人材育成スキルを買われIT人材育成担当に。家庭を持つ女性も活躍できるチームへ

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2022年6月現在、IT統括部のITカレッジ企画班で部長代理を務めている三上。このチームは、2019年10月に三上自身が立ち上げに携わったものでした。

三上 「当時、金融業界を取り巻く環境の変化は激しさを増しており、IT・デジタルが業務遂行において不可欠となる中、注力していくべきスキル・育成していくべき人材は何か、部内で話が持ち上がっていました。私がそれまでセキュリティ人材育成を担当していたこともあって、ITカレッジ企画班の立ち上げを担当することになりました」

現在、ITカレッジ企画班では、ビジネス部門におけるITリテラシーの底上げ、IT部門における専門人材の育成、ExcelやPowerPointのような業務遂行に必要なスキル定着の3つの柱を掲げ、全社向けのセキュリティ研修やeラーニング、IT部門向けの勉強会ややシステム基礎研修を開催しています。また、DXが進む中、2022年度からはデザイン思考研修をはじめとしたデジタル人材育成についての研修の企画・提供も担当しています。

三上が部長代理の役職に就いたのは2021年のこと。直属の上司が班を抜けることになり、持ち上がりでの就任でした。現在は数名の部下とともに活動しています。

三上 「班のメンバーのうち、私を含め3人が家庭を持つ女性です。研修の案内ひとつするのにも、かゆいところに手が届くようなきめ細やかさが必要になりますし、育成部門ということで面倒見の良さも求められます。女性が活躍しやすいポジションかもしれません」

現在は時短勤務やテレワークをうまく使いつつ、普段は16時半 、忙しいときも18時半には必ず仕事を終えるようにするなど、メリハリを意識した働き方をしている三上。メンバーと接するときも、SOSを発信しやすい環境作りを意識しているといいます。

三上 「長男を出産して復職したとき、初めての部署で初めての仕事に戸惑い、結果的に残業が多くなって体調を崩してしまったことがあったんです。自分が心身ともに健康でないと、家庭にも良い影響を与えられません。

そんな経験があるからこそ、部下には『家族や自分の生活も大事だから、時間を決めて、その中で最大限のパフォーマンスを出せるようにしよう』『子どもの病気や家の用事でどうしても外せないこともあるから、そのときは皆で分担しよう』と常に声をかけています」

さまざまな分野の貸出業務を経て、まったくの未経験で、ITの領域へ

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三上が入庫したのは、2007年4月のこと。大阪支店に配属され、貸出事務を学んだ後は水産貸出を担当していました。

三上 「水産貸出を担当していたときは、タコや海苔を担当しており、漁協や漁連の方とひざ詰めで仕事する経験もしました。2010年に関東業務部へ異動してからは、森林・農業貸出を担当しましたが、そこでも長靴を履いて作業着で山に入ったり、豚の子どもの数を数えたり。貴重な経験をさせてもらいながら、『今後もずっとこうした仕事に携わるんだろう』と思っていました」

転機が訪れたのは、2012年。第一子を授かった三上は、産休を取得します。

一年後に、職場復帰した三上が配属されたのが、IT統括部でした。

三上 「子どもがいると、どうしても遠方のお客様を訪問することが難しいこともあって…… IT統括部のシステムリスク管理班に配属となりました。当時、ITの知識はゼロ。それまで触れたことのない分野だったので、専門用語がまったくわからず、最初はとても苦労したのを覚えています。加えて、子どもが熱を出したり、自分も体調を崩したりすることが重なって、なかなか大変な時期でした」

配属当初は戸惑いの連続でしたが、キャリアを重ねるごとにシステムリスク管理の知見を蓄えていった三上。第二子を出産して、2016年に復職した後、それまでの業務に加えて、セキュリティ人材の育成にも携わるようになり、2019年からはIT全体の人材育成を担当することになり、今に至ります。

三上 「IT統括部に籍を置いて、かれこれ10年ほどになります。長く同じところにいると、ネットワークも広がって、『このことは、あの人に相談すればいい』といったこともわかってくる。周りから支えてもらいながら、どんどん新しい挑戦ができていて、とてもありがたいと思っています。とくに、ITカレッジ企画班を立ち上げたときの部長が、現在も直属の上司として働きやすい環境を作ってくれていることにはとても感謝しています」

