部品の行政と業務統合に従事。責任ある仕事を任され、やりがいを感じる日々

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2017年にOKIに入社し、2022年1月現在はコンポーネント&プラットフォーム事業本部の技術サポートチームに所属する山崎。現在、大きく分けてふたつの業務を担当しています。

山崎 「ひとつは、コンポーネント&プラットフォーム事業本部に登録されたすべての電子部品の行政です。聞き慣れない言葉かもしれませんが、行政とは、装置の基盤となる電子部品などに優先順位をつけ、使用部品を選別する業務のこと。

部品は細かく見ていくと、数年後に製造中止になってしまうもの、あるいは部品メーカーの推奨品などそれぞれに特性があります。最新技術の部品採用から製造中止に至るまで、つまり、部品のゆりかごから墓場まで面倒を見ているんです。部品の特性を理解し、開発設計者に情報を伝えることで、より高品質で安定的な製品生産が可能になります」

山崎が所属するチームには、現在8名が在籍。その中で山崎を含む3名が部品行政に携わっています。使用する部品が、安全規格や環境保全の規格をクリアしているかをチェックする品質管理部門、部品調達を行う調達部門、さらに部品を実装する工場などあらゆる部署と連携を取りながら、業務を進めています。事業部の中だけにとどまらず、OKIグループ全体でも活躍の場があり、部品の採用時には社外のメーカーやベンダーとも関わるため、会社の代表という重大なポジションでもあります。

また、それだけでなく所属部署の再編に伴い、業務統合に関わる業務もあります。統合されたのは、メンバーだけではありません。現場のオペレーションや業務フローなどの統一化も進める必要があります。

山崎 「たとえば、管理のデジタル化がその例です。ある部署では、使用部品の管理を紙ベースで行っていましたが、統合に伴い全面的にWeb上での管理に変更しました。紙ベースで対応している部署に対して、デジタル化を促す役回りを担っていますが、紙からデジタルへの移行にはさまざまな課題が伴います。しかし、私は人とコミュニケーションを取ることがとても好きなので、統合業務に対しても充実した気持ちで対応できています」

他部署とのコミュニケーションが多いからこそ、「自分の言葉で直接伝えることを大事にしている」という山崎。メールやチャットではもちろんのこと、できる限り会話をするよう努め、ニュアンスや雰囲気を正確に伝えることを大事にしているといいます。

山崎 「仕事は社内コミュニケーションが中心となります。行政という立場上、どうしても設計者などに対して無理をお願いする場面もあって。そういったときはよりやわらかい表現や、同意をさしはさみながら、気持ちの良いやり取りができるよう心がけていますね」

親近感のあったOKIへ──インターンを経てここが自分の居場所だと確信

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そんな山崎がOKIに入社した決め手は、インターンシップで経験して感じたことにあるといいます。

山崎 「私がOKIを受けようと思った理由は、ふたつあります。ひとつは、親戚がOKIの社員だったこと。そしてもうひとつは、地元群馬県の高崎にOKIの大きなビルがあったことです。物心つくころから親しみを感じていて、『いつかあんなところで働いてみたい』という憧れに近い想いもあったように思います」

就職活動を始めた大学3年生時、募集をしていたOKIでインターンシップに参加。そこでの経験が、山崎の入社意欲をさらに強いものにしました。

山崎 「インターンシップでOJTを担当してくれた方が、人柄も面倒見も良いとても親切な方だったんです。10日間ほどの短い間だったので、正直なところ、仕事内容を完璧に理解することは困難でしたが、職場の雰囲気や自由で開放的な空気は感じることができました。『ここなら楽しく働くことができそうだ』と思い、入社を決めました」

2017年に入社後、山崎は約3年間、制御部チームに所属。装置のマザーボード設計開発などに携わりました。

山崎 「設計〜評価を主に担当しました。上司も同僚も本当に良い方ばかりで、職場環境には恵まれていると感じていましたが、仕事を進めていく中で『自分はもっと人と関わる仕事がしたい』という想いが強くなっていったんです」

転機が訪れたのは、入社3年目に入って間もないころのこと。より他部署との連携が必要な部品の行政業務に携わることになります。半年ほど部品業務と開発業務を兼務し、2020年4月に部品業務チームにジョインしました。

