資産承継を考えるきっかけになることはハートフルパートナーの大切な役割

▲職場にて

2018年からハートフルパートナーとして業務にあたっています。

野村のハートフルパートナーとは、ご高齢のお客様とそのご家族を専門に担当し、お客様お一人おひとりの人生に深く向き合い、想いに寄り添いながら、安心して豊かな人生を歩んでいただくためのお手伝いをさせていただく、コンサルタントです。

担当しているお客様は、ご高齢ということもあり、リスクを取った運用でご資産を増やすことよりも、ご資産を守りながら次の世代に承継することを重視される方が多くおられます。必然的に、遺言作成のお手伝いや、ご相続対策、生前贈与など、資産の承継に関するサポートを幅広くいたします。

しかし、まだハートフルパートナーの存在をご存じないお客様にご連絡をすると、商品案内と勘違いされることも時折あります。その場合は、パンフレットをお見せしながら、資産を残していくためのお手伝いを専門に行う担当者であることをご説明し、ハートフルパートナーの役割をお伝えします。

お客様の中にはお話をすると、「株式が面白いから、まだ積極的に運用を続けたい」という方もおられます。お客様のお気持ちは最優先しますが、ご高齢の場合、急に体調が変化することもあります。

ですから、万が一に備え、ご資産の運用だけでなく、大切なご資産を次の世代に引き継ぐための準備に目を向けていただくきっかけとなるのも、ハートフルパートナーの大切な役割だと考えています。

一方、「遺言」というキーワードが出てくると、終活のように捉えられてしまう懸念もあります。不愉快な気持ちにならずに「自分でも考えておかなければいけないね」とお客様に思っていただけるように気を配ります。

また野村證券では、ご高齢でも資産運用のニーズがあるお客様のために資産運用の担当者とハートフルパートナーが二人で対応し、資産承継に関するご相談も承りやすくする体制を取らせていただいております(※ダブルカバー)。資産承継は専門的な知識や経験が必要となるため、お客様だけでなく、運用の担当者にとっても頼りになる存在として、この取り組みは全国の支店で拡大しています。

そんなダブルカバーをきっかけに、以前担当していたお客様と偶然の再会をしたことがあります。

ダブルカバーをきっかけに再会したお客様。改めて自覚したこの仕事の重み

▲お客様とオンライン面談中

私がハートフルパートナーになる前に、10年間ほど担当をさせていただき、大変お世話になったお客様です。オンラインでの面談でしたが、ダブルカバーの担当者として6年ぶりにお顔を拝見しました。

そのお客様は、以前からパソコンがお得意な方で、野村のオンラインサービスを利用してご自身で株式の注文もされていました。お話しぶりも変わらず、お元気なご様子でしたので、久しぶりの再会がとても嬉しく、楽しいひとときを過ごしました。

別のお客様では、悲しいこともありました。再会したとき、その方は70代で、病気を患われてから体力的に弱っておられました。ご資産をお持ちでしたので、今のうちにしっかりした対策をした方が良いというお話になり、遺言信託をご案内させていただきました。

その方にはお子様はおられず、妹様と先にお亡くなりになった弟様がいらっしゃいました。そうなると法律上、相続の対象が甥・姪にまで拡がるため、手続きが煩雑になる恐れがあります。

しかし、生前に遺言信託をしておけば、誰にどのご資産を残すかなど、明確に決めることができます。加えて、その遺言に基づいて、野村信託銀行がサポートをするため、煩雑な相続手続きでご遺族を煩わせることも無くなります。

そのお客様は、遺言信託をご契約されてから、しばらくしてお亡くなりになりましたが、相続人の方々にスムーズに資産が引き継がれました。ご遺族が感謝されたことは言うまでもありません。

そこまで残されたご遺族のことを考えられていたお客様のことを思うと、今でも胸がいっぱいになります。またハートフルパートナーとして、お客様の“最後の想い”をお手伝いさせていただくという、自分自身の仕事の重みと責任を改めて自覚しました。

