ち以上に、お客様のために貢献したい、ユーザーに価値ある求人情報をお届けしたいという想いを共有していたからこその成果です。おふたりにそう言ってもらえるのはプロジェクトの発起人としてとても嬉しく思います」

プロジェクトの成功を機に求人メディアへの期待値が向上。 さらなる取り組みも

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——プロジェクトの成果についてはいかがでしょう?

近藤 「独占掲載の直接的な効果としては、第二新卒採用サイトへの想定を越える送客の実現と、さらにdoda会員登録数の増加にも貢献しました。第二新卒採用の成功をきっかけに、キャリア採用における主要な5つの職種の求人案件を掲載いただくこともできたので、まさに上々の滑り出しだったのは間違いありません。

先ほど堤さんが触れた通り、当該企業からは、200職種におよぶ求人案件をお預かりしています。dodaにより多くの求人情報を掲載させていただけるよう、これからも媒体やサービスを超えた取り組みを提案していくつもりです」 

——このプロジェクトを通じて、小川さん、堤さんの日常業務に変化はありましたか?

小川 「定期的に情報を共有しているおかげで、自分のなかにあるお客様への理解度や解像度が高まったように思います。大企業の変化はゆっくりしているという先入観がなくなり、ヒアリングの際にも以前より踏み込んだ質問ができるようになりました。頂戴した求人票に対してどんな方を紹介すべきかを考える際にも、俯瞰して物事を捉えられるようになった結果、マッチングの精度も向上したように感じます」

堤 「小川さんの言うように、私も先方の担当者と今まで以上に踏み込んだお話しができるようになり、お客様の3年後や5年後を見据えた提案がしやすくなりました。今回のプロジェクトで、企業様がパーソルキャリアに対して期待感を持って向き合ってくださっていることがよくわかり、以前よりも、より良い人材をご紹介できる環境が整った気がします」

部署やグループの壁を乗り越え、 製造業の未来を拓く新たな成功事例を生み出したい

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——改めてお聞きします。おふたりはこのプロジェクトをリードした近藤さんについてどんな印象をお持ちですか?

小川 「dodaに企業様の求人を掲載することが目的のプロジェクトではありましたが、近藤さんは、人材紹介サービスに携わる私たちにもメリットがあるよう最大限に配慮してくれましたし、実際に知らず知らずのうちに身についてしまったお客様に対する思い込みを取り払うきっかけを作ってくれた恩人でもあります。日々の仕事へのモチベーションも高まり、日常の業務にも良い影響がありました。ですから近藤さんにはとても感謝しています」

堤 「私も同感です。これまでRAとしてIT業界の顧客企業に対応する機会が多かったので、業界大手の企業様のIT人材ニーズに対する知見を深められたのは、言うまでもなくこのプロジェクトがきっかけでした。近藤さんは、所属部署や社歴、年齢に関係なく挑戦する人を応援するパーソルキャリアのカルチャーを体現している人だと思います」

近藤 「ありがとうございます。このプロジェクトは多くの方の協力や知見があっての取り組みです。これからも皆さんにメリットをお返しできるよう、お客様との信頼関係の醸成に努めつつ努力したいと思っています」

——このプロジェクトを踏まえ、今後どのような取り組みにチャレンジしたいですか。

近藤 「先ほども触れた通りdodaへの掲載案件数を増やしていただけるよう働きかけるほか、人材紹介サービスやエンジニア向けの採用イベントの開催なども交えつつ、パーソルキャリア全体で採用をサポートする体制をより強固にしていきたいですね。

次のステップとしては、このプロジェクトで得た成果を他のメーカーや自動車業界以外の企業様にも転用していきたいと思っています。パーソルキャリアは営業目標の達成だけでなく、数字では表せない目標やミッションへの取り組み姿勢などを多角的な視点から評価してくれる会社です。

これからもパーソルキャリアにしかできない提案を現実のものにするため、試行錯誤を恐れず、部署の壁、グループの壁を乗り越えていきたいと思っています」

※社員の所属組織および取材内容は2022年11月時点のものになります。