お金のお医者さん的立場として

▲支店窓口にて

これまでは、自身が担当するお客様に資産運用などのご提案をさせていただく営業担当をしておりました。現在は、営業として自身が担当するお客様はいらっしゃらず、マネージャー的立場になりました。

入社以来営業に携わっておりますが、お客様ご自身の資産運用はもちろんのこと、お子様やお孫様の代にご資産をどのように相続していくかなどのご相談も承っています。一方で、資産形成層の世代の方には、将来に向けどうやってご資産を準備していけば良いかご提案をさせていただいておりました。

営業の経験を積み重ねるにつれ、お客様がお気付きになられていない課題を感じられるようになり、こちらから課題や問題点をお伝えすることも多くなりました。

私自身は、“お金のお医者さん的立場“として、何でも相談していただけるパートナーになれたらと思っています。お医者様と一緒で、お客様のことをよく知ったうえで、お一人おひとりにあったご提案をする。「お客様のライフプランだと資金面はここが課題ですよ」「こうしておかないと一部のお子様の税金負担が多額になりますよ」と。

もちろんこちらのご提案に耳を傾けていただけない場合もありますが、丁寧に根気強くお伝えし続けたことで、「あの時教えてもらって良かったよ」と、後々感謝していただけた経験もあります。そういったお声をいただいた時が一番嬉しい瞬間です。

入社して間もない頃は、どうしても自分が良いと思う商品をお客様にお伝えしたい想いが前面に出てしまい、一方的にお話してしまっていたかもしれません。しかしある時、どんなにその商品で利益が出たとしても、お客様にとって最適ではなかったかもしれないと思った経験がありました。それ以来、お客様のお考えやご事情をしっかりとお聞きした上でそのお客様にふさわしいサービスや商品をご提案する姿勢を続けています。

当社には創業以来「顧客と共に栄える」という精神があります。お客様が第一であり、ひいては世の中全体が良くなるように、という考えは、常に自分の身体の中にもあるように思います。

提案のために時間をかけてお客様を知ることに努める

今までたくさんのお客様との出会いがありましたが、その中でもとても印象に残るお客様がいらっしゃいました。ご自身の会社を経営されている方でした。

このお客様は複数の金融機関で運用をされていましたので、どういった商品をお持ちなのか、またいつご購入されたのかなども考慮して、包括的なご資産の運用提案をさせていただいていました。

これはどのお客様に対しても意識していることなのですが、他社でお持ちの金融商品や、お客様の家族構成や運用に対するお考えなどをきちんと把握したうえで、何がそのお客様のためになるのかを考えてお話させていただいております。

そういったことをしっかりとお伺いしていないと、ご資産全体のバランスが崩れてしまったり、その方の生活スタイルに合わない運用をご提案してしまいかねないからです。またそのためにも、日頃から当社以外で取り扱っている金融商品の知識や年金制度、税制等の勉強も欠かすことができません。

そしてある時、そのお客様との面談の折に「会社を継ぐ人がいないからどうしようか悩んでいる」「子供は会社を継ぐ意思が無いだろうからどうしたらいいか」というお悩みを伺うことになったのです。そこで、「私が何か役に立てることはないか」と思ったことがきっかけで、事業承継のお手伝いをさせていただくことになりました。

お悩みの解決に向けその後は、税理士の先生をご紹介したり、本社各部署の担当者や専門家に確認しながら対応しました。結果的に事業譲渡を進められることになりました。

お客様と信頼関係を築くために

そのお客様と少しずつ信頼関係を築き、当社とお付き合いを続けていただけるようになったのも、私一人ではできないことでした。社内や、連携している税理士の先生、外部の方々など、本当にいろいろな方がサポートしてくださる体制があったからだと思っています。

お客様にとって経営されている会社はまさに自分自身であり、そのお客様の人生そのものであると思いますので、事業譲渡というのは人生においてとても大きなご決断だと思います。私がサポートできることは限られていましたが、お客様の精神的なご負担をなるべくなくしたい、嫌な想いをしていただきたくない、そう思って全力でサポートをさせていただきました。

他の金融商品もそうですが、単純にサービスや商品が良くて取引していただけることも多くありますが、ご相談にお応えするにあたり、どういうタイミングで提案を受けるか、担当者以外でもどういう人からサポートされるかによって、お客様の感じ方も変わると思っています。お客様が心地よくお付き合いいただけるように、そう心がけています。

お客様からは、事業承継を進めていく中で、経営者としての様々な想いなどもお伺いできました。そして、より一層このお客様の将来のため、ご家族のために頑張ろうと思えました。また、今後も多くのお客様に寄り添い、より深くお話を伺い、お役に立ちたいという想いを強めることができました。

課題は山積み……。必要なのは、自分の限界を決めない“変わらない進化”

▲課のメンバーとのミーティング

お客様と共に歩み、持続可能な世界を作る──事業承継に関わったことで、自分が仕事をする上での“この想い”をさらに強められたと思っています。

個人のお客様でも法人のお客様でも、お客様と向き合う姿勢はあまり変わらないと思います。どの方でも、ご自身の生活を充実させることはもちろん、築き上げられたご資産をしっかりとご家族に引き継げるようなご提案をしたいと思います。お客様と世代を越えてお付き合いいただける関係になりたい、そのために日々努力しなければいけないと思っています。 

しかし、残念ながら日本では証券会社に対してあまり良くないイメージがまだ強く残っています。ご両親が当社でお取引いただいていても、お客様のご子息が投資に対して良くないイメージのままご来店されることもあります。「老後2000万円問題」が話題になった際、急いで資産を作ろうとして投機に走ろうとする極端な話が一部に広がるのをみて、日本の金融リテラシーの水準がまだあまり高いとはいえないことを痛感しました。

長期的な視野を持って資産形成を図ることの重要さを多くの方々にご理解いただけるよう、私たちが取り組むべき課題はまだまだ山積みです。

今後は、後輩パートナーが担当しているお客様はもちろん、そのお客様のご家族のお役にも立てるようなご提案をしていきたいです。さらには、今いる支店が今後も地域のお客様から求められ、多くのお客様のお役に立てるよう『持続可能な支店』になれるようにと思っています。これまで縁あって出会えた後輩社員にも幸せになってほしいですし、その後輩社員が将来教える立場になった時には、野村の良い文化を継承してほしいと思いますね。

私は新入社員の頃から、支店長になりたいとか、大きな夢や具体的な目標はありませんでした。今日より明日が良ければいいな、今月は先月より良くしよう。そう考えるだけで精一杯でした。その積み重ねで今があると思います。そして、インストラクターや先輩、上司にもとても恵まれていました。上司から教わったこと、学んだことを時代に合わせてアップデートしつつ、次の世代に継承していきたいと思っています。

後輩パートナーに伝えたいのは、変えてはならない軸は変えず、“変わらない進化”をしていかなければ、相場ともお客様とも継続したお付き合いができないということ。自分自身の成長や進化が、最終的にはお客様のためになる、ということを伝えていきたいです。