「IT」×「人」に興味。そして選んだソリューション営業という仕事

▲NTTデータ ビジネスソリューション事業本部 滝口智也

幼い頃から、コンピューターやインターネットが身近な環境で育った滝口。父が自宅でパソコンを使い仕事をする様子を間近で見続けてきたこともあり、大学進学時は、迷わず情報系学部を選びます。プログラミングを学ぶ授業もありましたが、滝口自身は、「ITのしくみ」よりむしろ「ITの活用」に興味があるタイプ。ITの導入による企業の業務効率化について、研究を行っていました。

また、学生時代にもうひとつ注力していたのが、高校生向けの学習塾での、チューターのアルバイト。20名以上の生徒を受け持ち、定期的な面談を通じて生徒たちの学習相談に応じる中で、自らのある志向に気付いたといいます。

滝口 「生徒には、当然それぞれのキャラクターがあるので、コミュニケーションのとり方ひとつとっても、いちばん“伝わる”方法は生徒によって異なります。どんなコミュニケーションをとれば相手に伝わるのか。そのことを考えながら生徒をモチベートすることが、自分にはとても合っていると感じましたし、とてもおもしろいなと思ったんです」

この言葉通り、全国で500人あまり存在するチューターの中で、担当する生徒の学力向上率が第1位に輝いたこともあるほどの、“すご腕”の持ち主です。

ITへの関心と、人と向き合う仕事への興味。この両方を併せ持つ滝口が「ソリューション営業」を志すようになったきっかけは、就職活動中に参加したNTTデータの会社説明会でした。

滝口 「幅広い顧客をターゲットに、特定のソリューションで課題解決を図っていく『ソリューション営業』という職種を、その時初めて知りました。同時に、自分がやりたいのはこれだ、と思いました」

こうして、2013年にNTTデータに入社します。配属先は、ネットワーク全般に関するソリューションを扱う事業部。ここで、希望していた「ソリューション営業」としてのキャリアを歩み始めます。

“伝書鳩”であることにもがいた3年間。そして、一念発起!

自らの志向や適性との一致を感じ、強く惹かれた「ソリューション営業」という職種に、希望通り就くことができた滝口。しかし、入社からしばらくの間は、思うような動きができない日々を送ることになります。

滝口 「ソリューション営業は、一方ではお客様と、もう一方では社内の開発チームと向き合うポジションです。

当初は、お客様のご要望をすべて社内に持ち帰っては、開発チームにそのままパス。結局、両者の考えを“伝書鳩”のようにただただ伝達することしかできませんでした」

上長が伝える言葉は開発チームにも響くのに、自分が同じような内容を発信しても、反応はいまひとつ──。その理由も、今なら理解できると滝口は言います。

滝口 「自分はどう考えるか、自分はどうしたいのかという“WILL”が、その頃の私には無かったんですよね。だから、発する言葉もどこか上辺だけで、相手に届いていなかったのだと思います」

経験値の低さゆえの葛藤の日々は、入社から約3年続きました。

転機になったのは、トレーナーでもあった上長の、他部署への異動が決まったこと。経験が豊富で、何かにつけ頼りにしてきた上長と離れることになり、滝口の中には、現状からの脱却を誓う強い気持ちが芽生えたといいます。

それ以降、滝口は自らにふたつのルールを課すようになります。

ひとつは、対お客様、あるいは対開発チーム、どちらとやりとりする際も、事前に会話をシミュレーションして、自分なりの「仮説」をもって臨むこと。

もうひとつは、両者の発言を額面どおりに受け取り伝えるのではなく、実現性や妥当性を見極め、自分なりに道筋を整理した上で、もう一方への伝達を行うこと。

滝口 「これらの点を心がけるようになってから、まず開発チームのリアクションが変化していきました。自ずと、お客様への提案活動もスムーズに進められるようになりましたね」

滝口は、ソリューション営業として一段階成長を遂げたのです。

向き合う相手にとって、いちばん「伝わる」方法を吟味した上でアプローチする。それは、かつてチューターとして大勢の生徒に向き合っていた頃に、滝口が必ず実践していたことでもありました。

