企画・開発から提案、講演まで。RPAソリューションに関するさまざまな業務を経験
テクノロジー&ソリューション事業部に所属している竹内。IT業界への就職を決めた理由は幼少期の環境が大きかったといいます。
竹内 「私の父はSEをしており、その影響もあって5歳前後からパソコンに触り始めていました。そのころから将来はITに関する仕事がしたいと漠然と考えており、高校・大学と情報系の学校に進学しました。
高校や大学ではC#やJavaを中心にプログラムの勉強を行いつつ、情報処理技術者試験に挑戦し、応用情報技術者試験に合格することができました。
就活はIT業界に絞って行い、最終的にNTTデータシステム技術への入社を決めました。日銀や大規模金融機関といったミッションクリティカルなプロジェクトに関わることができ、やりがいを感じることができるのではないかと考えたからです」
入社後は、主に業務自動化に関わる案件を担当してきた竹内。これまでのキャリアを次のように語ります。
竹内 「2018年から2021年までの約3年間、RPAソリューションに関する開発や企画に携わりました。RPAとは『Robotic Process Automation』の略称で、PC上で行うキーボードやマウス操作を自動実行することで、業務を自動化するソフトウェアです。
JavaやPythonの開発だけでなく、お客様へ直接ソリューションを提案したり、社外イベントで講演したり、一般的なSEではなかなかできない貴重な体験を数多くさせていただきました」
2021年からは、AI開発案件に配属され、2022年9月現在は金融機関様向けのAI開発を行っています。
竹内 「AIを利用することで、金融機関の融資審査業務など人の判断が求められる業務を効率化することが可能です。
また、融資審査AIを活用することで、これまで金利収入よりも事務コストが高くなるため貸し出すことのできなかった小規模事業者や個人事業主への融資審査が可能になる、といった金融機関にとってのメリットも生まれます。現在は、AWS上でAIが学習や推論のために利用するデータの加工処理などを作成しております」
さらなる業務自動化には、AI技術が不可欠。新領域へチャレンジした理由
2021年に、上長と相談した上でAI開発案件へと異動した竹内。理由は大きく2つあるといいます。
竹内 「1つ目は、業務自動化を考える上でAIは必要不可欠であると感じたためです。現在、少子高齢化による労働人口の減少もあり、働き手の不足が社会問題となっています。
今後は労働者一人あたりの生産性を上げることが重要になっていくと考えており、生産性を上げるための選択肢の一つとしてRPAがあります」
RPAを利用すれば、データ収集業務やデータ入力業務といった事務作業を自動化することが可能に。しかし、RPAには課題もあると竹内は続けます。
竹内 「RPAは、事前に業務の手順を記録しておく必要があるため、ルールに基づいた定型的な作業は自動化できても、人の判断を伴うような非定型業務は自動化することができません。しかし、AIを組み合わせることができれば、RPAによる業務自動化の範囲が広くなります。
たとえば、手書き文字を読み取るAI-OCRとRPAを組み合わせることで、紙の帳票に書かれた内容を読み取り、システムに投入するといった一連の流れを自動化することができます」
AI開発案件に興味を持ったもう一つの理由は、新しい技術領域に挑戦したかったためだという竹内。
竹内 「私は元々IT技術に興味があったため、当社に入社しました。しかし、RPAソリューションの案件では普通のSEにはできないような、さまざまな体験をさせていただいた反面、システムの開発業務は少なく、技術領域の深いスキルを身につけることが難しい環境でした。
そこで、今後はより技術領域に重点を置いて成長していきたいと考え、先述したAI領域の案件があればチャレンジしてみたいと、当時の上長に打診したのです。その結果、金融機関向けの融資審査AI案件への異動が叶いました」
各分野のプロと一緒に働くことが、スキル・モチベーションアップに
NTTデータフィナンシャルテクノロジーは、社員がそれぞれのキャリアプランを実現しやすい環境が整っていると、竹内は語ります。
竹内 「業務については、自身の希望を上長に伝えることで、ある程度それに沿った仕事を担当できます。実際に私も上長に相談した結果、AI領域へのチャレンジを実現できたので、非常にありがたかったです。また、社内公募の制度もあるため、他事業部の案件や他技術領域の案件にジョブチェンジしやすいと思います。
そのほか、研修や自己啓発支援の制度も充実していると感じます。興味のある研修やudemyは事前に申請することで無償で受講できますし、技術関連の参考書なども会社から一定額まで購入してもらえます。高度な資格を取得すると報奨金も出るので、資格取得のモチベーションも高いです。これらの制度を活用すれば、社員それぞれが思い描くキャリアプランを実現できると感じます」
また、現場にはさまざまな分野のプロフェッショナルがいるため、彼ら彼女らと一緒に仕事をすることでスキルアップできるという竹内。
竹内 「私は情報系の高校・大学出身ですが、入社するまでAIやクラウドの知識・経験が全くありませんでした。そのため業務を進める上で、学ばなければならないことがたくさんあり、大変さを感じることも……。
しかし、職場には社内や社外を含め各分野のプロフェッショナルの方がいて、一緒に仕事をすることができます。技術領域に詳しい方はもちろん、長年営業をやってきた方や、広報・マーケティング、法務の領域に詳しい方たちと働いたことで、自分にはなかった観点での気づきや学びも多くあります。
やはり独学で学ぶより、有識者の方と一緒に実践で学んだほうが知識が早く身につきますし、貴重な経験でもあるので働くモチベーションにもつながっています。また当社のエンジニアは、開発はもちろん、サービスの企画からシステムの維持まですべての工程に関わることができます。さまざまな業務を担当できる分、身につく知識やスキルも幅広いので、とてもやりがいがあります」
目指すはAI案件のフルスタックエンジニア。自分の成長が社会貢献につながると信じて
これまで、「業務自動化」に携わってきた竹内。将来のキャリアを次のように考えています。
竹内 「少子高齢化や労働人口の減少といった社会問題は、今後も続いていくはず。そこに業務自動化というアプローチで、自らの知識・スキルを活かして貢献できるのはありがたいことなので、引き続き関わっていきたいと思っています。
今は技術的に学べることが多いAI案件が楽しいので、しばらくはAI案件で活躍できるエンジニアを目指していきます。AI案件には、業務課題を分析するための顧客とのやりとりや、AI開発基盤の構築、開発したAIの評価/説明などさまざまな業務があります。NTTデータフィナンシャルテクノロジーには、どの業務にもチャレンジできる機会・環境があるので、将来的にはすべての工程をこなせるようなフルスタックエンジニアになりたいですね。
今はまだ、基盤領域やデータサイエンスの領域のスキルが足りていないと感じているので、実業務や資格取得などを通してスキルアップしていきたいです」
5年後、10年後には、業務自動化を実現する新しい技術が登場しているはずだという竹内。これまでやってきたRPAやAIだけにこだわらず、新しい技術領域にもどんどん挑戦していきたいと意気込みます。
竹内 「当社には、私のようにさまざまな技術領域に興味関心のある社員が多く在籍しており、研修や資格取得に関する福利厚生も充実しています。担当する案件は異なっても使用している技術は同じことも多いので、所属や案件に関係なく技術的な交流が活発になればさらに良い環境になると思います。
そのための第一歩として、現在、事業部横断で初心者向けのAI勉強会を企画しています。将来的には社内の有志メンバーで、AIのコンペティションやハッカソンなどに出場してみたいですね」
新たな挑戦が自身のキャリアだけでなく、会社の成長、ひいては業務自動化という社会貢献につながると信じて──AIエンジニア・竹内の活躍から今後も目が離せません。