その後も着実にキャリアを積み重ね、自身が希望した部署で奮闘する山崎ですが、その中でもとくに大変だったことがあるといいます。

山崎 「入社2年目のときです。OKIで初めてとなる新しい技術を導入しようと思ったとき、最新の技術動向を把握することが難しく、右も左もわからないまま10社以上のメーカーと話をして、導入に至ったという経験がありました。これまで、こんなに多くの社外の人とやり取りをしたことは無かったので、とても苦労したことを覚えています」

業務にも人間関係にも慣れてくるといわれる、入社2年目。山崎は、周囲の助けを借りて無事に乗り切ったといいます。

山崎 「実際に、この取り組みは研修で行う論文作成のテーマにもしました。論文を作成するのは大変だったんですが、その過程でいろいろな先輩からアドバイスをもらいました。資料作成やスピーチのときの話し方まで……。社員みんなが自分事のように応援してくれるんですよ。苦労はありましたが、人に恵まれているなと再確認した出来事でもありました」

自主性を持ち、自分の意見に責任を持つことが、成長の土台となる

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社内コミュニケーションを円滑に行うことで安全で効率的な製品生産に貢献し、社内での評価も高い山崎。入社当時のある出来事以来、「思ったことは自分の言葉で伝えること」を大切にしているといいます。

山崎 「入社して間もないころのことです。あるプレゼン資料を先輩社員に事前に見せたところ、訂正を勧められ、いわれるままに修正しました。ところが、プレゼンが終わった後、訂正した箇所に対し上司から『間違っている』と指摘が入ってしまって……。

実は、元々自分が記載していた内容が正しかったんです。もちろん、好意で助言してくれたことはわかっていますし、先輩からの指摘を受け入れたのは自分ですが、すっきりしない気持ちになってしまって……」

その一件以来、納得いかないことをそのままにすると、自分のためにも会社のためにもならないと感じたといいます。

山崎 「仮に先輩や上司と意見が食い違ったとしても、自分の意見はきちんと伝えようと決めたんです。上司のことも先輩のことも尊敬していますが、みんな同じ人間。常に正しいとは限りませんから(笑)」

反対の意見を持っていても、つい空気を読んで口を閉ざしてしまいがちになるものですが、それは自身にとっても会社にとってもマイナスな行為。少しの勇気を持つことができれば、活発な意見交換が生まれ、よりよい結果へと導くことができると感じた出来事だったと振り返ります。

山崎 「現在所属する部署には、発言しやすい環境があり、自由な意見交換が行われています。そういったことも、仕事に対するモチベーション向上させる要因のひとつになっていますね」 

働くなかで気がついたのは、「自分にとって理想の働き方こそ大事だ」だということ

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入社以来、ふたつの部署を経験した山崎。働く上で大事なことは、表立った条件だけではなく、それぞれの理想とする姿によって異なると強調します。

山崎 「仕事をするにあたって、給与面に目が向くのは避けられないことだと思います。しかし、『働くとはどういうことか』と改めて考えてみたとき、給与が最も大事なことかといえば、決してそうではないと思うんです。実際に働いてみて私が重要だと感じるのは、職場環境や風通しのよさ、残業量、ワークライフバランスといった部分。“自分にとって理想の働き方ができるか”という点が鍵になると感じています」

とはいえ、就活サイトなどでは給与や諸手当、休日の数など、わかりやすくまた比較しやすい情報が中心に掲載されており、目が留まりやすいのも事実です。

山崎 「入社前に本当の働きやすさについて知るのは難しいのが現状です。だからこそ、インターンシップに参加したり、先輩社員に積極的に話を聞いてみたりするなど“リアルな声を聞くこと”にこだわってほしいと思うんです。そうやって入社後の働き方をできるだけ具体的にイメージすることが、理想的な働き方への第一歩だと思います」

今後、「部品のことは山崎に聞け」「山崎に聞けば大丈夫」といわれるような頼りがいのある存在になることを目指すという山崎。

山崎 「部品業務の立場としては、設計や調達部門、工場や社外の方など多くの方との関わりがあります。今はベテランの方を頼って質問を受けるケースが多いですが、今後はもっと自分を頼ってもらえるように力をつけたいですね。

仕事上の直接的な関わりはなくても、人と人とをつなぐ架け橋のような存在になれたらいいなと思います。この年齢で2つの部署を経験できたのは、とても貴重なことだと思っています。部品の知識だけでなく、回路設計等のエレキの知識も持ち合わせた、唯一無二の存在で今後も在りたいと思っています」

自分の立ち位置を確立しながら、若手社員と共に会社を盛り上げていきたい——熱い想いを胸に、山崎の挑戦はこれからも続いていきます。