コミュニケーションの力で築いたチームの“一体感”と広がった可能性

高校時代に社会科という学問が好きだった富田。人に教えることも好きだったことから、将来は教員になることを目標に大学へ入学しました。大学では所属学科のイベント企画やゼミ長など、まとめる役割を担うことも多くありましたが、すべてがうまくいくわけではありませんでした。

富田 「2年間ゼミ長を務めていましたが、正直、最初はゼミ中もみんなで活発な議論はできなくて。どうにかしないと……と思い、懇親会も企画したのですが全然人が集まらなかったんです。これはまずいと思い、積極的に同期や後輩に話しかけたり、相手の興味があるものを調べてコミュニケーションをとるようにしたりしました。

その結果、半年くらい経過したあたりから仲良くなり始めたんです。ゼミ活動も活発になりましたし、最終的には後輩から『ゼミ行くの楽しいです!』と言ってもらえて。すごく嬉しかったですね」

積極的にコミュニケーションをとることで、ゼミ活動に変化をもたらした富田。就職活動中、自身の将来をあらためて考えたとき、ゼミ活動の経験が彼の将来に大きな影響を与えます。

富田 「将来を考えたとき、教員は生徒とコミュニケーションをとることには変わりないのですが、“教える──教わる”という関係で一方的な感じがしてしまったんです。一方で、一般企業に勤めるとお客様や社内と双方向でコミュニケーションがとれる気がしました。

みんなとコミュニケーションをとりながら関係を築いていくと一体感も生まれるし、それって世の中で大事なことだなと感じていたんです。そこに気づいたとき、一般企業で働く選択肢もあるな、と思うようになりました」

将来の選択肢が増えたことにより、一般企業で働くのであれば自分は何がしたいのかを考えるようになった富田。当初はさまざまな業界を見ながらやりがいを探していましたが、選考を受けていく中で、「営業をするなら自社製品で誇りをもって販売したい」「いろいろなお客様を相手に売れる方が楽しいのではないか」と思うようになります。

富田 「選考時はOKI以外の会社も受けていました。ただ、街を見ていてATMやプリンターなど、ふとしたときにOKIのロゴが目に入ること、そして、各業界でシェアが高いものを提供していることが自分のやりたいことと合致しているな、と思ったんです」

中学高校の教員免許も取得し、最後まで将来を迷った富田。コミュニケーションの取り方や、やりがいの観点から悩みぬいた結果、選考時に思い浮かぶことが多かったOKIへの就職を決意します。こうして、2015年に富田はOKIに入社しました。

お客様からのひと言で実感。“人間関係の構築”が何よりも大切だということ

入社して初めての配属先は、法人企業をお客様とする営業部署。担当は製造業のお客様を中心に、新規案件や1社あたりの売り上げが少ない案件でした。

富田 「お客様に提案をするうえで、幅広い製品の知識を習得するのはもちろんですが、技術者の協力もあって初めて提案がうまくいきます。なので、社内の方とのコミュニケーションはとても意識していましたね。

また、お客様によって扱う製品や、提案する内容も変わってくるので、その分社内で担当する技術者もさまざまです。直接会いに行って話すことはもちろん、時には飲みにいくなど、仕事外の時間も交流を持つようにしました」

コミュニケーションを大切にしながら仕事を進めてきた富田ですが、とくに印象に残った出来事があります。それはお客様からの些細なひと言でした。

富田 「お客様からプリンターの案件で見積もりのご依頼を承った際、『本当は他社でやろうと思って進めていたんだけど、ふとね、富田さんの顔が思い浮かんだから電話したよ』と言ってもらって。そのときは本当に嬉しかったです。何回も通ったことで関係が構築できた証みたいに感じて。こういうところが最終的に営業として一番大切なんだろうな、と実感しました」

営業の醍醐味を感じることができた富田ですが、初めからすべてがうまくいったわけではありません。このエピソードは壁にぶつかったからこそ、生まれたものだったのです。 

富田 「実はそのお客様はOJTの先輩から担当を引き継いだものでした。先輩と訪問しているときは当たり前のように通っていたのですが、いざ自分だけが担当になると『メールで大丈夫ですよ』と言われてしまって……それが続いてしまったので、正直焦りました。ただ、それと同時に、先輩はお客様としっかり関係を築いていたんだなと思ったんです。

