大学のDX化を支援。データ分析やアプリを活用した業務改善案の提案を担当

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2021年に入社した笠原。現在は、エンタープライズビジネス営業部 文教アプリケーションチームのメンバーとして活躍しています。

笠原 「教育機関に対し、業務のDX推進を支援することが当チームのミッションです。ネットワークやパソコン、サーバ、セキュリティに関わるソリューションの提案のほか、証明書をコンビニで発行できるサービスの販売や教科書の電子化などを行っています。

さまざまな教育機関の中でも、大学を担当する笠原。学内に蓄積されたデータの可視化分析や、アプリを使った業務改善案の提案などに携わっています。

笠原 「こちらから一方的に提案するというよりは、どうやって進めていくかをお客様と一緒になって考えながら課題を解決していきます。『こんなことできないですか』『こういう業務で困っています。いま使っているアプリでどうにかできないですか』といった相談を受けることが多いですね」

業務をDX化するためにはデータの活用が欠かせません。表向きは営業部門ですが、アプリを通じて収集したデータの分析を笠原が自ら行うことも多いといいます。

笠原 「大学の教務システムでは、学生さんの成績や受講した授業の記録はもちろん、入学してから卒業するまでの、ありとあらゆる情報がデータ化されています。以前はデータをどう管理していくかが課題でしたが、最近では、集めたデータをカリキュラムや大学運営の改善にどう活かしていくかに関心が集まるようになってきました。

たとえば、学生が提出した課題や質問に対して教員はフィードバックを返せているか、電子教科書の中でどの部分がよく読まれているのかなど、データを通じてさまざまなことが見えてきます。そうした最新のデータを分析したり、組み合わせたりしながらお客様の要望に応えていくことが私たちの仕事です」

そんな笠原が日々の業務に取り組む上で大切にしているのは、相手に寄り添ったコミュニケーションを取ること。

笠原 「お客様の中には、ITに関してあまり詳しくない方が少なくありません。ですから、はじめにきちんとヒアリングした上で、課題解決のヒントになるようなアイデアを提供し、お客様と議論しながら協同してプロジェクトを進めるように心がけています」

もっとお客様の近くへ。1社目でつないだ縁がきっかけでNTT西日本へ

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大学では英語を学んだ笠原。卒業後、新卒で就職したのは、NTT西日本でも取り扱っている大学基幹システムなどの開発を行うIT企業でした。

笠原 「高いシェアを誇る大学向けの総合パッケージシステムを手掛ける会社で勤務していました。そこで、お客様に向けてサービスの使い方を説明するなど、サポートセンターのオペレーターを担当していました」

プロジェクトリーダーを任されるなど、お客様やチームメンバーからも信頼され充実した日々をすごしますが、笠原は結婚を機に退職。そして、新たな挑戦をします。

笠原 「前職では残業が多くプライベートとの両立に不安があったこと、またネイリストの仕事にずっと憧れがあったので、一度やりたい仕事に挑戦したい気持ちもあり退職しました。退職後はスクールに通い、ネイリストとしてアルバイトを始めました」

家庭と憧れの仕事との両立を続けること6年。充実した日々を送っていた笠原ですが、これまでのキャリアを振り返ったとき、こんな想いが湧いてきました。

笠原 「ネイルはすごく楽しかったですが、お客様との関係が短時間で終わってしまうことに難しさを感じていました。ITの仕事は、長くお客様と関係性を作ることができ、失敗も成功も積み重ねていきながら何かをやり遂げるやりがいがあったなと感じ、家事、育児とのバランスを取りながらまた挑戦してみよう、と思いました」

 NTT西日本入社後、教育分野の仕事に復帰した笠原は、データの利活用によりお客様の困りごとを解決する仕事にあらためて魅力を感じたと話します。また家事・育児との両立がしやすい環境も整っていました。