また、いま携わっている育成や教育の仕事にもやりがいを感じているという三上。

三上 「大阪支店にいたときにリクルーターをした経験がありますし、もともと農林中金の人に魅力を感じこの会社に入ったので、適性がなくはないのかなと思っています。出産や育児をするにあたってさまざまな制度を活用したことから、『人事面の制度をより良くする仕事に携わりたい』とキャリアの希望を伝えてもいました。いろいろな部署の人と関りを持てるのも、育成の仕事のおもしろさだと感じています」

班の活動を見てくれている人、周囲で支えてくれている人の存在が、働きがいの源泉

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忙しくも充実した日々を送っていると話す三上。意外なところで仕事のやりがいを感じることがあるといいます。

三上 「仕事で頼みごとをする機会の多い別部署の若手のメンバーが、異動希望先として、ITカレッジ企画班を挙げてくれたことを知ったときは嬉しかったですね。業務効率化が叫ばれる中、班の存在意義を問うような声を耳にしていたこともあって、『ITカレッジ企画班があっていいんだ』といってもらえたように感じたのを覚えています。仕事と家庭のことで手一杯と感じていた時期でしたが、『もう少しやってみよう』と思うきっかけになりました」

上司の存在も仕事への原動力になっているという三上。次のように続けます。

三上 「今の上司は、意思決定のスピードが速く、それでいてフランクでとても頼れる人。一緒になって企画を考えてくれたり、マネジメント面で困っているときに相談に乗ってくれたり。働きながら、いろんなことを勉強させてもらっています」

そんな三上が今目指しているのは、メンバーが互いに支えあえるチーム作りです。

三上 「メンバーにはそれぞれ、仕事以外の生活があります。自分にとって大事なものを守るために、仕事上で誰かに頼らければならない場面が必ずあると思うんです。そんなとき、『普段とても頑張ってくれている〜さんのためなら、引き受けよう』と快く手を差し伸べあえる。そんな関係性を作りたいと思っています」

さらに、IT統括部の新人教育担当を務める立場としては、“お母さん”のようなポジションでありたいという三上。

三上 「新卒入社のメンバーにとって、とくにIT部門に配属された職員にとっては入庫していちばん最初に深く関わる社員が私かもしれない。だからこそ、少しでも困ったときに気軽に声をかけてもらえるよう、あえて部長代理らしくは振る舞わずに、お母さん的な存在でいようと心がけています。

若手とも一緒に食事に出かけるようにしているのも、管理職だけどフランクに相談できる相手でいたいという想いから。でも、内心はドキドキの連続。本当はとても気が小さいんですよ(笑)」 

多くは求めない。周りへの感謝の気持ちを大切に、これからも目の前のことをひとつずつ

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こうして無事に働けていることにまずは感謝したいと話す三上。今の目標は、1年後も働き続けること。

三上 「子どもがいて、老齢の親もいて。周囲や自分の環境が少しでも変わった途端、仕事を続けられなくなることだってあると思っているんです。先のことを考えるのも大切ですが、今あるもの、与えられたものに感謝しながら、ひとつずつ確実にこなしていきたい。その結果、1年後も働き続けられていればいいなと考えています。

出社しなければいけないときは、夫が子どもを送ってくれますし、班のみんながいないと絶対に仕事が回りません。“ワーママの希望の星”を目指すほどバリバリとキャリアを積む気概は私にありませんが、いろいろな人に支えられ、良くしていただいている分を少しでもお返しすることができたらいいですね」

肩肘張らず、周囲と支え合うことを大切にしてきた三上。さまざまな部署、さまざまな仕事を経験してきた立場から、後輩社員に伝えたいことがあります。

三上 「仕事は思い通りにいくことばかりではありません。第一志望の会社に入っても、想定と全然違う仕事をすることだってあります。そんなとき、自分がこの会社で働きたい明確な理由があれば、大きな助けになると思うんです。

私の場合、『この人がいるから頑張ろう』と思える人が系統団体の方に、金庫の中に、いろんなところにいたことでした。若手社員の方にも、ここで働く理由を見つけてほしいですし、それを見つけるためのお手伝いをほんの少しでもできるとしたら幸せだなと思います」

いつも自然体で、導かれるままに自分らしいキャリアを歩んできた三上。ときに上司として、ときに母のような存在として、メンバーに向けてエールを惜しまない彼女のような存在が、農林中央金庫のカルチャーを形成し、強みとなっていくことでしょう。