なので、くじけずにメールで送付可能な書類もあえて直接出向いて説明したり、OKIで開催しているセミナーをご案内したり、些細なことでもアポイントをとり続けました。

結果、会っていただけるようになり、最終的には顔が思い浮かぶぐらいの関係になれたんです。この経験で、コミュニケーションをとるだけではなく、その先にどのような関係を築けるかがもっと大切なことであると気づきました。それは今でも意識しているポイントのひとつですね」

変化をチャンスに変える。──すべてをポジティブに、そして“おもしろく“

5年間担当してきた製造市場ですが、2020年4月より中国支社への異動が決まり、金融市場で地方の金融機関の担当となります。仕事内容や生活環境も変わり、転職したと思うぐらいの変化だと語る富田。新しく担当することになった地方金融機関の担当営業として、知識を吸収しながら、日々営業活動をしています。 

富田 「改めてお客様を理解することが大切だと実感しています。OKIはメーカーなので製造市場を担当していたときはお客様がどのような仕事をしているか、ある程度イメージができました。それが、銀行になると初めて担当することに加え、お客様の仕事のイメージや抱えている課題がなかなかつかみづらくて……初めは何をどのように提案するべきかわからず、試行錯誤しました。

ただ、OKIには全国に支社がありますが、各拠点に地方銀行の営業担当がいます。各地域での導入事例やお客様の反応などを共有していて、時には製品の説明会も開催されています。同じ支社内の先輩だけでなく、このように横のつながりがあるのは参考になることも多いし、提案をするうえでの大事なポイントなど、気づきをもらえるきっかけにもなるので毎日が勉強です」

意欲的に日々を過ごす富田ですが、最初は異動に抵抗感があったと話します。しかし、今ではそのときに感じていた心配要素はなく、現状をポジティブにとらえていました。 

富田 「私は関東出身なので、普通に人生を歩んでいたら、ずっと関東圏にいたと思うんです。率直に異動の話を聞いたときは不安の方が大きかったですが、今はとてもこの生活を楽しんでいます。その土地でしか経験できないこともあると思うので、ある意味第二の故郷ができた感じですね。

そして、支社は首都圏と比べると人数は小規模になります。その分、他の市場を担当している社員とも話す機会が増えたので、これまで得られなかった情報も聞けておもしろいんです」

“今”の“自分”にしかできないことを。自分の思い描く未来を導くために

5年間の製造市場担当から金融市場に変わり、新たなキャリアを歩みはじめた富田。異動したからこそ、自分しかできない営業活動をしたい。──そう、熱い想いを語ります。 

富田 「現在、金融市場のお客様に対し、ATMのようはハードウェアの提案から、店舗業務の効率化など新しい店舗スタイルの提案を行っています。直近の目標はまずは今の仕事で成果を残すことです。

そして、その経験を経たうえで、今担当している金融市場で得た知識や経験を法人営業に還元したいですし、これまで法人担当で得た経験を今の提案活動に活かしていきたいという思いもあります。ふたつの市場、首都圏と地方の営業を経験した自分だからできる営業活動を目標としているんです」

そんな富田も就職活動中はどの企業が自分の一番やりたいことができるのか、悩んだ学生のひとり。社会人になって営業を経験した今だからこそ、「人に直接会って話を聞くこと」の大切さを伝えます。 

富田 「今、自分がメーカーで営業をしていることが正解なのかどうかはわかりません。それは、就職活動中、まったく見ていない業界もあったし、他にどんな仕事があるか社員に話を聞く機会も少なかったからです。もちろん、今の仕事は楽しいし、やりがいも感じています。ただ、就職活動中に視野を広げていれば、もっと自信をもって今仕事できているのかも、とも思います。

会社に入ってしまうとなかなか他業界の人の話を聞くことは難しいです。しかも、入社してから感じたのですが、仕事をする上で他の業界がなんの仕事をしているかの知識があるかないかで提案するときの幅が変わるなと。 それらはネットだけの情報では難しくて、やはり直接人と会わないと得られない情報ってたくさんあると思います。なので、ぜひ学生だからこそできる就職活動の機会を通じて、いろいろな情報を吸収していってほしいです」

コミュニケーションをとることを大切にしながら、大きな成長を遂げてきた富田。これからは富田だからこそできる営業で活躍の幅を広げていくでしょう。