お客様に寄り添い、その方に合った資産承継の形を共につくっていく

▲パンフレットでハートフルパートナーを紹介

「自分は、まだまだ元気だ」とお考えの方にも、資産承継のお手伝いをご提案させていただくことがあります。

お元気な方へのご提案はきっかけが難しいのですが、お客様ご自身があまり乗り気でなくても、お話だけでも聞いていただくようにしています。皆さんお元気なうちは、資産承継やご相続対策について、なかなか踏ん切りがつかないものです。最終的にはお客様のお気持ちが大切ですから、寄り添いながら慎重にお話を進めていくよう心がけています。

遺言書をつくられるお客様、生前贈与をなさるお客様、資産承継といっても、いくつもの手段があり、お客様のご家族構成やご事情、想いによっても対策はさまざまです。

遺言書をつくっておいた方がよいお客様とは、たとえば、ご相続人が多く、相続発生後の円満な遺産分割が危ぶまれるような場合です。生前に遺言を用意することで、ご遺族の負担を軽減することにも繋がり、最近は、お元気なうちから遺言を準備されるお客様もいらっしゃいます。

また、相続の際にまとまったご資産があると、それだけ相続税の負担も多くなります。贈与税が掛かっても、何年かに渡って生前にご資産の一部を贈与していく方がよい場合、贈与をスムーズに行えるサービスとともにご紹介し、結果、生前贈与による対策を選ばれるお客様も数多くいらっしゃいます。

そこから次の世代のお客様方ともご縁が繋がり、承継された資産のご相談を受けることがあります。次世代のお客様に資産運用の大切さをお伝えすることも、野村證券として大切な役割だと思っています。

先日、オンラインでの面談で、90代のお客様とお二人の息子様、そして私を交えた4人が、それぞれ別々の場所からお話しをするという機会がありました。いろいろご相談をさせていただいた末、ご資産の一部を息子様の奥様、お孫様、お孫様の奥様に贈与をすることになりました。

ご家族だけですと、贈与や相続に関する話はしづらいものです。私のような第三者が間を取り持つことで、話し合いがスムーズに進むことも少なくありません。

このように資産承継といっても、お客様ごとにご提案するサービスや組み合わせは幅広くあるため、ハートフルパートナーとしての勉強は欠かせません。

未来への架け橋となり、ハートフルパートナーとしての使命を果たしたい

▲子どもたちのためにも素晴らしい未来であってほしい

私は仕事をする上で大切だと感じていることがあります。

それは、専門的なことを、的確かつ分かりやすくお伝えする「対応力」です。

ハートフルパートナーは、相続などの知識だけでなく「金融ジェロントロジー(老年学)」という、人が高齢になることで社会や個人に与える金融面の影響に関する研究について、医学、心理学、経済学、法学などの一流の先生方から教えていただいています。この知識をどのようにお客様の対応に活かすのかを日々考え、実践していくことが、とても重要だと思います。

加えて、いくら知識があっても、お客様に伝わらなければ意味がありません。お客様の理解度に合わせてご説明し、言葉遣いや態度にも注意を払って信頼していただくことで、心を開いて本心を打ち明けていただけるような対応力を身に付けることを心がけています。

また、今、こうして仕事に向き合えているのも、会社のサポートがあってこそだと思います。子どもがいると急な休みが必要になる時がありますが、福利厚生制度が充実しているおかげで、働き続けられていると実感します。

ふたり目の子どもが生まれてからの復帰後には、出社時と帰社時で少しずつ時短勤務の制度も利用しました。制度だけでなく、まわりの方々の温かい支援がある、働きやすい職場だったからこそ、仕事を続けることができたと心から感謝しています。

私が野村證券に入社した頃、商品やサービスのラインナップは今のように多くありませんでした。しかし、今では、超高齢化社会になり、ご高齢の方々が豊かな老後を過ごしながら、どう資産を円滑に承継していくかは大きな社会的課題となっており、その課題を解決するためのソリューションを数多くご提供できるようになりました。

お客様の大切なご資産を、次の世代のお客様へと引き継ぐお手伝いをさせていただくことは、野村證券の未来にとっても大変重要なことです。

未来への架け橋となることこそが、ハートフルパートナーの使命だと確信し、これからもお客様に寄り添い続けたいと思っています。