“最速の格闘球技”ラクロス一筋の学生時代。営業に憧れ未知のIT業界へ

▲製造ITイノベーション事業本部 松尾 俊祐

大学時代の松尾 俊祐は、ラクロス部に所属。毎朝始発電車で登校して自主練を行い、さらにメンバーと汗を流した後、授業へ。そんなストイックな日々を送っていました。

もともとITに関する知識はほとんどなく、入社当時はショートカットキーの存在すら知らなかったほどだといいます。

松尾 「もともと人と話すことが好きです。そんな自分のキャラクターなら『営業職が向いているだろう』という考えがあり、就職活動は、業界ではなく職種を軸に行っていました。その上で、“何”を扱う営業になりたいかと考えた時に、あらゆるモノに付随し、かつそれ自体が商品にもなるITの可能性に引かれ、SIerを選んだんです」

2017年、NTTデータへ入社。

希望通り、営業職としてキャリアをスタートさせます。ただし、最初に待っていたのは、一般的に「営業」と聞いて連想されるものとはずいぶん異なる業務でした。

松尾 「NTTデータの新グループ企業設立準備の一環で、ビジネスプロセスの検討に携わりました」

入社前に抱いていたイメージとのギャップに戸惑う暇もなく、新会社設立までの数カ月間は、無我夢中で目の前の仕事に取り組んだといいます。

そして、年が明けた2018年。松尾に最初の転機が訪れます。

システム開発の試験工程のリーダーとして、単身でのプロジェクト参画が決まったのです。初の開発プロジェクトにして、チームメンバーを束ねるリーダーに。しかも、ベンダーはシンガポールの会社だったため、仕様書はすべて英語でした。

さらに言えば、プロジェクトの拠点は神戸にあり、平日はホテル住まいの“半・単身赴任生活”が幕を開けました。

この時点で、松尾はまだ、入社1年目をようやく終えようかというところ。新入社員に与えられるミッションとしては、相当高いハードルでした。しかし、松尾はこの難関に果敢に挑みました。

初めてづくしのリーダー経験。不屈の精神で、言葉と経験値の壁を突破

▲学生時代はラクロス一筋。ストイックな日々を送る

プロジェクトに着任した松尾が真っ先に取り組んだのは、英語学習。それまでの試験工程の遅れを取り戻すため、シンガポールの開発メンバーとの緊密なコミュニケーションは必須でした。そこで、週に一度電話会議を行うことに。当然、会議の進行はリーダーである松尾の役割です。

松尾 「学生時代は、英語を最低限しか勉強してこなかったので、『英語で会議なんてできないぞ』と(笑)。ホテルで毎朝5時に起きて、出勤までの時間を英語学習に充てました」

また、日本側の試験チームのマネジメントも、リーダーの重要な役割です。ただし、10名ほどのメンバーは全員、松尾よりもはるかに業務経験が豊富な年長者揃い。知識と経験の不足を補うため、コミュニケーションのとり方には気を配りました。

松尾 「きちんとメンバーの方々の納得を得られないとプロジェクトの進行にも支障があるので、物事の結論だけでなく、背景も含め論理立てて伝えるように心がけていました。

また、自分の言葉が相手にどう捉えられるのかということは常日頃から意識していて、リーダーとしてメンバーと会話をする際も、どんな言葉を選ぶべきかを慎重に考えていましたね」

自分の言葉が相手にどのように受け取られ、どのような影響を及ぼすのか──。発する「言葉」への自覚は、チームスポーツに没頭していた学生時代を通して身についたものだといいます。

また、二重三重の困難にもめげずにプロジェクトに向き合うことができたのは、上司からかけられたある言葉に奮起したからでした。

「松尾に任せるよ」。

上司のその言葉に、松尾は、「何としても期待に応えたい」という強い想いを掻き立てられたのです。

松尾 「機会をせっかく与えてもらった以上は、しっかりやり切って期待に応えたい。そんな気持ちがあったからこそ踏ん張れました」

着任から約1年が経った、12月末のある日。その日は松尾の誕生日でしたが、ホテルに戻ったのは夜も大分更けてから。ほっとしたのもつかの間、そこに追加のバグの発見を知らせる1本の電話が……。