笠原 「コロナ禍により、NTT西日本の中ではリモート勤務が浸透してきており、仕事も家事・育児もあきらめない働き方ができていると感じています。子どもを9時に寝かせたいとか、ご飯は作っておきたいとか、家事育児をする上で自分自身が大切にしたいことは守りつつ、柔軟に働ける環境ですね」

より良い教育環境づくりに貢献できていることがやりがい

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リモートワークが中心となる中でコミュニケーションの輪を広げていくために、笠原は積極的にメンバーからの問い合わせに対応するようにしたといいます。

笠原 「教務分野のアプリは自分の得意分野。そのアプリを使用するお客様を担当しているチームの人たちからの質問には、なるべく自分が回答するようにしてきました。『この人に聞けば教えてもらえる』『教務のシステムにはあの人が詳しい』と思ってもらうことで、信頼してもらえるようになったら嬉しいなと。

それが習慣化したきっかけは、『答えてあげてくれる?』と先輩方が背中を押してくれたことでした。その言葉のおかげで、とても仕事がしやすくなったと感じています」

入社して2年目を迎える笠原。印象に残っている出来事があります。

笠原 「コロナ禍に入って授業をオンライン化するにあたって、以前から着々と準備してきたことが功を奏し、スムーズにアプリを導入することができました。

たとえば、オンラインで授業が受けられるしくみを活用しようという動きが以前からあり、Web上で課題を出したりテストを実施したりする機能について先生方に説明を実施していたんです。

コロナ禍によって、学生さんが大学に来ることができなくなり、学生証を学内の端末にかざすことで授業の出欠を取っていたしくみが利用できなくなった、何とかならないかと大学からご相談を受けることがありました。そのときに、以前説明した課題提出やテストの実施結果のデータをもとに、自動で出欠登録できるしくみをすぐに構築しました。これまでの積み重ねがあったからこそ、うまくオンライン化に移行できたと感じています」

そうやって笠原が前向きに仕事に取り組んでこられたのは、より良い教育環境の整備に携われていると感じているから。次のように続けます。

笠原 「電子教科書によって学生の学習状況を記録して指導方法を改善するなど、大学のDXを推進することはとても有意義なことだと思っています。

先日、子どもの授業参観に行ったとき、小学校の先生がディスプレイを使って授業をしていたんです。そんな新しい指導方法を教えている現場に貢献できていると思うと、大きなやりがいを感じます」

大学教務のスペシャリストに。そして、女性活躍推進のロールモデルに

仕事と家事・育児の両立が無理なくできているという笠原。NTT西日本には自分が求めていた理想的な職場環境があると話します。

笠原 「当社では、働き方の指針として“ワーク・イン・ライフ”を提唱しています。これは、“ワーク(仕事)”と“ライフ(人生)”とを切り離してしまうのではなく、ライフを構成するさまざまな要素の中のひとつとしてワークがあるとする新しい働き方です。

たとえば、当社にはワーク・イン・ライフを実現させるさまざまな働き方に関する制度があるので、在宅勤務の活用だけでなく、子どもを迎えにいった後、自分自身でどうしても進めておきたい仕事については分断勤務という形で仕事の再開ができるなど、とても柔軟な働き方ができていると感じます」

前職時代も含めると、笠原は10年近くにわたって大学教務の改善に携わってきました。めざすのは、同分野のスペシャリスト、データサイエンティストです。

笠原 「データの可視化などの業務を担当していますが、統計学や情報工学などのバックグラウンドがあるわけではないんです。業務やアプリに関する知識を深めるだけでなく、関連する専門領域の知識も身につけて、データとアプリの両面で大学の教育改善を支援できるような人になりたいと思っています」

また、ロールモデルとなって女性の活躍を推進したいと話す笠原。

笠原 「与えられた仕事に真摯に向き合っていれば、おのずと将来の仕事につながっていくことを身をもって実感しました。離職したり、子どもを産んだりしても、ちゃんと戻ってきて働き続けられることを示せるような存在になれたらいいですね」