幅広い提案の糧に。情報は自らの足で獲りに行く

▲趣味のゴルフ。仕事もプライベートも充実させる。

入社4年目にして、自身が思い描いていたような「ソリューション営業」としてのスタートラインに立つことができた滝口。金融業界の中でもとくに銀行を対象に、既存顧客の深耕と新規顧客の獲得、その両方に取り組んでいます。

滝口 「ネットワークのみに終始するのではなく、ネットワークと親和性の高い周辺ソリューションをトータルでご提案するように心がけています」

たとえば、テレビ・Web会議システムやタブレットなど、ネットワークが肝となる周辺ソリューションをセットでご提案する。そうした守備範囲の広さをアピールすることは、「トータルでのアウトソーシング」を任せられる企業として、お客様に信頼を感じていただけるポイントになります。

ただし、事業部の主軸は、あくまでネットワーク。周辺ソリューションに関しては、自ら動かなければ知識は得られません。

滝口 「ベンダーさんのもとを訪ねて製品を見せてもらい、国内外の事例で先進的なものがあれば、現地に視察に出かけることもあります。とにかく、自分で足を運んで、情報を得るようにしています」

そうして知り得た情報は、事業部内で定期的に発信。そうすることで、自ずと新たな情報も集まってくるといいます。

また、肝心のネットワークについても、たとえばATMをめぐる戦略が、据え置き、漸減、はたまた機動的な対応……など、お客様により異なることから、ファーストコンタクトの際の仮説立ては配慮のしどころ。

滝口 「考え方は銀行様によってまちまちではあるものの、先進的な事例には概して興味を示していただきやすいので、仮に同じ方法が採用されなかったとしても、提案のフックとして有効な場合が多いですね」

自ら足を使って手に入れた情報を、日々の営業活動に存分に活かしています。

これまでの歩みに胸を張り、さらに前へ

▲自身の経験やノウハウを、社内でも積極的に発信する。

2013年に入社以来7年余り、ネットワークのソリューション営業一筋の滝口。以前は、同じ部署で同じ業界しか経験していないことがコンプレックスでしたが、最近は、自身の経歴をむしろ肯定的に捉えるようになったといいます。

滝口 「ひとつの場所で続けてきたからこそ、業界の潮流も、ネットワークに関する潮流も、入社歴と同じ長さで見続けることができました。

常に変化し続けるお客様のニーズに応えることで得られた数々の経験、そして着実に積み重ねてきたお客様との強固な信頼関係を大切に思っています」

たとえば入社当初は、東日本大震災発生から数年しか経っていなかったこともあり、BCP(事業継続計画:災害などの緊急事態に、企業が損害を最小限に抑え、事業の継続や復旧を図るための計画)の一環に位置づけられていたテレビ会議が、今では柔軟なコミュニケーションツールとしての位置づけで語られるようになるなど、社会環境の変化とも密接に関連しているのを感じるといいます。

滝口 「コロナ以前に開かれたあるお客様との懇親の場で、お客様が他のベンダーの方に向かって、私についての高評価を語ってくださるひとコマがありました。そんな風に思ってくださっていたのかと、非常に嬉しかったですね」

ソリューション営業として、入社前から思い描いていたような働きができていることに、今、確かな手応えを感じているという滝口。

そして、今後については、もう一段広い視野で自身のキャリアを描いています。

滝口 「お客様と向き合いながら物事を前進させていくことにやりがいを感じているので、軸足は営業に置きつつ、新たなサービスの企画や立ち上げにも携われたらと考えています。

また、さまざまな経験を積むうち、プロジェクトマネージャーへの興味も湧いてきました。メンバーやお客様と向き合いプロジェクトを率いる上で、並々ならぬコミュニケーション能力が求められる職種であり、NTTデータの事業の根幹を担うポジションだと思うため、挑戦してみたいです」

向き合う相手のことを尊重し、もっとも相応しい解を導き出すための苦労は惜しまない。

そんな姿勢を貫くことで獲得してきた周囲からの確かな信頼と実績。これらの財産が、滝口のこれからの歩みを、強固に支え続けます。