そんな、“忘れがたい”一夜も乗り越え、試験は目標とした期限内に完結。無事、システムのリリースに漕ぎ着けた時の喜びは格別だったといいます。

まだ見ぬ方へ、より困難な方へ。乗り越えた壁の分だけ強くなる

1年余りに及んだチームリーダーとしての経験は、松尾のキャリアに対する考え方にも影響を及ぼします。

入社当初は「営業」志向でしたが、「開発」を経験したことで、より幅広い業務を経験したいと考えるようになったのです。

松尾 「せっかくさまざまな職種があるのだから、入社5年目くらいまではなるべく多様な業務を経験して、その後10年目くらいまでの間に自分のプロフェッショナリティを磨きたい。そんな想いを抱くようになりました」

神戸での半・単身赴任生活が終了した後は、製造業向けERPパッケージの運用保守、インフラの運用改善、さらにお客様のIT戦略のコンサルティングと、実に様々な業務を経験します。いずれも、松尾が自ら上司に希望を伝え、それが聞き入れられて実現した配置でした。

松尾 「コンサルティングに関しては、最初に上司に希望を伝えた時は、自分の中での想いややりたいことも“ふわっ”としていたので、『甘い』とはじき返されました」

しかし、その後「なぜコンサルティングを経験したいのか」を言語化できるようになると上司にも意欲が認められ、結果的に1カ月間という短期ではありましたが、コンサルティングの現場を経験することができたのです。

未知の領域に挑むのは、「多様な業務を経験したい」という想いの根底に、強い信念があるから。

松尾 「たとえ失敗しても、それを糧に成長したいと思っています。新たな挑戦には正念場がつきもの。その正念場を乗り越えるための力を、今のうちに獲得したいんです」

この想いが、自らに高いハードルを課し、それを飛び越える原動力になっています。

そして、2020年9月、松尾は新たなチャレンジの場に足を踏み入れました。NTTが設立した新会社、NTTアノードエナジー株式会社への出向が決まり、同社が展開するEV充電サービス事業に携わることになったのです。

同社が保有する充電スポットは、国内に260箇所余り。これらの運用を行いながら、事業を収益化していくミッションを担うチームの一員として、業務に当たっています。

松尾 「自治体との折衝など、対外的な交渉に臨む機会も多く、入社以来もっとも“営業らしい”働き方をしているかもしれません。ビジネス自体がまだ新しいので、学ぶことも多く楽しいです」

チャレンジを楽しみながら、一歩一歩

▲お客様への価値創造のため、走り続けます!

2021年春に入社5年目となる松尾の一日は、学生時代と変わらず早朝からスタートします。朝は5:40に起床。出社前に、30~40分ほど体を動かすのが日課です。

松尾 「早起きと朝の筋トレは、学生時代からのルーティンですね。朝に体を動かすと仕事にも気持ちよく入れますし、自分の心身をマネジメントする上で、トレーニングが大切な時間になっています」

ラクロス部の練習に励んでいた学生時代と変わらないストイックさは、仕事に対するスタンスにも現れています。

自らに与えられた仕事のゴールを正しく理解した上で、一つひとつの仕事に着実に取り組むこと。そして、相手の期待を上回る結果を返すこと。その意識を、常に持ち続けているといいます。

松尾 「ハードルが高い方が燃えるのは間違いありません。どうやったらそれを乗り越えられるのかを考えるのも楽しいですし、実際にハードルの向こうへ行けた時の達成感は格別ですね」

そんな松尾の目下の目標は、現在携わっているEV充電サービス事業を軌道に乗せること。

また、その先は、職種にかかわらずお客様と直接コミュニケーションをとることのできるポジションでの仕事を希望しているのです。

松尾 「『NTTデータの顔』として認知してもらえるような存在になりたいです」

自己の成長を強く願い、挑戦のプロセスをも楽しむ。その強さが、松尾をさらなる高みへと押し上げます。