お客様との接点を増やし、投資体験の機会向上を目指して──

▲大手町本社前にて

野村證券には日々いろいろなお客様とのお取引、お客様の属性等のデータが蓄積されていきます。

現在私はそのようなデータをもとにお客様のニーズや潜在的な不満・お困り事などを分析・推定し、それを支店にいる営業担当者(我々はパートナーと呼んでいます)や本社の企画担当者に提供する業務を担当しています。

パートナーや企画担当者を通して「お客様により豊かな投資体験を提供できるよう支援する」ことが、ミッションだと思っています。

日々の主な仕事はデータ分析ですが、このミッションにかなうことであればどんどん取り組むつもりでやっています。

その中で現在没入しているのが、2020年12月21日リリースされた「野村のおトクワールド」というポイントモールです。ポイントモールというのは、一言で言うと野村證券が厳選したオンラインショップのまとめサイトです。

ポイントモールを経由してオンラインショップでショッピングをしていただいたお客様には、「野村ポイント」という独自のポイントを付与いたします。「野村ポイント」は航空系マイレージやギフト券など他社のポイントと交換できます。

社内での議論では、どうやって多くのお客様に、より多くの場面で野村證券の投資サービスを活用していただくか、というテーマになることが多いです。しかし、分析していてあらためて気づくのは投資はお客様の生活の一部に過ぎない、ということです。

投資商品・サービスだけでは十分な接点を持つことはできません。そこでお客様に投資以外の商品やサービスを提供する手段として、今回のポイントモールを着想しました。

やはり多くの種類の商品・サービスを扱った方が、お客様と野村證券が接する機会も多くなると思います。量と質が同時に増えていくからです。それを本業である投資体験の提供にも生かしていければ、と考えています。

バイタリティあふれる多様な人材が野村證券のチャレンジをバックアップ

▲ジョギングでストレス解消

この企画が立ち上がる前から証券を含め、金融業に他業種からの参入が続いていました。これらの企業は基本的には金融以外の商品やサービスを提供していて、多くの顧客を抱えています。

その顧客ベースを活用して金融サービスを提供していくことで、生活のより多くの場面で利用してもらうことを目指しているように思います。

逆に金融機関が金融以外の商品やサービスを提供するにはどうしたらいいか、というのが着想の原点です。

海外の金融機関では銀行が他の企業と組んで自社の店舗で携帯電話やタブレットなどのデジタル家電を紹介している例もあります。海外の事例とまったく同じにできるかというと難しいことも多いのですが、デジタルで他社の商品やサービスをお客様にご案内することであればできるのではないかと考えました。そこで、このポイントモールのしくみを活用することを思いつき、プロジェクト開始のひとつのきっかけになりました。

この企画は比較的新しい目線での取り組みと言えると思うのですが、社内での受け止めは好意的だったと思います。企画立ち上げ当時は、私たちが「マッチング」と呼ぶお客様のニーズに合わせた、営業チャネル・フォーメーションの改革や支店の統廃合、LINE証券の開業など大きなチャンレンジが進行していました。

この件に限らず、現在の野村證券ではバイタリティにあふれるさまざまな人材が、それぞれの立場や観点で新しいことにチャレンジしていて、新しい取り組みについてはかなり柔軟性を持っていると感じます。私は転職して中途採用で入社したのですが、この点は入社前の印象とは大きく異なる点です。

お客様が使いたくなるサービスを第一に、一歩ずつ改善を図る

ポイントモールはお客様への還元策のひとつなので、私自身は、お客様が使いたくなるサービスというのを第一に心がけてきました。

それを実現するために取り組んでいることとして、ひとつはなるべくシンプルなサービスにすることです。老若男女のお客様にご利用いただける、シンプルでわかりやすいサービスにすることは重要なポイントでした。

プロジェクトが始まる当初から、しくみの部分を構築することはなんとか実現できると思っていましたが、それ以外にも実際に運用を回していく上での体制やコンプライアンス、法律上の立てつけや、金融庁への届出なども必要になります。

新しい取り組みだけにそこは課題に感じていましたが、社内の関係各部署から手厚いサポートが得られました。とくに法務やコンプライアンスの部署からすると、今までの業務とはちょっと違った観点でのチェックが必要になってくるので、勝手が違って戸惑う部分もあったかと思います。しかし、協力的に進めていただいて、大変ありがたかったです。 

ポイントモールはリリースしたばかりで、まだその最初のステップを踏み出したに過ぎません。

まずは、なるべく多くの人に野村證券がこのサービスを提供しているということを知っていただく、そして使っていただく、ということを重視して、マーケティングに注力しています 。

パートナーの皆さんにもまず使ってもらうことは、お客様にお勧めできるようになってもらうためにも大事かなと思っています。

また使っていただいたお客様に、使って良かったと思ってもらえるような顧客体験を提供できるよう、ユーザインタフェースの改良、提携先ショップの充実、提供するサービスの質の向上など、常に改善を図っていかなければいけません。その点については決まりきったやり方があるわけではないと思いますし、いろいろ工夫も必要となってくると思います。なので、いろんな人の知恵を借りながら、そこに取り組むのを楽しみにしています。

お客様に認めてもらえるしくみの構築を目指して

▲チームのメンバーとの会議の様子

ポイントモールに関しては、多くのお客様に使っていただいて、その結果としてパートナーとお客様との関係性が向上すれば、成功と言えるかなと思っています。

私自身、理系の人間で前職がIT関連の業種だったこともあり、テクノロジーを使ってしくみを考えたりつくったりすることが好きです。ポイントモールも、そのしくみを野村證券のビジネスの中にどう組み込んで効果をあげていくかという取り組みですね。でも、似たようなことはまだまだ他にも考えられると思っています。

ネット証券などは、株式の取引や情報提供などにテクノロジーを活用して発展してきています。またマーケティングにおいても、彼らは手数料の安さもアピールし、奏功していると思います。

では、野村證券の強みはなんですか?と社内で聞くと、やっぱり「パートナーが相談に乗って、投資をサポートしていくこと。人材が売り物です」と皆さん言います。また、「野村證券は調査能力が非常に優れています」と言うんですが、その調査能力の源泉はリサーチャーという“人”なんです。

一方で、マーケティングの中でそれが前面に押し出されているかと言うと、なかなか一部のスターリサーチャー以外は、そういうところが押し出されている状況ではないと思います。

野村證券の競争力の源泉が専門性を持ったパートナーだと言うのであれば、その源泉である“人”をもっと前面に押し出して、お客様に認めてもらうマーケティングのしくみができたら画期的なのではないかと思います。そのようなしくみの構築にテクノロジーを活用して貢献できたら、また新しい道がひらけてくるのかなと思っています。